2016年12月31日土曜日

激動の2016年が過ぎて

今年も今日で終わりです。激動の2016年でした。でも悪い方には向かっておりません。

まず始め、1月に台湾で国民党が破れ民進党が政権を取ったのです。そして6月に欧州連合(EU)からの英国の脱退が国民投票によって決定し、イタリアでは欧州連合離脱派の「五つ星運動」の女性市長・ヴィルジニア・エレーナ・ラッジ氏(38歳)が選出されました。
その後11月になって、アメリカ合衆国第45代大統領にドナルド・トランプ氏が選出されたことで、2016年の終わりとなったわけです。

このようなムーブメントは、国際金融資本のグローバル経済の失政が起こしているわけです。つまり貧富差の広がりと、民族の意図的な移動(移民)による住民との摩擦が極めて大きくなってしまったことです。

国際金融資本は、商品の利幅を上げて配当を増やそうとしただけかも知れませんが、それを「安い労働力」によって確保しようとしたことが貧富差を広げ、労働者の不満が極度に高まってしまったということではないでしょうか。
シリアの難民受け入れも、結局安い労働者の確保が目的だったようで、それがイスラムのテロリストの暗躍の場を欧州に広げ、またレイシストの暗躍の場まで与えてしまったように見えます。

アメリカにおいても同じで、一般労働者と経営陣、あるいは金融労働者の間に格差が生まれてしまったことと、安い労働力を提供してきた中共に、仕事を奪われた感覚がつのり、遂に爆発したのがトランプ大統領の誕生だったようです。

トランプ氏が就任するのは来年の1月20日ですが、すでに反中共の立場と反グローバルの立場を鮮明にしてきました。
12月21日に、トランプ次期大統領は、ホワイトハウス内に貿易政策を担当する「国家通商会議」を新設し、トップに対中強硬派で知られるピーター・ナバロ・カリフォルニア大教授を起用すると発表したのです。

ピーター・ナバロ氏の対中強硬論は、すでにYouTubeで公開されており、そのタイトルは「Death by China」即ち「アメリカは中共に殺される」とでもいうようなものです。
https://www.youtube.com/watch?v=mMlmjXtnIXI (内容に嘘はないようです。どなたか字幕を付けていただけませんか)

この映像は、いかにして中共に仕事を取られたか、その経緯をニクソン・キッシンジャー氏の時代から、ビル・クリントン大統領の時代、そしてオバマ大統領までを示しながら解説しています。
そしていかに中共が卑怯な手段でアメリカ国民から仕事を奪っていったか、そしてそれで中国人民は決して幸せにはなっていないという現実、さらに中共の為政者たちが臓器移植などのお金で権力闘争をしていることなどを綴っております。

この映像は最後に「もし買い物をしてその商品に『Made in China』とあったら、すこしは中共に仕事が取られているとの考えを持て」と言うようなキャッチフレーズが述べられています。
これなどは我々日本国民も、安いことを喜ぶ前に、そう考えるべきではないでしょうか。

ただ、中共だけを悪者にしても始まりません。そこには配当利益を大きくしたい国際金融資本が張り付いているわけですからね。

かくして2016年は「中共」と「グローバル経済」が、格差社会の元凶として浮かび上がってきた年だったように思います。
そして来年はいよいよこれが現実の社会で是正されていく年になるのではないでしょうか。是正されると言うことは、大きな摩擦が生じることでもあり、その結果犠牲者が出る可能性もあるということです。

安倍首相は、アメリカとロシア、そしてインドなどを相手に中共包囲網を作ってきました。しかしアメリカもロシアも、そしてフィリピンなども反グローバルの意識が高いように思います。
今後安倍政権は、国際金融資本のグローバル化ではなく、瑞穂の国のグローバル化を世界に示し、それが我が国の国是であり、それを基に我が国の外交政策が行われることを知らしめることが必要でしょう。

国際金融資本を敵に回すことなく、「あれ?」という「気づき」を世界中に誘発するような外交政策を進めていくことが肝要でしょう。
その意味で、「真珠湾の慰霊」は良かったように思います。

我が国の価値観をこのような形で世界に普及していきたいですね。

2016年12月30日金曜日

まだやってる反トランプ活動

オバマ大統領はまだトランプ次期大統領に不満を抱えているように見えます。11月の大統領選挙への干渉を狙ったロシアのサイバー攻撃に対し、この攻撃に関与した人物に経済制裁や外交的処置を含む報復を実施する方針だとオバマ政権が発表しました。

もうあと2週間ちょっとの政権なのに、そのしつこいこと・・・
制裁内容はまだ判らないのですが、ロシアの駐在外交官などの追放とか、特定の人物の銀行口座の封鎖などが考えられるようです。
なにしろ国際金融資本がオバマ政権の後ろで怒っているわけですから、オバマ大統領がどうして8年間も続けてこられたのか、暴露しているようなものなのですけどね。
犯人を特定したら、その銀行口座を封鎖してしまうことは国際金融機関なら簡単に出来るでしょう。もっともこれしか出来ないと言う事でもありますけど・・・

対するロシア側は、アメリカ政府が「新たな敵対的措置」を取ればロシアも報復すると強い抗議を示しています。どう見てもオバマ政権の悪足掻きとしか見えませんけどね。
もしアメリカが経済制裁を実施すれば、米露の報復合戦になり、両国関係がさらに険悪になるのは間違いないでしょう。
もっともトランプ次期大統領がどうするか、そこがポイントですけどね。

国際金融資本とアメリカのマスコミは、トランプにしてやられたことをまだ根に持っているのでしょうか。クリントン候補が負けそうだと言うことが明確になってきた9月、盛んにトランプ候補に対する誹謗中傷がなされていて、裸のトランプ人形などが持ち出されて、その下品な選挙戦に驚いていましたが、マスコミでは盛んにヒラリー候補有利の報道がなされていました。

その時期にG20の会合が開かれ、そこでオバマ大統領ははプーチン大統領に対し、「大統領選干渉を狙ったサイバー攻撃をやめろ」と停止を要求していたそうです。もし続けるなら「深刻な結果を伴う」などとも脅していたそうです。これが今回の処置の布石になっているようですね。
サイバー攻撃の背後にロシアの存在があるとアメリカ情報当局が結論付けた理由などもABCテレビで詳細を報道するそうです。

つまりトランプ候補が選挙に勝ったのは、ABCテレビなどの報道を信じず、インターネットのゲスな情報でと投票行動を起こした「困った人達」が居たからで、そのインターネット情報はロシアが操作していたのだ・・・と言いたいようです。

アメリカの法律で決められた選挙人制度にも文句をつけて、実際の支持はヒラリークリントン候補の方が多かったとかマスコミが報じておりますが、これまでも共和党候補の方が多くても選挙人制度で民主党が勝ってきた選挙もあったはずです。
何故今回だけマスコミが騒ぐのか・・だったら法律を変えるしかないわけですよね。

ロシアがトランプ応援のサイバーテロをやっている間、中共のサイバー部隊は何をしていたのでしょうか。
トランプ候補は盛んに「アメリカの駐留部隊に居て欲しければ金を出せ。さもなくば米軍は撤退する」などと叫んでいましたから、中共は「しめしめ」と思って何もしなかったのかも知れません。
もしそうだとすると、トランプ候補のこの発言は中共を意識したものだったのかも知れません。こうすることで中共のサイバー部隊の攻撃をかわすことが出来ると・・・

トランプ次期大統領が決定してから、その布陣が反中共色に染められていることで、中共は「しまった、嵌められた」と思っているのではないでしょうか。
トランプ次期大統領は、国防長官に「狂犬マティス」と言われたジェームス・マティス氏を起用し、国務長官にはロシア通でエクソンモービルのレックス・テラーソン氏を起用するなど、これまでのアメリカとは思えない人事を始めて居ります。

これに危機感を抱いたキッシンジャー氏が中共に赴き王岐山氏に忠告に行けば、その同じ時にトランプ氏は台湾の蔡英文総統と電話会談を行い中共を逆なでします。中共政府が「一つの中国」の原則を守るように怒ると、「なぜ我々が中共に指図されなければならないのか!」と当たり前のことを言って返します。

習政権は仕方なく出来たばかりの空母艦隊を太平洋に繰り出します。しかしそれは軍事専門家から見ればアメリカの敵ではなく、実戦になればアメリカ軍の前にひとたまりもないだろうという評価なのです。

もともと中共は戦争をする気などないでしょう。彼の国の軍事力は「恫喝」用であって実戦用ではありませんから。
南シナ海の各人工島の軍事基地も、南シナ海が中共の領海であることを示す布石の意味であって、アメリカ海軍に対する戦闘行動を目的としたものではありません。そして世界各国は中共の主張をまだ認めたわけではありません。

トランプ政権はこのような中共に対して、実戦を視野に入れても矯正しようとするでしょう。オバマ政権にはなかった実戦が視野に入ってくるわけです。
中共の経済的破綻に対してはアメリカのハゲタカ企業が中共国内を狙っています。ですからトランプ次期大統領は、「ビジネスでは中共と仲良くやろう」などと考えているのでしょう。軍事的に抑えてから、ハゲタカ・ビジネスで中共国内に侵入し、やがて共産党を潰していくという戦略がトランプ大統領の元で動き始めるかも知れません。

中共にとって、くたびれ果てた欧州は当てにできませんし、ロシアはそうなれば米露共同戦略として中共の共産主義(中華思想)を潰しに掛かるでしょう。日本は経済的に中共から脱出し、東南アジアから南米に主力を移していくと思います。

日米にロシア、そしてインドが加われば、経済破綻の中共に魅力を失ったオーストラリアも加わってくるでしょう。さてこうなった時、国際金融資本はどのように動くでしょうか・・・

2016年12月27日火曜日

安倍首相、真珠湾訪問

去りゆくオバマ大統領に対する「ねぎらい」の意味もあるのでしょうか、安倍首相は、日米開戦の地・真珠湾を訪問し、あの大東亜戦争の犠牲者や、日米間で起きた事件の犠牲者などの慰霊を行ったそうです。

オバマ大統領は今年、真珠湾攻撃のあった12月8日の演説で、「かつての敵は現在、最も緊密な同盟国となった」と述べました。
もしかしたらこれから内向きになるだろうと言われているアメリカ合衆国・トランプ政権に対する牽制かも知れませんね。

真珠湾攻撃は卑怯な不意打ちだった信じるアメリカ国民もまだ居るでしょうが、1941年の11月付けのハワイの新聞に「日本、ハワイ攻撃間近か」という記事があったり、ルーズベルト大統領も知っていたという通説が、現在は信憑性を持って報じられています。

ルーズベルト大統領は「宣戦布告前の卑怯な不意打ちだ」として世論を「戦争やむなし」に強引に持っていき、そしてすぐさま欧州戦線に参戦していきました。

結果的に勝利したとは言え、どれほど多くの若者が犠牲になったのか、それが「ルーズベルトの責任」という著書にも、「フーバー回顧録」にも明確に書かれています。そんな戦争の必要があったのかと・・・

何も知らされずに奇襲攻撃を受けたハワイのアメリカ軍参謀は、「どの島からあの飛行機が飛んでくるのか」と調査し、それが島ではなく空母艦隊からであることに驚きを示したとか。そしてその爆撃の見事さに舌を巻いたとも聞いています。
アメリカ軍の被害もさることながら、その時に戦死した飯田房太中佐記念碑も真珠湾にあり、安倍首相はその記念碑にも献花したそうです。

戦後になって、アメリカ軍は原子力空母艦隊設立に当たって、あの真珠湾を攻撃した空母艦隊で生き残った元軍人に、空母艦隊の運営とか作戦立案のノウハウを聞きに来日しているそうですね。いかに空母艦隊の運営と作戦行動が難しいか、それを象徴している出来事のようです。
現在その難しさに苦慮しているのは、中共の空母艦隊かも知れません。中共の空母艦隊はアメリカと太平洋を二分割し、その目標がハワイ島だと言うのですから、歴史は繰り返されるのかも知れませんね。
もちろん、すでに時代は空母艦隊の時代ではなくなっておりますが・・・

安倍首相は、来年以降世界中で出現するであろう「国家主義」を見据えているのでしょうか。オバマ大統領に「広島」を訪問させたり、自らが「真珠湾」に慰霊したりすることがどういう意味を持つのかを知っていて行動しているように見えます。

「国境は戦争を引き起こすから国境を廃止して世界市民となろう」という思想が崩れ始めています。これは第二次大戦後の平和スローガンであり、極めてヘブライの思想に近いものだと思うからです。それは共産主義革命にうたわれ、そしてグローバル化の礎となる思想ですが、どこか現実的でなく、しかもその弊害が昨年までにあらゆるところに表出してきています。

それで「国境は生活を守るための殻であり、立地条件に合わせた法律が必要だ」ということが判ってきたということではないでしょうか。

ソビエト連邦の崩壊やらユーロの失敗、そしてグローバル経済の行き詰まりなどで、さすがに各国の国民たちも気づき始めたようです。
共産主義も共通通貨も、そしてグローバル社会も、結局は格差社会を固定化してしまうものであり、争い事は増えこそすれ無くなることは無いことがバレてしまったわけです。
それが「トランプ大統領支持」であり、欧州においても「国民戦線」やら「ドイツの為の選択子」に表出しているのでしょうし、中国共産主義の軍国化(国家主義化)にも表れております。

このまま世界が国家主義に変貌していくと、戦争の災禍が頻発してしまいます。そこに中共などが背後に付けば世界大戦の再発ともなりかねません。
国家主義は選民思想に注意せねばなりませんが、行き過ぎた自由、すなわち利己主義にも注意せねばなりません。

国際金融資本(言って見れば世界中の余剰資金の集合体)は、常に金利を付け続けなければならない宿命にあり、それをリセットするのが戦争と言うわけです。
デフレ経済下で苦しくなるのは我々の生活だけでなく国際金融資本とて同じこと。戦争を起こしたがるのはいつもこの余剰資本ではないのでしょうか。

余剰資本とは、大企業の資金運用かも知れませんが、同時に我々の未来への準備金でもあり、一つ一つはごく当然の貯金でもあります。それが国際金融資本にまとめられているとも言えます。これまでは銀行の倒産などで多くの人が財産を失い路頭に迷うこともありましたが、国際金融資本はこのような事を回避する手段を提供もしてきました。ただそれだけのことです。

グローバル経済は、デフレ下の世界経済に突き当たっているはずです。余剰資金はますます集まってきているでしょうから苦しいでしょうね。
中共は経済政策の失敗からますます苦しくなっているはずです。その苦しさから抜け出そうとして盛んに軍拡を行っています。アメリカとの衝突も意図しているかも知れません。

ハワイでオバマ大統領を見送った安倍首相が、来年早々向き合うのはトランプ新大統領です。
共に「国家主義」を見据えながら、世界経済の問題に取り組み、プーチン大統領も巻き込みながら何とか戦争だけは回避してもらいたいですね。

2016年12月26日月曜日

中共海軍の空母「遼寧」、太平洋へ

海上自衛隊が、沖縄周辺海域を航行する「遼寧」と、その艦隊を撮影しました。12月24日のクリスマスイブことです。

2013年4月に、中共の国防省報道官・楊宇軍氏は「空母は“(家に閉じ籠もる)オタク”ではない。軍港にとどまり続けることはない。将来必ず遠洋航海に出る」と述べておりましたが、ついに太平洋への進出を開始したようです。

人民解放軍の海軍は、「遼寧」の艦隊は初の遠洋訓練のため西太平洋を目指している・・と述べております。
空母の本格運用により軍事プレゼンスの拡大を誇示し、米軍を排除する「接近阻止・領域拒否」の能力強化を進めると言うことです。

ウクライナから購入した遼寧は、その動力は原子力でも重油でも良いように蒸気タービンによる発電で、モーターによって推進するように設計がなされているように思います。
カジノにすると言うように騙して入手した船ですから、その動力システムの構築に苦労したようで、環球時報(電子版)によりますと「(楊宇軍氏の言葉が)現実となるまでに3年を要した」と言うことです。

艦載機の「殲15」はステルス機ではなく、またエンジンの推力も出力不足が指摘されているようです。そしてまだカタパルト(射出機)は付けられておらず、今年4月には模擬着艦訓練中に操縦士が事故死しております。

大連で建造中の初の中共産空母は来年初めにも進水する可能性が高いようで、上海でも別の中共産空母が建造中であるとの情報も事実のようですが、それにしても何故このように世界展開を急ぐのでしょうか。

それは2020年までに南シナ海の人工島建設を完了して米軍を排除し、21年にも台湾に軍事侵攻するとの計画があるからだと言うのが中共の一部の学者の見解です。
軍事研究者の間では実際に空母が軍事プレゼンスを示せるまでに「どんなに急いでもあと5、6年はかかる」との見方がありますし、中共のメディアは遼寧艦隊の実戦能力を強調しているようですが、今回の「遼寧」艦隊は練習艦としての位置づけしかないという評価が一般的なようです。

2020年にアメリカ軍と南シナ海で戦火が上がれば、当然東シナ海にも影響を及ぼし、それによって東京オリンピックを中止に追い込むという計画なのかも知れませんね。

しかし、それにしてもこの早急な空母艦隊の太平洋進出は、アメリカ軍に対する「兆戦」でもあります。何か急ぐ必要があったのでしょうか。

アメリカ大統領選挙で、一般の予想に反して「ドナルド・トランプ氏」が当選しました。これが原因ではないでしょうか。
その後トランプ次期大統領は中共・習政権を逆なでするような発言を繰り返しております。
しかも、台湾の「蔡英文」総統と電話で会談し、「一つに中国には捕らわれない」というような、中共の核心的問題に楔を打ち込むような発言が飛び出しています。

さらに重要だと思われるのは、このドナルド・トランプ:蔡英文電話会談が行われていた時、キッシンジャー元米国務長官が中共に飛び、王岐山氏と会談していることです。
王岐山氏は習主席の汚職撲滅運動(政敵叩き)を主導する人物です。最近の習主席との関係がどうなっているかは判りませんけどね。

ただ、キッシンジャー氏の年齢は現在93歳です。93歳の老体に鞭打って北京にまで赴き、中共の政府要人と話をすると言うことは、単なる表敬訪問ではないことは確かでしょう。
しかも、キッシンジャー氏はこの2週間前にドナルド・トランプ氏と会談をしているのです。トランプ次期大統領がキッシンジャー氏に、トランプ政権がどのような対中対策を取るのか、それを話し合ったのではないでしょうか。

そしてその情報を持って北京に飛び、王岐山氏にアメリカのこれまでの政策が全く違った方向に行くことを告げたような、そんな気がします。
それを聞いた習主席が、人民解放軍の海軍に命令を出し、空母艦隊の太平洋派遣を実行、それによってアメリカ排除の方向性をはっきりと示したのではないかと思います。

キッシンジャー氏はユダヤ系移民の長老です。そして国際金融資本は、最近顕著になってきた国家主義、即ち反グローバリズムに何らかの手を打とうと画策するのは当然でしょう。

そしてそれが世界を巻き込む戦争であっても、何の不思議もないように思うのです。

2016年12月25日日曜日

憲法、改正か廃棄か・・

全く話題に登らなくなってしまった憲法改正の話題ですが、安倍政権はすでに王手を掛けております。しかし、国民の間に憲法改正を嫌がる国民が居ることも確かで、安倍首相は「国民の議論を喚起」することを望みながら、現在は放置された状態が続いております。

しかし安倍首相は、来年1月の通常国会で「憲法改正」の発議をし、同年後半、国民投票を実施するとしている・・と言うことが報道されました。

ここに憲法改正に反対の意見を述べる保守陣営があります。
「ときみつる會」という高知市にある団体です。
「生長の家」という神道系の宗教団体があって、その開祖である谷口雅春師の教えを受け継ぐ団体があり、その中の組織のようですね。
http://www.jp.seicho-no-ie.org/

政治家では「平沼赳夫」衆議院議員が生長の家に所属しているようです。他にも多くの議員が参加しているようですけど・・・

さて、神道の議論はさておいて、ここでは憲法改正に反対する理由を見てみたいと思います。

上智大学の渡部昇一教授や、神奈川大学の小山和伸教授などが述べておりますが、ようするに現行憲法は進駐軍、つまりアメリカの押し付けであるから廃棄すべき物であり、一旦「大日本帝国憲法」に戻してからそれを改正するべきだ・・と言うことです。

敗戦の時からの経緯を考えてみれば、これは当然のことであり「筋の通った話」です。

現行憲法が「マッカーサー憲法」と言われているのはご存知の通りです。この憲法が発効された時、白洲次郎氏は悔し涙を流して「絶対に廃棄してやる!」と叫んだとか。

占領中の国家の法律を勝手にいじることは1899根に作られた「バーグ陸戦条約」の違反になることは間違いがなく、それゆえにマッカーサーはあたかも日本が自らの意思で作ったように細工をしています。つまり占領軍もこの条約のことは知っていたということでしょう。

この国際法違反の憲法は、1951年のサンフランシスコ平和条約締結で日本が敗戦国から独立国に戻った時に廃棄されるべき憲法でした。
しかし国際情勢は朝鮮動乱に及び、共産主義者がアジアを席巻し用としていた時代です。アメリカは日本軍の復活と朝鮮戦争への参加を期待しますが、吉田首相はそれを拒否します。その時に使った根拠がこの憲法だったのです。そして「日本はまだ再軍備の時ではなく、経済復興が先だ」というものだったのですね。

この時の吉田首相の判断は冬至の国際情勢から見れば正しかったと思います。アメリカは単独で戦い、しかも経済復興を目指す日本に軍事物資を発注して日本経済の基礎を固めてくれました。
朝鮮戦争は1953年に停戦となりますが、またいつ再開するか判らず、吉田首相は警察予備隊を自衛隊として再編させます。しかし軍隊にしてしまいますと「マッカーサー憲法違反」になりますから、警察と同じ「公務員」として扱ったのです。これが現在まで、「戦えない軍隊」として自衛隊の足を縛り続けているわけです。(公務員はポジティブリストで動く)

このマッカーサー憲法の問題点は、この中に日本を消滅に導く仕掛けがしてあることです。そしてその仕掛けはアメリカ軍が国内に駐留することでこれまでは表面化しませんでした。
「思想的な問題」とか、「独立国家の要件を満たしていない」などの批判はありましたが、結局アメリカが引き受けてくれる「きつい仕事」に慣れ切って、日本国民は「それで良い」と思ってしまったようです。
憲法などはどうでもよく、「戦争は嫌」などという感情で判断されています。戦争とは政治的失敗(失政)で起きるもので、隣国中共は経済面において失政を続けております。

アメリカはもう超大国ではなくなりました。そしてこれから、この「マッカーサー憲法」の毒が回り始めようとし始めています。
このような現実が、日本国民にはまだよく判っていないようです。その原因としてはテレビの悪影響が大ですけどね。

「ときみつる會」の言うように、このマッカーサー憲法は廃棄してしまうのが筋というものでしょう。しかしこれからそのようなことが可能なのでしょうか。
マッカーサー憲法を改正してしまえば、その憲法を「日本が認めた」ことになるのは確かですが、安倍政権はすでに憲法改正に王手を打ってきているのです。

もしかしたら、残された道は一つかも知れません。憲法改正の手続きとして、現行憲法の廃棄と新憲法の創設にしてしまうのです。
そしてマッカーサー憲法の「日本語として判りにくい部分」を大日本帝国憲法の文章を口語訳したものを当てはめるようにします。
不満足部分は後で改正することにして、96条を国会議員2分の一にしておくことを忘れないように。

最も私は、憲法は十七条憲法にまで戻して、大日本帝国憲法も日本国憲法も廃棄し、これらに該当するものとして「日本国基本法」を創設することが一番良いように思っています。
「憲法」とは、ヘブライの「十戒」に相当する言葉です。十戒がネガティブリストになっていることに対して「十七条憲法」はポジティブリストになっているという大きな違いがありますけど。

そしてこの十七条憲法は、我が国2677年の歴史の中のほぼ真ん中、約1400年前に作られたもので、それまで日本のもう一つの呼び方「倭」という醜い文字を「和」という我が国の中核価値を表す文字に変えた時代でもありました。

このような考えは私だけなのでしょうか?

2016年12月23日金曜日

オスプレイ、墜落か不時着か

オスプレイは12月19日に飛行再開しました。しかしネットの書き込みなどには「オスプレイは墜落したのに日本の報道では『不時着』としている。安倍政権の圧力か」などという意味にも取れかねないような文章が氾濫しております。

その根拠になったのはアメリカのFoxNewsなどが「墜落」と報道しているのに、日本のマスコミは(沖縄などの新聞を除いて)「不時着水」と報じているということを挙げております。
いったいオスプレイは「墜落」したのか「不時着」したのか、どちらでしょうか。

言葉の意味を調べると、「墜落」とはコントロールを失った飛行機が地面、あるいは海面に落ちてしまうことであり、「不時着」とは機能に不都合が生じた時、パイロットのコントロールによって地面あるいは海面に着地(着水)することとなっています。

つまり「ポトマップ川の悲劇」は墜落であり、「ハドソン川の奇跡」は不時着と言うわけです。

12月13日のオスプレイの事故は、空中給油中に給油パイプが切れてオスプレイのプロペラに当たり、墜落しそうになったのをパイロットが立て直し、人家の無い海上に操縦しながら機体を徐々に降下させ、海上(浅瀬)に不時着させたものです。

人家の無い所まで誘導するのは、国際的なルールであり、パイロットの使命でもありますが、その難しさは想像を絶するものでもあります。
この使命のために命を落とすパイロットも多いように聞きますが、今回の事故は搭乗員は全員無事でした。

「墜落」説を取る人は、あの報道された写真を指して、コックピットと胴体が折れ、尾翼も取れておりました。これが不時着とは思えない・・と言うものです。
おそらく同じ写真を見てアメリカの報道も「墜落」としたのではないでしょうか。

事故当時はかなり風は吹いていたようです。そのために空中給油で飛行機の間に乱気流が生じて給油パイプが切れてしまったという報告もありますから、相当強い風が吹いていたのではないでしょうか。

風が強ければ波も高くなります。当然不時着したオスプレイに、この高波が襲いかかるでしょう。オスプレイは飛行機であって船舶ではありませんから、水に浮かんだ時の応力などは想定していないでしょう。

つまり不時着したオスプレイは、搭乗員が機外に脱出した後、高波によって大破したことが想像されます。このような発表がなされたかどうかは知りませんが、おそらく間違いはないでしょう。
空中であのように大破すれば墜落になるでしょうが、そうであれば搭乗員はほとんど死亡していたのではないでしょうか。

ですから今回の飛行再開に当たって「オスプレイの機体には問題は無い」とした判断がなされたのだと思います。

風の強い危険な日に、何故夜間の空中給油などの訓練をしたのか・・それは軍事訓練だからです。一般乗客を乗せた遊覧飛行ではありません。
気候的に危険であっても、戦闘状態であれば空中給油はしなければなりません。そしてこの訓練は米軍の規則で義務づけられた訓練でもあるそうです。

今回の事故で、オスプレイの強風下での空中給油で給油パイプが破断することがあることが判りました。当然何らかの対策が行われるでしょう。
こうしてオスプレイはさらに向上していくわけです。

オスプレイの空中給油はその活動範囲を広げるためです。現状ですと日本の領海内の島嶼防衛には十分ということですが、台湾有事には間に合いません。しかし空中給油によって飛行範囲が広がれば、台湾有事にも沖縄のオスプレイが戦力になるからです。
米軍は日本だけを防衛しているのではなく、当然台湾への中共の軍事侵攻を食い止める使命も担っております。

経済的な行き詰まりを迎えた中共・習政権です。経済の常識を唱える知識人の多くは粛清され、権力で何とかなると考えている習主席はますますおかしな経済政策を打ち始めました。
もはや共産党を維持するためには、誰が考えても「戦争」を起こすしかない状態にあると言います。

ですから南シナ海の軍事施設建設が急ピッチで進められています。台湾への軍事侵攻ももはや時間の問題となっているようです。当然東シナ海の魚釣島への上陸もスケジュールされていることでしょう。

その対応としてのオスプレイの訓練があることも忘れてはいけません。中共側が盛んに自衛隊機にスクランブルをさせているのも、アメリカの無人船を盗んだりしているのも、相手を挑発して先に銃弾を撃たせ、戦闘状態に持っていこうとする企みなのではないでしょうか。

日本のマスコミはこのような事実をまったく伝えませんから、国民は「まさか戦闘が・・」と思っているわけです。
少なくとも、中共の経済の実情を掲載し、中共が共産党を維持するためには、もはや「戦闘状態に持ち込むしかない」ことをもっと国民に知らせるべきではないでしょうか。

2016年12月21日水曜日

日露交渉は日本の負けだったのか?

産経の記事で、袴田茂樹教授(新潟大学)が、12月15~16日の日露交渉は日本の完敗だったと述べております。
はたしてそうだったのでしょうか。

袴田氏は、「プーチン氏は豹変してはいない」と述べております。つまり「四島は第二次世界大戦の結果露領になり、国際法的にも認められている」との強硬姿勢は変わっていないというわけです。

また、1956年の宣言に対して、プーチン氏は「56年宣言には、2島の引き渡し後両島の主権がどちらの国のものになるか書かれていない」という強硬発言をしていて、それも現在まで変わっていないということです。

しかし日本のマスコミがこのような発言を今まで国民に知らせず、隠してきたことが問題だと袴田氏は述べております。
プーチン氏は豹変したのではなく、また、石油の価格が上がったからとか、親露的なトランプ氏の米大統領選当選があったからと言うことはないということです。

サヨク・マスコミは、このようなプーチン氏の強硬な発言を国民に伝えず、いかにも安倍首相の失敗によって北方領土がロシア領になってしまったように見せて、安倍首相の足を引っ張る作戦だったのかも知れませんね。(もしかしたら裏側に中共が・・・)

袴田氏は、「首脳会談の日本側の主たる目的は、日露の領土交渉を進展させること、そのための経済協力の具体化だった。」と述べております。そして「結果は領土交渉の進展はゼロ、露が望む経済協力では8項目提案など政府、民間合わせて82件の成果文書を交わした。英紙フィナンシャル・タイムズも認めるように、露側の完勝、すなわち日本側の完敗」であると述べております。

日本側の主たる目的が領土交渉にあったとすれば、確かに袴田氏の言う通りでしょう。しかし時代はすでに日露問題は「日本の安全保障問題」になっていることは明白で、それゆえの日露交渉であるとすれば、必ずしも完敗とは言い切れないのではないでしょうか。

袴田氏は「プーチン氏は日米安保条約への懸念も新たに表明した。平和条約交渉は一歩前進どころか、明らかに後退した。」と述べております。米露対決が今後も続くのであれば、確かにそうかもしれません。
しかし、アメリカ次期大統領のトランプ氏はプーチン大統領と同じ立場で考えているようです。すなわち「自国の利益」であって反グローバルという立場です。
ですから米露関係は現在以上悪くなることもなく、むしろ今後改善の方向に向かうかも知れません。

そして、日本にとっての安全保障問題は、現在は明らかに「対中戦略」なのです。つまり「現在の敵は中共である」ことをはっきりと認識した上での日露交渉であるべきなのではないでしょうか。

今回の交渉では、「北方四島での共同経済活動が、平和条約締結の前提の如(ごと)き合意もなされた。」と袴田氏は述べておりますが、それに何か問題があるのでしょうか。
袴田氏が言うには、「露側は、共同経済活動は(安倍)首相の言う『特別な制度』下でなく、ロシアの法律下でという立場を譲っておらず、合意の実施は困難で、新たなハードルを設けたも同然だ。」と述べておりますが、ロシア側がロシアの法律を主張するのは当然のことで、そこにどのような形で日本側の主張を盛り込んでいくかが今後の交渉のポイントになったわけです。

この「特別な制度」には、日露間だけの共同経済活動にすることが明記されるはずです。これが北方領土の安全保障にとって重要な点ではないでしょうか。
つまりこの北方領土とその海域には中共の経済活動は入れないという点です。

まだこの「特別な制度」がどのようになるのかは判りませんが、共同の経済水域に無断で入り込む中共の艦船は、国際法にのっとって航行することが義務付けられるのではないでしょうか。いわゆる無害航行の義務です。原子力潜水艦でも浮上して通過しなければなりません。もし潜水した状態で航行すれば、侵略行為として攻撃も可能になるはずです。

現在もロシア領となっていますから中共は航行を控えているでしょうが、ここに日本の艦船が航行しても中共の軍艦は航行出来ないことになりそうです。

いずれにせよ「特別な制度」がどのようになっていくか、どこまで日本側の主張を持ち込めるかが今後の課題となったわけです。ロシアの法律を吟味し、北方領土での共同経済活動で行う技術的課題から、その法を変えなければならないような命題を示し、特別な制度を日本にとって有利に構築せざるを得ないように持って行きたいものですね。

82件の中にあると思われるシベリア鉄道のJR乗り入れですが、これは相互乗り入れにもっていって、ベーリング海峡のトンネル掘削計画を具体化してアメリカを巻き込みましょう。
鉄道をベーリング海峡を渡ってアメリカ大陸にもっていくとすれば、日露だけの共同経済活動にアメリカを加え、さらにカナダも加えなければならない必然性が出てきます。ようするに中共を牽制すれば良いのです。
固く凍った海底のトンネル掘削には新しい技術も必要になるはずです。その開発共同研究を択捉島で行うのはいかがでしょうか。
このような鉄道計画となればカナダも参加してもらわなければなりません。相互乗り入れを日本、ロシア、カナダ、アメリカの4か国に持っていったらどうでしょうか。

シベリア鉄道のJR乗り入れには、このような発展性が含まれています。ユーラシア大陸側の鉄道はモンゴルも加えることが可能です。中共と接続したければ国境線に寄せて駅舎を作り、プラットホームを中共の新幹線と平行に並べて乗客の利便性を図り、線路の相互乗り入れはしないことですね。
そして鉄道の技術的リードを日本がしっかりと握っていくことが肝要です。

このように、日露共同経済活動は、やがてアメリカ、カナダも含めた共同経済活動に変わっていく可能性もあり、それを目標としながら日露平和条約の締結に向かえばいいのではないでしょうか。

袴田氏は、「G7諸国との関係も調整しながら、粘り強く領土交渉と経済協力を並行的に進めるべきである。」と述べております。
確かにロシアとの交渉は、ゆっくりと時間をかけて進めた方がいいように思います。遅すぎて困るのは日本側ではありません。そしてどう足掻いても、この国際間鉄道のような大きなプロジェクトとなれば、国際金融資本が出てくるでしょうし、それがなければ出来ないでしょうからね。

2016年12月20日火曜日

アナグマ撲殺・・何が問題か

佐賀県の高校の男子生徒が、ツイッターにアナグマの死骸の写真を投稿し「バットでぶち殺してやった(笑」と書き込んだそうです。

それを見た閲覧者から、その高等学校に300件ほどの苦情が届いたとか。また、インターネット上では「ひどい」「逮捕しろ」といった批判がなされ、生徒は同日中にその投稿を削除したそうです。

生徒の自宅には畑があり、アナグマに荒らされて困っていたという事実があります。所属の自治体に駆除を申請していたこともあって、朝、自宅の玄関先に居たアナグマを見つけた生徒は、その時持っていたバットで殴り倒したようです。

生徒は、駆除したことを両親に報告するために写真を撮ったということですが、問題はその後、それをSNSに発表してしまったところから、苦情や批判を受けるようになってしまったわけですね。

それは、この生徒にとってアナグマは「畑を荒らす害獣」だったことに比して、苦情をする一般の閲覧者にとっては「かわいいアナグマちゃん」だったようにも思います。
アニメーションなどで擬人化されて表現されるアナグマは、可愛くてけな気に描かれますが、現実のアナグマは畑を荒らす害獣でしかありません。このイメージのアナグマと現実のアナグマの違いが、この出来事の核にあるのではないでしょうか。

また、日本文化の持つ死生観にも触れてしまった可能性もあります。
日本文化は、「殺す」ことに関して否定的ではありません。人も含めて「殺す」ことを必要とも考える文化です。
重要なことは、「無益な殺生をしてはならない」という考え方なのです。

魚を釣ってその死骸を一般に晒すために「魚拓」にしたりします。また、鹿を殺してその角を飾り物にしたりもします。
しかし、釣った魚を食べてしまえば、それは「無益な殺生」にはなりません。鹿とて同様です。
もし、放置して腐らせるようなことをすれば、それが「無益な殺生」であって忌み嫌われるわけです。

これは動物だけに言えるのではなく、人間に対しても同じことを適用しています。殺した方が良い人物は殺してもいいわけです。しかし無益に殺せばやがて自分も殺される側になってしまいます。「有益な殺人」と言うのがあるのかどうか、それは場合によるわけで、その判断は自分自身がしなければなりません。正当防衛もその一つですが、ようするにその判断が出来るようになることが、「修行」という教育システムだったわけです。

カエルや昆虫を子供達が面白半分に残酷な殺し方をしていれば、それを見たお寺の和尚さんが「これこれ、無益な殺生はするでない」と言ってたしなめます。これが日本の教育の原点ではないでしょうか。
人間は物を食べます。食べ物とは要するに死骸です。他を殺して自らが生きるわけですから、殺すことを否定はできません。で、生きていく自分は有益な人物でなければならないわけですね。そして「有益な自分」になるように日々務めることが、いわゆる「修行」で、我が国の昔からの教育システムです。

武士の修行が「武者修行」と言うわけですが、武士でなくとも、匠の道も修行です。百姓をやっていても修行は出来ますし、商人でも修業は出来ます。それぞれの生活の中での「気づき」に心を止めれば良いわけですね。

さて、この生徒の場合、「畑を荒らすアナグマに両親が困っていた」のであれば、自分に何かできることは無いかと考えたことでしょう。
ある朝、玄関を開けた時目の前に当のアナグマがいて、その時手にバットを持っていたら、反射的にでもそのアナグマを攻撃したでしょう。

それは両親の為であり、畑を守る為でもあったわけです。しかし「撲殺」してしまった後、興奮したまま写真を撮りSNSで晒し者にして、「ぶち殺してやった(笑」と書き込んだところに、修行の浅さ(=弱さ)が見えるわけです。(若者です。仕方ありませんけどね)
そこまで考えて「不快だ」「酷い」という苦情を行った人が居れば、それはこの生徒にとっての教育となる得るわけです。

現在、この生徒がどのような心境にあるのかは判りませんが、もしこの出来事を活かしたいなら、そのアナグマの亡骸をお寺に運んで、住職に経緯を話し、荼毘に付し経を読んでもらえばいいのではないでしょうか。そしてその時、「この出来事を無駄にせず今後さらに自分を磨く」ことを約束することが出来れば、きっと将来日本の為になる優秀な人材となって行くことでしょう。

2016年12月19日月曜日

無人探査機の返還で習政権は?

12月16日に南シナ海で中共に拿捕された無人潜水探査機の返還交渉が行われていました。アメリカは国際法違反だとして中共政府に変換を求めておりました。

事件があったのは15日、フィリピン北部ルソン島にあるスービック湾の北西約93キロの海域で、国際法上の公海です。
微塵潜水調査帰は測量艦「バウディッチ」によって操作され、海水の温度や塩分濃度、透明度、そして海底の地形など、「非機密扱いの情報」を収拾していたそうです。

そしてそれを回収しようとしていたところに中共の潜水艦救難艦が約450メートルのところまで近づき、小型ボートを出して1機を奪ったというのですから、これは間違いなく泥棒です。
アメリカの艦船は何度も警告したそうですが、それを無視して盗んでいったとか。この状況はフィリピンなどの漁船から魚を取り上げるのと同じやり口ではないでしょうか。

トランプ次期大統領が盛んに中共に対して「暴言」を吐いていますが、まだ大統領ではないのですから過剰に反応することもないと思います。台湾の蔡英文総統との電話会談に対する報復としては、単なる泥棒では小さすぎますね。
いったい何のために無人探査機を盗ったのでしょうか。

南シナ海の公海に人工的に島を作って、軍事基地化して了解宣言をした中共の習政権ですが、まったく世界はそれを認めてはおりません。仲裁裁判での結論でも明らかなことです。

アメリカ側が怒ったことは想像できます。意味のない嫌がらせですからね。しかも盗んだのは中共海軍の潜水艦救難艦です。軍艦ですからアメリカに対する攻撃とも取れます。そうすればアメリカ海軍が出てきてもおかしくはありません。
南シナ海で先生攻撃を仕掛けた中共に対して、アメリカ軍の報復攻撃も可能だったのではないでしょうか。

中共は盛んに自衛隊に対して挑発を掛けているのは、盧溝橋のように相手に先に手を出させて国際世論に訴え、中共の平和に対して日本が攻撃したと言いたいわけですが、今回はアメリカ側から中共側が先に手を出したとされてしまいかねません。

事態を大きくしたくない習政権は、密かに交渉して無人調査機を返したかったのではないでしょうか。
しかしアメリカ側はそれを公表してしまいました。

米国防総省のクック報道官は、中共当局が示している返還の方針を確認する声明を発表したそうです。
トランプ次期大統領は「中共は米海軍の調査機を盗み、入手した。前例なき行為だ」と批判しました。
クック氏は「南シナ海の公海における中共の不法奪取に異議を申し立ててきた。中共当局との直接的なやりとりを通じ、中共が探査機を返還するという合意に至った」と説明したそうです。

赤っ恥をかいた習政権です。だからかどうかは知りませんがフィリピンのドゥテルテ大統領が「わが国は米国のカネがなくてもやっていける。中共が支援してくれると言っている。米国よ、さようなら」などと暴言を吐きました。
米政府系援助機関がフィリピンでの人権状況への懸念を理由に、援助更新の見送りを決定したからですが、中共が言わせたのではないかとも思えるタイミングでした。

人権を使った経済制裁は国際金融機関が得意とするフレーズです。そして何故か中共の人権状態は常に問題には上がってきません。カナダの博士などの「臓器移植のための、囚人からの摘出を止めろ」という声には耳を貸しません。中共のお金が動いているのでしょうか?

そしてこの発言の後、ある記者が「(ドゥテルテ大統領の)対米観を変えるような発言をトランプ次期米大統領がしたらどうするか」と質問しました。
そうしたら大統領は「それが問題だ。オバマ(大統領)とは違い、トランプ氏は見習わなければならない」と述べたそうですから、なんとも憎めない大統領ですね。

最近はめっきり習近平主席の影も薄くなってきたようです。反日発言と挑発発言だけが繰り返されています。南シナ海や東シナ海に対する侵略にだけは積極的ですけどね。

ご都合主義の発言を繰り返す中共と国際金融資本。しかし世界の人々はすでにもう、そのステレオタイプのやり口などに飽き飽きしてきているのですよ。

2016年12月17日土曜日

難しい対ロシア外交

15日にやってきたロシアのプーチン大統領は、日本からの多大な経済協力を引き出して帰国していきました。しかし北方領土問題についてはあまり進展がなかったと言うのが、大方のマスコミ、そして野党とサヨクの一貫した見方のようです。

日本のある政府高官は、「領土とは血で奪い、血で守るものだと考えている。中共との間で40年かけて領土を画定したのも、血で血を洗う国境紛争の末のことだ」とプーチン大統領は考えていると述べております。
そしてこれは、ロシア人のほとんどの考え方で、そして世界の常識でもあるでしょう。ゆえに世界中から紛争は無くならず、狭間にある小国は常に両国の紛争の犠牲になります。

日本国民は戦争で取られた領土は話し合えば戻ってくると思っているようですが、そんなことだから東シナ海の尖閣諸島が中共に取られようとしているのです。
明治時代、無主の島であった尖閣諸島を日本に組み込み、どの国からも反論が出なかったのは、当時日本の軍事力が強かったからであって、そのことをもっと重視すべきではないでしょうか。

北方領土も同じで、先達たちの苦しい軍事活動故に我が国の領土となったものを、敗戦後に取られたと言って話し合いで取り戻そうと言うことは本質的に出来ない話です。
「島は奪い取られた」とか「ポツダム宣言を受諾した後、また、終戦の調印のあとだった。卑怯だ」などといくら叫んでも、変な憲法で戦争忌避を叫ぶ国家には何の力もないことは当然のことです。

そのことを念頭に置いて、今回の日露交渉を見てみたいと思います。

プーチン大統領は、「私たちの考えとしては、領土をめぐる“歴史のピンポン(卓球)”をやめるべきだと考えている」と、産経新聞記者の質問に答えております。そして、「もし安倍首相の計画が実現するのであれば、島は反目のリンゴ(果実)ではなく、ロシアと日本を結びつける何かになり得る」と述べました。

この「歴史のピンポン」とは、明治時代に樺太と千島列島を交換したり、日露戦争で樺太の半分を取り返したり、第二次世界大戦の結果で全部ロシア領になったり、このような流血の結果のピンポンのことで、その延長線上にある戦後の話し合いのピンポンのことと解釈すべきでしょう。

現在は武装解除している日本も、やがて独立国家として相応の軍事力を持つことになるが、そうしたら又流血のピンポンを続けるのか・・いや、もうやめよう・・と言うのがプーチンの言葉の意味ではないでしょうか。さらに裏の意味を辿れば、このような領土問題は「国際金融資本」にとって絶好の餌になると言うことです。KGB出身のプーチン氏は知っているわけです。そして日本も、あの日露戦争で莫大な借金を国際金融資本から受けていた事実もあるでしょう。

ロシアが現在受けている経済制裁も、この「国際金融資本」なるものからです。しかし、この国際金融資本にも負けない日本経済があることをプーチン大統領は知っているというわけです。
そこで日本からの経済協力によって、この国際金融資本との戦いを続けようと言うのがプーチン大統領の戦略のように見えます。

さて、日本の側には領土問題よりも大きな問題である安全保障関係があります。もちろん対中戦略としての意味においてです。中共は今、南シナ海でアメリカの無人潜水機を拿捕するなど、アメリカへの挑発を続けています。この中共に対する包囲網として、安倍首相はオーストラリアやインドなどと防衛協力を進めています。ここにロシアが加われるかどうか、それによってこの包囲網の強さが変わってきます。
ロシアは中共とは友好関係を築いておりますが、長い国境線を抱えるロシア側にとって、潜在的な不信感を拭い去ることは出来ないと考えた方が良いのではないでしょうか。

外務・防衛閣僚級協議(2プラス2)では、まだ議論が続けられており、今後とも協議を続けていくことで合意が出来たそうです。

安倍・プーチン両首脳にとって、最も重要な問題は平和条約の締結と言うことになります。安倍首相は「共同経済活動は日露両国の平和条約問題に関する立場を害さないという共通認識のもとに進められる」と述べ、両首脳は北方四島での共同経済活動に関し、4島の名前を明記したうえで「共同経済活動に関する協議を開始することが平和条約の締結に向けた重要な一歩になり得るということに関して相互理解に達した」と書き込まれたそうです。

今回の交渉では、この4島の元住民らの高齢化が進んでいるために、自由な行き来が出来るようになったそうです。しかし問題はここからです。いったい漁業権はどうなっていくのか、北海道の漁師は自由に漁業活動が出来るのかどうか、そして漁業資源保護のためなどの法的規制は、日本・ロシア、どちらの法律が適用されるのか、そこが注目点になるわけです。
自由往来可能となる元島民にも、法律はどこの法律が適用されるのか、そこも問題点になるわけです。
それは領土問題の核心であり、どちらの法が適用されるか、それが覇権(施政権)と言うことでもあります。もし日本の法が適用されるとなれば、領土返還が行われたことと同じことになるわけです。

その点を日露両政府は、今後日露間だけの共同経済活動実現(中共排除)のため、条約などの形で「特別な制度」を設ける方針としたそうです。

つまり今後の日露領土交渉は、漁業、観光、医療の分野を含めた「特別な制度」構築の問題に変わったと言うことでしょう。経済協力が進展していく中で、この地域に限定した法律の制定です。ロシア側はまだロシアの法が適用されると述べております。
もちろん日本はロシア側が主権を行使する形での実施は認められないとの立場ですが、さて、どうなって行くでしょうか・・・

2016年12月15日木曜日

オスプレイ不時着・大破

12月13日の夜、沖縄県うるま市沖でアメリカ軍のオスプレイが緊急不時着し、そして大破しました。沖縄では初めての事故です。

搭乗員の5名はアメリカ軍によって救助され、けがはしている者の死亡事故とはならなかったのが不幸中の幸いでした。これまでのヘリコプターの事故はほとんど搭乗員は助かりませんでしたから、オスプレイがヘリコプターよりも優れた飛行機であることは間違いないでしょう。

このオスプレイは訓練中だったとのことですから、何か夜間の作戦の訓練だったのではないでしょうか。
また訓練中の異常事態で、陸を避けて海の浅瀬に不時着したのは、地上での「巻き添え人身事故」を避けるためだったのかも知れません。
パイロットの冷静沈着な行動は、このような訓練の賜物だったようにも思います。

さて、オスプレイの事故となれば、沖縄サヨクの絶好の攻撃材料です。オスプレイよりヘリコプターの方が安全だなどというのは「嘘」ですが、ともかくこのような「嘘」でオスプレイ反対を叫ぶのは、沖縄にオスプレイが居ることで侵攻が出来ない中共の為のようですね。

だからヘリパッドにも反対しています。飛行距離が長いオスプレイのイミテーションはまだ中共では作れませんからね。

早速「名護市の稲嶺進市長」がオスプレイの配備を直ちにやめるよう求めました。「沖縄県民の抗議を受け入れず強行配備した結果の事故だ。日米両政府の責任は重大で、県民の人権を踏みにじる蛮行だ」と述べ、「オスプレイの配備も計画されている新基地が建設されれば、危険性はさらに拡大する」などと発言しています。
なぜ県民の人権と関係あるのでしょうか。

安倍首相は遺憾の意を表明しました。また二階官房長官は「訓練中の事故とは言え、沖縄の皆さんの心情を思うと単なる事故では済まされないではないか」と述べて「政府は米軍に対し、徹底した原因究明と情報開示を求めるべきだ。地元に対する説明も丁寧にしっかりやってもらいたい。」
と要請しました。

この事故を最も喜んでいるのは習主席かも知れません。アメリカが政権交代中の2017年1月20日までの間、何とか尖閣諸島に上陸したいようですから、オスプレイに縛りが掛かれば絶好のチャンスです。

一旦上陸し、アメリカによって退避させられても、世界に向かって「尖閣は紛争地」という印象を植え付けられます。
そして沖縄から米軍撤退に成功すれば、あとは台湾を軍事併合することが容易になります。南シナ海、台湾、そして東シナ海を制すれば、日本に対する石油供給ルートの遮断が可能になり、そうなれば日本全体が中共の支配下に無理やり入れてしまうことも可能・・・という戦略が動いています。

習政権は、今回のオスプレイ事故がどのくらい長い間オスプレイの飛行を抑え込めるか、そこを注視していることでしょう。
長引くようなら、尖閣侵攻のチャンスは長くなります。あとはトランプ新大統領の行動を見ながら、ゆっくりと東シナ海・沖縄を料理していく作戦に出るかも知れません。

トランプ氏と台湾の蔡英文総統とは、すでに電話でご挨拶をしております。この電話会談は台湾政府とアメリカの台湾ロビー(?)とが慎重に根回しを行い、成功したものです。
そしてトランプ氏の発言は「アメリカはどこからも指図されない」と言うものでした。つまり「一国二制度」の堅持を訴えることはアメリカ側は出来るはずです。

これまで中共に遠慮していたのは、ウォール街が中国大陸への野心ゆえだったと思います。しかしそれはすでに潰えました。
国際金融資本は現在は力が弱まり、トランプ政権にその重鎮が入ってきています。トランプ氏が国際金融資本を取り入れているように見えますが、見方を変えると、彼等がトランプ氏の政策を支持すると言うようにも見えるからです。

もしかしたら「一国二制度」を楯にしてトランプ新大統領は台湾を訪問するかも知れません。元論「北京」の了解は無しにです。一国二制度ですから台北が招待すれば良いだけですね。

台湾が武力侵攻しにくくなれば、次は沖縄に照準が向けられます。東シナ海を押さえれば台湾を保留にしてもシーレーンの遮断は可能になるからです。

今回のオスプレイの事故は、沖縄にとって致命傷かも知れません。それを知っていて稲嶺進市長の発言があったとすれば、彼は沖縄県民の人権と日本国民の命を引き換えにしても良いと考えているようですね。そこに沖縄平和活動の問題点があるようです。

2016年12月14日水曜日

東アジア戦線は南シナ海

米中戦争が始まったようです。習近平主席とアメリカの次期大統領・トランプ氏との間で、すでに戦闘もどきが始まりました。もちろん日本も無傷ではいられません。

仕掛けたのは国際法無視の中共です。まだ中共は脅しのつもりかも知れませんがトランプ大統領はこれを宣戦布告と捉えるかも知れません。
それは南シナ海に核爆弾搭載可能なH6爆撃機を飛ばしたことです。もちろんこの脅しはトランプ氏が12月2日に行った蔡英文総統との電話会談が切っ掛けです。

トランプ次期大統領は、「なぜ台湾総統と話してはいけないのか、アメリカはどの国にも誰にでも束縛されるものではない」と当然のことを述べましたが、世界中が中共にひれ伏すことを望む習政権にとってはそうはいきません。アメリカ次期大統領の裏切りと捉えたようです。

トランプ氏は歴代米政権が維持してきた「一つの中国」原則に縛られない考えを示し、今後もそのスタンスは変えないでしょう。
もともとこの「一つの中国論」はアメリカが中共を認めるために台湾を中共の一部とすると決めたことから始まったもので、その為に「一国2制度」という制度を取ったわけです。
共産主義・大陸と自由主義・台湾の2つの行政府を認めることが「一国2制度」だったわけで、それを破り始めたのは中共の方でした。

馬政権の時に行ってきた「一国2制度破り」の政策が台湾国民に嫌われて、国民党が衰退し民進党が支持を広げたわけです。そして民進党政府が出来た時、習近平政権は武力併合を画策し始めたわけです。

この一連の中共の政策は、アメリカにオバマ大統領が生まれた時から始まりました。衰退するアメリカ経済と、この「理想主義者」が「もうアメリカは世界の警察官ではない」と言ってしまったところからです。
まるで泥棒に「あしたから我が家は鍵を掛けません」と宣言したようなものですから、中共がその気で台湾を蹂躙しようとするのは当たり前です。チベットもウイグルも騙されてやられてしまったわけですからね。

こうしてアメリカの理想的平和主義の大統領が米中戦争の基礎を構築して行ったわけです。現在はすでに南シナ海に「東アジア戦線」が生まれたと言っても良いでしょう。
これが東シナ海も巻き込むことは誰が考えても当然です。そしてそのことが、この期に及んでも日本国民には判っておりません。

沖縄の米軍は台湾を監視してきました。中共が武力介入した場合に備えてです。沖縄でサヨクが反米基地闘争を行っておりますが、その無法なふるまいはすでにインターネット上で公開されている通りです。
日本政府は最近このサヨクリーダーの山城博治氏を拘束しましたが、それでも暴動じみたサヨクの行動は今も続いているようです。このサヨク集団が沖縄の人達ではないことはすでに知られていることです。北海道などからやってきて活動をしているようですが、ハングル文字も見られることから韓国からも平和主義者が来ているようです。北朝鮮・中共などが裏に居ることは想像できますね。

最近は韓国で「朴大統領」弾劾に行っていて沖縄サヨクの人数は減っているようです。朴大統領も同じ平和主義者によって弾劾されているようです。
この平和主義者の企みは、東アジアに「中共に有利な戦線」を展開することにあるようです。つまり「アメリカさえ来なければ、東アジアの蛮族は中共の兵器の餌食にできる」ということでしょう。

このような状態に対して、トランプ次期大統領は「台湾総統との会談を行い、『アメリカはどこからも束縛されない』という発言」を行って、東アジア戦線を確認したのではないでしょうか。

中共は東シナ海でも、宮古島と沖縄本島の間に戦闘機を飛ばしました。まだ実弾は飛んでいませんが、スクランブルをかけた航空自衛隊機が中共の戦闘機に向かって「妨害弾」を発射したとの声明を中共が発表しました。
いかにも日本側が先に発砲したように世界に訴えるこのやり口は、盧溝橋事件を模倣したもので、東アジア戦線を拡大し、実戦に持ち込みたい習政権の思惑が滲み出ております。
アメリカの政権交代時に、自衛隊機が挑発に乗ってくることを狙っているようです。

妨害弾とは、疑似熱源のフレアのことらしく、航空自衛隊が訓練中に使うものです。いかに自衛隊を中共が監視しているか、そんなことも判る「東アジア戦線」なのです。

自衛隊諸君には、盧溝橋事件の教訓を生かして、挑発に乗らないよう、そして敵・中共がどのように挑発してきているかを国民に判るように、そして世界にも判らせるように、うまく活動してほしいものですね。

2016年12月13日火曜日

サウジアラビアの危機

トランプ次期大統領が、湾岸危機の時にアラブ首長国の連中がテレビで自国の戦争を見ながら酒を飲んでいたことを暴露し、その時に戦っていたのはアメリカ軍の兵士だけだったことも暴露しました。

オバマ大統領も、アメリカとサウジの長年にわたる友好関係に見切りをつけ、イランとの関係改善に乗り出したのですから、もはやサウジとアメリカはある意味で敵対関係になって来たとも言えます。

長い間、国際石油資本(メジャー)がサウジに支払ってきた原油のお金は、王族の間で使われて一般国民には回らなかったようです。
その不満がアメリカに向けられ、オサマビンラディンのようなテロリストが生まれたことも確かなようです。

そしてアメリカは、シェールオイルやシェールガスが採掘できるようになって、もはやサウジの石油は不要となっています。
ですからアメリカのサウジ離れはもう避けられません。

そのサウジに、石油資源欲しさからか手を差し伸べてきたのが中共でした。
しかし、中共が不況になってきて石油需要が減少し、世界的に石油がダブついてきています。その結果、石油相場が値下がりとなり、国際石油資本もOPECも追い込まれてきたわけです。

サウジアラビアは近代化に遅れをとってしまいました。サウジアラビア主導でOPECが作られた時、なぜ近代化をしなかったのか、それが王国の欠点かも知れません。石油が出れば金になる。しかも掘削技術はメジャーが持ってくるから、サウジアラビアは何もしなくてお金が入る・・・などと考えていたのかも知れませんね。

宿敵イランは近代化に向けて努力を重ねてきました。イスラムに矛盾しないでいかにして近代化をなし遂げるか。国際金融資本を敵に回しながら・・・
核開発はアメリカに対するけん制と、北朝鮮との協力の意味を持っていたように思います。イランが行ったのは原子力発電でした。

原発の意味は発電にあるのではなく、プルトニュウムの生産にあるわけです。そして爆弾の方は北朝鮮に任せて、イランは発電所を作る計画だったのではないでしょうか。

サウジアラビアに日本は60%以上の原油を頼っております。サウジアラビアから見れば良いお客様かも知れませんが、今後不安定になるサウジアラビアを日本政府は想定してはおりません。

我が国国内においては、原子力発電はほとんど止めておりますし、石炭火力による発電もなくしてしまいました。
そして我が国の現状はほとんど石油による発電だけで賄われている状態です。

一方他国をみれば、アメリカはすでにシェールオイルなどで自国のエネルギー安全保障を確立しておりますし、原発も稼働しています。
さらに、アメリカ以外の国家も原発などの建設に積極的ですし、そこに中共製の原発が売り込みをかけられています。プルトニュウムが欲しいのでしょうね。

だから中共は原発の輸出に積極的です。そして自国内にも建設を進めるでしょう。また、現在も国内にある石炭を使った石炭火力発電も重視しております。

さらに中共は、我が国を「兵糧攻め」にしようと南シナ海への軍事的プレゼンスを強めております。南シナ海に中共の覇権が及べば、日本のタンカーは運航を止められ、サウジからの原油が入らなくなる確率は高いと思われます。
そしてその場合、イラン原油を輸入しようとしても、あるいはインドネシアあたりの原油を輸入しようとしても中共の妨害に合うでしょう。

国際社会はリップサービスは行いますが、対中共を相手では全く効果がないことは、南シナ海での国際司法裁定にも全く従わなかったことから明らかです。
中共は軍事的制裁以外は全く効果がないのです。国際法も条約も、自国の野望の邪魔ならば平気で踏みにじるのです。

南シナ海を経由しない石油の輸入ルートは、ロシア産の原油かアメリカ産のシェールオイルになりますが、イザとなれば両国とも我が国の足元を見てくるでしょうね。

サウジアラビアの混乱はイスラム・スンニー派の混乱でもあります。テロ集団「イスラム国」は、このサウジの混乱を利用したどこかの国の陰謀が作ったという噂もあります。
イスラム・シーア派(最大の国家がイラン)がこのようなスンニー派を叩くチャンスでもありあます。

スンニー派が多いトルコ共和国も、シーア派にとってみれば攻撃対象となるかもしれません。そうなれば世界が混乱に巻き込まれていく危険性も出てきます。

もとはと言えば、サウジアラビアのイスラム国王と貴族たちが石油利権を離さずに、オイルマネーを私物化してきたことへの付けが回ってきたのかもしれません。
そしてそれは、国際金融資本が操ってきたオイルマネーがもたらした破局とも考えられます。

経済危機に見舞われるサウジアラビアが、今後どうなっていくか目を離せませんね。

2016年12月11日日曜日

命乞い外交では平和維持は無理

外務省の外交は何処か「命乞い外交」の雰囲気があります。安倍外交で世界に日本の主張を言い出せる雰囲気を作ってきても、外務省が片っ端からそれを打ち壊す外交を展開しているように見えるからです。

今年、平成28年4月の岸田外務大臣の中共訪問の時のことです。外務省のホームページには次のようになっております。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/page4_001992.html

しかしノンフィクション作家の門田隆将氏によりますと、「レコードチャイナ」が掲載した「新華社の『日中外相会談』報道」では、中共側の「一方的な攻撃」で終わったように書かれているとのこと。

まず王毅外相は岸田文雄外相に「この数年の間に、日中関係は絶えず波乱がありました。その原因については日本側が一番よくおわかりでしょう。近年、日本はたびたび関係改善を希望しています。もしあなたが誠心誠意で来たのであれば、私たちは歓迎します」と述べたそうです。
そして「中共には“その言葉を聞き、その行動を見る”という言葉があります。今日はあなたがどのように日中関係を改善するか意見を伺いたい。それと同時に、日本側が本当に行動に移すかということも見なければなりません。日中は隣国。私たちは当然日本と健全で安定した友好関係を発展させることを希望しています。同時に、この関係は必ず、歴史を正視するという基礎、約束を守るという基礎、協力であり対抗ではないという基礎の上に築かれなければなりません。あなたの今回の訪中が、日中関係の実質的な改善に作用することを期待しています」などと語ったとか。

つまり、ようするに「日本が関係改善を希望しているから、あなたに会ってやった。もし、誠心誠意、日本が態度を改めるなら歓迎してやる。日本にどんな関係改善の意見があるのかは聞く。しかし、問題はそれを日本が本当に行動に移すかどうかだ。日本は、歴史を正視し、約束を守れ。中共に対抗するのではなく、中共に協力的であれ」と言う意味になるそうです。
ずいぶん失礼であり、また上から目線ですね。どこまでいっても日本は中共の属国であるとの立場を変えておりません。中共は技術や経済などは他国が貢ぐものとしか認識していません。だから中華なのです。

この王毅-岸田会談を産経は、中共側が以下の「4項目」の対日要求を岸田外相に出しただけの「一方的な攻撃」に終わったとしております。
(1) 誠実に歴史を反省し、「一つの中国」政策を守る。
(2) 「中共脅威論」や「中国経済衰退論」をまき散らさない。
(3) 経済面で中共を対等に扱い、互恵を基礎に各領域の協力を推進する。
(4) 国際・地域協力で中共への対抗心を捨てる。

これは日本にとってすべて呑めない要求です。はっきり言って岸田外相は、中共から戦争を吹っかけられたと言うことです。

しかし外務省のページには「新しい時代にふさわしい日中関係についての大臣の考え方,すなわち,両国の協力という肯定的な側面を増やし,課題や懸念については率直な意見交換を行い適切に対処していくべきとの考え方を説明した。」となっております。日本は協力という言葉を使っておりますが、相手は貢物を持ってくるとしか捉えてないはずです。
その理由は、「中共の軍事力の前に命乞いに来たのが岸田外相だ」という認識しか持っていないように思うからです。

アメリカが内向きになり、日米安保が履行されない可能性が出てきて、それでも日本は憲法改正が出来ず軍事システムが機能しない状態にあることは、日本国民よりも中共政府の方がしっかりと認識しております。
だから日本政府は「命乞い外交」しか出来ないと読んでいるわけです。もちろん命乞いである以上、中共の言う事を聞き、協力しなければ「攻め滅ぼす」というニュアンスが滲み出ております。
どう考えても、この外務省のやり方では「平和維持」は不可能ではないでしょうか。

軍事技術においては、日米の連携は続くでしょう。第6世代の戦闘機は一人のパイロットと地上部隊で無人機編隊を組んで飛行できるようにするとか、カーボンファイバー翼の揚力を自在に変えてその運動性能を飛躍的に上げるとか、マイクロカメラとヘルメットディスプレイでパイロットはコックピットから全方位を見ることが出来るようにするなど、研究開発は進んでいます。

安倍外交も対中包囲網の構築を進めておりますが、北方領土問題や北朝鮮拉致被害者救出問題など、現行憲法に阻まれて難しい局面にもなっております。

トランプ次期大統領も、対中戦略には苦慮しているようですね。ビジネスなら友好関係を保ちたいからかどうか、中共の大使に習近平氏と友人関係にある「テリー・ブランスタド米アイオワ州知事」を任命したりしております。
このテリー・ブランスタド氏は、トランプ政権が打ち出すかも知れない「対中懲罰関税」などを習政権に呑ませられるのでしょうか。

世界は今、国際金融資本が望む自由貿易が「利己貿易」化(金利主義)していることに反旗を翻しています。金融で世界征服はさせないという流れです。
気を付けないと国際金融資本は中共との共闘を始めるかも知れません。安倍首相のTPP推進も注意しないと足元をすくわれます。
このままでは今後は、各国が関税をかけはじめるでしょう。貿易には新しいルールが必要です。

日本は自由貿易で莫大な利益を上げ、アメリカからバッシングを受けました。自由が利己化する直前に日本の取った行動が「自主規制」でした。(アメリカの圧力などと言う批判もありましたが・・)
ここら辺に新しいルール作りのカギがあるように思います。

日本が新しいルールを考案しても、軍事的背景が無ければ世界は耳を貸しません。どう見ても、平和の背景には軍事力も必要なのですね。(戦争を引き起こす利己主義こそ、まだ現世界の常識ですからね)

2016年12月9日金曜日

安倍・プーチン会談で4島は・・

12月15日が近づいてきました。山口県での安倍・プーチン会談ですが北方領土はどうなるでしょうか。
態度を硬化し始めたプーチン政権は、シロヴィッキなどロシア保守派の言い分などが明確になって来たわけです。

ロシア側が北方4島返還に抱く問題は、返還後はそこも日米安保の対象になると言うことです。そこにアメリカ軍の基地、あるいは自衛隊の基地でも出来ようものなら、ロシアの安全保障にといってとんでもないことになるわけで、この問題はこれまでの返還交渉では表面に出てこなかったことですね。(だから返還交渉が常に破談になっていた)

今回の安倍首相の、「これまでとは別のアプローチで解決を図る」という意味は、このロシアの安全保障に踏み込んで解決の道を探ると言うものです。
そこが日本の領土であったことはロシアは認めております。そして第二次世界大戦で日本からロシアの領土になったことも明確に表現しています。(事実ですからね)

しかし日本は、「この4島に間してはロシアに引き渡してはいない」という立場です。しかし、日米安保が適用される以上、返還は不可能と態度を硬化するロシアの言い分は初めて聞くものですね。

では、「そこは日米安保には含ませない」などと日本側が言うわけには行きません。日本の国家意思としても、自国の領土が守れないことを前提にした交渉などもってのほかです。
国家意識の低いサヨクの人達は平気でしょうが、日本国民として認めることは出来ませんね。

返還後の北方領土を日米安全保障条約適用対象外とする案を検討しているとの一部報道がありましたが、政府は「政府として(そのようなことを)検討している事実はない」と述べていますし、ロシア軍の北方領土駐留についても「わが国の立場とは相いれない」との姿勢を示しています。

日米安保には尖閣諸島も含まれます。当然北方領土も返還されれば含まれます。米露に何かが起きればそこに米軍基地を作ることは十分に考えられます。また、日本が憲法改正をして自衛軍となれば、北の守りは自衛で行わなければなりません。

安全保障と国境問題は、常について回る問題ですが日本国民にとって国境の概念が海ですから、なかなかピンと来ないわけです。
しかしこの問題が北方領土返還のハードルであることを我々国民もはっきりと認識しなければならないでしょう。

解決策としてかどうかは判りませんが、ロシアは12月7日、これまでロシア人でも訪問に入域許可が必要だった北方領土の一部地域において、許可取得が不要になったことを伝えました。
この変化は観光と経済活動の活性化が目的だとしていますが、日本からすれば第三国からの観光客流入などが増大し、むしろ日露の領土交渉の障害となる可能性も指摘されています。

入域許可が不要となったのは、国後島の古釜市、空港、主要道路周辺などで、また択捉島の紗那になるようです。

元島民が高齢になり、望郷の念を考慮したのかも知れません。安倍首相もそのようなことを述べておりました。

さて、この領土問題とは切り離して行われているのが経済問題です。日本がロシアに経済支援するという問題のように取られがちですが、ロシアは先進国です。
経済もウォール街のイジメで疲弊してはいますが、それなりに動いております。ロシアが日本に求めているものは「技術支援」なのです。

ロシアが宇宙開発とか軍事技術では他国に負けない技術を持っていることはご存知でしょう。もちろん自動車も自国で生産しています。
ただ、国際的な市場に出すと、他国の車に比して勝ち目がないのです。つまり「売れない」わけですね。

そこで日本の優れた商品開発技術が欲しいわけです。より多くの外貨獲得のために。それがプーチンの狙いなのです。
ですからプーチン大統領は「経済協力」とは言わずに「共同経済活動」と述べております。それを例えば択捉島、あるいはシベリアに「トヨタ」と共同出資で工場を作って、トヨタ車でないロシアブランドの車を作り、極東ロシアを始め中共や東欧に売り込みたい考えのようです。

早い話が、トヨタの商品開発技術を使って、日本車と競争できるロシアの自動車を作りたい・・という事のようです。
最先端技術を出さないように注意して、この技術支援を行うことが、日露の接近をアピールし、それが中露関係への楔となるようにしたいですね。

北方領土返還を阻んでいるものは「日米安保」であり、日米安保が無くなればただちに中共が入り込んでくることも間違いありません。日本が憲法改正して自衛軍を持ち、侵略排除の明確な規定が出来て人民解放軍と戦闘行為可能になれば、若干の戦闘があるにせよ中共は引くでしょう。
ただ、北朝鮮と韓国の軍隊を使って日本と戦わせる謀略を駆使するかも知れませんけどね。

北方領土は日米安保が解消しなければ返還されないし、その為には日本が憲法改正して自衛軍を持たなければなりません。

結局、行きつく先は「憲法改正」なのですよ。それを意識したうえで、15日の山口会談を待ちましょう。

2016年12月8日木曜日

もう始まったトランプ外交?

どうやらニューヨークのトランプタワーとワシントンのホワイトハウスの間がぎくしゃくしてきたようですね。
ホワイトハウスの住人はまだオバマ大統領で、そこのスタッフも民主党側の人員です。

安倍首相が訪問したのもトランプタワーでした。そして台湾の蔡英文総統が電話したのもトランプタワーです。

ホワイトハウス側の米国家安全保障会議(NSC)のプライス報道官は、「一つの中国」原則を認識する米国の対中政策に「変わりはない」と強調し、このトランプ氏の行動に不快感を示したそうです。

これに対してトランプ次期大統領は、「昨年12月、台湾にフリゲート艦など18億3千万ドル(約2千億円)の武器売却を決定したのはオバマ大統領ではないか。そして台湾に対しこれまでに総額120億ドルの武器を供与している」と述べるなど、アメリカの「本音」を突きつけます。

さらに、「米国は台湾に何十億ドルもの兵器を売りながら、私がお祝いの電話を受けてはいけないとは興味深い」とツイッターに書き込みました。これは北京からの反応に答えるものです。

もともとアメリカは、将来中共が民主化するまでは一国二制度を採用させ、その為に「一つの中国」を認めたわけです。けっして「一つの中共」を認めているわけではありません。

しかし、中共が経済発展をとげ、ウォール街の欲望が首を上げ始めると、それに合わせて中共政府の策略が始まり、それに乗ってしまったアメリカなのです。今も国際金融資本は諦めてはいないようですね。

そのトランプ氏にソフトバンクの孫正義社長が会談したと言うことです。今後4年間で米国の新興企業に500億ドル(約5兆7千億円)を投資すると表明したそうで、トランプ氏は「マサ(孫氏)は私が選挙で勝たなければ、投資はしなかっただろうと話している」と述べ、トランプ氏が当選したことでこのような投資話が来たという思いを語ったそうです。

ソフトバンクはIT系の専門書の翻訳・出版から初めて、携帯電話を始め、今やスマートフォンで巨大な企業にのし上がった会社ですが、孫正義氏の借金はトランプ氏を凌ぐ巨額になるという噂もあります。
そしてソフトバンクの資金の中に、中共の資金が混ざっているのではないかと言う噂も飛んでいますが、その事実関係は判りません。
少なくともトランプ氏はソフトバンク社を「日本の企業」と称しています。

トランプ政権が出来てから、トランプ大統領が対中政策をどのようにするかはまだ判りません。しかしどうやら習政権が望むような方向には行きそうもありません。

それはトランプ氏がツイッターに書いた次のコメントからも伝わってきます。「中共は南シナ海の真ん中に巨大な軍事施設を建設していいかと(アメリカに)尋ねたか。私はそうは思わない!」とか、「中共が、米企業の競争を困難にする通貨の切り下げや、中共向けの米国製品に重い課税をしていいかと尋ねたか」などの書き込みのことです。

また、「ヘリテージ財団」のスティーブン・イエーツ氏は、選挙で指導者が選ばれるわけではない中共を当てこすり、「民主的に選ばれた指導者(蔡総統のこと)からの祝賀の電話を受けることが挑発とは思わない。挑発と批判するのは侵略者だ」などと述べております。彼はトランプ氏の政権移行チームの一員でもあります。

トランプ氏のアジア政策の顧問であるカリフォルニア大のピーター・ナヴァロ教授は、その著書の中で、対中認識を次のように示しています。
・「歴史を振り返って分かることは、中国共産党が政権獲得以来60年以上にわたって武力侵略と暴力行為を繰り返してきたというのは事実だ」
・「頭の痛い問題がある。中共には、公然と条約を破る傾向があるのである」
・「新孤立主義を採用してアメリカ軍をアジアから撤退させれば、紛争と不安定な状態は緩和されるどころか悪化するばかりだ」
・「アジアの平和と繁栄を持続させるためには、台頭する中共の力を相殺してバランスを取るための強力な同盟が必要だし、そのためには、アメリカがアジアの諸問題にもっと積極的に関与することが不可欠」

各国とも判っていてもなかなか口に出して言えなかった中共の問題行為を、ナヴァロ氏は明快に書き表しております。
ついでに言えば、「こうしてしまったのは中共の市場を狙っていた国際金融資本の過ちでもある!」とも言えるはずですね。

現在政権移行チームの一員であるナヴァロ氏が、トランプ政権のどのような部署に着くのかは判りませんが、いずれにせよ習政権にとっては頭の痛い問題です。
そのために中共の企業ではなく、制御しやすい日本のソフトバンク社を使って、アメリカ懐柔を試みているような、そんな感じもする孫氏の会見でした。

ロバート・エルドリッチ博士は、「トランプ氏はアメリカ第一主義だから日本に相談せずに中共寄りの政策をするかも知れない。気を付けた方が良い」と警鐘も鳴らしております。

トランプ政権誕生まであと1か月ちょっとです(1月20日です)。それまでに、どこまでこのようなトランプ外交が行われるのでしょうか・・・楽しみでもありますが。

2016年12月7日水曜日

五つ星運動の勝利・イタリア

アメリカのトランプ氏の勝利は、今度はイタリアに飛び火したようです。
マッテオ・レンツィ首相が、その信任をかけて行った憲法改正の是非を問う国民投票が、反対多数で否決されたからです。

レンツィ首相はただちに退任する意向を示しました。そしてマッタレッラ大統領に辞表を提出するそうです。

イタリアはEUの中の重要な国家です。英国から始まったEUの瓦解は、遂にイタリアにも及んで来たと言うことでしょうか。
この国民投票は、イタリアの憲法を改正するもので、上院の権限を大幅に縮小するものでした。そうしないと混迷するイタリア経済が行き詰ってしまうからです。しかし、ポピュリズムを背景にした「五つ星運動」は、何を言っても現政権は信用できないとして否決したようです。

この五つ星運動をリードするのはコメディアンのベッペ・グリッロ氏と言う人で、五つ星とは「発展・水資源・持続可能性のある交通・環境主義・インターネット社会」の五つの社会改革を目指すものだと言うことですが、要するにEU離脱を目指す政党のようです。

現時点では、緊急にマッタレッラ大統領が新閣僚を組閣して、経済危機に立ち向かうわけですが、その組閣がうまく行かなければ総選挙と言うことになると言うことです。
そして選挙で「五つ星」が躍進すれば、イタリアのEU離脱がかなり本格化していくでしょう。

英国のEU離脱、フィリピンのドゥテルテ大統領、アメリカのトランプ氏次期大統領と言う流れが、もしかするとイタリアにも波及したのかも知れません。

すべてが経済的行き詰りから派生したもののようです。フィリピンのドゥテルテ大統領はアメリカを非難していましたが、彼の言う非難は恐らくウォール街から始まる略奪資本主義に向けられたものでしょう。

英国はずいぶん前からEUに入ってろくなことが無かったという国民感情がありました。アメリカも、グローバル経済を進展させた結果ろくなことが無かったという国民感情がトランプ氏を大統領に選んだのでしょう。
そしてイタリアも、ユーロの国民経済に与える悪影響をはっきりと認識した国民たちが反旗を翻したようです。

グローバル化とは、産業生産物を人件費の安いところで作り利益を大きくすることが目的のものでした。また、ユーロは通貨発行を抑えてデフレにして、通貨の力を強くすることがねらいだったようです。
そしてこのように世界を標準化すれば、平和がやってくるという妄想もあったようですね。

最初のグローバル化が「世界共産党革命」のようでした。しかしこの主義は技術革新が出来ませんでした。そして自由主義の方が技術革新が進んだのです。

そして、次に始まったのがユーロとグローバル化でした。しかしそれもすでに行き詰っています。共通通貨は勝組と負け組に別れてしまい、しかもそれが拡大してしまうからです。
グローバル化は利益が略奪され、しかも「物づくり」で必要な次の開発資金までもが配当で奪われてしまうからです。

このユーロとグローバル化によって、賃金は上がらず、生産性も上がらず、世の中はデフレとなりお金は相対的価値を上げていきます。
こんな社会が良いわはありません。早急に元に戻した方が良い・・・というのがEU離脱とかトランプ現象(国内で生産しろ!)という国民の要求となって来たのでしょう。

イタリアも同じ流れの中に入ったことになる様な気がします。そして今後、フランスの「国民戦線」や、ドイツの「ドイツの為の選択子」などが躍進するのではないでしょうか。
お金などが強くなっても意味はありませんからね。

トランプ次期大統領は、グローバル化の流れに反対しています。それがTPPには参加しないという表明になっているようです。
安倍首相も早く「TPPはアメリカが参加しなければ意味はない」として解散してしまえば良いように思います。もちろん最初にTPPを始めていた国家は残ってもいいですし、中共が主導する貿易協定に参加してもいいでしょう。もちろん日本は参加すべきではありませんけど。

トランプ氏は「FTAとかEPAで2国間で決めていく」としています。それで良いと思います。そして各国とも昔のように関税を掛け合っても良いでしょう。その方が国家の事情が反映されて共存共栄が可能になるように思います。

それは、世の中が「大量生産による利益収奪の構図が、もはや不可能」になったからです。消費者は「良くて安いもの」を、自分の責任でネットを通じて探せる時代が始まろうとしているからなのです。

2016年12月5日月曜日

トランプ氏、蔡総統と電話会談

トランプ氏がアメリカ合衆国次期大統領に決まったのは11月9日でした。そして11月11日には安倍首相と17日にニューヨーク出会うことが決まり、それから11月14日に習近平主席と電話で「連絡を密に取り、実務的に良好な関係を築き、相互利益や2国間関係の発展に向けて意見交換するため早期に直接会談を行うことを約束した」そうで、早い時期に米中首脳会談の開催を約束したそうです。

その後、トランプ政権の閣僚にノミネートされる人々には、経験豊富な共和党の政治家が挙げられており、副大統領に内定したらしいマイク・ペンス氏は弁護士出身の過激な保守主義(ティーパーティー側)の人。
そしてこの人が実質的なトランプ政権の人事を進めているようです。もちろんトランプ氏と相談しながらですが・・・

そして12月2日、トランプ氏は台湾の蔡英文総統と電話会談をしました。これまでの大統領は「一つの中国」原則によって台湾総統との接触を避けてきました。しかしトランプ次期大統領は違うようです。
蔡総統が就任したのは今年5月、両者は互いに祝意を伝え合い「米国と台湾の経済、政治、安全保障面での緊密な結びつき」を確認したそうです。

トランプ氏のこの行動が、習政権の出方を伺うためのものであることは間違いなく、どのように中共側が反応してくるか、それを探っているようです。

3日になって、王毅外相が「台湾側のくだらない小細工だ」と述べました。会談が蔡総統の方から持ち掛けられたことを踏まえた批判で、矛先をトランプ氏ではなく蔡総統に向けてきたようです。

故)ニクソン大統領が米中国交回復をした時、台湾は「一つの中国」と言うことで合意し、台湾とアメリカの国交は無くなりました。
しかしその時の約束は、「軍事侵攻はしないこと」と「一国二制度とすること」などが決められました。
アメリカは、この一国二制度は大陸側が民主化した時に解消することを念頭に置いていたのでしょう。しかし中共はあくまでも台湾を共産化するつもりでした。

その後アメリカは台湾関係法を作り、中共が軍事的に台湾を併合することのないように睨みを利かせていたわけです。台湾への軍事支援と沖縄の米軍基地が、どのくらい中共をイラつかせているかは理解できますね。

その後台湾はマイクロチップなどの技術で経済成長しました。そしてそれを追うように日本の技術支援によって中共側も経済成長を始めます。
台湾の政権は蒋介石の国民党が牛耳っていましたから、中共とアメリカの合意した「一つの中国」に従っていました。しかしやがて民主制度によって民主進歩党が出来上がってきます。

中共側は何度か軍事侵攻のようなそぶりを見せますが、アメリカの恫喝で強くは出来ませんでした。
しかし8年前、オバマ大統領が登場してから様相が変わります。理想主義者のオバマ大統領は、中共を甘く見ていたようです。
「世界の警察官を止める」というメッセージは中共の「太平洋分割論をアメリカが容認した」と受け取られたようです。

そこから南シナ海に軍事拠点を作り、東シナ海・尖閣諸島への侵攻が始まったからです。東シナ海は台湾進攻のための沖縄米軍追い出しから始まる作戦です。
日本は民主党サヨク政権となり、そのために「沖縄サヨク」が奮闘しています。

この国際法を蹂躙し、戦争をも辞さない傍若無人な中共・習政権に対してオバマ政権の対抗策はリップサービスだけでした。
中共は人民元を使った経済戦術で東アジアや欧州を叩き伏せます。アメリカへは行き詰った国際金融資本を手玉に取って、唯一の宿敵である日本を包囲し始めます。

日本は政権交代を果たします。自民党の安倍政権が出来ると、この包囲網突破が始まります。安倍首相自らが動くこの安倍外交は、オバマ大統領をリードしていきました。

習政権は、AIIBとか人民元のSDR入りなどを持ち出してきます。国際金融機関の、英国のシティとアメリカのウォール街を手玉に取った巧みな経済戦略です。
中共は経済破綻という爆弾を抱えながら、共産主義という隠蔽体質を巧みに利用してきました。

その中共の世界戦略に対し、安倍首相は「地球を俯瞰する外交」で対抗してきたのです。

今後トランプ次期大統領がどのような外交を始めるか、それがもしかしたら垣間見えたような、そんなトランプ・蔡両氏の電話会談でした。

2016年12月2日金曜日

日本、雇用の改善が好調

三橋貴明氏のメルマガで、「地方から雇用が改善している日本」と言う文があります。金沢市の隣「白山市」では有効求人倍率は2倍にあがっているそうです。
そして、厚生労働省が29日発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は、次のようになっているとか。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL28I0X_Y6A121C1000000/
つまり全国平均の有効求人倍率が1.4%も上がっていると言うことです。
そしてその中で、正社員の募集も0.89倍にあがっているとか。

この雇用改善が地方から始まっていることを、三橋氏は「新幹線効果」と述べています。そして新幹線による商圏の拡大が「民間投資」を刺激して、現在民間資本の新幹線の駅や延伸投資が行われていて、これも雇用を改善していると言うことです。

この地方からの雇用改善には、少子高齢化が継続している事に加えて「東京一極集中による労働者の流出」が問われている問題だとか。
このまま行くと人手不足の地方が外国人労働者を受け入れてしまう可能性が高いと言うことです。日本が受け入れる外国人労働者と言えば先ず中国人でしょう。反日教育を受けた中国人が住み着けばどういうことが起きるか、心配ですね。

三橋氏はそういうことにならないように、生産性向上が必須だと叫んでおります。これからの生産性向上にはロボット技術が欠かせませんが、こちらには2045年のシンギュラリティポイントが待ち受けております。

ここで「生産性の向上」という言葉が出てきますが、何をもって生産性の向上というのでしょうか。
今まで4人で1時間で作っていた製品を、1人で30分で作れるようにした・・・と言うのが最も古い生産性の向上でしょう。そして次に、産業成熟期以降、こうして出来上がった生産物が売れて初めて生産性の向上・・と言うものに変わりました。

問題はここからです。インターネットの普及と同調しながら、購入が通信販売に変わってきています。通信販売とは、ようするに受注販売と言うことです。納期が翌日とすれば在庫が必要で、今までの量販店などと変わりませんが、売れる品物は顧客を待たせることが出来ます。そのような通販は明らかに受注後製造販売となります。

すでにアメリカからは、GoogleやAmazonなどが日本の小売業界に影響を及ぼし始めております。それは商品の検索が机上からすぐに出来ることと、価格の確認から注文に至るまでがサービスされているからです。それに対して国内メーカーの直販(通販)なども始まり、支払いは電子マネー(銀行振込・クレジットカード)が当たり前になってきました。

つまりこのような生産活動関連の全てにおいて向上することが、今の生産性向上なのです。
そして今、第4次産業革命などと称するまだ訳の判らない言葉が飛び交っております。インターネットの次に来るであろうIoTとかAI(人工知能)が、どのような経済社会を作るのか、それを探るのが第4次産業革命と言う事のようです。

そして第4次産業革命の行きつくところは、少なくとも耐久消費財はすべてレンタル制度になるように思います。
冷蔵庫や電子レンジ、空調や湯沸し器、自転車、オートバイ、自家用車などが、電気やガス、水道などと同じように、使用した分だけ毎月支払うシステムになると言うことです。

耐久消費財は、今後ソフトウエアに技術の中心が移っていく商品になるでしょう。またIoTによって故障個所などが持ち主が気付かなくてもメーカーに連絡が行き、設置個所の修理担当者が連絡やら手配をすることになると思います。
毎月支払われるから、このような活動が可能になるわけです。製造ラインがほとんどロボットで動かされていても、修理となると人手が必要になります。
これが雇用を増やしていくように思うわけです。

耐久消費財と言う言葉は無くなるでしょう。新しいとか古いという根拠がなくなるかも知れませんから。例えば冷蔵庫です。古い冷蔵庫は箱が汚れているだけで、中のコンプレッサーとか配管を見ているのではありません。レンタルがキャンセルされた冷蔵庫は箱だけ新しくすれば新品になります。問題は箱と冷却機能の分離です。設計は変えなければなりませんね。
パソコンとテレビ、そしてスマホは区別する必要はなくなり、新機種という概念も無くなり、機能変更となるように思います。古い機種は外見を変え再販されるようになるでしょう。

このような変化を想定しながら、生産性の向上を考えなければならないはずです。AI搭載の耐久消費財は高くなります。それをレンタル形式で提供することで多くの利用者が購入可能になるわけですね。
生産性とは、修理、再生の生産性も含めてのもの。ここの生産性を高めないと日本経済の生産性向上は起きないと思うのです。ごみ処理の価格ばかりが高くなって、需要が増えたような錯覚に陥らないように気を付けましょう。

雇用の向上が、このような変化を先取りした向上であって欲しいですね。

2016年12月1日木曜日

トランプ大統領と小池都知事

ともに新しい手法で選挙戦を戦い、そして勝利した候補者です。この共通点を考えれば今後の選挙戦に役立つのではないでしょうか。

まずはそのマスコミの使い方です。すでにインターネットという双方向通信のメディアが存在していることを戦略に取り入れ、その上で現在のマスコミの双方向通信に対する「無視」感覚を上手に使いました。

トランプ候補は立候補するなり暴言を吐いていきます。それも有権者が自分の方を見るように仕向けながらです。
小池候補は、自分が自民党からいじめられているように見せてきました。都議連がどう動くかを知っていて、それを逆利用したわけです。
この仕掛けに、マスコミは乗ってきます。視聴率さえ稼げれば、あとはどうでもいいマスコミの成れの果てを知っている両候補の罠に、まんまと嵌ったマスコミだったのです。

暴言王などと言われながらも、トランプ候補は既成政党の「良い子ぶりっ子」を指摘していきます。故に、ある程度はそれを感じていたアメリカ国民が沸いたわけです。
慌てた共和党は、何とか今までのような大統領選挙に引き戻そうと、さまざまな手を使ってトランプ引き下ろしに奔走します。それがかえってトランプ氏の人気を高めていきます。
そして遂に共和党の候補者として他候補を押さえてしまいます。

小池候補は、立候補すれば都の自民党が攻撃してくることを知っていました。そこで自民党を抜けて無所属で出馬したわけです。
しかし都知事選はこれまでも無所属が当選してきて、あまり政党色はありませんでしたから、それほど違和感はないわけです。
その自民党を離脱したことを、有権者からは好意的に受け入れられます。小池氏は自民党の支持率が落ちないように、すぐに都議会の中の敵を明確化します。「いつまで都議会のドンに引き回されるのですか!」という一言です。小池候補はそれ以上言いませんでしたが、そこを元都知事の猪瀬氏がインターネットで「都議会のドンとは『内田茂氏』だ」とすっぱ抜きます。

トランプ候補は、現在アメリカが抱える矛盾や、若い世代の貧困などを取り上げながら、次第に「敵はウォール街だ」と気付くように選挙戦を展開していきます。
つまり国際金融資本こそ、アメリカに矛盾した政策を強いる元凶であるように見せていきます。つまり対抗馬である民主党のクリントン候補が国際金融資本と密接に繋がっていることを暗に見せることに成功したわけです。

トランプ候補の周りには自然に人が集まるようになり、クリントン候補の周りは閑散としていたそうです。マスコミはクリントン有利を伝えながら、トランプ候補の暴言や失言を大きく取り上げ、世界中のマスコミもそれに倣っていました。
しかしアメリカを回っていたジャーナリストは「トランプが次期大統領になる可能性が高い」とコメントしていました。もちろん日本のマスコミはそれを無視しています。(外務省も無視してました)

トランプ氏も小池氏も、マスコミを今までとは違った形で上手く使っております。トランプ氏は「ちょい悪おやじ風」に使い、小池氏は「巨悪と戦うヒーロー風」に使いながら、有権者を納得させていったわけです。

これに対して、既成政党は、これらの候補を何とか引き摺り卸そうと過激な個人攻撃を始めます。トランプ氏に対しては「無知」だとか「程度が低い」などの中傷で、小池氏に対しては「劇場型」とか「演出だけがうまい」などの言い方でのイメージダウンを狙います。

これらの作戦はマスコミを使っておりますが、その反論はインターネットで盛んに出ていたようです。そしてこれを有権者は見ていたようですね。
そして結果はトランプ氏が次期大統領となり、小池氏が都知事当選となったわけです。

このことは、もはや有権者の判断はマスコミによっては左右されていないことを示しているのではないでしょうか。
トランプ氏のフェースブックを閲覧したり、小池氏のホームページを閲覧したりして投票を判断しているように思います。

このインターネット上での表現は、選挙活動中の候補者をマスコミがどう扱うか、それを意識して書かれていたようです。
マスコミは批判したり、他の候補を良く書いたりすれば、それをネットによって否定したり他候補の間違いを指摘したりしていたようです。
そしてこれも有権者は見ていたのです。そして投票行動にそれが表れたのが、この選挙だったように思います。

これからの選挙は、マスコミに怯えずに有権者にアピールする本音を語り、マスコミを使ったバッシングに対してはネット上で反論していくという手法に変わってくるのでしょう。
ネットがパソコンだけでなく、安価なスマホやタブレットでも閲覧できる時代になったことで選挙が大きく変わり始めたわけですね。

ネットの記事は、マスコミが大きく騒がないと有権者は検索してくれません。ですからまずはマスコミにアピールすることが必要なのですが、それは従来の発言のようにマスコミに媚びることではなくなってきたと言うことです。

憲法改正から再軍備問題、さらに日本の核武装論など、マスコミを騒がすことのできる本音トークは、今後の日本の選挙にとって目玉になりそうですね。
憲法改正の必要性は、朝日新聞の調査ですら、もう国民の6割ほどが考え始めているようですから・・・