2019年6月9日日曜日

なぜ今韓国と?岩屋防衛相

6月1日、岩屋防衛相は韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相とシンガポールで非公式に会談しました。内容の全くない会談で、韓国側は自衛隊機への火器管制レーダー照射問題について事実を認めず、自衛隊機の飛行を非難しただけだったそうです。

それでも岩屋防衛相は記者会見で「未来志向の関係を作っていくために一歩踏み出したい」と述べるなど、いったいどこの防衛大臣かと耳を疑うようなことを述べております。

この会談、岩屋大臣に対して首相官邸は反対していたそうです。それでもどうしても合いたいと言うことで、非公式会談ということでシンガポールに行ってしまったと言うことで、どうやらパフォーマンス的に頑張っているように見せたかっただけ・・との憶測が出ているようです。

自民党内部では、夏の参院選に影響しかねないとの懸念も出ていて、岩屋大臣や防衛省の対応について「怒りを禁じ得ない」との批判もされているようです。

我が国は北朝鮮に拉致された被害者を救出する使命を持っております。恐らく救出は外交交渉では無理で、具体的には我が国が憲法改正を行い軍事力が使えるようになってからの交渉でないと解決はしないと思います。

そんな状況の中で、安倍政権はアメリカと共同して国際社会に計り、経済制裁という戦略に出ました。現在、軍事力が使えない我が国は、そこをアメリカに補ってもらい交渉を仕掛けたわけです。
トランプ大統領も北朝鮮トップと会談し、「経済支援が欲しいなら拉致被害者を日本に返せ。そうすれば日本が金は出す」とまで迫ったとか。

この米朝会談を仕掛けたのは韓国の文在寅政権です。
北朝鮮はアメリカ大統領と直接会うことで、経済制裁解除を期待したようですが、それがうまく行かなかったため北朝鮮は文在寅政権に対して冷淡になっているようです。

アメリカからも相手にされず、中共からも相手にされず、安倍政権からも相手にされず、そして北朝鮮からも冷淡にされた韓国なのです。
そこで韓国はどこかに打開する糸口を探していたのでしょう。そこに岩屋防衛相という「手柄さがし」をしている日本の大臣が居たということではないでしょうか。

北朝鮮に対する国連制裁決議は、どうやら金政権上層部に厳しく効いているようです。国民側はすでに闇市場経済が発達してしまって、コメや日用品は足りているようです。それは4月末までに闇市場でのコメの価格が下がっていることで判るとか。

金政権は贅沢品を使って上層部を従わせていたようで、その先に北朝鮮軍もあったようですが、こちら側に制裁が効いていることは、金体制が揺らいでいることを意味しているのではないかと思います。
そこを文在寅政権が何とかしようとしているように見えますね。文大統領は「同じ民族」「同胞愛」「人道」などという言葉を使って北朝鮮を擁護していますが、その裏には金体制を支えて「北朝鮮人民の抑圧を続ける」という意味しかないように思います。

トランプ大統領から見ると、金正恩委員長が何故拉致被害者を日本側に返して拉致問題を解決し経済支援を受けようとしないのか不思議なのかも知れません。
また、日本側には数名の被害者の返還があるのではないかという憶測も出ております。しかし金正恩委員長には全くその気配はありません。

金委員長が北朝鮮に現れてから起きたこと、張成沢氏の公開処刑とか金正男氏の暗殺などが表面に出ていますが、金正日体制で上層部に居た人達を処刑などで追放したのではないでしょうか。
そしてその結果、北朝鮮人民に対する監視体制が崩れてしまったことが考えられます。
経済的にも疲弊が続きますから、人民への食料供給も激減していったのではないでしょうか。

北朝鮮は社会主義経済ですが、ようするに権力維持のための経済に過ぎなかったのでしょう。ぜいたく品を貢献者に与えることで権力機構を維持してきたとも考えられます。
そしてその権力維持が出来なくなってきたのが、今回の徹底した経済制裁だったと思います。

これで国民(人民)側は食っていけなくなります。もちろん黙って餓死していくわけもなく、必然的に闇経済が発達するでしょう。そして今までそれを取り締まっていた官憲が来なくなります。元締めが処刑されたりで混乱していましたから。

急激に発達した闇経済は、長い国境線の向うにある中共との間で行われ、そうすると国際的情報も闇取引と同時に入ってきます。
ラジオやテレビも入ってくるでしょうし、当然日本からの短波放送も聞こえてくるでしょう。

一方拉致被害者の居る招待所なども維持が難しくなります。先ず食料が来なくなったように思います。そして監視委員も来なくなったかも知れません。
闇経済で情報も知っている北朝鮮人民と、監視が無くなって来た招待所などの拉致被害者。北朝鮮人民は日本の拉致被害者が金体制崩壊時にはお金になると考えるのが当然ではないでしょうか。
そう、日本側はお金を出すだろうと・・・

とすれば、彼ら闇経済で生きる人たちは拉致被害者を連れ出し、どこかにかくまってしまうのではないでしょうか。
拉致被害者も、闇経済の中で生活する人々の中で下手に動くと殺されるかも知れませんから、声は出せないでしょう。

そういう訳で金政権にとっては、拉致被害者の居所が解らなくなってしまったという現実があるのではないでしょうか。だから返したくても返せない。
こう考えて行くと、もはや拉致被害者奪還は金正恩委員長との交渉などでは戻らない可能性の方が高いと思います。結局金体制を崩壊させ、民主化に向けて混乱を起こし、その中で「拉致被害者一人につきいくら支払う」という方法しかないように思うのですが。

もしこうなら、文在寅政権が行っている金体制維持の行動は北朝鮮人民に対しても裏切り行為となります。そしてその文政権の防衛大臣と会談する岩屋防衛相も同罪ではないでしょうか。

良くも悪くも、もはや統治能力を失った金正恩体制は、外圧で潰してしまうことが北朝鮮人民にとっては希望となっているように思うのですが・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿