2016年8月22日月曜日

崩壊が進む北朝鮮

リオデジャネイロ五輪が閉幕しました。次回の東京に旗はしっかりと受け渡され、その旗を受け取った小池都知事の五輪に関わる戦いが始まるわけです。

さて、金メダル5個をノルマとして送られてきた北朝鮮選手団ですが、金メダルは2個しかとれませんでした。
重量挙げのオム・ユンチョル氏は自らを「銀メダルに終わった罪人」と蔑むほど、金正恩朝鮮労働党委員長は厳しいようです。
彼等、北朝鮮選手団には帰国後どのような仕打ちが待ち構えているのでしょうか。

だからこそ人心は金正恩氏から離れ、香港で開かれた「国際数学オリンピック」に参加した北朝鮮の18歳の男子生徒が、香港の韓国総領事館に逃げ込み韓国に亡命を申請したり、中共の北朝鮮レストランから従業員13人が逃げ韓国に亡命したりしています。
このレストランから亡命した事件では関係者6人が責任を問われ5月5日に平壌で公開処刑されました。

現在の北朝鮮を見ておりますと、日本の赤軍派の末路を思い起こさせます。浅間山荘事件など、内ゲバで崩壊していったあの集団と同じ道をたどっているように見えますね。

今回のリオ五輪参加の選手には厳重な亡命対策がなされていることでしょう。銀メダルでは収容所送りだそうですね。一番でなければだめなんです。
これではますます人心は離れていきます。

英国・ロンドン北朝鮮大使館のテ・ヨンホ駐英公使が8月に韓国に亡命しました。この公使の妻が金日成主席の同志一族の可能性が高いそうです。
そしてこのテ・ヨンホ駐英公使が音楽会に出席した時、金正哲氏(金正日の次男)が一緒に居たという噂もあります。
「革命第1世代」の一族の亡命となれば、もはや金正恩体制の正当性が揺らいでいることを示すものと見られます。

このように北朝鮮外交官の亡命が続いておりますが、今度は金正恩・朝鮮労働党委員長の資金などを管理していた党幹部が、数億円相当の資金を持って子供とともに消息を絶ったと言うニュースが欧州から飛び込んできました。

北朝鮮の外貨獲得機関らしい労働党39号室所属の人物ということですが、消息を絶ったのは昨年の暮れだそうです。米国への亡命を求めているそうで、欧州で現地当局の身辺保護を受けているということです。正確な情報は判らないと言うか、秘密なんでしょうね。

国際社会は北朝鮮に核問題が起きてから制裁を加えております。それは主に金正恩氏の資金潰しを中心に行っております。
ですから外貨獲得機関の人物の亡命は、仕掛けたのはどこかの国かも知れません。資金が無くなれば金正恩氏の権力は失われます。それが判らない金正恩氏。そして国際社会の駆け引きをも理解できない金正恩氏なのかも知れませんね。

中共との国境には、トンジュと呼ばれる金持ちが増えているとか。
中央の眼の届かない国境沿いの土地に野菜などを植えて栽培し、収穫物を中共の国境警備隊などに安く売っていたようです。
このような裏取引が続けられ、トンジュが増えたようです。中央政府に金が無くなり、交通などの公共機関が故障を修理できずにいると、トンジュが中共側から部品を買ってきて動かすと言うようなことが起きてきて、現在はミサイルを飛ばすためにもトンジュの協力なしでは出来なくなっているそうです。

北朝鮮の地政学的位置はアメリカと中共の綱引きの場でもあります。つまり緩衝地帯。その意味が解らないと悲惨なことになります。
トンジュは恐らく中共側にさまざまな人脈を作っているでしょう。金正恩体制崩壊が起きると、北朝鮮は中共の管理課に入るかも知れません。
中共は長男の金正男氏を押さえているようです。そこで韓国に亡命したロンドン北朝鮮大使館のテ・ヨンホ駐英公使が次男の金正哲氏を連れていた噂が重要になります。

金正哲氏は若いころ、拉致被害者の横田めぐみ氏を家庭教師として勉強していたという噂があり、その後スイスなどの大使館で働いていたようです。
ですから金正哲氏の眼からは北朝鮮がいかに異常な国家であるかが見えています。
結局、独裁体制維持には三男の金正恩氏しか都合よく行かなかったのでしょう。しかし若すぎましたね。彼が作り上げたのは恐怖政治ですから。

今後北朝鮮を巡ってはアメリカと中共の綱引きが激化するでしょう。その隙間に拉致被害者救出のチャンスがあると思いますが、それだけでなくアメリカが北朝鮮の独裁体制を潰し民主化しなければならないはずです。
それは南シナ海や東シナ海よりも重要なことだと思うのですが・・・

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