2019年10月31日木曜日

ナショナリズムが世界を救う

ここで言うナショナリズムとは、グローバリズムの反対語としてのものです。
トランプ大統領が「アメリカ・ファースト」と叫んで以来、ナショナリズムが頭を持ち上げ始めました。

もともとグローバリズムとは経済面のグローバル化しか考慮されていないものだったはずです。この切っ掛けとなったのがEUです。欧州を一つとして国境での関税処理を無くしたことで、欧州統一として喜んだものでした。マーストリヒト条約発効が発行したのが1993年のことでしたね。1991年にソビエト連邦が崩壊した、その2年後になります。

しかし同時に欧州各国のナショナリズムは低下し始めます。そしてついに通貨主権を奪われるユーロが誕生したのが1999年、20世紀末期の事でした。

英国のサッチャー首相(当時)は、「国家主権の一つである通貨発行権を何故やめなければならないのか?」と疑問を呈してユーロ参加を見送ります。
この背景には英国民のEU参加が失敗だったという声なき声が出始めていたのではないかと思います。

英国はインドをはじめとする旧植民地や、征服し近代化した国々(英領)を抱えています。しかしEUによってこれらの国々と単独で貿易協定を結ぶことが出来なくなってしまったのです。
貿易協定はEUが代表して行うというシステムになったからです。欧州の希望は実は英国の悪夢であることがはっきりしていたわけです。

しかしEU加盟によって新たな既得権益が生まれたことも確かなようです。英国にとって、売国とも言える既得権者たちが、EU離脱を快く思っていないようですね。
そうであっても、ともかく英国はEUを離脱することは間違いないでしょう。おそらく3カ月以内に実施されると思います。

そしてナショナリズムの時代が始まります。共産主義革命から始まったグローバリズムの流れは、これで終わりになるでしょう。
なぜなら、グローバル通貨の意味がなくなってきたからだと思っています。

中共だけが人民元をグローバル通貨にしたいようです。いままで石油とリンクしたドルの国際通貨(決済通貨)化でアメリカだけが良い目を見てきたと思っているからでしょうね。
しかしもう決済通貨は不要になりつつあるからです。

ネットワークの発達とコンピューターの高度化によって、決済時点での交換レートはすぐに計算されるようになり始めています。ナショナル通貨がそのままでも、交換レートの処理を瞬時に行うことが出来れば、共通通貨としてのユーロのような通貨は不要になるからです。(電子マネーでの決済が前提ですが)
アメリカの商品をネットで購入し、円で支払っても瞬時にドルに換算されて販売側の口座に振り込むことが可能になるはずです。

後は国際流通ネットワークが各国の「宅配」と連携して動くことで。輸入手続きのAI化などによってスピーディーに購買側の自宅まで届くということが可能になろうとしているからです。
いままでの貿易と違う所は、同じ商品が業者間取引としてまとまって輸入されるのではなく、単独の個人取引(BtoC、CtoC)で荷物が動くということでしょう。各国の宅配をどのように結びつけるか、言語の問題、禁制品(麻薬、武器:新ココム(ワッセナーアレンジメント)で決められたものなど)の取り締まりなど、解決しなければならない問題はありますけど。

商品としての情報(ニュースや映画など)はもっとスピーディな決済で商品は電子的に届けられます。

国家や民族は、歴史的に培われてきた文化を持ちます。観光業とは、この文化を商品化し見せる仕事ですが、ナショナリズムが強くならなければ歴史的文化遺産は単なる飾りとなって形骸化し、やがて本筋が忘れられてなくなってしまいます。
これは人類としての損失に繋がります。文化の商品化そのものが悪いとは思いませんが、それを容認するには、その文化を生かし続けられる強いナショナリズムが必要なのです。それが無ければ文化を維持発展させることは出来ないと思います。
文化は、その地域や民族、国家の歴史などで異なっているからこそ、商品化できるわけですからね。

ラグビーでの日本チームの活躍で、ラグビー熱が起きています。ラグビーは英国のスポーツです。そしてラグビーを面白くさせているのは、英国のジョンブル魂があるからだと思います。
そしてこのジョンブル魂と同じような文化が日本にもあるわけです(大和魂)。だから日本にラグビー熱が起きたものと見ています。それがナショナリズムであり、それがあるからスポーツは見る側も楽しいわけですね。

ナショナリズムが台頭しても戦争にはなりません。むしろグローバリズムの方が戦争を起こします。文化を壊し、経済だけの側面からその国家に関与するからです。
中共の一帯一路もグローバリズムと同質の考えですから戦争の種をまき散らします。

だからナショナリズムが世界を救うのです。

2019年10月29日火曜日

まだ決まらないブレグジット

どうやら10月末日の英国のEU離脱がまたまた延期されるそうです。
EU離脱のやり方については「ジョンソン案」で英議会も承認したようですが、それに伴う「関連法案」が不備で、それを議会で承認するまでは離脱は出来ないとするオリバー・レトウィン下院議員の修正案が通ってしまったからです。

「関連法案は後で良い」としていたジョンソン首相でしたが、しかたなくEU側に延期を依頼する手紙を書き、それとは別に「私は延期してほしくない」という意思も伝えたようですが、EU側は延期を来年1月まで認めると発表しました。

ジョンソン首相は、3か月以上の延期が認められた場合には前倒しの総選挙を12月に実施したい意向を示していましたから、12月12日に総選挙という動議を提出、議会がそれを否決しました。
首相の議会解散権行使を制限する「議会任期固定法(解散には最低でも英下院の3分の2である434票の賛成票が必要とする)」により、労働党議員の大半が棄権し、必要な賛成票が得られなかったと言うことです。

ジョンソン首相否決を受けて、総選挙を実現するための別の法案を10月29日に提出する考えだそうです。法案ですと「3分の2」の規制は受けず、棄権しても賛成多数で通ります。ですから12月12日の総選挙は実施されるでしょう。その法案の中身私大でしょうけど。

いずれにせよ英国のEU離脱はもう決まったもので、それをなぜ引き延ばすのか、その意味が判りません。
関連法案をいま決めても、現実にブレグジットが実現すればさまざまな不備が見えてくることでしょう。そうすれば「今決めた法案」の不備も出てくるはずです。つまり今決める法律は暫定的なものでしかなく、現実はブレグジット後に作らなければならなくなるはずです。
こんなことも英国議会は判らなくなってしまったのでしょうか。

ともかく、英国議会が関連法案を何だかんだと意味なく時間を掛けてブレグジットを遅らせれば、その間に様々な弊害が出て来るのではないでしょうか。
ブレグジットは国民投票で決まったことです。さっさと行ってその後どうなるかを確認しながら新しい世界秩序を構築しなければアングロサクソンの威信が低下するだけです。

英国が抜けた後のEUに対し、中華人民共和国がその気味の悪い手を出してくるはずです。アングロサクソンと違って、漢民族は裏側から入ってきますから気味が悪いのです。
EUのユーロに切り込んで来る可能性があります。人民元を国際通貨にしたくてしょうがない中共ですから、国際統一通貨であるユーロの乗っ取りは人民元の国際通貨化に貢献することでしょう。

そうなると中共の目的は世界中華革命でしょうし、EUの上に中華共産主義が置かれるようになるまでそう時間はかからないかも知れません。
英国はアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドと組んで(ファイブアイズ)中華共産主義同盟(Chinese communism alliance)と戦うことになるのは間違いないと思います。
その時の旧植民地と単独貿易協定を結び、世界の市場を狙います。インドなどが今後発展するでしょうし、アフリカ諸国の中でもノミネートされている国があります。

その前哨戦がトランプ革命でありブレグジットだと見ております。また、技術的には5Gの目的である暗号通貨による通貨革命も重要なポイントでしょう。

5Gに関する技術はすでに中共も得ております。中共はそれを英米よりも先に構築するかも知れません。しかしアメリカはその中共の作り上げる5Gネットワークを確認してから、まったく異なるパケットの標準化をするという戦略を取りそうです。
そしてその標準化を中華共産主義同盟には渡さないという戦略です。

5Gのネットワークで流通する暗号通貨は、通貨主権国の発行するナショナルマネーとの交換レートを一瞬にして計算します。そのレートは例えば1時間おきに変わるかも知れません。
国際流通網(ようするに宅配の世界ネットワーク)が、商品の配送と決済をすべて引き受ける状況を作り出し、そのパケット交換フォームを中華共産主義同盟のパケットとは絶対に交わらないようにするという戦略です。

5GはIoTとか自動運転にも使われます。例えば自動車には自動運転用のユニットが設置され、国際標準(自由民主主義標準)でGPSと連動しながら動きますが、中華共産主義同盟のパケットでは動きません。その逆も同じですが、この両方に対応させることを禁止します。つまり中華共産主義同盟のパケットでも動く車を作っているメーカーはアメリカ市場には入れないという規制です。また国際標準のユニットを中共へ輸出することは禁止されます。(ユニットだけを乗せ換える手法は許さないでしょう)
これがIoTを搭載する家電や情報機器にも応用されれば、世界は自由民主主義世界と中華共産主義同盟の世界に区分けされます。

自由民主主義国家の国民が中華共産主義同盟から商品を買う場合のルートも設けられるでしょう。この場合は高関税が掛けられます。今のアメリカ国内と同じ状況になるわけです。

世界の覇権を狙う2大勢力、自由資本主義世界と中華共産主義同盟の戦い・・・これが新たなる戦争と言うものでしょう。両陣営とも30年戦争を戦う覚悟のようです。30年では収まらないような気もしますけどね。
世界の国家国民がどちらかを選ばなくてはならない世界が、おそらく始まるのだろうと思います。

そのキックオフがブレグジットであるような、そんな気がするのですけど・・・

2019年10月27日日曜日

習政権、日本国民の反中に苛立ち

来春の習近平国家主席の国賓訪日に向けて「日中友好ムード」の醸成を画策している中共当局が、日本国民の反中意識に苛立ち始めたようです。

中共側は「日本と中共の国民意識のギャップを非常に気にしている」と述べ、その原因について日本国民の中共に対する「理解不足」や日本メディアの「偏向報道」が原因としているようです。

しかし尖閣海域に中共の公船を送り込み、その船の機関銃をちらつかせ、さらに北海道などの土地を買収し、そこでの活動が何なのかを隠蔽していたりする状況で、日本国民が対中感情を良くするわけはありません。

北海道とか自民党政府内など、チャイナ・トラップにそれとなく引っかかっている政治家は「日中友好」などを平気で叫び、中共の要人の訪日を歓迎していますが、日本国民は現状の中共が目論んでいることを見抜いているからでしょう。

しかもアメリカからも日本国民に向けて強烈な反中メッセージが送られてきています。
ペンス副大統領の演説の中に「尖閣諸島問題」が取り上げられ、「尖閣諸島は日本の施政下にある」と明言して、中共が「尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺に海警局の艦船を派遣するなどの『挑発行為』を展開している」ことを批判しました。

さらに「東シナ海上空での中共軍機による挑発行為に対応するため、『親密な同盟国である日本』の自衛隊機の年間の緊急発進回数が過去最多になろうとしている」と説明しました。
つまり自衛隊が東シナ海上空にスクランブル発信をすること自体が、尖閣諸島は「日本の施政権下にある」ことの証左だと言うことでしょう。

そのほか香港問題に対しては「一国二制度」の原則に基づく香港の自治権を保証するとの誓約を守るよう要請し、「当局が香港の抗議デモに暴力を行使するならば、中国と貿易合意を結ぶのは困難になる」と恫喝しました。

さらにプロバスケットボールNBAのチーム「ヒューストン・ロケッツ」の幹部が「香港デモ支持」を表明したことで、中共政府はロケッツに抗議しました。その直後アメリカの運動靴メーカー「ナイキ」が中共国内でロケッツ関連の商品を店頭から撤去したことについて、「ロケッツに抗議した中共政府に同調する行為だ」と批判しました。

これに対し、習政権側は外務省の華春瑩(か・しゅんえい)報道官を通して次のような反論を述べています。
「ペンス米副大統領の演説に対して『強烈な憤りと断固とした反対』を表明する。それは中共の社会制度と人権状況を意図的に歪曲した。政治的偏見と嘘に満ちている」と言うことです。
しかしペンス副大統領の述べていることはすべて事実です。嘘は在りません。

このような状況で、日本国民が中共に友好感覚を持つわけはありません。そんなことも判らない習政権です。日本政府が「国賓として習主席を招待します」と述べたところで、日本国民の反発は増長することがあっても消えることは無いでしょう。

中共は日本人を何人も不法逮捕し、監禁しています。最近の例ですと、北海道大の40代の男性教授が北京で中共当局に拘束されております。
そして先日「大嘗祭」で訪日した王岐山副主席が北海道を訪問した時、北海道大学のこの教授の話は出ませんでした。如何に中共が日本国民を馬鹿にしているかという現れでしょう。

中共は異常に多くの人を海外に移民と言う形で送り込んでいます。日本にも大量の移民(一応日本政府の許可を取った長期滞在者)が居ります。
彼等は華僑ネットワークで日本の住宅を買い、地域と溶け込まずに生活をしています。日本のさまざまな生活ルールを無視し、華僑コミニュティを形成し始めております。
つまり、日本の法律はその中では守らないわけです。殺人さえも・・・

中共には「国防動員法」という法律があり、その国との有事の際は中共政府の命令で動くことに法律がなっています。その国の国民と溶け込んでいませんから、中国人ネットワークから離れては生きていけません。ですからそれに従ってその国の国民と戦う訳です。

このようなことを日本国民の多くが知っているわけです。半面、中共の国民(人民と言う)は知らされていませんから「なんで日本人は中国人が嫌いなんだろう」などと思っているのかも知れません。すべて中国共産党が悪いわけです。

習近平国家主席を国賓として迎える理由は、安倍政権が勝手に「これで中共とは完全に元に戻った」などと、尖閣問題も台湾・香港問題も、日本国民が不法逮捕されていることも無視して話すからです。中共と事を荒げると「東京五輪に中共が来なくなる」などろいう理由を上げていますが、中共、韓国は来なくていいのです。それこそが日本国民の多くの願いであること、現政権は気付いていないのでしょうか。

これから「習近平・国賓来日反対」のデモがあちこちで行われるでしょう。しかしデモよりも、例えば習主席の来日に合わせて「ダライ・ラマ法王」か「ラビア・カーデル女史」に民間の団体が訪日を要請するなど、その嫌がらせ方はいろいろあると思うのですよ。こういう所は英国に学ぶべきですね。
それを事前に北京に暗に伝えれば、習主席は来日できなくなるのではないでしょうか。

日本政府は何故かわかりませんが、中共に気を遣いすぎていますからね。

2019年10月25日金曜日

デジタル人民元でドル離れ出来るか

フェースブックの暗号通貨「リブラ」が発行遅延となりそうなアメリカ下院証言が出て、民間発の世界通貨構想は急速にトーンダウンしました。
ザッカーバーグCEOは「アメリカの規制当局から承認を得られるまで世界のいかなる場所においてもリブラの発行に関与しない」と述べております。

そして民間に変わって、通貨発行主権を持つ国が暗号通貨の発行を模索しはじめています。ドルや円のデジタル化の研究はすでになされていますが、一番古くから研究を進めていたのが中華人民共和国です。なにしろ2014年から始めていたわけですから。

サトシ・ナカモトなる人物が、2009年1月に始めたのが暗号通貨」「ビットコイン」でした。ブロックチェーンという呼び方で、コンピューター内部に帳簿の連鎖を実現したわけです。
ナカモト氏が何者なのかはいまだに判っていませんが、京都大学数理解析研究所の望月新一教授、米ジョージワシントン大学のニック・サボ教授、オーストラリア人投資家のクレイグ・スティーブン・ライト氏の3名の内の誰かがその正体ではないかと噂されています。

ビットコインのレートが決まったのがその年の10月で、5千50BTCに対して5.02ドルでした。
しかしその後、この暗号通貨が国境を越えて資金移動するのに便利であることが判ると、レートが上がり始めます。そしてレートが上がり始めると投機筋が出てきます。

この国境を越えた資金移動で一番びっくりしたのが中華人民共和国でした。何しろ人民元が当局の監視をくぐって外国に出始めたわけですからね。
すぐに使用禁止令を出しましたが、そのための研究から暗号通貨の研究が始まったようです。

そしてこのビットコイン、レートが高くなってくると脆弱性が露呈してきます。麻薬取引や売春組織の決済、武器密売買の決済などに使われるようになり、裏資金がビットコイン経由でおもてに出てくるようになり、アメリカ当局が必死でこれを追い詰めていきました。

2014年2月、東京・渋谷にあったマウント。ゴックスというビットコインの取引所が、顧客分の75万BTC(当時のレートで約470億円)と、購入用の預り金約28億円が消失したとして事実上経営破綻となり、営業を停止する事件がありましたが、これが犯罪資金を追い詰めた結果であることはあまり知られていないようですね。

そしてこの頃から、中共もデジタル通貨の研究を開始したようです。
もっとも他の国々も研究が始まっています。ブロックチェーンの技術(安全性と正確性)はその後も上がり続け、また、ビットコイン同様の暗号通貨も相当数登場して、それなりの市場を作り始めました。

この中で、中共の暗号通貨に対する研究のモチーフは「ともかくドルの頸木から離れたい」という世界通貨を目指したものだったようです。
そして同じころからアメリカのディープステートがグローバル経済の通貨としてこの暗号通貨の有効性を認識し始めます。
この暗号通貨とその決済システムの核となるのが、次世代通信技術である「5G」だったわけです。そしてその研究中から、中共はその研究資料をアメリカなどから盗み出し、国内でアメリカよりも先に完成度を上げていきました。「ドル離れをしたい」という華人の意気込みの方がアメリカを抜いてしまったことが、今回の米中経済戦争の根本的な原因だと思います。

ディープステートはあくまでも影の存在、表に何を持ってくるか考えたのでしょう。中共の追い上げも振り切らなくてはなりません。
そこで中共の人口の倍近い27億人の利用者を抱えるフェイスブックに眼を付けたようです。そこからこの「リブラ」計画が始まったと考えられます。

しかしこの「リブラ」はG20で拒否され、そしてアメリカ下院で延期されてしまいました。今後はデジタル・ドルに移行していくかも知れません。ドルはもともと世界の基軸通貨ですし、現在も銀行間でデジタル決済が行われていて、いまやクレジットカードはデジタル決済以外の何物でもありません。

もともと「お金」とは、銀行からの貸付けで世の中に出ていきます。この一番大量に貸し付けられるのが主権国家の政府です。公共投資などで政府に貸し付けたお金がその経済圏の中で回り始めます。この貸付は企業の設備投資でも構わないわけで、個\個人の不動産購入などでも構いません。
個人の消費生活に貸し付けるのがクレジットカードで、これも市中通貨量を増やす役には立っているのです。(企業や個人は返済によって期限付きで戻ってしまいますから、一時的にしか市中通貨は増えません。政府ですと借り換えが可能(死にませんからね)です。ですから政府の借金が増えることは市中通貨(預金も含む)が増えているということで、何の問題も無いわけです。
これをむりやり問題視しているのは、財務省とマスコミと通貨発行システムを知らない国会議員だけです。

中共が「一帯一路」などと称して人民元を経済弱小国に貸し付け、そこのインフラを整備して行くのも、この人民元の発行を膨らまし、世界中にばら撒くことが目的でしょう。
それによって人民元の覇権を広げていく考えのようです。その返済をドルで求めているのは、ドルの発行残高を減らして、人民元の発行残高を増やし、こうしてやがてドル覇権から人民元覇権に乗り換えさせることを画策しているのかも知れませんね。

デジタル人民元を発行し、個人決済までも人民元で行えるようにすれば、やがてドルが衰退し世界は人民元を国際通貨にするかも知れません。

しかしここで二宮尊徳の理念を思い出しましょう。
「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」というものですが、中共の経済には道徳観がありません。また、自由世界でも人権問題や環境問題には経済を無視した道徳観からくるものが多い様に思います。

デジタル人民元と、その他の主権国家のデジタル通貨がどのような戦いを見せて来るのか、特にドルの覇権がどうなるのか、この二宮尊徳の言葉を思いながら、見ていきましょう・・・

2019年10月23日水曜日

トランプ大統領の日本再軍備計画

トランプ大統領が度々話していることに、「日本の安保ただ乗り論」があります。
日本政府やアメリカ政府は、このトランプ大統領に対して、日本がいかに米軍の維持費を出しているかなど、決して「ただ乗り」ではないことを進言していますが、トランプ大統領の述べている意味は違うのではないでしょうか。

この「ただ乗り」とは、お金のことではなく、「血を流す覚悟がない」ことを指しているように思えてなりません。
もしかするとトランプ大統領は、日本の再武装を如何にして行うかを考えているのではないでしょうか。

日本側がアメリカに言うのは、「日本国憲法があって、我が国は軍隊を持てません」としながら、暗に「この憲法はマッカーサー(つまりアメリカ)が作ったんだよ」という含みを述べているわけです。なんといやらしい国家でしょうね、我が日本は・・・
これがトランプ大統領にとって「強烈に腹が立つ」ことだとしてもおかしくはないでしょう。
なぜなら70年以上も前のことを何度も蒸し返し、経済力をつけた日本がまるでアメリカ軍を傭兵のように扱っていると見えるからです。(韓国の慰安婦や徴用工と同じ体質です)

しかも日本には最新兵器の為の基礎技術があり、最新鋭の戦闘機を作る技術もあり、自衛隊という訓練され、規律が守られている(他国に比してですよ)「軍隊もどき」を持っています。
これを国防軍と言わない日本政府にも腹が立つでしょう。自衛隊は国外に出れば日本の正規軍ですからね。

ここからは想像ですが、こんな卑劣な日本に対してアングロサクソン達は「日本国憲法」をじっくりと吟味しているかも知れません。

妄想平和国家の日本は、日本国憲法をその根拠に置いていますが、その憲法はわずかな期間で憲法など知らないアメリカの高官たちが練り上げた占領憲法ですから、穴だらけでとても憲法(基本法)といえるような代物ではないからです。

前文には・・・
「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」と書いてあります。

これを基本とすると・・・
第9条の「第一項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と書いてあります。
この文には、これに続いて「専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去するための武力の行使は放棄しない。国際平和を誠実に希求するためである。」ということ、書いてはありませんが意味を含むに決まっています。
そうしないと前文との整合が取れません。

そして問題の第二項の「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」については、「前項とは『公正と信義に信頼できる平和を愛する諸国民』に対してだけである・・と言う意味であり。それ以外の『公正と信義に信頼できない国家』に対しては陸海空軍その他の戦力を持ち、交戦権も認められる。」と解釈できます。
「前項の目的を達するため」はマッカーサーが書いたのではないなどという細かいことは無視しましょう。

日本固有の領土として国際的に認められた尖閣諸島に対し、我が国の領土だと言って進攻してくる国や、我が国の国民を拉致して返さない国家を「公正と信義に信頼できる平和を愛する諸国民」と呼ぶことは出来ないでしょう。

トランプ大統領が、「確かに日本国憲法は第二次世界大戦の終結時にアメリカが書いたものだ。しかし解釈はこのように(上記の様に)されるべきだ」と述べたらどうなるでしょうか。

そして「そう解釈をしないで、これまで長期にわたって日本は軍備をサボッて来た。日本国憲法があるから軍隊は持てないとか何とか言いながら・・。しかしそれは欺瞞であり、ただサボる理由にしているだけに過ぎない。これまでアメリカはそんな日本を同盟国として守ってきたが、もう時代はそれを許さなくなっている。直ちに日本は再軍備をすべきだ」と日本に対して厳しい要求を突き付けてきたら、日本政府はどう反論するのでしょうか。
いや、反論してもそれをアメリカは聞く耳を持たないでしょう。「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」は「公正と信義に信頼できる平和を愛する諸国民」に対してだけであるとされるからです。それがアングロサクソンと言うものですからね。

これでアメリカに対して日本は「あの憲法はアメリカが作った」という「暗黙の脅し」で再軍備を拒否できなくなります。
憲法改正など、どうでも良いことなのです。ただしこのようなことは、アメリカからの外圧がなければ動かないでしょう。
国内でこのようなことを言っても、誰も聞く耳は持ちません。日本国民は楽な方を選ぶからです。

憲法改正などというイベント的な政治課題を実施するよりも、トランプ大統領のこのような演説がよほど効果的ではないかと思うのです。

このような圧力がもし掛けられるとしたら、それはアングロサクソン国家群が日本の再武装を認めたこと・・即ち戦後の東京裁判史観を連合国側から解除(破棄)したことになり、第二次世界大戦後の体制が大きく変わることを宣言したことになるからです。
もちろんそれはアングロサクソンの為になるから・・ですけどね。

2019年10月22日火曜日

女性天皇・容認70%以上・・?

ある世論調査によりますと、20代から30代の若者の70%以上が「女性天皇を容認する」と答えたと言います。
そして女性天皇と女系天皇の意味について尋ねたところ「知らない・判らない」という回答がそれ以上だったと言うことです。

この世代は、王朝と天皇の区別も出来ないのでしょう。英国王室が代々王様の長男あるいは長女を王位につけているので、同じ様に考え、同じ認識で回答したものだと思います。
女王もかっこいいではないか・・程度の考えでしょう。

英国を始め、欧州の王様は、他国から侵略され戦争に負けてしまえば変わるわけです。そこで侵略戦争を防止するためにやたらと婚姻関係を結びました。つまり親戚関係となって行ったのです。
一見良さそうに見えるこの平和維持も、だんだんと人間関係が複雑になり、そして始まったのが第一次世界大戦だったはずです。
「憎悪」は親戚関係の方が強いかも知れません。王侯貴族の戦争は終わることなく続き、産業革命以降の近代化した兵器でいかに多くの国民が殺害されたことか・・・

しかし天皇は違います。日本にも戦国時代があり、各大名や豪族が天下を取るために戦った時代がありました。しかし天下を取るには天皇のお墨付きが必要だったのです。織田信長も太閤秀吉も徳川家康も、そこで苦労したことは事実でしょう。

神武天皇以降、天皇とその縁戚が権力を握り政治も司ってきました。しかしこれが権力闘争を激化し、そこに恐らく外国のグループも入り込んで収拾が付かなくなった時、聖徳太子が現れて天皇を政治の実権から切り離し、日本の「権威」として天皇とその皇族を位置づけ、政治は公家が行うことにしました。

まあここで日本史を語っても仕方ありませんが、こうして日本は「天皇がしらす国」となったのです。
「しらす」とは、「自分以外にある他のものを、我が身に受け入れて、他のものと我とが一つになること、即ち、自他の区別がなくなって、一つに溶けこんでしまうこと。」という意味になります。この「しらす」に該当する言葉は英語などの欧米の単語にはありません。日本語としても現在判る人は少ないのではないでしょうか。ここに示された「意味」を読んでも、その実際をイメージすることは難しいのではないでしょうか。

天皇陛下は祈りによって神と溶けあいます。その神とは「天照大神」です。太陽神である天照大神は女神です。ですから天皇陛下は男性でなければなりません。
天(天照大神)と地(天皇陛下)が溶け合って新たなる生命(我々の食料となるもの)が生まれるからです。ですからその年の豊作に感謝し次の年の豊作を約束する儀式が「新嘗祭」であり、即位された天皇陛下が最初に行う新嘗祭が「大嘗祭」と言う訳です。

「大嘗祭」によって、初めて新しい天皇陛下が万民に即位したことを告げるという儀式です。

天皇陛下は男子でなければならないけれど「万世一系」はどういうことかと考えれば、その地位を巡って争い事が起きないようにするためだろうと思います。そしてこれが皇室の決まりなのです。(基本的には政治家や公務員、ましてジャーナリズムや国民が口をはさんではいけないと言うことです)

ですから本来は天皇陛下と皇室は憲法に束縛されないご存在です。「立憲君主制」はあくまでも欧州の王侯に対して作られた概念で皇室には当てはまらないのです。なぜなら「政治的主体」ではないからです。
民主党の前に「立憲」と付けた政党がありますが、これは皇室を憲法の下に置こうとする「皇室潰し」を意図した命名だと思います。

10月21日に「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」(自民党・青山繁晴参議院議員が代表)から提言書(案)が提出されました。

この提言書には「女性皇族が結婚後も皇室にとどまる『女性宮家』の創設について、婚姻した民間人男性が皇族となり、男系継承の伝統が途切れる女系天皇の呼び水になりかねないことから、女性宮家には否定的な見解」を示しております。
そして「例外なく父方に天皇がいる男系の継承を堅持し、旧宮家の男子の皇族復帰を可能とする皇室典範の改正か特例法の制定をすべき」という真っ当な提言がなされています。

もともと「婚姻」とは家を守るためのものでした。大東亜戦争に負けて、キリスト教がGHQとともに日本を蹂躙し、個人主義と自由主義を「婚姻」の中にまで持ち込んだ結果、利己的な婚姻が常識みたいになってしまい、それが日本潰しの謀略だったことも知らされない日本国民によって支持されているわけです。
しかしよく考えると、家庭崩壊はこの常識から生まれているのではないでしょうか。躾けと称して子供を殺したり、親が死んでも届けずに年金を受け取っているような事態が家庭崩壊と言う訳です。少子化もその根っ子は同じではないでしょうか。

日本を護ることは皇室を護ることであり、それは天皇家を護ること、つまり男子継承を護ることになります。「家」の概念が崩れている今、それこそが天皇家の危機であり日本の危機であることを、日本国民はもっと認識すべきですね。

2019年10月21日月曜日

反EU離脱派の茶番・・

10月19日に行われた英国のブレグジット裁決で、元保守党議員のオリバー・レトウィン下院議員が奇妙な修正案を提出し、すぐに裁決されました。

その修正案とは、「ジョンソン首相の協定案には賛成するが、しかしこれを承認するには、関連法案が成立した後でなければならない。『それまでは本離脱協定案は承認にはならない』と法案に追記しろ」という修正案(?)が可決したのです。

そのために「EU離脱のジョンソン案」が裁決見送りとなり、結果的にジョンソン首相は前に可決した法に従ってEUに対して「離脱延期」の申し込みをしなければならなくなった訳です。

仕方なくジョンソン首相は「英国のEU離脱の延期をEU議会で検討するよう要請する」という書簡をEU議長あてに送ったのですが、ここでジョンソン首相はこの書簡には署名せず、別の書簡も書きました。
それには「先の書簡は私の要請ではなく議会の要請だ。ジョンソン政権は離脱の延期は望んでいない。合意無しでも離脱する」と書き、そこに首相としての署名をしたのです。

そしてさらにジョンソン首相はEUの議長などに電話を掛けて、離脱延期はしないでくれと頼みました。
書簡を受け取ったEU側はそれを議会に掛けることになりますが、おそらく延期は拒否されるでしょう。拒否されれば、あとは英国議会は合意するか、それともしないか・・だけで離脱は確定したことになります。

現在保守党は少数派で、労働党が議会で多数を握っております。その労働党の大半がこのレトゥイン議員の提案に賛成し、また北アイルランドの民主統一党(DUP)も賛成したと言うことです。

ここで、保守党のメイ元首相が立ち上がって演説をし始めました。「国民投票でEU離脱は決まった。この議会でそれを否定することは国民に対し詐欺を働くことになる。それは英国議会が始まって以来の醜聞だ」という迫力ある演説で、ジョンソン首相の協定案を擁護するものでした。それを保守党側の議員が拍手によって迎えたのです。

EU側に送られた書簡ですが、この書き方ではEU側は延長を認めないでしょう。そうなれば「合意なき離脱」となります。それを避けるためのジョンソン首相の協定書であり、しかもそれはEU側も承認したものです。

ジョンソン首相は来週中にもう一度裁決を行い、その時に「関連法案」の提出も行うとのことですが、はたしてどうなるでしょうか。

こんどは関連法案に文句を付けて来ることは必至ではないでしょうか。
英国議会が多数野党でもめ続ければ、おそらくEU側の離脱延期拒否によって「合意なき離脱」が始まります。

さて、19日のこの茶番劇の中で一つ判ったことは、野党労働党の中にも離脱賛成をせざるを得ない議員が居るということでした。
例えばキャロライン・フリント議員は、その戦局に「EU離脱支持」の有権者が多数いると言うことです。
そしてこのような労働党の議員がある一定数いるようだということが見えてきたからです。

考えてみれば「EU」に加盟してから苦しんできたのは英国の労働者達です。国民投票をやったキャメロン首相はこのような労働者達に気付きませんでした。だから投票結果が思惑と外れてしまったのです。

今回はジョンソン首相がそれを良く見ているようです。

短期間に作られる「関連法案」がどのようなものかは判りません。しかしそれは英国の国内法ですから、離脱後に決めても良いはずのもの。
離脱して見ないと、どのような問題が生じるかは判らないはずですからね。

来週は、EU議会が英国の離脱延期をどうするかの裁決が行われます。また、ジョンソン政権は協定案とその関連法案の採決を行います。
労働党から「協定案に賛成する」議員がどのくらい出るか、またEU側は延期を拒否するかどうか、そしてそれがファイブ・アイズにどのような影響をもたらすか・・・

これが同時に香港問題に影響を与え、また台湾と中共の問題に影響を与え、アメリカとのFTA締結が出来るかどうかが決まってきます。
日永ともFTAが結べるようになってきます。これで英国の復権が始まれば中共包囲網は頑強になってくるでしょう。

2019年10月19日土曜日

英国・EU離脱まであと13日

10月31日にEU離脱をすることが決められている英国です。ジョンソン首相は何とか「合意された離脱」を目指し頑張ってきました。

北アイルランドとアイルランドの国境には税の為の検問所を設けず、検問所は北アイルランドの内部のどこに儲けてもいい・・とか、さまざまな提案をしてきました。
しかし、英国議会内部で賛同が得られず、またEUの合意も得られていません。

そしてEU内では「合意なき離脱」を警戒する動きがある一方で、ドイツやフランスは10月末の離脱を延期することには反対という意見が約6割を占めているとか。

結局、今はまだ「合意するのかしないのか」は混とんとしていて、英国側・EU側ともに苛立ちが出始めているとか。

フランスのドーバー海峡にあるカレー港周辺の英国と取引のある企業は、地元商工会が説明会を開いているようで、その説明会は用意した200席はすぐ埋まり、立ち見が出るほど関心を集めていると言います。

化学品製造会社を経営する人は「英国の取引先に通関情報を尋ねても、返事がない。このまま月末、『合意なき離脱』になれば、どう対応したらよいのか…」と不安な表情を隠せません。
また、検疫や税関が復活すれば、20キロ以上のトラックの渋滞ができるという予測もあり、フランス側は事前登録制の通関システムを開発し、今テストを繰り返していますが、「トラック運転手の約8割はポーランドなど東欧出身。彼らは英仏語に堪能でなく、新システムに対応できないだろう」という指摘もなされているようです。

苛立ちは欧州自動車工業会(ACEA)が特に強いようです。
「合意なき離脱」となれば英・EU間に新たな関税が導入される上、部品供給網が滞れば生産ラインが阻害され、「壊滅的な結果」をもたらすと考えられているからです。

そして苛立ちは「離脱騒動の疲れ」ともなって、「もうたくさんだ。先の見えない不安が続くより、損害に対処する方がいい」と開き直った意見も出始めているようです。
3月末から離脱する予定だった英国。それに合わせて人員や拠点の移転、さらに在庫調整を進めてきたEU側。それが5月になり8月になり、そして10月末になっているわけです。そりゃ疲れるでしょうね。

10月末の離脱期限について「延期は認めるべきでない」とする意見があるのは、この「疲れ」があるからだと言うことです。
ドイツで66%、フランスとスペインで57%、オランダでも47%の「離脱延期はするな」という意見があるとか。

英国とEUは17日、ジョンソン首相離脱協定案を実務レベルで合意しております。しかし英国議会が協定案を承認しないようです。
北アイルランドの民主統一党(DUP)はジョンソン首相の協定案に最初は賛成しています。しかし北アイルランドの最大野党・労働党のコービン党首は協定案を支持しないと述べています。
ジョンソン首相がEUへ少し歩み寄ったことで、今度は北アイルランドが「意向に沿わない」と反対してしまいました。

まるで「モグラ叩き」のような離脱協定案のようですが、こんなことを続けているうちに、10月末日の「合意なき離脱」になるのか、それとも期限切れ直前に「仕方なき合意」に行きつくのか・・判りませんが、11月になればすぐにジョンソン首相とトランプ大統領の「英米FTA」が締結され、英国経済が変化していくかも知れませんね。

一方、英国が抜けたEU側は各国の思惑が交差しながらまとまらず、結局はEU解体の方向にすすむように思います。
振らbンスとドイツが、同じEU内部で妥協しながらEUを運営できるとは思えませんから。

欧州の頸木から解き放された英国が次に狙うのは我が日本かも知れません。「自由と繁栄の弧」である「アメリカ、日本、台湾、オーストラリア、インド」には入れませんが、ファイブアイズのアメリカとオ^-ストラリアが入っていますから、アングロサクソン国家として日本を狙って来ることは当然でしょう。11月頃からはっきりしてくると思います。

このところ日本ではラグビーが盛り上がっています。ラグビーはゴルフと共に英国のスポーツであり、ラグビーには日本人が持つ「団結心」と似たものがありますから英国の「ジョンブル精神」をぶつけてくることでしょう。

ともかく「敵は中共」なのですよ、そこだけが共通点なのですが。

2019年10月17日木曜日

台風の爪痕

台風15号と19号が、我が国に大変な爪痕を残していきました。
そしてその爪痕こそ、平和ボケした日本国民に対する天の啓示のような感覚もありました。

15号では千葉県が長期にわたる停電で、電気復旧の工事と倒木の撤去工事が行政の違いによってバラバラで、ゆえに普及が遅れたことも判りました。

19号では、東京の世田谷区という高級住宅地域が多摩川の反乱によって床上浸水まで行ってしまいました。被害は世田谷区だけではありませんが、いずれもおかしな台風対策が、今問題視され始めています。

台風が吹き荒れている中、スマホがけたたましくなり、避難勧告などが表示されましたが、表は吹き荒れる台風でとても出ていけません。
そんな中で、「防災世田谷」のアナウンスが「命を守る行動を取ってください」とがなり立てていました。

「命を守る行動」がどんなものか、現在の世田谷区民に判ろうはずがありません。それは訓練によって得られるものだからです。
どういうときはどのように行動するか、それはその場所場所で異なります。また災害の状況によっても異なります。自分の命と他人の命との極限の判断を強いられる状況もあるでしょう。
誰しもが「命を守る行動」はとろうとします。しかし訓練がなされていなければ、そんなに急に正確に出来るものではありません。

堤防の決壊で住宅地に水が押し寄せ、マンションなどでは地下に設置された受電設備がやられて停電になったようです。
受電設備を地下に設置すれば、水害に弱いことは衆知の事実です。ではなぜ地下に設置するのでしょうか・・・
マンション業者は上階が商品であって、そこを潰して受電設備を入れると、コスト高になってしまいます。地下室はあまり商品価値がないですから、そこに設置してしまう訳です。

これは法律で規制するしかありません。法規制を掛ければマンション業者は従うでしょう。どの業者も従えば価格に反映させても競争に負けることはありませんから。
しかし法規制が無ければ、すこしでも競争を有利にするために、地下室の受電を続けると思います。

行政側はこのような規制は出来るだけ作りたくはないでしょう。原則は自由市場に任せると言うのが自由主義ですからね。
となれば、購入者がきちんとこの問題を把握し、高にゅじや契約時にそのチェックを入れることが必要な訳です。

しかし今の日本国民は安全とか危機対策といった感性が劣化しています。70年間も平和国家などというサヨクのフェイクに騙されて育っていますし、テレビドラマに出てくるような住環境をイメージして求めるわけです。
安全よりも「見てくれ」と「駅に近いかどうか」、「コンビニの位置」などが購入の要素になっているようです。
住宅の条件である「安全な生活」が当たり前のようになり、生活の利便性や合理性が先に来ています。

このような状況に鉄槌を下したのが、今回の台風だったのではないか・・とも思えるのです。

前にも書きましたが、安全保障の合理性と経済的合理性は背反することがほとんどです。経済的合理性はだいたいは安全を犠牲にします。

地球の温暖化は恐らく炭酸ガスではなくてミクロの塵が原因だと思いますが、その温暖化によって海面温度が上昇し、ゆえに台風などが狂暴化しれくるのではないでしょうか。
日本の河川の堤防の高さはすでに過去となったデーターに基づいています。新しいデーターでは恐らく堤防決壊の予測が立っていると思われます。

天皇陛下の講演録(皇太子時代のもの)である「水運史から世界の水へ」を見ますと、「もはや堤防での洪水の発生を堤防で防ぐことは出来ないだろう」と言うことです。
陛下は「結局は住宅などの在り方の発想を変え、『洪水は生じるもの』という見地から建物や道路の設計を変えていく必要があるのではないか」というお考えを述べておられます。

今上陛下は「水」の専門研究をされていて、その幅はかなり広いようです。

今回は江戸川区が八ッ場ダムのおかげで助かりました。ダムは出来たばかりで空っぽですからあの飴の濁流を呑み込み、無事だったわけです。
しかし来年もまた狂暴な台風がやってくるでしょう。荒川が決壊すれば江戸川区は全滅で、その影響は中央区まで及ぶと言うことです。

何らかの手を打たねばなりませんが、財務省がプライマリバランスを死守している限り何も出来ないことは明らかです。
江戸川区住民には「江戸川区がら退去しろ」という警告が江戸川区から出されたようですが、財務省が現在のバカバカしい政策を変えない限り、退避勧告しか出せない区政なのです。
江東区や墨田区も退去勧告をだす必要があるように思います。

基本的に江戸・東京は河口の湿地帯に出来た都市ですから水害には弱い土地です。江戸時代は堤防工事で忙しく、明治以降も水害は頻繁に起きていました。
堤防工事は日常的に行われ、川土手の上に遊歩道などを作るなど、対策を立ててきたわけです。
しかしもうこの時使われた降水量のデーターが現在は変わってしまったのです。

この危険を知らせた、まるで来年の予告編のような台風15号と19号でした。

2019年10月16日水曜日

香港デモ、入り込む中共

「覆面禁止法」を5日に施行したことで、一部のデモ参加者は放火や政府を支持する商店の破壊など、抵抗を過激化させています。
そしてその過激化の裏側で中共から送り込まれた部隊が警官の服装で(こちらは顔が見えません)でもを行う学生を逮捕し、女学生などに政敵暴行を加えているという話も出てきました。

香港でのデモで、新界地区の警察官の拳銃発砲によって少年が胸を撃たれ、幸い一命は取り留めた物の、その少年(学生)が暴動罪で起訴されるなど、デモを過激化する行政側の行為がデモ隊を過激化していきます。

「覆面禁止法」も過激化させるための煽りのようにも見えます。女子学生達は、自分の長い髪の毛を使って、それを顔面側に回して顔を隠す様に結って、新しい髪形として対抗しています。
また男子学生は中国の京劇の化粧を顔に施してデモを続けています。

このようにしてもデモを続ける学生たちですが、すでに1000人以上が逮捕されているそうです。
なぜこうまでして学生たちがデモを続けるのか、その理由は、大陸からやってくる共産党員の子弟が金によって大学に入るため自分たちが入学できなくなったり、香港の土地を買いあさって土地の価格が上がり若い学生がもう土地を買うことが不可能になってきたりすることから、未来を封じられた怒りが爆発しているわけです。もちろんそこには共産主義の否定と嫌悪があることも確かです。

そして警官に化けた中共の部隊が、この香港デモを過激化させるためにさまざまな悪だくみをしていることもあるようです。
そしてデモ隊(学生たち)は今、「勇武派」と「和理非派」に分裂してしまったようです。敵の罠にはまったのかも知れません。

香港の警察官は3万人ほどです。しかし現在は8万人ほどに増えているそうです。デモ隊の何人かが現場で数を数え、集計して類推したそうです。
明らかに中共側から送り込まれた警官で、北京語で話しながらデモを過激化する挑発をやっているとか。

香港警察が今北京の手中にある様な報告も上がってきています。デモで逮捕された女子学生が、香港警察の取調室で服を脱がされ性的暴行を受けているという報告もあり、人民解放軍も深センなどの駐屯地から警官に化けて香港に入っているという報告をあるそうです。(香港人で、その現場を見た人からのSNS報告)

また、デモ参加者の水死体もあがっているとか。口にガムテープを貼られ暴行されて殺され河に流された水死体の写真がSNSに上げられているそうです。そしてこのような変死体もかなり多く発見され、その写真がSNSで拡散しているとか。

このような暴行を平気で行えるのは大陸の華人です。香港人の警官はこんなことは出来ないでしょう。
暴行し虐殺すること。その残虐さは他の国では考えられないような酷さ・・これは通州事件もそうでしたし、台湾2・28事件もそうでした。天安門事件も似たようなものです。人権無視で人殺し(なぶり殺し)を楽しめる狂暴さは、権力側に付いた華人らしい振舞いです。それが今、香港で噴出し始めた様にも見えます。

南米の麻薬組織などでも虐殺事件があり、また死体を見せしめに放置したりしていますが、生きながら辱めたり、苦しませて殺すのはあまり見たことはありませんね。特に10代の女性に対してこのような残虐なことをするのは・・・

香港人は今、シンガポールを中心に逃げています。ふるさと香港を捨てて・・・
このままでは香港から香港人が居なくなってしまうという、絶望的な戦いを繰り広げているのが、この香港デモの若者たちなのです。

アメリカが米中経済戦争を戦いながら、人権問題を厳しく習政権に言っていますから、このような人権無視の残虐な行為は、陰に隠れてますます陰湿になってきているようです。

しかし現代は情報だけは世界中にインターネットで瞬時に流れます。そのため香港の現状は世界中の人が見ていますし。どれが本物(ファクト)でどれがフェイクかを判断する眼も肥えてきています。
ですから香港に同情的な書き込みも増え、中共政府に対する懸念も高まっているようです。

ただ日本だけがフェイク・マスコミを信じている国民が多く、過激化するデモに「暴力はいけません」などと言う似非平和主義者が居ります。
まさに中共の工作に嵌っているわけで、香港の難民を受け入れようともしていません。

もし中共がこのまま世界から孤立し、共産党崩壊まで行くようであれば、同時に日本も世界から軽蔑と「口先だけの人権」と言われてスポイルされるかも知れません。

今の日本が尊敬されているのは、あの戦争で戦って散華された多くの軍人がいたからこそなのです。今の日本人は尊敬の対象ではありません。
日本の美しさも、歴史の中を見られているのであって、アメリカナイズされた文化は評価されないでしょう。

そのことを我々は知っておくことが重要だと思います。

2019年10月15日火曜日

日本は中共と共に消え去る気か?

古森義久氏が、安倍首相の対中観を「危うい」と述べています。
アメリカ在住の産経新聞の特派員である古森氏は、「日中関係は完全に正常な軌道に戻った」という発言を、「同盟相手(アメリカ)の超党派の対中姿勢とは正反対であり、トランプ政権の対中政策を否定するような発言」だとして、「なんとも奇異であり危険さえも感じる。」と述べております。

10月4日の所信表明演説では、「あらゆるレベルでの交流の拡大」を強調しる始末です。日本に対し尖閣の奪取を画策し、北海どの日高山脈裾野の広大な土地を買いあさり、沖縄ではアメリカ軍を追い出そうと躍起となっている共産党独裁国家が中共なのです。
古森氏は「中共は日米同盟に反対し、日本のミサイル防衛など米国との安保協力はすべて抑えようとする。大軍拡による日本への軍事脅威も明白である。国内では『抗日』の名の下に戦時の日本軍の『残虐』だけを拡大して教える年来の反日教育を変えていない。」と述べています。全くその通りだと思います。それでどうして「日中関係は完全に正常な軌道に戻った」と言えるのでしょうか。自虐史観もいい加減にして欲しいですね。

経済界は中共に対して投資をし過ぎ、マネートラップやハニートラップで嵌められた経営者も多いようで、日本の政治家や官僚も同様な罠に掛かっていることも事実でしょうが、なぜ同盟国の動きに反して安倍政権までが中共のトラップに嵌ってしまったような行動をとるのでしょうか。
安倍首相が言っていると言うより言わされているというようにも見えます。

もしかしたら首相の取り巻きから「やはり今後は中共が発展するでしょう」などと変なフェイク情報を与えられ、反対意見が聞かされていないような「裸の王様」になってしまったように見えます。長期政権の陥りやすい失政です。

トランプ政権のクリスチアン・フィトン氏は最近の論文で、「アメリカが中共の無法な膨張を抑える対決姿勢を強めたときに、日本が中共に融和的な接近をすることは日米同盟やトランプ政権への大きな障害となる」と警告を発しています。

そのアメリカは、米中貿易交渉でフェーズ1の合意に至ったそうです。
しかし、決して対中合意などに至ったわけではありません。中共がアメリカ側から400億ドルの農産物(豚肉も含む)を買入れ、さらにアメリカの金融を中共国内金融市場に受け入れると言うもので、その見返りとしてトランプ政権は関税のい引き上げを先延ばしにすると言う合意なのです。

これでトランプ大統領は再選に向けた農家の票を確保したと見るべきでしょうか。大統領は「これで農家は新しいトラクターを買って生産拡大が出来る」と息巻いているそうですが、マーケットはほとんど反応しなかったとか。
理由は「中共政府が400億ドルのかいものをするというけど、いったいいつまでに買うのか。今年中なのか、それとも10年かけてなのか判らないし、だいたい中共が約束を守るかどうかも判らない」と言った意見が多数だからだと言うことです。

この合意の記者会見で、トランプ大統領は香港問題にちょっとだけ触れました。「香港デモはすでに収束に向かっているのではないか」という程度です。
そして知的財産権問題(ファーウェイ問題)とかウイグルチベット問題(人権問題)には全く触れませんでした。

これはつまり、今後の大事な切り札だからでしょう。トランプ政権と習政権は第一フェーズでは合意し、農産物を大量に(400億から500億ドル)中共が買う約束とアメリカが関税30%を先延ばしにしたことだけが今回の合意事項だったようです。

つまりアメリカは中共に対してほとんど譲歩することなく、とりあえず農産物(中共の民の食料)だけを中共側が拡大輸入するという合意です。
これは安倍首相がトランプ大統領に対して「(中共に)輸出出来ない大豆を日本が買う」ということを提言したからだとか。

これを聞いて中共は対米戦略を変えてきたと言うことのようです。
最初は農産物の輸出が止まって、トランプ大統領の再選が危うくなりアメリカ側は妥協してくるだろうと考えたようです。

しかしトランプ大統領は妥協しませんでした。そこに安倍首相の大豆大量購入の話があり、アフリカ豚コレラで豚肉が大被害にあっている中共が戦略を変えてきたと言うことでしょう。
今回の合意事項は来月11月の南米チリで開かれるAPECの席上でトランプ大統領と習近平主席の間で調印がなされるということです。

アメリカは中共に25%関税を掛けたまま30%に引き上げるのを保留しただけの、アメリカの大勝利のような合意でも、きっと大々的に米中貿易の合意として宣伝するのでしょうが、騙されないように注意しましょう。

今亜米利加ではトランプ大統領のホワイトハウス側とワシントンのアメリカ議会側で、異なる方向から中共を追い詰めています。
議会側は防衛機よりも人権侵害で中共と対峙しようとしていますから、いずれにせよ北京側には勝算は無いようです。

この時期に安倍政権は少し習政権に甘すぎる妥協をしているように見えます。日本の野党はまったく役に立ちません。自民党内部に居る親中派(トラップに嵌っている議員、そして官僚)によって甘くなってしまったのかも知れません。

アメリカは中国共産党を潰すつもりです。中共に金融市場に入ったアメリカ金融筋が、共産党の内部から崩し、アメリカ議会が中共の人権問題を暴露し、中国共産党が追い詰められていく中で、日本政府が親中日本企業(中共利権保持企業)の圧力で中共を支援させられることになれば、日本も中共と共にアメリカに潰されるかも知れませんよ・・・