2018年1月8日月曜日

トランプ大統領、北との対話に期待

アメリカ・トランプ大統領が、韓国と北朝鮮による9日の会談について「うまくいくことを望む」と強い期待感を表明しました。
そして状況次第では自分も北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と直接対話してもよいとの立場を示したそうです。

「いつも対話は良いことだと思っている。対話しても問題はない。ただし無条件にということではない」と述べて、その条件に付いては何も述べなかったそうです。
文在寅大統領と金正恩委員長の会談は、平昌冬季五輪を巡る協議であり、成功に向けて成果を出すことにありますが、トランプ大統領は「五輪問題を大きく超える協議に発展すれば素晴らしい」とも述べたそうですから、何か米朝間に新しい裏取引があったのかも知れませんね。

それにしても、反中の金正恩委員長と中共に媚る文在寅大統領との話が、五輪以上の国際関係を論じれるかどうかは判りません。

アメリカと北朝鮮の対立点は「北朝鮮が核を不可逆的に廃棄し、金正恩を亡命させて北朝鮮を民主化する」というアメリカの目的と、「アメリカが北朝鮮の核保有国を認め金正恩政権の安全を保障すること」という北朝鮮の目的とが対立しています。(ほとんど背反ですね)
ここをどのように納めるのか、それがディールと言う訳でしょうが、我が国は「拉致被害者の奪還と、核の廃棄」が目的ですから、米朝首脳対話がなされるとなれば、この点をトランプ大統領がどこまで迫るかが気になるところです。

玉虫色の決着は北朝鮮に時間稼ぎを許し、本格的にICBMの開発を完成させるでしょう。そして北朝鮮に趣味の核兵器を廃棄させることは難しく、もしトランプ政権が北朝鮮を核保有国と認めるならば、対抗手段は日本の核武装しかなくなることを意味します。
アメリカにとっては、日本への核ミサイルの売り込みが可能になる反面、日本独自の核開発には神経を使うでしょうね。

その場合、周辺国がうるさいですから、核兵器を持つと言わずに核ミサイル搭載可能なB1Bランサー爆撃機を購入するなどして、核ミサイルを持っているような雰囲気を作り上げることが良いかも知れませんね。

「護衛艦いずも」は護衛艦であって「空母ではない」と言い続けていた日本の防衛省でしたが、ずっと中共は疑っていました。
甲板が耐熱ではないので、F35Bの発着艦は不可能と言い続けてきましたが、突然「甲板に耐熱処理を施し、F35Bの運用を可能にする」と言い始めた日本です。(小野寺防衛相は否定していますが)

かなり中共に対する牽制になる様な気がします。「尖閣防衛に当たる空母いずもとF35B」となってくれば、これから進水する中共の空母が時代遅れに見えるのではないでしょうか。

これが「はったり」であったとしても、有効に機能するのが「実戦になる前の戦争」ということでしょう。
「自衛隊特殊部隊は、拉致被害者救出への命令を待っている」というような報道も本当はすべきなのでしょうが・・

ですから「B1Bの導入とミサイルの準備」という報道でも「核装備があるのではないか?」と思わせれば良いのです。
そして政府や閣僚も「そのことに関してはノーコメント」を貫けば、我が国の自主防衛の最初の一歩になるように思います。

話を戻して、こうして北朝鮮とアメリカがある意味において妥協をはかり、金一族を追求しない代わりに政治から手を退かせ、民主化の方向へ舵を切らせることが出来れば、困るのは中共です。
北朝鮮が核保有国になり、日本の核武装が始まった気配を感じれば、駆け引きを後退させざるを得なくなるのではないでしょうか。

北朝鮮は正式名称が朝鮮民主主義人民共和国ですから、民主化しても国名に問題はありません。あとは北朝鮮に新たに出来る民主政権がアメリカとの関係を望み、対中強硬論を唱えれば良いのです。

ただ、朝鮮族の性質として民主主義に収まり切れるものかどうか、それが気になります。韓国が中途半端な民主主義である原因が、北朝鮮からの工作によるものだけだったのかどうか、民主化という国民の資質が問われる政治体制が機能するかどうか、それによって朝鮮半島の安定が図れるかどうかが判るでしょう。

アメリカという国は、死に物狂いで戦った相手国とは良い関係を築きます。太平洋で戦った日本とは同盟関係になり、ベトナムとは国交を回復し良好な関係が続いています。
ですからアメリカと北朝鮮とも良い関係になれるかも知れません。そして、謀略でアメリカを振り回し、実戦はしていない国・中共だけが、反米国家、あるいは自由と民主主義を冒涜する中華思想(という邪教)を振りまく存在であることに気付くかも知れません。

金一族が政権から離れれば、あとは北朝鮮国民の判断です。金正恩委員長を弾劾する勢力が騒ぐなら、そして収まりがつかなければ亡命しか道は無いでしょう。
ロシアが引き受けるかどうか、あるいはフランスが引き受けるかどうか、そこは微妙なところですけどね。

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