2018年4月16日月曜日

シリア毒ガス兵器と北朝鮮

トランプ大統領は、英仏と共同でシリアの化学兵器施設に対する軍事攻撃に踏み切りました。
シリアの後ろ盾であるロシアとイランとの対立先鋭化も覚悟の上で、化学兵器の使用や製造、拡散は「レッドライン(許容できない一線)」だとする立場を明確に打ち出したわけです。(実際はプーチン大統領の確認は取っているとか。駐留ロシア軍に被害はありません)

今回の攻撃は「シリアの化学兵器能力の無力化」ということで3カ所の目標に対して実行したとか。攻撃の効果次第では、今後追加攻撃を行う可能性も示唆しているということです。

しかし軍事評論家の鍛冶俊樹氏は、4月4日にアメリカ軍がシリアから撤退の意思を示した3日後に行われたことから、どう考えてもアサド政権がやったとは思えないと述べております。これではアメリカ軍に「出て行かないでくれ」と言っているようなものだと言うのです。

昨年、習近平主席とフロリダで会談中にトマホーク59発をシリアに打ち込んだトランプ大統領でした。しかしこの時はトランプ政権はアサド退陣を求めないと声明したのです。そうしたら4日後にシリアが化学兵器を使用しました。

つまり状況から見て、アサド政権は化学兵器を使用するメリットがないのに化学兵器を使っているということです。
しかも鍛冶氏は、シリアの化学兵器は北朝鮮製であると述べております。

このことから、この攻撃は北朝鮮がなんらかの形で関与し、アメリカ軍を中東に釘づけにして対北攻撃を回避する事が狙いではないかと言うのです。
アメリカは英仏をシリアに代理介入させて、米軍主力を予定通り東アジアに振り向ける作戦を行っているのですからね。
アサド政権は北朝鮮とともに、アメリカ軍をシリアから出さないようにするために、北朝鮮製の毒ガス兵器を使ったのではないか・・と言う訳です。

トルコに逃れたシリア難民は、このアメリカによる報復攻撃を「“不十分”な攻撃で不満」と漏らしているようです。そして「アサドは何人殺しても気にしない。大統領でいる限り、殺し続ける」と話しているとか。

北朝鮮がこのような生物化学兵器を開発していることは衆知の事実であり、日本も「天然痘」のワクチンが不足するのではないかとの懸念も聞こえます。
オウム真理教サリン事件から、にわかにクローズアップしてきた「毒ガス兵器」ですが、それが中東に拡散していることは、ある意味で当然のことかも知れません。

ことの起こりは「よど号ハイジャック事件」で当時の福だ政権が「人命は地球よりも重い」などとしてお金まで付けて犯人を北朝鮮に送ったことから始まったのではないでしょうか。
「世界共産主義革命」を信じてきた日本のサヨクは、その直後に重信房子をリーダーとする赤軍派がリビアに飛んでいます。

ここで北朝鮮と中東の技術協力の関係が出来たのでは無いかと考えられないでしょうか。無法国家北朝鮮の「共産主義革命と言う犯罪」と中東の連携は、オイルマネーを使って核兵器と毒ガス兵器の開発に取り組んできたように思います。
つまり北朝鮮と中東をつなぎ、オイルマネーと北朝鮮・金一族支配との関係を付けたのは日本の赤軍派だったとも考えられないでしょうか。

その後の拉致事件を考えますと、拉致された被害者の方々にも北朝鮮に嵌ってしまった人物も居るのではないかとも思います。彼らは説得工作はうまいと思いますのでね。
それゆえに拉致事件の解決が難しくなっているようにも・・・

アメリカ・トランプ政権は、シリア問題と北朝鮮問題が繋がっていることはご承知でしょう。安倍首相も知っているはずです。ですから北朝鮮の核の撤廃はゆずることの出来ない事案です。
ですからトランプ大統領は「話し合い路線」のディラーソン国務長官もマクマスター補佐官も解任して、北朝鮮の実態に詳しいCIAのマイク・ポンペオ氏を国務長官に付け、そしてリビアでカダフィ大佐を追い詰めたジョン・ボルトン氏を補佐官に起用して、そして17日からの安倍首相との会談に備えたわけです。

安倍首相は「金正恩委員長の言っている『段階的廃棄』は絶対認められない」という発言を16日に致しました。もちろんトランプ大統領の布陣に答えたものでしょう。
ボルトン補佐官は「リビア方式」を提言していますし、今回の日米会談でも「北朝鮮の核廃棄はリビア方式以外にはあり得ない」という声明を出すつもりだと思います。

もちろん金委員長は、リビア方式を採用した後カダフィ大佐が殺されてしまったことを知っておりますから、それを受け入れる事は出来ないでしょう。
トランプ大統領は、「もし命が欲しいなら、ロシアへの亡命は認めてやる」くらいのことは言うでしょうね。

もちろんこれは米朝会談が実現した場合のシナリオです。決裂することは判っていますから会談は「場所がない」などの理由で成されない可能性も高いのです。この場合はどちらの責任で話し合いが出来ないかが論争されるのでしょうね。

その場合、すぐに北朝鮮への空爆を行わないと、またシリアで毒ガスなどを使った攻撃が再開されますよ、きっと・・・

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