2020年10月21日水曜日

米中デカップリングの進捗

アメリカの在中共大使「テリー・エドワード・ブランスタッド氏」が9月14日にトランプ大統領と電話で話をしました。

そしてその後トランプ大統領は「ブランスタッド氏が退任することになった」と発表しました。

国務省は「中共政府は対中外交において事実上の制限が多く、大使が現地に居るかいないかは基本的に問題ではない」と言い放ちました。

実はブランスタッド大使が自分の意見を「微博」にアップしたところ。中共政府によってそれが削除されたと言う事件があったわけです。
ですから現地に大使が居ても居なくても同じであると言うことでしょう。

さらに国務省は、「ニクソン政権以来中共が採用してきた『球同存異』政策を打破する必要がある」と述べております。

米中関係の専門家であるオービル・シェル氏は、「米中はこの二国間関係の悪化によって完全に破壊された。大使はそこでの建設的な役割を果たせなくなったから退任したのだろう。過去8人の大統領が中共とのカップリングを支持し二国間関係を安定させたが、南シナ海、台湾海峡、香港、新疆ウイグル自治区、東シナ海における中共の行動がその努力を破壊した」と述べています。

マイク・ポンペイオ国務長官は「米中関係のバランスを取り、結果を重視し「対等・公平性」に注意を払い、アジア太平洋地域におけるアメリカの外交政策に、今後数十年永続的かつ肯定的な影響を与えるだろう」とコメントし、ブランスタット大使の労をねぎらっております。

冷え切った米中関係です。アメリカはSNSの微博とツイッターにあるエンブレムのデザインを更新しました。
https://www.epochtimes.jp/p/2020/08/60789.html
エンブレムから「中国」という文字を消してしまったのです。アメリカは「中国共産党政権を合法的な政権だと認識しなくなったのではないか」という憶測は飛んでいるとか。

さて、中共は欧州をアメリカから引き離そうと「王毅外相」と「楊潔チ政治局員」を欧州に送っております。
しかし1月に、チェコ共和国でヤロスラフ・クペラ上院議長が心筋梗塞で亡くなりました。クペラ氏は2月に台湾を訪問する計画を持っていましたが、それを中共が止めさせるべく圧力を掛け、おそらく殺害したのだろうと言うことは誰でも解ります。(中共の暗殺はいつも心筋梗塞です)

怒ったチェコの政府と国民は、次の上院議員となったビストルチル氏に台湾訪問を促し、議長は90人を引き連れて台湾を訪問、そして台湾の立法院で、かつて冷戦下のベルリンでケネディ大統領が行った演説の「今日、自由世界において、最高の栄誉は『私はベルリン市民です。』ということです。」と述べたことに倣って「私は台湾の市民です」と述べたのです。もちろんこれは「敵は中共である」と言う意味に他なりません。

歴訪先のドイツでこれを知った王毅外相は、すぐにテレビで「チェコに対して我々は何らかの報復を行う」と述べてしまいます。途端にドイツだけでなくEUが反発します。「チェコは我々EUの一員。そのチェコを恐喝することは欧州全体を脅迫することに等しい」と言う訳です。

こうして中共は欧州をも敵に回してしまいました。アメリカと欧州を離反させるはずだった王毅外相。大失敗でした。

アメリカは8月の李登輝元総統の葬儀に合わせてアレックス・アザー厚生長官を台湾に送り、9月にはキース・クラック国務次官補を台湾に送りました。つまり中共を逆なでしているわけです。
これに対し、台湾の蔡英文総統はこれを台湾とアメリカが外交関係を樹立するための前奏曲と受け止めたようで、「アメリカが台湾を公式に認め、自由で民主的な価値を共有する台湾と、再び国と国になることは絵空事ではない」と発言しております。

アメリカは台湾を必ず擁護します。TSMC(台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング)は世界最高密度のCPUチップを作っておりますし、アメリカからの要請で中共へのCPUチップの輸出を止めました。
技術を守る為か、最新チップの開発(線の太さを2nmにする技術です。武漢コロナウイルスでも8nmですからそれより細い線を作りスピードを上げるわけです。)を始めるそうです。

アメリカはすでに中共の学生、研究者、ビジネスマン、などを追い払いクリーンネットワークも着々と進んでいます。

追い込まれる中共。「蝗害」と「水害」で農作物が不作、それに加えてアメリカの経済制裁、台湾や尖閣を何とかしないと国民が暴徒化します。
ですから「台湾を軍事侵攻する」とか脅しだけは続けていますが、世界はもう脅しには屈しないでしょう(日本を除く)

「皆、苦う程に飢えている。中共の『偽りの繁栄』、習近平の冷たい台地で」と言うことです。
(映画「赤い闇」のキャッチコピーより)

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