2015年7月6日月曜日

始まったアメリカ大統領選

オバマ大統領の任期はまだ1年半ほどもありますが、すでに候補者間での論戦の火蓋が切られているようです。
そしてそのテーマは軍事大国化して南シナ海などに侵略を始めた中共、習政権の問題のようです。

民主党のヒラリークリントン氏は、東部ニューハンプシャー州で演説し、中共によるサイバー攻撃や南シナ海岩礁埋め立てを強く批判しました。
中共の平和的な発展を望んでいるとした上で、「私たちは気をつけなければならない。人民解放軍は急速に膨張しており、造ろうとしている軍事施設は、フィリピンなど米国の同盟国の脅威となっている」などと演説しました。

このヒラリークリントン氏に対して、若さをアピールして大統領選に出馬を表明したのが、前メリーランド州知事のマーティン・オマリー氏(52歳)です。
しかし、このオマリー氏は国内問題だけ、即ちヒラリークリントン氏の年齢とか、「大統領という職は(クリントン、ブッシュ)両家の間で継承し合う王冠ではない」という演説で徴収に訴えているように見えます。政策的なことが見えてきません。
クリントン候補は「最年少候補になれないことは分かっているが、私には大きな強みがある。すでに髪を染めているから、ホワイトハウスに入ってから白髪になったと思われない」などとジョークを飛ばし、余裕を見せております。

一方の共和党、こんどの大統領選挙で政権を奪還出来ないと、かなりダメージを受けるとのことで、ブッシュ元大統領の弟に当たるジェブ・ブッシュ氏(62歳)が立候補しました。
しかし、ブッシュ・パパは「増税断行」をしたということ、そして兄ブッシュは「アフガニスタン、イラクでの2つの戦争」という「亡霊」を持っているジェブ・ブッシュ候補です。
国民に人気はいまいちで、クリントン氏が51%の支持を集めたのに対し、ブッシュ氏は43%の支持と、形成は不利なようですね。

共和党からは10名の候補者が立候補したとか。その中でジェブ・ブッシュ氏よりも支持率を集めているのがマルコ・ルピオ候補(43歳)です。
両親はキューバからの移民者、宗教はカトリックというルピオ氏は、2011年に初めて米上院議員として当選したという、まだ青年の面影を残す候補者です。

カトリックらしく、「家族」こそが社会でもっとも重要な社会単位と述べるルビオ候補は、卒業しても就職できず、多大な学生ローンを抱えさせられる大学を改革すると言いきります。そして、オバマケア(国民皆保険)の撤廃するそうです。

そして、国防の強化を行い同盟国をきちんと支援すると述べました。ならず者国家に媚びず、イランに対して媚びることもしないそうです。
「キューバ政権の抑圧的な性質は今も変わらない」として、オバマ政権の対キューバ協調姿勢に対しては強く抗議をしております。

世界的に、民主主義や人権などが後退している状況を食い止め、アメリカの国際的なリーダーシップを再確立して、妊娠中絶や同性婚に反対する立場を鮮明に示しました。

ルビオ氏はキューバ移民を親に持つため、移民の苦境はよく知っております。2013年、彼は違法移民に恩赦を与えて、国内に在住する権利を与える法案を支持しました。
そのために保守系団体などから信用できないとの評判となり、その挽回策としての演説だったのかも知れません。
この演説の効果かどうか、支持率がジェブ・ブッシュ氏よりも上回ってきたそうですね。

ならず者国家の中に中共も入るのかどうかは判りませんが、彼は中共を明らかに警戒しています。より強硬な対中包囲網を確立しようとしているようにも見えます。

演説のうまさには定評があるようですが、オバマ大統領も演説のうまさで勝ち抜いてきた人ですから、演説だけではよく判りません。
それでもまあ以下の演説を聞いてみてください。(英語のみです)
http://www.cnn.co.jp/video/14262.html

オバマ大統領を除けば、アメリカはこのところクリントン一家とブッシュ一家の政権争いだったように思います。
そんな状況に嫌気がさしているアメリカ国民も多いようです。もしかしたらルピオ氏は、そんなアメリカ国民の期待を背負って共和党候補として台頭してくるかもしれませんね。

日本にとっては、ともかく強いアメリカに戻ってほしいのですけどね・・・

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