2018年3月22日木曜日

押し付けの幸福、習政権

中共の習近平主席が生涯主席の座を決めました。反対はほとんどゼロで副主席には王岐山氏を据えて、中華人民共和国を万全のものにしようと固めているようです。

この政権、何だかトップグループに居る方々も、どこか冷めているようで、国民(人民かな?)の反発も強いようですね。
しかし逆らえばどうなるか解っていますから、とりあえずは習近平政権を認めておこうという意識かも知れません。

ジャーナリストの桜井よしこ氏によりますと、昨年10月の共産党大会で3時間半の習氏の演説の内容から、彼の幸福論を紹介しています。

先ず習主席は、「中華民族は世界の民族の上にそびえ立つ、経済的にも1位、軍事的にも1位になり、かつての人類が見たこともない様な強い国を作る。」とぶち上げたそうです。
何のことはない、世界征服の願望です。仮に成功したにせよ、人類史的には瞬間で滅亡する発想ですね。

そして、「それはザクロの皮の様に強く、その中ですべての民族がザクロの実のように肩を寄せ合って生きていく。これこそが世界の一番幸せなあり方だ!」と述べたとか。
強い皮を維持するために、ザクロの実は養分を常に皮に吸い取られると言う「中華思想」丸出しの・・習近平主席の描く幸福論です。

さらに彼は、「このような国家を作るには、芯と言うべきものは教育である。」と述べたそうですから、自分たちに都合のいい歴史などを押し付けてくるのでしょう。つまり「孔子学園」がその土台なのです。
すでに日本はこのような戦略の中に「文科省」「宮内庁」などが喰いつかれているような、そんな感じがするニュースが増えていますね。
安倍首相3戦を拒む勢力が、ほとんど親中派になっていることも見れば判ります。

かつてナチスの総統が述べた「栄光のゲルマン民族」よりも悪質です。
この演説の後、オーストラリアが強い関心を持ち、対中警戒の意識が出てきたようです。またトランプ大統領も対中強硬姿勢を取り始め、そして欧州でも警戒心が出てきたようです。

しかし何と言っても経済が弱体化した各国は、中共の訳の判らない共産主義の経済に手の打ちようがありません。
そこでその対極の日本経済に眼を向け、英国が軍艦を送り日英同盟の再開を目指し、そしてフランスも太平洋にある自国の領土を守る為に日本へ軍艦を送り、インドとの軍事演習をします。アメリカも日米同盟を軸に「北朝鮮有事」を理由に空母打撃軍を送り、F35を飛来させてきました。

さらにアメリカは、台湾という大義を使って「台湾旅行法案」を成立させたわけです。もちろん中共政府の逆鱗に触れることが目的でしょう。挑発の一種です。
対中戦も視野に入れています。だからこそティラーソン国務長官を辞めさせました。

米中国交回復で台湾との国交を絶ったアメリカは、それでも「台湾が望んで併合するなら認めるが、軍事的な恫喝による併合は認めない」と釘を刺し、すぐに台湾関係法を成立させています。
もし台湾に軍事的恫喝で併合しようとするなら、「アメリカにも覚悟があるぞ!」という意味での台湾旅行法です。

我が日本は、「台湾は中共の一部である・・という中共の言い分は理解する」としたそうで、認めるとは言っていないそうです。
ちょっと苦しいところもありますが、軍隊の無い国家としては致し方なかったのでしょう。

中共との国交回復を行ったのは故)ニクソン元大統領です。ソビエト連邦を追い詰めるための「敵の敵は味方」という戦略だったようですが、そのニクソン氏は晩年に「もしかしたら私は悪魔を閉じ込めていた蓋を開けたのかも知れない」と述べていたそうです。

さて、解き放たれた悪魔は「世界の民族の上にそびえ立つ、経済的にも1位、軍事的にも1位」になり「ザクロのような固い檻の中にすべての民族を閉じ込め、妄想の中で幸せを感じさせ、我々に貢ぐようにしよう」という、まるで「SF映画のマトリックス」のような幸福論を述べております。
これこそが共産主義の行きつく果てだという感じもします。確かに平和でしょう。死の平和です。ザクロの皮は棺桶ですね。あのマトリックスの子宮ケース管理システムのような・・・

民主主義は常に戦いです。よく見るとその大半が自分との戦いなんですけど・・。そしてその戦いこそが人類を発展させるエネルギーとなっています。
それは「競争社会」です。しかし放っておくと不正競争が出てきます。行き過ぎた値引き、意匠を真似た商品、技術を盗み同等品を作る・・・等々。
ですからこのような不正を法に依って禁止し、自由にしておくことで発展させるわけですね。また、敗者に対する復活のチャンスも与えます。このような仕組みがあってから弱者救済の福祉も含ませるのが自由主義社会です。

兵器の類もそうです。矛が出来れば楯が出来、その楯を突き破る矛が出て来る・・・こうして兵器の技術が民生品に転用されて文明が進んでいくわけです。

朝日新聞社は、この習主席の演説に大賛成したとか。日本のサヨクが目指すものが「死の平和」であることを暴露したようなものです。
あの映画「ターミネーター」の、「戦争を起こす人類を消し去れば恒久平和が来る」と判断したコンピュータシステムと同じですね。

習主席は全人代で「社会主義だけが中国(おそらく華人のこと)を救うことができ、中国の特色ある社会主義を堅持してこそ初めて中華民族の偉大な復興を実現できる」と述べました。
中国共産党の存在理由を述べたようですが、「特色ある社会主義」こそ、かつての「国家社会主義ドイツ労働党」と同じものを意味しているように思います。
それを支持するドイツ・メルケル政権・・何の因果でしょうかね。

出来ては滅びる中国大陸の王朝国家・・・その理由が習主席の演説(ザクロ主義)から見えてきませんか?

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