2014年3月6日木曜日

ウクライナにロシア、オバマ大統領の口先介入

2月28日の金曜日、ロシアの特殊部隊がウクライナに侵入しました。欧州諸国が慄然とする中、オバマ大統領は、「ウクライナへのいかなる軍事介入も代償が伴う」とロシアを威嚇しました。

ところが、次の土曜日と日曜日にオバマ大統領は週末を楽しんでしまったのです。
ウクライナ情勢は、この土日が勝負でした。ロシアはただちにクリミア半島に軍を送り、クリミア全域を完全に軍事占領してしまいました。

黒海の北、ウクライナにぶら下がる滴のように突き出たクリミア半島。欧州とロシアに挟まれる形に存在する黒海は、軍事的要衝となることは地図を見れば誰でも判ります。

歴史的にも、オスマントルコとロシアが覇権を競い合っていた地域です。一度占領すればロシアはそう簡単には手放さないでしょう。
現在はウクライナ国内が欧米派と親露派に別れていて、その両派閥が大統領を出しては足を引っ張ったりしますから、国内が治まりません。
そこでロシアが軍事介入したわけです。

ヨーロッパに対するアメリカのプレゼンスを保持するためには、アメリカは金曜日の夜中でも、直ちに海兵隊のウクライナ覇権を決めるべきでした。
しかし、単なる口先介入だけでしたら、狡猾なロシアはチャンスを逃しません。また、クリミア半島にはロシア軍が駐留していて、その安全確保も必要だったわけですからね。

クリミア半島は、1992年にクリミア自治共和国として独立しようとしています。ロシアはこの時は支持しました。しかし他の欧州国家が反対し、ウクライナとの間で今だに衝突を繰り返しています。
クリミア半島は、一応独立宣言はしているようです。

ともかく複雑なウクライナとロシアの関係です。ロシアだけでなく、ルーマニア、ブルガリア、トルコ、グルジアなども黒海に面して、クリミア半島は軍事的に微妙なとことですからね。

それはともかく、問題なのはオバマ政権が口先だけということです。つまり危機に対して何も出来ない政権だと見られたら、中共が反応して、南シナ海も東シナ海もアメリカを気にすることなく暴力に訴えかねません。
安倍政権は、オバマ政権が安全保障にとってあまり当てにならないことを自覚するべきではないでしょうか。
つまり、一刻も早く集団的自衛権を容認し、自衛隊単独でも国土防衛ができるようにすべきです。

もはや憲法改正などしている暇は無いはずです。集団的自衛権を容認し、同盟に対するバランスを常識的にして、自由主義の国家とも同盟を拡張していく必要があるのではないでしょうか。
もちろん日本独自でも国土防衛は可能なようにしておく必要はあるでしょうけどね。

ロシアのプーチン大統領は、「ウクライナ南部クリミア自治共和国で軍を使う必要はなくなった」と述べたり、「クリミア自治共和国を併合する計画はない」などとして欧州に気を使っています。
しかし、アメリカは・オバマ政権はクリミア半島に展開する部隊を基地に撤収させるよう要求し、ロシアとの軍事交流を停止すると発表しました。

米露は緊張関係に入ります。こうなってくると日露の関係も怪しくなってきます。4月のオバマ大統領のアジア歴訪でもウクライナの情勢が主なる話題になって、日中関係とか尖閣防衛の話が陰に隠れてしまうかも知れませんね。

今秋のロシア・プーチン大統領の来日問題も微妙になってきます。
もしプーチン大統領が来日しても、安倍政権は「ウクライナから軍を引け」と言わざるを得ません。もちろんそれはロシアに出来るはずはありませんね。
これで北方領土の交渉とか、経済支援の問題など話し合えるでしょうか。

この状況を中共は睨んでいます。尖閣諸島への上陸のチャンスと取らえるかも知れません。
その場合日本だけで対処しなければなりませんが、今だ不十分な自衛隊の法律では、犠牲者が出ても領土は奪われてしまうかも知れません。

集団的自衛権の解釈問題ですら、国内の、しかも自民党内部からまで安倍批判が出てくる我が国の現状です。
こんなことでは、尖閣どころか沖縄まで中共に取られてしまうかも知れませんね。
はやく国民が気がつかなければ・・・・

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