2015年9月30日水曜日

アベノミクス再び噴射、デフレ脱却へ

安全保障法案が可決・成立した後は、安倍首相は「経済に重点を移す」そうですから、今後国債の発行と公共投資が復活するでしょう。

全国の道路や橋が、もはやとっくに耐用年数を過ぎ、地元の努力でなんとか切り抜けている状況を、はやく打開し、そしてそれがデフレ脱却につながれば、これ以上良いことはありません。
もちろん自衛隊の装備も、新しく出来た「防衛装備庁」のもと、中共のモックアップ装備を上回る強力な装備に置き換える必要性もあります。
この装備増強も、公共投資の一環であることは間違いありませんね。

これに逆らうのが「財務省」です。プライマリーバランスがどうのこうのと因縁を付け、利敵行為に専念する官僚たちなのです。
もはや決定している2年後の消費増税10%も、安倍首相の言うには「それは決定事項だから断行します。」と述べましたが「ただし、外国が原因の経済危機がくれば、話は違ってきます」と付け加えております。

外国とは中共のことであり、そこが経済崩壊を起こしつつあることを認識した上での首相発言だと思います。

リーマンショックの後、世界経済はデフレ傾向にありますが、これは金融界がお金の力を落とさないようにしているためではないでしょうか。
金利は欲しい、お金の価値は維持したい・・などという身勝手な要求が貧富差を広げているようです。そしてIMFがその尖峰を担いでいるように見えます。

苦しくてしょうがない中共は、IMFに働きかけて人民元のSDR入りを画策しています。SDR入りに成功したらお金を刷りまくって危機を超インフレ政策で乗り切ろうと言う魂胆のようです。
これをやれば少なくとも世界経済はデフレを脱却したように見えるかもしれませんが、生産性が追いついていませんから、かつてのドイツのハイパーインフレのようになるかもしれませんね。

ジョン.・メイナード・ケインズ氏が、大恐慌(スーパーデフレ)の脱却には「需要を政府が作り出す」ことを公言し、そして偶然かどうかヒットラーがそれを実施し、ハイパーインフレに生産を結び付けてデフレを克服しました。日本では高橋是清蔵相がそれを行い、アメリカではルーズベルト大統領が「ニューディール政策」によってそれを行いました。

すべてケインズの言った通り、デフレは解消し始めます。そして大恐慌が克服されかけたとき、ヒットラーは有り余る生産力を軍事に使い始め、周辺国への侵略を開始します。
つまりインフレ維持のための膨張政策が取られたのです。

日本では、インフレ傾向が見え始めたとき高橋是清蔵相が金融引き締めに走ってしまい、まだデフレが戻っていなかった地方経済が打撃を受け、地方出身の兵士たちが決起、226事件を起こします。これで高橋是清氏が暴徒に襲われ命を落とします。

アメリカでは、このルーズベルト大統領のニューディール政策を「共産主義だ」とののしる共和党(ティーパーティ)があり、結局ニューディール政策は頓挫してしまいます。
それでもルーズベルト大統領は政権を維持します。そして、デフレ脱却のためには新しい経済政策が必要だと考えるようになり、そこをソビエトの共産主義者に付け込まれるわけです。

得意の絶頂にあったヒットラー。優秀なゲルマン民族は悍ましい新兵器を次々に繰り出します。貴族経済から脱却できず、ひたすら金利を追及していた貴族たちは、このヒットラーの国家社会主義(ナチス)に手も足も出ませんでした。
その矛先が英国にまで伸びてきます。毎日続く英国へのドイツの爆撃。チャーチル首相はルーズベルト大統領を口説き、日本を巻き込んだ第二次世界大戦へと突き進むのです。

出口の見えないデフレが続き、国民が自暴自棄になってくると、こうして戦争が始まるのは、今も昔も変わらないのですね。
もし先進国でケインズの政策が続けられていて、ドイツの膨張政策を止められたなら、世界は平和を守ることが出来たのかも知れません。
結果的には、アメリカがドイツに負けじと新兵器開発に勤め、アメリカの生産力が高まり戦時体制の中で、デフレが克服されていきます。もちろん国庫は空っぽになっていきます(戦時国債)が・・・

同じことが再び起こりそうです。安倍首相の掲げるアベノミクスは、あの時の「ニューディール政策」であり、それを「国家の借金が増える(プライマリーバランスがどうのこうの)」として反対するのが「財務省」で、あの時のティーパーティと同じ・・という構図です。
もう共産主義には戻らないでしょう。しかし、金融資本主義の体質はまだ変わっておりません。それを象徴している財務省のように見えますね。

アベノミクスが再噴射され、強い日本経済が世界に向かって先行すれば、世界は中共の経済崩壊を吸収し、中共はなし崩しに共産主義が崩壊して別の社会体制が出来てくるでしょう。もちろんそれは、さらにおぞましい体制かも知れませんが。

しかしこれが逆になると、中共の世界侵略に弾みが付き、日本は対抗する戦力を拡張するための公共投資になって、再び日中戦争へ突入と言う事になりかねません。
そしてそれを増長しているのが財務官僚であるように見えて仕方ありません。
中共経済を崩壊させているのはアメリカです。AIIBの発案以降、アメリカは反中になったのです。財務省はそこらへんが判っていないのでしょうか。

安倍首相が、今後どういう経済政策を取り、世界に向けて経済をも含めた安全保障環境を実施するのかは判りませんが、今となっては、日本が世界経済のデフレ脱却にいかに貢献できるかどうかが、戦争回避の唯一の方法ではないでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿