2020年8月10日月曜日

政府デジタル通貨とは何か?

 ビットコインで、良くも悪くもブロックチェーンの社会的な動作がともかく確認されました。

これに合わせるように、中共が「デジタル人民元構想」を発表し、ドル覇権への挑戦を開始しました。

事態に驚いた欧米各国は、すぐに通貨のデジタル化を検討し始め、そして各国の中央銀行が協力して対処しようとする動きが出てきました。日本銀行もその中に入っております。

甘利明自民党税制調査会長も、「デジタル円の発行を目指す」と述べておりますから、世界覇権通貨の戦いが始まっているわけです。

デジタル通貨はあまりにも便利であることです。そしてそのインフラとなるスマートフォンが猛烈な勢いで世界的に使われ始めたこと。放置しておけばデジタル人民元は世界通貨になりドルに代わって世界の覇権通貨になることが予想されると言うことです。

そしてこのデジタル通貨は、通貨機能以上に個人情報を集めます。それを中共が管理し利用を始めることを想像すると、大きな危機感を感じざるを得ません。
どうしても自由民主主義国家はこのデジタル通貨での中共の覇権を許す訳には行かないのです。

評論家の「松田学氏」は、2つの理由でデジタル円の発行は日銀ではなく政府が行わなければ意味がないと述べております。

その1つが、デジタル通貨には多くの個人情報が載ると言うことです。そしてこれらの情報は日銀では管理できないだろうし、管理する権利も無いと言うことです。
そして日銀はそんなことは望まないだろうし、それは政府の責任で行うべき管理だからです。

収入の把握と使用状況の把握など、民間企業などにとっても欲しい情報が満載された個人情報です。だからこそ政府責任で管理する必要があるわけで、他国から見ても杜撰な管理が行われていればスパイが情報を抜いていくでしょう。
ですから政府発行の通貨となるわけです。

もう一つの理由は、現在の政府バランスシートが膨らみ過ぎているということで、それを整理するために政府発行通貨としてのデジタル円が必要だと言うことです。

評論家の三橋貴明氏が、アメリカからのMMT(原題通貨理論)を展開しておりますが、松田氏は「これはデフレ脱却(例えば2%の経済成長)を達成するまではうまく行きます。しかしデフレ達成後の膨らんだバランスシートを通常の状態に戻すことが出来ません」と述べておりました。

経済成長が始まれば、金利が上昇します。ところがデフレ期に発効された金利がゼロの国債が償還できなくなります。金利が上がった時、誰も金利ゼロの国債は買わないと言うことのようです。
そうすると国債が日銀の残ります。残っても問題は無い様に思いますが、これを日銀が政府に償還要請をし、政府がデジタル円を発行して買い戻す(償還する)と言うことにして「デジタル円」を発行すればよいとのことでした。

日銀が持っている国債は、当然日銀が買うことは出来ません。自分のものを自分が買うことになりますから。誰かが買うにしても、金利ゼロの債券など買う人はいないでしょう。
そこで政府に日銀側から償還要請を出します。政府は政府発行のデジタル通貨で買う訳です。

税金で償還しようとしているのが財務省で、だから市場から通貨が消えてデフレからの脱却が出来ずにいるわけです。まして現在、武漢コロナ対策で金利のつかない国債が上積みされ、さらに尖閣諸島などでの防衛費が膨らんでいきますから、税金での償還は不可能でしょう。

財務省はまだ税金での償還にこだわっています。消費増税を検討したりしておりますが、デフレが促進されるだけで、国内産業を維持するためには結局さらに国債を発行するしかなくなります。
「プライマリバランス均衡」などというミクロ経済は持ち出さないで欲しいですね。あまりにも財務省は無責任すぎます。

さて、政府発行通貨をデジタル円で発行することは、ディープステートの反対に合うでしょう。
国家主権の一つである通貨発行権を国家から奪い、世界共通通貨を作り、その元締めになりたいわけですからね。ビットコインなどはそのためのテストだったのではないかと思います。

松田氏は、デジタル円は仮想通貨ではなく「政府発行通貨である」としています。以上のような理由で政府発行通貨でなければならないと・・・

しかしこれまで通貨の政府発行を行ったアメリカの大統領がどうなったかご存知ですね。
リンカーン大統領は暗殺されました。ケネディ大統領も暗殺されました。レーガン大統領も暗殺未遂に合いました。デジタル円にしても政府発行通貨であることをあの連中は認めれでしょうか。

現在は紙幣は日銀が発行していますが、補助通貨(コイン)は政府発行通貨です。これと同じ扱いでデジタル円の発行とすれば黙っているかも知れません。
そしてやがて日本の通貨はほとんどデジタル円になっていくだろうと思います。何故なら「便利」だからです。

買い物をして、支払いを紙幣で行い、おつりをコインかスマホ経由のデジタル円かの選択を余儀なくされて、やがてお店には「釣銭の準備がない」と言われるようになり、やがてスマホのデジタル円で支払うようになり、次第にお金がデジタル化されて行くのではないでしょうか・・・

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