2013年10月29日火曜日

不戦の誓い、北京コンセンサス・・?

中共・北京市内において「東京-北京フォーラム」なる会議が行われたそうです。日本と中共の有識者らが集まって、尖閣諸島周辺海域で懸念される偶発的な衝突を念頭に置き、「両国はどんな理由があっても、どんな対立や課題においても、その解決を軍事的手段に求めるべきではない。戦争に道を開く行動を選んではならない」などと気勢を上げたとか。

日本から参加した福田康夫元首相は、特別講演を行い、「日本の企業は『自社の利益だけで事業経営しようとしても必ず行き詰まる』との考えを持って経済成長を遂げた。国家も同じ。同じ理念を持って国家運営をしていかないと、世界でつま弾きにされる」などと述べたそうです。

もちろん、「規模の拡大のみを追求する国造りは維持できないし、続けようとするのは不適切」とも発言し、尖閣諸島や歴史問題について一方的な主張を繰り返し、軍備拡張、海洋進出を加速する中共政府に対する“警鐘”も忘れなかったそうですね。
この会議に出席した中谷元防衛庁長官は、日本の対応に問題があるとした中共・唐家セン氏の言い分に対して「卑怯な論法だ」と激しく非難したようですけど。

日本は尖閣諸島が日本領であることを、歴史的事実を持って発言しているだけで、そこを自国の領土とする中共に対して「それは侵略行為」と警告しているだけです。
軍事的に攻め込まれれば、いやおうなく戦争という事態になることは、致し方ないでしょう。それは日本が仕掛けた戦争ではなく、侵略に対処するというだけのものです。

この会議では、「歴史の事実を客観的に受け止め、歴史から教訓をくみ取ることは、日中関係が発展する上での共通基盤だ」などとして、長期的な危機管理メカニズムの構築を日中両政府に要求したそうですが、なぜ日本政府に要求がなされるのか理解できません。中共に対して警告すれば良いだけですね。
中共の一部の人たちは、尖閣諸島だけでなく沖縄と九州に対しても侵略の意図を仄めかしています。沖縄には日本の法律をかいくぐるようにして、土地を購入したり、華人を送り込んだりと、侵略準備を進めていることは、周知の事実です。

尖閣諸島問題を明確にしたのは、あの2010年の海保との漁船衝突事件からです。
中共は2010年までに東シナ海を中共の海として覇権を確立することを決めていました。経済的にも繁栄し、太平洋への野望を実現するためでしょう。しかし、尖閣諸島が日本領である限り中共の覇権は実現しません。すなわち中共の法律で運用できないからです。
そこで使った方法が、あの「漁船衝突」という陰険な手段だったのでしょう。ある意味で、これは菅直人首相に対する警告になっていたはずです。
しかし、海保の保安官が船長らを逮捕し、石垣に連れて行ってしまいました。つまり尖閣海域で日本の法律が適用されてしまったわけです。ただちに菅直人への恫喝が行われ、菅首相はこの侵略者を解放してしまったわけです。

中共にとっての失敗は、海保の保安官に船長らが逮捕されたことです。これで尖閣海域で日本の法律が実効されたことになります。そしてその後、船長らがわざと船をぶつけた映像がインターネットに流れてしまったことでしょう。
これで日本国民は尖閣への中共の侵略が本当であることを知ってしまいました。2010年までに東シナ海を中共の覇権にすることが挫折した瞬間でした。

本来であれば、覇権を確立するには軍事的優位を持って侵攻するしかないのです。地図の塗り替えは人類史上それしか無かったはずです。
戦後60余年、武装解除されたまま、売国サヨクに蝕まれ、戦う意思も能力もそぎ落とされた日本ですから、中共の恫喝で簡単に侵略出来ると思っていたのでしょうが、それが瞬時に崩れたわけです。

それからの中共の焦りは尋常ではなかったですね。ロシアのメドベージェフ大統領と反日協定のような演出を行ったり、アメリカに経済的優位を傘に着て日米同盟分断を図ったり、挙句の果てに尖閣海域に新しく作った石碑を放り込んで、あたかも昔はそこが中国領土であるように工作したりしていました。

しかし、今一番苦しいのは日本企業の投資の激減のようです。トヨタなど、一部の企業はまだ中共に投資しているようですが、撤退企業の方が圧倒的に多くなっています。

そんな中で行われた「東京-北京フォーラム」です。中共の日本懐柔策であり、尖閣海域に領土問題があるように見せて、侵略の事実を隠ぺいする工作であることははっきりしていますね。
中共はこんな工作をしながらも、それでも侵略のための軍備拡張は止めません。もっとも空母建設のお金がなくなってきたようですけどね。

対する日本は、憲法解釈の変更を余儀なくされ、防衛のための軍事強化を行わざるを得なくなりました。現実の中共からの脅威の前には、サヨクの妄想平和は国民からの支持を失ってきています。

北京などに出向いて、福田元首相や鳩山由紀夫元首相がいくら妄想平和を繰り返し述べても、どうやら日本国民の「強い正義」のスイッチは入ってしまったようですね。

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