2019年9月26日木曜日

ドイツ国民、台湾承認希望・・

今年5月からドイツ国民が起こした「民主国家の台湾と国交を結ぼう」を求める請願書の署名活動が始まり、先日1万人以上の署名が集まったので連邦議会に提出されたそうです。
これは、南太平洋のソロモン諸島政府が台湾との断交を発表した直後から署名が増加し、9月18日時点で、1万人以上のドイツ市民が請願書に署名したと言うことです。

ただ、インターネットですから、すべてドイツ人とは限らないようで、この署名は外国人でも出来るのだそうです。
独連邦議会のウェブサイトに掲載されている「第95643請願書」が該当するものだそうですが、ちょっとドイツ語が・・・
https://epetitionen.bundestag.de/petitionen/_2019/_05/_31/Petition_95643.mitzeichnen.html

「今年は天安門事件発生から30周年にあたる。この虐殺を行った中共はいまも国連の一員で、各国に承認されている。しかし、中共当局は新疆ウィグル自治区で強制収容所を設立し、世界最大の監視システムを作り上げた。南シナ海での蛮行など、中共当局は国際法を無視し続けている」と批判し、そして「我々ドイツは、昔は西と東に分かれていたが、ともに国連には参加していた。また、北朝鮮と韓国も現在国連に参加しているではないか。中共と台湾が、ともに国連に参加できない訳がない」という、ドイツ人らしい理屈で迫っております。

そして「中華民国(台湾)は民主主義の国家である。ドイツが中華民国を承認しないのは理解しがたい。政府に対して中華民国と正式な外交関係を樹立するよう呼び掛けたい」とドイツ政府に呼び掛けております。

台湾の立法院(国会)議員は、ドイツの陳情活動に励まされたとして、感謝の意を示したそうです。

10月9日までに、署名者数が5万人を上回れば、連邦議会が審議に入るということですが、あと2週間しかありませんね。

これがドイツ国民の声であるならば、このようなやり方が新しい民主主義として考えられるかも知れません。
中共はこれまで、各国の首脳をマネーやハニーのトラップで引っ掛けて、その国の政治を中共に取って都合のいいように操ってきました。

例えば最近のソロモン島嶼国家やバヌアツなどは、飛行機が欲しいという現地の要求に対し、台湾政府が「金融を通して融資する」提案をしたところ、中共が割り込んできて「飛行機はプレゼントするから」という話に惑わされてこうなったそうです。

しかし激増する中共からの観光客に、現地の人達は大きな迷惑を受けているようで、この政府の決定には必ずしも賛成ではないようです。
また、政府高官が中共との間で汚職をしていることも判っているとか。

国民側が声をあげれば、政府がある条件の下で動くというドイツの法律が、もしソロモン諸島やバヌアツなどで行われるならば、この中共のようなやり方は次第に通用しなくなるのではないでしょうか。

このような行為は、かつて日本では下克上と言われていました。封建主義の時代は農業主義で、身分制度が社会の秩序を担っていましたが、それでも酷税などが施行されると命がけでこの下克上がなされ、室町中期から戦国時代にかけて伝統的権威・価値体系を否定が始まり、やがて戦国時代から新たな政治体制、織田信長による価格決定メカニズムの整備がなされ、豊臣政権を経て徳川政権で完成していったという経緯を我が国は持っています。

下克上を野放しにすると、社会規律が乱れて社会不安が広がり、ゆえに禁止されていたものですが、明治になって民主主義という「制度化された下克上」の手法が始まると、さまざまな軋轢を経験しながら日本社会は成長してきました。

中共が現在行っている弾圧や賄賂行政、そして他国の権力者に対するトラップの数々は、「下克上は社会規律が乱れて社会不安が広がる」ことを理由に民主主義を排除しているだけで、社会制度としては古い悪質体質です。
結局共産党の既得権を維持しているだけで、維持に貢献する他国の企業などは擁護するのでしょう。維持に反逆する企業に対しては「イジメ」によって奪取し、国営として吸収していくようなやり方です。

ドイツで行われているインターネットを使った署名活動は、今後どうなるかは判りません。5万人以上の署名が集まるかどうか、集まった場合に、ドイツ政府はどのようなアクションを取るのか・・・

日本でも「パブリックコメント」というインターネットを利用した意見投稿は出来るようになっていますが、その結果を日本政府はどう扱うのか、今一つ不透明なものです。

今後このような「進化する下克上」のシステムが登場することでしょう。
各国の国民に適した下克上システムが出来上がれば、中共はますます孤立していくかも知れませんね。

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