日産のカルロス・ゴーン前会長が逮捕され、主に脱税の容疑で取り調べを受けていますが、問題の本質はそんなところには無いようです。
ゴーン前会長は、フランス・ルノー社と日産の提携を行ったとき、日産の自主性を確保するとして同盟(Alliance)という言葉を使っていました。
しかしフランスの政権がマクロン政権に代わってから、何とかこれをルノー傘下の企業にしてルノーから代表取締役を出したいと画策していたようです。
マクロン大統領と言えば、そのバックについているのがロスチャイルドであることは大統領選挙の時から言われていました。
ロスチャイルド氏はベネチアのユダヤ財閥の英国覇権のお家柄ということになります。
今後の世界での自動車がどう変わるか、それを考慮した上で、まずフランスの国策会社「ルノー」に主導権を握らせたかったのかも知れません。
自動車は魅力的な商品であると同時に、金融商品でもあるわけです。ベネチアを含むイタリアは、スーパーカーのメッカであり、高価な自動車が職人の手によって作られています。しかし量産は出来ません。
かつてはドイツがフォルクスワーゲン(国民車の意味)を作りました。それにユダヤ資本が手を出そうとした時、それをヒトラー総統が拒否。それからの経緯はご存知の通りです。
日産が高度な自動車技術を保有しながらも、経営組織が膠着化し労働組合と絡まって動きが取れなくなってしまった時をチャンスに、ルノーからゴーン氏をトップハンティングさせて経営組織の一新と労働組合の解体を行って再生させたのです。
近代的自動車の開発が再開され、画期的な電気自動車「リーフ」などを発表、現在はハイブリットの「エクストレイル」や発電機の電気で動く「ノート」などが販売されています。
電気自動車の先駆けを作ったのは三菱自動車でした。リチュウムイオン電池とサーボモーターを組み合わせ、「ミーブ」という電気自動車から始まって様々なEVを作ってきました。
しかし充電に時間がかかるのと、走行距離が短いことから、PHEVというコンセプトを立ち上げ、エンジンアシストのEVを作り販売をしております。そしてホンダ自動車もこのPHEVを開発し販売を始めました。
この三菱自動車の軽自動車の、燃費詐称を日産から追及されて経営が行き詰り、遂に日産の経営下に入ると言う事件が起きました。
何か釈然としない事件でしたが、ともかく三菱自動車は規模縮小を余儀なくされ、そこからルノーの野望が始まったように見えるのです。
ルノー社は民間企業と言うよりもフランスの国策会社のようです。株の15%をフランス政府が持ち、日産・三菱・ルノーを一つにまとめてルノーが支配しようという企みだったようですが、ゴーン氏逮捕で風向きが変わってきました。
ゴーン氏が検察の取り調べを受けている間に、日産・三菱・ルノーの連合をどうするか、協議が行われているようです。
どうやらルノーが率いる連合にはならないようですね。
マクロン大統領は、先日のG20で安倍首相に、この3社の連合は壊さないで進めることを提言したようですが、安倍首相は「ゴーン氏の調査を進める」とだけマクロン大統領に告げたようです。
フランスでは燃料税の引き上げでフランス国民の怒りが爆発、マクロン大統領の支持率が大きく下がってしまい、シャンゼリゼではデモ隊が暴徒化して死者も出るほどの騒ぎになっているとか。
話を自動車に戻しますと、今後の自動車の主流が電気自動車(EV)になるかどうかは判りません。しかし電気を使って燃費を向上させることにはなるでしょう。
発電された電気をリチュウムイオン電池に充電して使うことは結構エネルギーロスが生じます。そこを少しでも燃費向上に結び付けるのが技術と言う事になります。
逆に見ますと、電気エネルギーはあらゆるエネルギーの最終状態で、熱エネルギーよりも貯めやすいとも言えます。
石炭、石油、天然ガス、熱核反応、地熱、太陽光、水力など、あらゆるエネルギーは電気に置き換えることが可能です。
自動車は移動するための閉空間とも言えます。ここでエネルギー利用の効率を上げることを実験する絶好の製品です。自動車産業と簡単に言いますが、もしかすると今後の人間のエネルギー効率的利用技術習得のためには失ってはいけない産業かも知れません。
そこで日本、アメリカ、欧州が自動車産業を衰退させまいとして画策を練っているような、そんな気がするのです・・・
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