2013年7月11日木曜日

CM拒否!民放各社Vs.パナソニック

新しく4月に売り出されたパナソニック社のテレビ。そのCMを民放各社がすべてCMの放映を拒否する事件が発生しました。
おそらくこのニュースはテレビのニュースではやらないでしょう。問題のパナソニックのテレビは「スマートビエラ」。

このテレビは、これまでの民放の番組と一緒に、インターネットの動画サイトも見られるというネット社会に適応したスグレ物。
しかし、こんなテレビを売られたら「くだらない番組で国民の目を塞ぐことが出来なくなる」と、一斉に民放各社が反発、そのCMを流すことを拒否したという事件です。

パナソニックは民間企業。妥協する方向でテレビ局との間の話し合いが続いているようですが、もっと強硬に対決すべきではないでしょうか?
なぜなら今や選挙にもインターネットが使われる時代、テレビCMなど打たなくても商品は売れると思うからです。妥協してしまったら、それは今度はユーザーを裏切ることになるということ、パナソニックは十分認識すべきなのですね。

4月発売の「スマートビエラ」シリーズは、スイッチを入れると放送中の番組の下と右に、サイトやネット動画などが並び、リモコン操作で簡単にアクセスできるようにする機能を付けたスグレたテレビです。
タレントが街中に出て食い物を食い歩くなどというゲスな番組を切り替えて、「ビデオニュース・ドットコム」を見たり「チャンネル桜」を見たりすることが、誰でも容易にできるようになるテレビ。
戦後の既得権を死守する民放各社にとっては、致命的とも言える機能の登場だったのでしょう。

CM拒否は、一昔前であればメーカーにとって強力な力になったはずです。しかしすでにネット社会が定着してきた日本社会の中で、このCM拒否がどれだけの力を持っているのでしょうか?
パナソニック社は妥協の方向のようですが、なぜ妥協するのか、そこが良く判りません。戦後の経済成長の時、ともに協力してテレビ社会を作ってきたことへの、ノスタルジックな甘えの構造があるようですね。今はテレビ社会が終わり、ネット社会になっているというのに・・・

テレビがデジタル化した時、この近未来は見えていました。墨田区にスカイツリーというバカ高いデジタルテレビ塔が作られた時、ちょっと電気に詳しい人なら誰でも「高周波をいくら高いところから出しても影ができるから難視聴部分が出来る」ことは当たり前と知っていました。
テレビ塔に金をかけるより、無料の有線網を張った方が効果はあったはずです。しかしスカイツリーは強行されました。テレビ既得権保持のための技術無視の行為で、電波移行を行った今年、難視聴対策で余計な仕事、それも過酷な仕事が出来てしまったようですね。

有線を拒否するテレビ局。その背後に戦後既得権を保持し、同時に日本国民に「本当のニュースを伝えない」というサヨクの謀略を維持する目的もあったようです。
それでもインターネットは静かに国民の間に浸透して行きました。スマートフォンを通じて・・・
それゆえにインターネット上の動画サイトもいっぱい出てきました。その中でサヨク系の「ビデオニュース・ドットコム」とか、保守系の「チャンネル桜」などが高視聴率を得ているようです。(どちらも有料です)
いずれも民放の番組などよりも、よほど問題点に深く切り込み、国民のレベル向上に役立っているようです。

そうなってくればテレビメーカーが、これまでの民放の番組と一緒にインターネットの動画サイトも見られるというテレビをつくるのは当然のことで、CM拒否などという稚拙な手段を使えば使うほど、民放の破局が近付いていることを示しています。これでパナソニックがスマートビェラの大幅妥協を受け入れてしまうなら、今度はサードパーティの出番となるだけかも知れません。

このスマートビェラ問題の背後にある電波産業会の運用規定が、ユーザの味方のような顔をした敵であるように、スマートフォンの業界にも敵が居るようです。
すでにご存じのように、スマートフォンは一台のパソコンと同じ機能を持っています。このスマートフォンにWindows8を載せれば、もはやパソコンとスマートフォンの境目はなくなります。すなわちスマートフォンに大型テレビとキーボード・マウスをドック接続すれば、パソコンと同じ仕事が出来るようになるわけです。
それが出来ないのは、技術系の問題ではなく既得権(レントシーキング)の圧力があるからでしょう。
機種ごとに異なるややこしいリモコンは、やがて標準化された別売りの装置となり、キーボードやマウスもリモコン選択機種のひとつになっていくのではないでしょうか。
そうなってくれば「Andoroido」も変わってくるはずです。生き残る気があるのであれば・・・

スマートフォンで民放やNHKの番組を見ることは簡単なはずです。(すでにやっていますね)
本来はスマートフォンを「核」とした大型テレビであり、パソコンの新機種となるべきものなのですが、業界の住み分けとか既得権保持の異様な圧力が、国民の進化を妨げているだけなのではないでしょうか?

テレビ局は解体され、メーカーや販売店内部にある放送設備に吸収される日が来るでしょう。メーカーなどの商品説明が番組そのものとなり、政党などの情報発信をみずからの責任で行う番組などが主な番組となってくるでしょう。
パナソニックは松下政経塾内の公開討論などを番組にして放送すればいいのではないでしょうか?
ドラマなどの番組はオンデマンド形式になり、いつでも見られるようになりますが、有料の番組となることは間違いないでしょう。スポーツ中継も同じです。
五輪中継も、開催国が各国の視聴者に直接中継料を請求することになってきますね、きっと。

シナリオライターもプロデューサーもスタッフも、そしてキャスティングされる役者さんもマネージャーさんも、新たな市場に最初は戸惑うでしょうが、やがて常識となっていくはずです。
嘘や偏狭は、双方向の批判の中で明示され、それでも残っていく番組、人気の番組などが今までとは違う形で登場するはずです。

その先鞭をつけるスマートビェラ。ぜひ健闘をお願いしたいものです。

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