2016年4月13日水曜日

中共と日米、そして広島「G7」

広島で4月11日に行われたG7外相会合で、「海洋安全保障に関するG7外相声明」が発表されました。G7の外相達が広島の平和公園に献花し、そして東シナ海や南シナ海での一方的な現状変更の動きに懸念を示して、国際法に基づく秩序維持を訴えました。

当然、これに反発した中共は「G7が今後も国際社会で重要な役割を発揮したいと思うなら、事実に基づいて正しく行動しなければならない」などと、国際法に対する挑戦のような発言がなされました。
王毅外相はこれに先立つ8日にドイツのシュタインマイヤー外相と会談した際、「一部の国が政治的な理由から、南シナ海にいざこざを引き起こし、緊張を作り出すことを認めない」などと、これもまた国際法を無視し、中共の世界観を押し付けております。

さらに「G7は世界経済の管理と協力に焦点を当てるべきで、海洋問題を騒ぎ立て、地域の対立をあおるべきではない」とか、南シナ海問題を議論した外相会合に対して「領土問題で特定の立場をとらないとの承諾を守り、一切の無責任な言行を停止するよう促す」と批判しました。
そしてフィリピンが仲裁を申し立てているオランダ・ハーグの常設仲裁裁判所の判断に、「中共は当事者となることを不当に強要するいかなる仲裁案も受け入れない」と従わない方針を示したのです。

そして世界を敵に回すことを回避するためかどうか、南シナ海情勢を話し合うことを求めた安倍晋三政権を「卑劣な下心を秘めている」などと名指しで批判し、「安倍氏は力の限りを尽くして、国民に日本周辺の至る所に危機が潜んでいるとの錯覚を生じさせ、軍拡を進めるための世論環境を作り上げている」などと論評しました。
また、新華社通信を通して「日本以外のG7メンバーは中共との協力や意思疎通を犠牲にして、日本が議題を乗っ取ることに興味を持ち、中共の主権問題に巻き込まれるべきではない」と、日本だけを分断しようとするカウンターを打ってきています。

犯罪を犯している犯人が、「私が作った法律でない法律で裁かれても従わない」と言っているようなものですね。
一般社会ではそれでも犯罪者として罪を償わされますが、国家の場合は戦争になるわけです。そして中共は日本だけを分断して世界協同して対日戦争に向かおうとしていることがはっきりしてきましたね。つまり中共が日本に軍事侵攻しても世界中が文句を言わないような環境作りです。

中共は日本だけなら勝てると思っています。なにしろ日本国内には戦争放棄の憲法がありますし、自衛隊は公務員組織で、ポジティブリストで運営されておりますから一般的な軍事的防衛が出来ません。
そして国民の中には「戦争反対」などという奴隷になることを容認するような意見を叫んでいる人達も居りますから、攻め込めば一発で蹂躙出来ると思っているのでしょう。
もちろんこれは人民解放軍の認識で、政府主導は戦争によらないで何とか日本の国民を中共のために働かせたいのかも知れませんけどね。

中共が日本を小馬鹿にしていることを象徴するかのように、3月9日に北京発中国国際航空181便エアバスA330が羽田管制塔の指示を聞かずに着陸していたことが判明しました。
幸い航空機事故には至りませんでしたが、一歩間違えば大惨事になっていた航空法違反ではないでしょうか。おそらく解放軍上がりのパイロットだったのではないでしょうか。

人民解放軍内部の指揮系統の乱れも、だいぶひどいようですね。ですから南シナ海でアメリカの空母にまで危険な行動を見せる中共なのです。
このような軍規の乱れは、習近平主席が解放軍を抑えられなくなってきたことを意味しているのではないでしょうか。

習近平氏が就任してから行われた綱紀粛正。多くの政敵を汚職容疑で失脚させていった習近平氏ですが、その裏に中共では珍しい清廉潔白な中央規律検査委員会トップの王岐山氏が居たことをご存知でしょうか。
この王岐山氏は米国などの要人と会っている可能性もあるそうです。特に彼が経済担当の副首相時代にはアメリカのヘンリー・ポールソン財務長官と親友になったようです。
そして彼は、中共が経済的な発展をするためには親米的である必要を強く感じている人物だったとか。

王岐山氏は、習近平主席が胡錦濤・前国家主席の最側近である令計画を汚職で逮捕した時、義弟、令完成氏に習近平など党要人の不正蓄財や情事に関する情報を預け、もしものことがあったら米国に逃亡して情報を米国政府に渡すように指示していたと言うのです。そしてそうなりました。

習近平主席が権力集中をするために、個人崇拝的な「毛沢東の文化大革命」と同じようなことをし始めて、共産党内の自由な議論も制限し始めたことから、とうとう、王岐山氏までが習近平に敵対したのです。
そしてこの前の全人代の終了時に、王岐山氏は、習近平に気安く声をかけていました。これがどれほどの脅しになるかはお解りでしょうか。
王岐山氏は習近平氏の汚職情報を持ち、いつでも習近平を刺すことができる立場にあると言う訳です。

こうして習近平氏の権力集中は失敗し、そこから人民解放軍の暴走が始まろうとしているように見えます。このまま行けば習主席失脚後、軍部が実権を握るかも知れません。
経済が死に体になった中共。そこで軍部が権力を掌握すればどういうことになるか、それは明らかです。

王岐山氏にはその防止策として打つ手の準備があるのでしょうか?
そして習近平氏の汚職情報はオバマ大統領も掴んでいるはずです。それが今後のアメリカの対中共戦略に生きて来るかも知れませんね。
オバマ大統領は、南シナ海のことで「軍の指揮を取れなくなった習主席」に文句を言っております。これももしかしたら令完成氏からもらった情報に基づいているのかも知れません。

人民日報は、習主席のことを「最後の主席」と誤記しました。これも意図的なのでしょうね。
経済が破綻した疑似国家・中共。日本を悪者にしたことで出来上がった共産主義国家は、第二次大戦の真相がアメリカの極秘文書や発禁本の解禁によって明らかになるにつれて、次第に追い込まれていくはずです。

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