2013年5月2日木曜日

安倍首相のロシア訪問、さて成果は


日露関係と言えばすぐに出てくる「北方4島返還問題」です。
森元首相が、今年2月に事前会談を行っていますが、早い話が「落としどころ」を探そうという話のようですね。
私の提案ですが、4島にこだわらずに千島列島の島々をすべて立てに2分割して、太平洋寄りを日本領、オホーツク海側をロシア領として、この千島列島の開発を日露共同で行というのはいかがでしょうか?
もちろん歯舞、色丹も半分にします。

それがうまく出来れば、カムチャッカ半島もロシア領のままで日本が開発協力を行うとういうおまけ付き。ここら辺の海域は、これからいそがしくなるはずですから。

長いこと親しまれた世界地図。メルカトル図法で書かれた世界地図を見ていますと、アメリカ、日本、ロシア、欧州は離れています。
しかし、ここに北極側からの視点を入れるとどうなるでしょうか・・・
北極点を中心にして北極海の沿岸地域である欧州、ロシア、アメリカ(アラスカ)、カナダ、そして千島列島の南に日本があるわけです。(北欧の国々も入ります)

地球温暖化によって、北極の氷が溶けているのかどうか、恐らくそんなことは関係なく、北極航路が開発され始めました。これまで、航空機は北極回りで飛んでいましたが、大量の物資を運ぶ海運は、北極回りを避けていました。
氷山などの危険があるためですが、最近のハイテク機材を使えば北極回りの海運が可能だということです。

この航路開発に注目したのはロシアで、ロシア・シベリアのガスをタンク船に積み込んで欧州へ船で輸出したいという構想が発端だったとか。
もちろん、さまざまな物資がこの航路で運搬できます。環北極海貿易構想です。
季節的に冬場は使えないようですが、夏場の半年間でも、日欧の物資交流は早くて安価になるはずですね。

ロシアの海運にとって、自国内の物資を運ぶにも、この北極航路は有効です。陸路よりも安いはず。なにしろ船の積載量はトラックや鉄道を凌駕しますからね。
そしてロシアの荷物はウラジオストック港に入ります。北方の港は使える時期が短いですが、ウラジオストックは不凍港です。ですから港湾整備もここに力を入れるはずです。

ウラジオストックに北極航路から入港するには、宗谷海峡か津軽海峡を通過するしかありません。安全保障は日本との関係次第になってきます。(間宮海峡は無理でしょう)
ここに日本との交渉が、北方領土を絡めて発生するはずです。

ともかくロシアとの国交を取り戻し、「戦後レジームからの脱却」に拍車をかけるのは、やはり対中問題があるからです。
ロシアにとって、シベリア地域への中共国民の不法侵略は不快な脅威でしょう。犯罪国家・中共に比べればロシアは筋が通っております。北方領土侵攻についても、それは「8月15日停戦時」なのか「9月2日の降伏文書調印」なのか・・と言う問題に集約されます。
我々日本国民が怒っているのは、「停戦を受け入れた軍隊に襲い掛かり、きわめて残虐な行為を行って領土を取ったソビエト軍に対する怒り」であることをはっきりと言うべきなのです。
そして日本が訴えるのは「英米の陰謀で北方領土があいまいにされた」と言うことかもしれません。

尖閣攻防で、鍛冶俊樹氏が次のように述べております。
「ロシア機が領空接近するときは、空自機を観察するように堂々とやってくる。それに比べて中共は尖閣に近づいて空自機が来ると、慌てて姿を消し、空自機が帰還するとまた近づいて来る。まるで泥棒猫みたいだ」と。
そして、「40機が飛来したと言うが、その飛行機はJ10で、新鋭のJ11もやっと飛んでいること、J10は10機ほどしかなく、それもやっとロシアに飛ぶようにしてもらったわけで、それが繰り返し飛来して見かけ上40機になっただけ・・・」と述べております。

プーチン・ロシアが今、戦っている相手はアメリカ政府ではなく、アメリカ・ウォール街であることは確かなようです。
ウォール街が発信する「グローバル経済」とか「関税無き自由貿易」という虚妄の政策に反旗をひるがしているわけで、その手先のようなロシアの政治化、ジャーナリストを暗殺しているわけです。
そこまでしなければ、「ロシアを守れない」という愛国者プーチン。そしてその強さにあこがれるロシア国民の感情・・・そこも理解しなければ、ロシア交渉はうまく進まないでしょう。

中共の近代兵器、それはほとんどがロシアからの技術導入で行っているもの。無人機はラジコンのお化けのようなものではないでしょうか?
ロシアとの外交によって、その内容を掴むことも可能でしょう。その必要も無いかもしれませんが。ロシアはスホイは売ってもミグは売りません。当たり前ですね。

安倍首相ロシア訪問、どんな成果が出てくるでしょうか・・・

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