2018年4月4日水曜日

北朝鮮よ、どこへ行く

金正恩委員長が習近平主席と北京で会談したことは、当然北朝鮮が北京に屈したことを意味します。少なくとも外交面では。
しかし、北朝鮮が北京の影響下から脱したがっていることは確かでしょう。叔父の「張成沢」氏を非情なやり方で銃殺したことも、兄の金正男氏を毒ガスで殺害したことも、もとは反中の意識からだったはずです。

さらにこれには、アメリカや日本に対する北朝鮮の「脱中共」というメッセージが込められていたのかも知れません。核開発やミサイルの発射も、基本的には北京を狙ったものだったのかも知れません。
しかし、この手法は当然ですがうまくいきませんでした。ますます日米同盟は強固となり、アメリカは空母打撃軍を韓国や日本海に展開し、核放棄を迫り、そして拉致被害者を返せと叫びます。

そして安倍政権が主導した経済制裁が、じわじわと金正恩委員長の周辺の経済状態を悪化させていきます。中共もこの経済制裁には同調せざるを得なくなり、北朝鮮の金体制が危機に陥ってしまいました。

トランプ大統領は、韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長から、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長による首脳会談の要請を聞き、それを受け入れました。
しかしこの会談が、金委員長の核開発までの時間稼ぎであり、「またアメリカは騙されるのか」という疑念が浮かびます。

トランプ大統領は、国務長官のティラーソン氏を外し、代わりにCIAからポンペイ氏を起用します。そしてマクマスター大統領補佐官も解任してジョン・ボルトン元国連大使を起用したのです。
トランプ・金会談が決裂した場合のアメリカがどう出るか、核の全面廃棄に向けたアメリカの強い主張が、この人事に現れたわけです。

核を手放すことを考慮には入れていない金正恩委員長ですから、これで詰まってしまったようですね。ついに北京に朝貢し、習近平主席にバックアップを依頼したようです。

この会談がどんなものかは判りませんが、しかしその前後の動きを見れば見当は付きます。
先ず3月9日の米中電話会談で習近平主席がアメリカに向けて「6か国協議から日本とロシアを外し、4か国協議を行う」という新たな安全保障の枠組みを提案をしました。アメリカを懐柔して、そして日米離反を行い、それを持って韓国から米軍を追い出そうという謀略を打ったのです。

その後、金委員長は習主席との会談後にIOCのトーマス・バッハ会長を平壌に呼びつけ、「2020年の東京オリンピック」に参加する意向を伝えました。
安倍政権が断れない条件を突き付けてきたわけです。核開発の時間稼ぎかも知れません。

これが習・金の会談で作られた謀略だったように思います。アメリカが攻撃しないようにすること。現代の戦争はこのようにして推移していくわけです。
このとき日本の国会では「森友問題」で安倍首相の支持率を落すことに成功した野党とサヨク・マスコミ連中が、何の意味もなく国会を空転させていました。

次は4月17日の安倍・トランプ会談で、この動きにどう対処するかを検討する番なのです。目的を忘れないようにしなければなりません。ゴールは北朝鮮からの核の一掃と拉致被害者奪還、そして中共の封じ込めなのです。

会談では先ずロシアの北方4島へのロシア軍基地をアメリカに認めさせること。つまり日本は沖縄と同様に「基地付き返還」でロシアと交渉できるようにすることが必要なのではないでしょうか。あの日本国憲法はまだまだ本物に改正するためには時間が必要なようですからね。
これによって中共への牽制が出来ますし、羅津港を出港した中共の船が北極航路に向かう場合でもロシア領の樺太・間宮海峡か、あるいは宗谷海峡、または津軽海峡を経由しないとベーリング海峡を越えられません。
間宮海峡はロシア領です。ですから宗谷海峡か津軽海峡しか出口はないわけで、その先の北方4島にロシア軍基地が出来ることは中共にとっては嫌なことでしょう。中共にとって嫌なこと、すなわち日本にとっては良いことです。(ベーリング海峡も両岸がロシアとアメリカになるのですが・・)

中露の友好関係が表面だけであることは、この4か国協議をアメリカに提案したということからも解ります。つまり日本だけを外すのではなく、ロシアも外したと言うことです。
この点は北朝鮮側にとっても、中共との関係をバランスするのにロシアが使えることも意味します。北朝鮮はソビエトが作った国ですからね。

2020年の東京五輪に北朝鮮が参加することに関しては、日本は拒否することは出来ません。うまいところを突いてきたものですね。
これに対して、安倍政権は「五輪に北朝鮮が参加することを歓迎する」と言わなければならないでしょう。要点はその後に「五輪への政治介入は認めない。その点だけははっきりさせましょう」と言うような文言を付けておけばいいのではないでしょうか。(拉致家族会は反対するでしょうけど・・)

あとは、このような動きがあっても北朝鮮に対する経済制裁だけは緩めず、さらに強化していくことです。残念ながら中共は制裁を緩和してしまうでしょうけどね。

トランプ大統領と金委員長の会談が成立するならば、そこでは「あくまでも最終ポイントは核の一掃と拉致被害者の返還である」とうスタンスを崩さないことです。
「段階的核廃絶をすれば、経済制裁もさらに長期化する」ことを告げるわけです。そして、北朝鮮経済を立て直すには必ず日本の協力が必要になる。そのためには日本の拉致被害者を何とかすることだ。それしか方法はない」という点も強調することです。
これは、たとえ4か国協議が実施されたとしても同じことです。北朝鮮・韓国・中共の言い分はほぼ同じですから、トランプ大統領は「朝鮮半島からの核の一掃」を述べ、それが実現するまで経済制裁は続くことを述べれば良いだけです。一掃されたかどうかの判断は「IAEAの査察」で決まることも・・・

金正恩委員長にとって、拉致問題は先代から受け継いだ負の遺産です。しかも仕掛けたのは北朝鮮側だけではなく日本国内のサヨクもからんでいることが考えられます。
つまり、拉致問題に関しては「それを主導したのは日本側だ!」とも言えるのではないでしょうか。その場合は、その日本側で主導した人名を述べることで、だいぶ拉致事件の様相も変わってくるはずです。

もともと世界共産主義革命などという妄想が引き起こした事件であることも確かですから、金委員長は言い訳も出来るはずです。
もちろん北朝鮮が共産主義を止めることが前提になりますけどね。

北朝鮮が中華思想に呑み込まれるのか、それとも自由主義側になるのか、少なくとも金委員長はスイス留学で自由について学んでいるはずです。
それを阻止するのはやはり中共でしょうね。朝鮮半島は常に大陸の恫喝に苦しんでいるのも事実ではないでしょうか・・・

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