2016年8月7日日曜日

都連のドン、内田茂幹事長が辞意

裏に回って取り仕切るフィクサー。陰の主役とか闇将軍などと言われる人たちは、陽の当たる場所にだされると弱いものです。

東京都連に居座っていた「東京のドン」こと「内田茂氏」が辞任を表明しました。
今回の東京都知事選での自民・公明両党推薦の「増田寛也氏」が落選したことの引責辞任という形を取ったようです。

当然ですが都連の会長だった石原伸晃衆議院議員も引責辞任しました。小池百合子都知事と東京のドンの戦いは、これで見られなくなりましたね。

しかし、東京のドンは裏舞台で活躍した人です。肩書が無くなっても闇将軍としてさまざまな東京都の決定を邪魔するかも知れませんね。

小池氏にとって、後の課題は大会組織委員会の森喜朗会長との対決です。森元首相は、都との協力について「小池さん次第だ」と述べるなど、牽制球を投げていますが、安倍首相はこの緩衝材として丸川珠代参議院議員を五輪相に起用するなど、気配り人事を行っています。

猪瀬元東京都知事によりますと、あの東京オリンピックが決定した後、猪瀬氏のところに森喜朗元首相から連絡があり、「俺を組織委員長にしろ」との圧力を掛けてきたと言う話です。

猪瀬氏は、「オリンピックは都市の祭典です。サッカーやラグビーのような国際試合ではありませんので、組織委員会は東京都の判断で行いたい」との申し出を行い、東京都から組織委員を選別し始めたとのことです。

ところが怒った森元首相は、さまざまな圧力を掛けてきて東京都の意思を踏みにじり、遂に自分が会長に収まり、組織委員会も東京都で決めた人事を無視して自分の目に留まった人事で押し通してしまったそうです。

どうしてこのように元首相ともあろうお方が五輪組織委員会に執着するのか、その理由は五輪に絡む利権だと思います。
政治活動には巨額の費用が掛かります。ですから派閥領袖となれば子飼いの議員の為にもお金の調達が厳しいわけですね。
莫大な予算が動くオリンピックは垂涎の極みなのでしょう。

しかしこのような所に付け込むのが中共の常套手段です。国民がどんなに中共を嫌っても、中共利権を求める議員が後を絶たず、それが中共に対する資金供給が絶えない理由になっているようです。
つまり半端でないペイバックですね。二階幹事長などはその権化のような人です。もちろん二階氏の調整能力などには敬意を払いますけどね。

ですから利権の政治が無くならないわけで、「内田さん以外に誰が金を持ってくるのか」という都議会議員の声も思わず出てしまう、そんな政治が日本の政治です。
ここを変えるには、インターネットの双方向性を使った政治活動と薄く広く献金を集めることが理想なのですが、なかなかアメリカでもうまく行ってはいないようです。

小池都知事と森本首相の利権の駆け引きは、オリンピックで使える資金をどのように分配するか、その一点ではないでしょうか。
森本首相の子飼いに配る資金とするか、東京都の様々な問題解決の資金にするか、そのせめぎ合いになるということです。
政治ですからきれいごとでは済みません。しかし内田氏はもう居ないのです。決着がつかないでもたもたしていると、また裏で内田茂氏が動き出すかもしれませんよ。

調整役に選ばれた丸川珠代五輪相は、小池百合子都知事や森喜朗会長との間で、「しっかりとその間でうまく連携が図れるような、調和を生み出す存在として仕事をしていきたい」と述べております。
利権の配分をどのように調和していくのか、そのお手並みはいかなものでしょうか。

丸川五輪相は小池都知事について「先輩のお考えをしっかり伺いながら連携をする」などとして、森元首相については「ずっと文教関係の政策に携わって総理大臣をお務めになった先輩」などと語っております。
そして両者とも「五輪を招致し、成功させるという1つの目標に向かって進んでいる」などと呑気なことを述べております。
利権の奪い合いなどに対してどう調整するのか、大丈夫でしょうか?

小池都知事は、まだ新宿の土地で韓国に貸与する予定の約束を白紙撤回しておりません。就任直後にやるかと思っていたことですが、利権がらみで直ぐに出来ないのでしょうか?
ここにも内田氏の影がちらつきます。

リオの五輪最終日にエコノミークラスでリオに飛ぶと約束した小池都知事。公用ですからファーストクラスを使って行っていいから、新宿の土地は早く白紙撤回して欲しいですね。

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