2015年7月1日水曜日

映画「エクス・マキナ」・人類は滅びるのか?

ダッチワイフと言う言葉がオランダの人達に不快感を与えると言うことで、ラブ・ドールという呼称に変わり、やがてセックスドールと一般的に言われるようになりました。

この隠微な世界にも最新技術の手が伸びてきたようです。ついにここまで来たか・・・と思わせる映画が来ました。
そのタイトルは「エクス・マキナ」です。
予告編は・・・
https://www.youtube.com/watch?v=9lviJ605Wfw

「人工知能の発達は、人類に終焉をもたらす」と最初に警告が出る、このSF映画の本当に恐ろしい部分は、実は映画の中ではなく、現実にあるように思います。
http://wired.jp/2015/06/26/flexible-colour-display/

ここでは、超薄型のディスプレイとして扱ってますし、衣類への適用などと述べていますが、ロボットスキンに使用すれば、微妙に変化する皮膚の色を再現することが出来るでしょう。

さらに・・・
http://wired.jp/2015/06/21/realdoll-is-working-on-ai-and-robotic-heads-for-its-next-gen-sex-dolls/
(このサイトはリンク出来ませんので、コピーしてアクセスしてください)

ここでは「不気味の谷」に落ち込まないように、人形であることを意識させるようにすると述べております。
不気味の谷とは、この手の人形はあまりリアルにすると気味が悪くなる(不気味の谷に落ちる)という意味で使われる言葉です。確かに蝋人形館などで見るリアリティには不気味さを感じますからね。

でも、それは動かない人形であるからであって、もしそれが動き、そして会話が出来るとしたらどうでしょうか?
ユーザーはさらなるリアリティを求め始めるのではないでしょうか。
やがて人類は男も女もこのラブドールに夢中になって、やがて滅びていく・・というのが背景にある本当の怖さかも知れませんね。

この手のラブドールが本当に人類の終焉をもたらすものになるのか、それとも人類の救世主になるのか、それはまだ判りません。

この技術が新たな売春の手段となり、闇の世界で新たな資金源となり、高級売春クラブなどに使われる可能性もあります。それでもこの取り締まりは難しいでしょう。人身売買の問題は無いわけですからね。

やがてここで使われているロボット達が暴動を起こして人類を襲ってくると言うのはホラー映画のシナリオです。映画は得てして破滅が好きですから、エクス・マキナのようなシナリオになります。

しかし人類にプラスメリットがあることも忘れてはいけません。
「性科学」の一分野として、新たな「生殖医療(精神部分を含めた)」として使われていくことも考えられるからです。そしてそれは結構重要な部分であると考えます。

生殖医療として捉えた場合、遺伝子病の克服とか、セックス依存症、暴力的性衝動などの治療にも生かせるように思います。
従軍慰安婦の虚構問題で、戦時売春婦が世界的な問題であることが判りましたが、抑圧された性が暴力を誘発することは心理学などでも指摘されているところです。

馬や牛などは精液を取るための木馬なども用意されているようですね。「当て馬」などと言う言葉も、この生殖技術に関わる言葉と捉えられるでしょう。

さて、エクス・マキナのような映画は欧米だからこそ出来る映画のような気もします。我が国の文化は「人形浄瑠璃」などにも見られるように、人形をいかに本物らしく見せるか、そこから文化芸能の発達を成し遂げてきた文化です。
日本エレキテル連合が作ったコントにも、ロボットラブドールが登場し、人気者となっていました。我が国の文化は、人類破滅のシナリオではなく、お笑いのネタなどにしてしまう特性を持っています。

きっとそのうち「ロボティック吉原」などを扱った落語やコントが出てきて、我々を楽しませてくれるのではないでしょうか。

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