2013年6月24日月曜日

すでに始まった参議院選挙の攻防

参議院選挙の前哨戦という位置づけにもなる東京都議会選挙は、自民党の圧勝。自公の候補者全員当選という結果になりました。
あの国民を裏切った民主党は、共産党にも敗れて第2党どころか第3党にもなれませんでした。投票率は低かったものの、東京都民は民主党をすでに過去の政党として葬り去ったようです。

これで猪瀬都知事の行政もやりやすくなるのではないでしょうか?
東京都はいま、電車ホームの改造で公共投資を盛んに行い、また首都高の見直しなども行っているようです。
首都高速道路は東京オリンピックの前にできた道路で、老朽化が進み保守費用も馬鹿にならなくなっています。東京の景観を壊し、皇居のお堀などにも不敬な設計が行われている戦後のシンボルのような首都高速です。
ぜひ抜本的な改造で、道路は地下に埋めるなどして、EV(電気自動車)でなければ通れない部分を作り、EVであればビル内部にも入っていけるような、そんな未来型の都市作りをやって欲しいですね。

そして次は7月4日公示の21日投票と予測される参議院選挙です。
すでに各党とも都議会選挙で参議院選挙を意識した演説が目立っていました。安倍首相も都議選最終日の22日、東京都八王子市の都議選の街頭演説で、「都議選の後は参院選がある。参院はねじれており、やるべき法律がスピーディーに前に進まない。ねじれを解消しなければ強い経済、強い日本を取り戻すことはできない」と演説し、すでに参議院選挙と思わせるような都議会選挙の応援を行っていました。

自民党は、早々と政権公約を発表。経済政策と安全保障、そして改憲の準備と余念がありません。そしてそれを実現するためには「ねじれを解消しなければ」ならないと叫ぶわけです。

安全保障の再設定は緊急の問題でもあります。今月も15日に尖閣海域の日本の領海外側にある接続水域に、「海監23」「海監49」「海監51」の3隻が進入し、「古来、中国固有の領土であり周辺12カイリは中国の領海だ」と無線で海保に通信して来たそうです。
実際7日間の連続侵入で、国際法無視、侵略を正当化する嘘を繰り返します。侵略者と戦うための日本国内法の整備は、もう待ったなしなのです。

そんなことは関係のない野党。「過半数維持」などをスローガンにして参議院選挙を戦っています。憲法改正についても、96条改正として民主党の議員の賛成派にも協力してもらって法案を通そうと自民党は動き始めています。
党内に手を突っ込まれても、公約をまとめることも出来ない民主党。そして分裂したちょっと前のことも忘れたかのように「反自公で一致するから選挙協力で合意」などとした小沢一郎氏の発言と、民主党の細野豪志、生活の党の鈴木克昌両幹事長の選挙協力確認とは、まったく有権者を馬鹿にした野党の動きです。

このような民主党と生活の党に国民の支持がなされるのでしょうか?

自民党も、連立を組む「公明党」の問題があります。
どうやら脳梗塞で倒れて、植物状態になってしまったと噂される池田大作創価学会名誉会長(85歳)ですが、それが嘘であっても高齢であることは確かです。
池田氏の後継者が決まっているような気配もなく、会長死亡となれば創価学会の分裂が噂される昨今。そうなれば公明党も穏やかではないでしょう。
自公政権の持つ心配事でもありますね。

また、今年10月に迫った消費税増税最終判断の問題もあります。8%に増税して、その2年後に10%に上げるという民主党・野田政権で決めた消費増税の法案は、今年10月の景気状態を見て安倍政権で判断することになります。
すでに財務省は裏工作を必死で行っているでしょうが、今増税すればせっかくのアベノミクス効果は打ち消されてしまい、再びデフレ経済にもどってしまうことは火を見るより明らかなこと。

1997年の橋本政権で行われた消費税5%増税は、土地バブル崩壊からやっと立ち直ってきた日本経済を突き落とし、現在に至るまでのデフレ環境を作ってしまったわけです。あの時、こうなることは判っていたのに橋本首相を騙した財務省。税収は減り続け、財政赤字は膨らみ、それでも財務省が言い続けてきた増税の路線。日本の莫大な財政赤字は、その消費増税に原因があることを理解できていないようです。

英国のキャメロン首相が2010年に行った付加価値税増税。ここでもせっかく立ち直りかけていた英国経済を突き落してしまいました。今だに不況は続き、財政悪化が続いています。
しかし、麻生財務大臣は都議選前に財務省人事を行い、増税派の木下主計局長を次官に抜擢しています。財務省の工作でしょうか、嫌な予感もしますけど・・・

三橋氏や上念氏など、マクロ経済学の評論家は警鐘を鳴らしています。ここを安倍・自民党はどのように判断し、財務省を抑えて増税を数年先延ばしに出来るかどうか、そこが参院選後の注目点です。

そんな問題山積の日本。しかし安倍首相は元気いっぱいです。
行くところどこでも群衆に囲まれ、人気も高いようです。フェースブックへの書き込みも多くの読者を抱えているようで、増税などのつまらないつまずきは避けてほしいですね。

10月の増税危機を乗り切ったら、いよいよ次は「憲法改正」です。
そして2014年になって、中共経済がさらに追い詰められて行きます。この中共の悲劇的経済から、アメリカが離脱できるかどうか、日本の対米政策が問われるのではないでしょうか?

激変する世界。経済構造(収奪構造)が変わり、ビジネス(需給関係)が変わり、そして不安定になる世界。
安倍・日本がそんな世界に貢献できる内容はいかに・・・

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