2019年12月24日火曜日

全体主義は民主主義に勝てない

最近は共産主義という言葉は使わずに「全体主義」と表現するようです。
共産主義と言うと「マルクス」や「レーニン」の名前が思い浮かび、失敗した理論であることが判っています。
今も中国共産党が主導権を握ったり、あるいは金一族が権力を握っている北朝鮮などを表現するのに共産主義ではなく全体主義と言い換えているようです。

強力な指導力(つまり一つの理念)で全体をまとめる方式が全体主義で、さまざまな理念を寄せ集めて現在の判断をまとめる方式が民主主義と言えるでしょう。

とすると、全体主義は固く強くなりますが脆くもあります。民主主義はいつもふらふらしていて決断に時間が掛かったりしますが、変化する社会には強いわけです。

さて、現在展開中の米中経済戦争は、あきらかに「全体主義」と「民主主義」の戦いになっております。
全体主義とは、一部少数の権力機構(あるいは一人の独裁者)がその国の全てを判断します。注意すべきことは封建主義と全体主義は異なると言うことです。
そこから全体主義では権力への欲望が強く、その上方向は見ますが、下方向・国民目線はほとんど無いようです。ですから「20世紀から共産主義が無垢な人々を何万人も殺してきた」と言うような発言がなされています。(共産主義は全体主義の一つです)

全体主義でトップに立つためには、ライバルを蹴落としていかなければなりません。そこで国民の支持が必要になり「嘘」をつくわけです。
その「嘘」が判る知識人を粛清しながら、権力への道をひた走るわけです。権力を握ってからもライバルを殺し続けます。権力が揺らがないように法律を変えていきます。

しかし時の流れはどんな権力機構も年と共に劣化し、そして次の政権は前任者を追い落とすことで権力を掌握します。
この繰り返しが全体主義です。権力を握った人が科学技術を進めれば暴力の近代化は出来るでしょうが、人類発展の科学技術は推奨しないでしょう。

これは全体主義をいつまでも続けていると、やがて社会劣化が始まり体制が崩れていくことを意味します。

これに対し民主主義は、国民の支持を選挙で表出します。権力機構は多数の国民の意思で方針を決定するわけです。うまく民主主義が機能していれば・・・
技術の進歩や時代環境の推移は、常に変化を求めます。ここで民主主義は選挙という方法によって革命を行います。時代に合った権力者に入れ替えていくわけです。

ここで権力機構維持のために「嘘」をつき始めると、全体主義と同じになってしまいます。
民主主義で「嘘」を暴くことができるためには「表現の自由」が必要になります。「表現の自由」を使って「嘘」を喧伝すると、同じ「表現の自由」によって言論で抗議を行い、「嘘」を潰していきます。
ここに「言論の自由」があって、言論界は常に戦場であるという状況を生み出しておかねばなりません。言論での戦争が侵されると本当の戦争になって行くからです。

インターネットは、いまや言論の戦場と化しています。全体主義の言論もありますし、自由主義の言論もあります。読み、そして書き込むことで、その戦場は常に活発です。
全体主義者はこの闘争に勝つためにインターネットなどの「言論」を封殺しようとしてきます。例えば中共などではインターネットのキーワードなどを規制し、中共国内でのアクセスを規制してしまいます。

また、ヘイトスピーチ防止法などを作って言論の中の自分たちに不都合な表現を封殺しようとします。書き込みの中にヘイトスピーチがあったら、書き込みで反論し多くの閲覧者に知らせれば良いだけではないでしょうか。
それが法律で規制するのは「教条主義」であり、全体主義へ導く可能性があるように思います。

アメリカのインターネットには、まさに「戦場」であるような書き込みが続いています。
オバマ大統領が登場したのもインターネット戦場の中からであり、トランプ大統領が登場したのもインターネット戦場の中からでした。

「アメリカ式民主主義」などと揶揄されながらも、アメリカは民主主義を維持しています。トランプ大統領の巧みな行動に対し、ある評論家が「トランプは世界を浄化しようとしている」との感想を出していました。

すでに中共の行っている香港弾圧やウイグルの臓器問題(異常な大量殺人)、そして南シナ海への侵略や日本近海での振舞いなどが暴露されています。
また、中共の侵略を扇動しているスパイ組織の摘発も進んでいるようです。

民主主義から生まれたトランプ大統領は、次の選挙でどうなるかは判りません。しかし事実が公になった今、アメリカ国民はほとんど対中共に「No!」を突きつけています。
副大統領のペンス議員の演説も、インターネット上で公開され、世界の民主主義国に流れています。

おそらく中共という全体主義国家はアメリカという民主国家に勝てないでしょう。隠蔽戦略(嘘と隠蔽)はそれが公開されてしまえば力を失うからです。

苦境に立つ中共が日本政府に救いの手を求めています。依頼ではなく「威圧と騙し」によって。
それを受ける日本は、どうも民主主義が機能していないようです。

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