2014年4月4日金曜日

いよいよ消費税8%、安倍政権の正念場

景気減速が懸念される消費税の8%引き上げが実施されました。
4月1日朝の閣議後会見で、甘利明経済再生担当相は「今回の引き上げは社会保障の充実安定化と財政健全化の同時達成を目指す社会保障・税一体改革を大きく前進させるものだ」などと述べました。

その上で増税前の駆け込み需要と増税後の反動減の懸念があることを意識してか、「経済への影響を極小化することに心を砕いてきた。平成25年度補正予算と26年度予算の早期執行と、6月の成長戦略改訂に向け、技術革新(イノベーション)の創出やベンチャー企業の支援にも積極的に取り組む意向」だ」と述べたということです。

しかし3%も税率を上げてしまったのですから、一般国民の財布のひもは堅くならざるを得ません。
先ずは国民の可処分所得を増やし、消費の促進による聞き回復を図ってから増税という段取りであるべきところを、企業収益が少し上がったところで消費税の3%もの増税です。
お金が使えるところは政府機関だけという現状は変わらないし、ますますその傾向が強くなるだけでしょう。
ですから、さらなる公共投資が必要なわけです。
そして人手不足を人件費高騰に向かわせ、物価の上昇を生み出せば確実にデフレ不況からの脱出は完成していきます。

物価上昇が進めばいくら消費税で倹約しようとしても、物価が上がる前に購入する動機づけが出来ますから、景気は良くなるはずですね。
それがひどくなればインフレ傾向ということになりますから、そこで消費税10%案が登場すればいいのです。そうなるまでは10%引き上げなど行うべきではないでしょう。

デフレは貨幣現象だという方々がおりますが、貨幣を発行しただけではデフレが収まることはないでしょう。そのお金を使うことで、それが誰かの収入になって、そして成長経済になって、国民の収入が上がり、そして物価も上昇してデフレが収まり、インフレ傾向が出てくるのです。

その最初のお金を使うのが政府であることを宣言したのが「アベノミクス」で、ケインズ経済の理論でした。
しかし、20年近くデフレが放置されていたのですから、政府が使うお金の量がどれくらいのものか見当もつきませんね。
長いデフレは一般企業に借金を強いてきました。政府が借金しないから民間が借金を強いられただけです。それでも政府は国債を発行しなければならなかったのは、税収が減少したからです。それまでの国債の償還もありますし・・・

まあ、だからデフレスパイラルと言うわけですけどね。この回転を逆転させるのですから、半端なお金ではないはずです。
このような時に消費税を3%も上げたわけです。デフレ要因の一つが増税ですから、それに打ち勝つにはそれ以上のさらなる政府投資が必要になることは明らかです。

今後どのくらいデフレが進み、景気後退が起きるかは判りません。それに見合った政府投資の覚悟は出来ているのでしょうか?
安倍政権の対応が待たれます。

国民側からすれば、何か新しい消費動向がなければお金は動きません。かつての経済成長の時は、テレビとかマイカーがそのような役を果たしてきました。
最近ではパソコンとかスマホなどが売れ筋商品ですが、どうも昔とは様子が変わっています。人によって消費したい対象が異なっているようです。

働き方も遊び方も変化してきています。職場の仲間は無くなり、ライバルがいるだけになってきたようです。仲間は社外の友人であって、同好の仲間であり、またその同好の仲間が多重化しているようです。
そしてこのような人間関係が心地よく感じるという変化です。

このような変化ですが、もしかしたら江戸時代の徒弟制度の復活のような気もします。つまり時代が新しくなったなったのではなく、かつてそうだった時代になっていくというような・・・
今後この変化がどうなって行くのかは判りませんが、このような変化に合わせた消費の展開が必要なのかも知れませんね。

人手不足が始まっています。政府投資が膨らみ、それを受ける企業側が受け切れなくなっているということです。
売国政治家とか官僚は、すぐに外国からの移民受け入れなどと世界の動向と反対の意向を出したりしています。移民で生産人口を増やした国家がどうなったかは、欧州などで明らかです。移民の若き人口も年数を経れば老人となるからです。
移民政策は間違いですね。「仕事をとっておく」という江戸時代の風潮に合わせるべきです。
仕事はいっぱいあるから「宵越しの銭は持たない」という職人気質を可能にするといいのではないでしょうか。
腕一本で生活出来る、かつての職人の時代です。良いものは価格は高く、しかしゴミにならない商品を普及させましょう。

そういう時代が、もう始まっているのかも知れません。

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