2015年7月31日金曜日

自律型の兵器システムは作れるか

ターミネーターという映画が上映されております。いわゆるタイムスリップを使った未来からの自立型殺人ロボットが襲ってくるお話ですが、現実にこのようなロボットが出来る可能性が出てきているように見えます。

ターミネーター(第1作)の場合は、人間(妄想平和主義者)が戦争のない平和な地球を作ろうとして、それをコンピューターに命令したところ、戦争を起こす元凶である人間をすべて抹殺すれば平和になる・・と言う結論をコンピューターが出し、そこからこの物語が始まるわけです。
つまり、平和とは人間同士の信頼の上に作る努力をすべきで、人間以外の物に託してはいけないという教訓話になっているわけで、この議論からホーキング博士など著名な科学者たちが、こうした高度な「自律型の兵器システム」に対する懸念を表明しはじめているのだと思います。

署名欄には、人工知能(AI)やロボット工学の研究者であるスティーヴン・ホーキング、イーロン・マスク、ノーム・チョムスキー、ウォズことスティーヴ・ウォズニアックなどが名を連ねているそうです。

そして世界各国の政府に対し、「誰を攻撃するかを人間でなく機械が判断する自律型兵器の開発を禁止して、『軍事AI兵器競争』を防ぐよう求める公開状が贈られることになっているとか。

しかし、果たして自立型システムなど作れるのでしょうか?
マイクロ・エレクトロニクスが発達して、小型ジャイロによる姿勢制御が確立し、二足歩行機械が出来たことは確かです。そして自動翻訳システムなども順次完成してきてはいますが、発話するシステムはまだのはずです。何らかの刺激でスイッチが入って発話することは出来ても、快バランスが崩れて不快を感じ、そこから想念が導き出され、想念が外部に向かって発露して発話がなされるロボットはまだありませんし、そもそもコンピューターとは、あくまでも「受理器(レセプター)」であって、「能動器(アクセプター)」になることは無いのではないでしょうか。つまり、機械(受理器)は幾ら複雑化しても、決して意志は持たないのです。

ロボットとはもともと自分の意思を持たず、他からの命令のみで動くものを指すはずです。ですから自立型ロボットという言葉自体に矛盾があるわけですが・・・

生命とは、その中にすべての進化の過程を含んでいるものなのです。つまり究極の保守なのですね。進化とは、環境に対する不都合是正のメンテナンス(保守)であり、より多方面への影響力強化が目的で変遷してきたものです。

しかしロボットは設計主義です。ある目的があって、その目的に向けて設計されたものがロボットです。ですから意思を持つことはないわけです。
コンピューターが意思を持つかという点についても、それはあり得ないと断言できるでしょう。ただし意思があるように見えるとか、生き物のように見える・・などは人間側の前頭葉が生み出す妄想に原因があるのだと思います。

日本は鉄腕アトムを代表として、さまざまなロボットの戯曲を書いてきました。それは感情を持ち、正義の味方として活躍するロボットやアンドロイドでしたね。
これは日本文化が、人形浄瑠璃や能面の表情のような表現を育んできた文化だからでしょう。無機物にも精神が宿るとした「神の国」の文化で、そこから生み出されたロボット観なのです。
癒し系のロボットまでは作れるとしても、意思を持つロボットは作れないでしょう。

欧米の戯曲でロボットが登場するものは、大体において人間を攻撃し始めるものです。しかしそのほとんどが、突然制御が効かなくなり暴走するところから始まります。
戯曲ですから面白く描かれますが、結局それはシステムの故障であり、バグの発露ということではないでしょうか。

私もプログラムの仕事をしていて、バグによってまるでコンピューターが生き物になったような感覚を覚えたこともありました。
大きな倉庫の中にあるレール起動上を動くピッキングロボットを調整していた時に、いきなりロボットが向ってきたことがあります。1トン近くあるロボットが止まらなくなって向ってきたわけですから必死で逃げました。レールの外に逃げれば大丈夫だったわけですが、大きな棚の隙間ですから端までいかないと抜けられません。ピッキングロボットはレールの端にぶつかって止まりましたが、その一瞬の恐怖は、間違いなくあのサラ・コナーの恐怖と同じだったと思います。

どのようなロボットも、人間の命令で動くように作られるわけです。しかし兵器として使われますと各国とも敵より強いロボットを作ろうとするわけですから際限がありません。
著名な科学者たちの提言は、その高度なロボットが、故障やバグによって暴走した時の危険を語っていると読み替えれば理解できますね。

しかし、あまり戯曲と現実を混同したような発言は、止めたほうがいいのではないでしょうか。

2015年7月30日木曜日

上海株再び下落8.48%、不安定化

7月27日・月曜日に上海で再び株価が大幅に下がりました。習政権はさらなる株価下支え策の検討を迫られそうですね。その後政府の買支えなどで、異常な乱高下を繰り返して居るようですが・・・

それにしても、前回の下支え策でも上手く行かないとなると、次にはどのような手段があるのでしょうか。
前回の下支え策は、株式投資の常識を逸したものでした。

1.中共大手証券会社21社に上場投資信託約2・4兆円分を購入させた。
2.その株を上海総合指数が4500に戻るまで売却を禁止した。
3.市場関係情報を統制した。
4.悪意ある空売りを犯罪と見做し懲罰を設けた。
5.新規株式公開の承認を凍結した。
6.大量保有株主による株式売買の半年間停止を命令した

ここまでやって、そしてこの月曜日に8.48%も下落(全面安)してしまいました。市場関係者は、これらの株価下支え策の縮小に動くのではないかとの観測が出てきたようです。
つまり、習政権がとったこれらの政策に市場が反抗したと見たのでしょう。

東京株式市場も、この週明けの27日は大幅続落となりました。序盤は2万0400円付近で値動きしていましたが、上海の情報が入ったのでしょうか、その後下げ幅が一時200円を超えたりして、終わりは2万0300円台前半まで下がってしまいましたね。
まあ、東京は落ち着きが戻ればまた復活するでしょうが、中共の方は何が起きるか判りません。

元米財務長官で、知中派として知られるヘンリー・ポールソン氏も、6月以降に中共株が演じた急落劇に代表される最近の中共経済混乱には不安を隠せません。
中共政府の危機対策。不良債権には処理先送りの受け皿、株価急落に対しては買い上げを用意したことについて、「(低採算の事業を)破綻させないで救済するばかりで、(資本市場の)改革が遅れてしまう」と危機感を募らせております。

米大手ヘッジファンドを率いるビル・アックマン氏は、「中共はギリシャよりもはるかに脅威である」とはっきり述べております。

米大手銀バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチによりますと、「欧米のマスコミはギリシャの財政危機一色だが、ギリシャ経済はユーロ圏経済の約2%にすぎない。一方の中共経済は、世界の国内総生産(GDP)の16%程度だ。加えてGDP成長率に対する貢献度は3分の1もある。」と言う事です。

中共の経済危機に対して楽観的な意見もあります。
人民元は国際通貨でないし、金融市場も閉鎖的なので、中共発の経済混乱が世界的な金融機関の連鎖破綻の引き金を引く事はないだろう・・とする意見です。
しかし、「株価や住宅価格の下落→中共内での逆資産効果→中共企業の海外投資や国際企業の中共向け販売の減少」といった長期的視野にたった「負の連鎖」の懸念があることも確かです。

「中共株急落の本質は実体経済の後退」とはっきり指摘するのは、カンファレンス・ボードのバート・バンアーク氏です。
「名目GDPが縮小して設備・住宅投資が過剰となっているうえ、金利低下で与信が増えるといった金融システムが機能していない」とのことです。

中共の株相場が急伸したのは、本土と香港の株式相互取引制度や新たなシルクロード経済圏を作る「一帯一路」構想などで海外資金を呼び込んだことが発端でした。
新規に証券口座を開設した中共の個人投資家は、その大半が高等教育を受けておらず、投資に無知だったとアメリカの経済メディアなどが指摘しているようです。

政府が仕掛けて、無知な個人投資家に株を買わせ、株価をさらに釣り上げたわけですから、この個人投資家が騙されたという感覚で売りに回ってもおかしくありません。
習政権がかけた規制は大口投資家が対象ですから、このような個人投資家が売りに回れば暴落を抑えきれないかも知れませんね。

気になるのが、この株価暴落で暴動が起こり、共産党が潰れるのではないかと言う事ですが、これに対してキヤノングローバル戦略研究所の宮家邦彦研究員は、「独裁政権が一時的な経済的繁栄で民主化することはない。同様に、一時的な経済的困窮によって崩壊することもない。やはり、中国共産党の統治は当面続くと見るべきだろう。」と述べております。

その理由について、宮家氏は次のように述べております。
「中共指導部の行動指針は、軍事・政治・歴史を含め総合的に分析すべきです。中共が漂流しているその原点は、1840年のアヘン戦争から続くものであり、この不名誉を克服しようとする中国人の絶望的努力が作ってきた歴史が現代中国史なのです。
1851年の太平天国の乱、1861年の洋務運動、日清戦争敗北後の変法運動、1900年の義和団事件、1911年の辛亥革命と続く華人の歴史は、それを以てしてもあの屈辱感が克服されないという歴史です。」
と述べ、さらに続けて・・・

「これらの『下から』の民衆蜂起と『上から』の改革運動には一定のパターンがあります。それは権力側の中華至上主義と、民衆側の対政府不信・財富への妄信に近いこだわりです。権力エリート層は既得権確保に耽溺し、民衆側も政府・権力者を全く信頼せず、自己防衛のため近親者と財富のみに邁進します。」
ということです。

トウ小平氏が民衆の財富へのこだわりを巧みに利用し、資本主義を導入するように見せかけて、「華人の野望を達成しようとしたのが「韜光養晦(とうこうようかい)」政策だそうです。

そして宮家氏は、「当局の異常ともいえる市場介入は短期的に奏功するでしょう。もちろん世界はこの禁じ手を決して認めない。だから人民元がSDRにはいることはないでしょうが、中共権力者の関心はあくまで目先の面子(めんつ)と短期的安定であり、そのためなら如何なる強権発動も辞さないのです。」として、「中国共産党は一時的な経済的繁栄で民主化することがなかったように、一時的な経済的困窮によって崩壊することもないでしょう」と結んでいます。

本当でしょうか・・・

2015年7月29日水曜日

サラミ・スライス戦争にどう対応するか

サラミ戦術という軍事用語があります。敵対する勢力を殲滅または懐柔によって少しずつ滅ぼしていく分割統治の手法で、1933年初頭にヒトラーがナチス・ドイツを成立させるためにこの方法が使われたことで、1940年にハンガリー共産党のラーコシ・マーチャーシュと言う人が最初に発言した時の造語とされております。

この手法は、1940年代後半には東欧の多くの国家で実施され、国境線が変更されたりしていたわけです。

このヒトラーが使ったのと同じ手法が中共によって使われていると表現したのは、2012年8月のフォーリン・ポリシーでの軍事ジャーナリスト・ロバートハディック氏の記事、「南シナ海におけるサラミスライス戦略」だったとか。
さらに2013年8月、ワシントン・タイムスでのブラマー・チェラニー氏の記事で「中共のサラミスライス戦略」が指摘され、2014年2月にはナショナル・インタレストに再びロバート・ハディック氏が、「米国は中共のサラミスライスに答えを持っていない」と警鐘を鳴らしました。

そしてついに、アメリカ連邦議会上院のジョン・マケイン(軍事委員会、共和党)、ジャック・リード(軍事委員会、民主党)、ボブ・コーカー(外交委員会、共和党)、ボブ・メンデネス(外交委員会、民主党)の4名の上院議員は、超党派書簡をアッシュ・カーター国防長官とジョン・ケリー国務長官に送りつけたのです。

その内容は・・・
「このまま中共の行動を見逃していると、アジアの同盟諸国の安全保障や、石油をはじめとする年額5兆ドルに上る物資の自由航行、それに南シナ海周辺諸国の間の平和的な交渉は危殆に瀕してしまう。アメリカがダラダラしている間に、中共はいくつかの人工島まで建設してしまっている。アメリカはこのような中共の埋め立て作業を押しとどめるための具体的行動をとらなければならない」・・・と言うものでした。

また、南シナ海と東シナ海では「キャベツ戦術」という手法を中共が使っております。これはキャベツの皮が何枚もの皮でできているように、中共の利益を守るために幾層もの守りで固めるといった趣旨だそうです。
具体的には、例えばベトナム公船が「中共海洋石油981」の国際法違反に対して抗議しようと近づくと、ベトナム公船に対して、中共の大きな公船が、横切ったり、後ろからブロックしたり、横につけ衝突させたりと、キャベツの葉のようにガードして守るのだそうです。

中共はベトナムやフィリピンのような海軍軍備をあまり持たない国家に対して、さらにもっと酷い「いじめ」を行っていると言うことですね。放水、光度の高い光の照射など、ベトナム公船のクルーに心的・肉体的な圧迫を与え健康を害すなどの被害が出ているようです。

東シナ海では、日本の海上保安庁の操船技術にかなわない為か、常時「公船・海警何号」を航行させて実質の共同管理のような状況に追い込もうとしております。
そして、日中中間線の海洋にガス田を堀り、その井戸の数を増やし続け、櫓(やぐら)を拡張して軍事施設を作るなど、こちらの出方を伺いながらサラミ・スライス手法による侵略が進んでおります。

日本政府が新たな東シナ海ガス田開発の証拠写真を公表すれば、中共外務省は「日本側の要求は全く筋が通らない。中共のガス田開発は完全に正当で合法だ」と反論するコメントを発表したりしています。
もちろんここでの「正当で合法」というのは、中共が勝手に決めた法律(あるいは古い国際法)に対してであって、現在の国際法として認められた法ではないことに注意しましょう。

また、程永華駐日大使は日本記者クラブで、「日本政府が発表した場所(写真を公表した場所)は(日中間で)全く紛争のない海域で、日本から異を唱えられる余地はない」などと述べ、合法的な権利を主張しました。

日本政府は反論出来ないようですが、米国務省のカービー報道官は「地域を不安定化させる全ての行動は停止してもらいたい」と述べたと言うことです。

つまり日本政府はまだ、このサラミ戦略に対する戦術を確立していないようです。このままでは尖閣諸島も取られ、沖縄は漁業が出来なくなってしまうかも知れません。

このサラミ・スライス戦争は、銃弾が飛び交うことはありません。中共はそのような戦略を取らないからです。ですからあくまでも情報戦になるわけです。国際法を順守せず、自国の勝手な法(あるいは古い国際法)を持って、自国領としながら侵略するわけで、オバマ・アメリカが手をこまねいているうちにハワイまでが中共の覇権になってしまうことは、もはや冗談ではなくなっているのです。

日本は、シーレーンを止められればすぐにギブアップしてしまうでしょう。石油の遮断は、即、全エネルギーの停止となるからです。特に原発が稼働していない状態では電力も・・・

さて、華人にとっては大きいものが正義なのです。だから今、彼らは海上保安庁の船よりも大きい船を作っているわけですね。そして・・もしかしたら、ここが彼らの弱点かも知れません。
日本は小型・軽量・高性能を良しとしますが、これは現実に交戦が行われないと実力を発揮できません。そして中共は自らが先に撃つようなことはしないでしょう。サラミ・スライス戦争とはそのような戦争なのです。

ですからこの戦争は高度な兵器よりも、巨大なモックアップの公船を作る方が効き目があるかも知れません。(出来るだけ安く作って、フィリピンやベトナムにも就航させましょう)
華人にとって小さいのは悪ですから、明らかに自分より大きいものに相対すると、それだけで華人は畏縮してしまうようです。(一般的な動物の本能です)

後はその大きな船の操船によって、小さい中共の公船を蹴散らせばいいのです。これを持って尖閣諸島の巡回を行い、その効果を見て「ガス田」の対策を立てることが良いのではないでしょうか。
それより前に、南シナ海で米中軍事衝突が起きるかも知れませんけど・・・・

2015年7月27日月曜日

「戦争できる国、企んでいる」・村山元首相の発言

25日のテレビ東京番組で、村山富市元首相は安倍政権の安全保障関連法案について、「(安倍政権は)憲法解釈を変えて戦争ができる国にしようとたくらんでいる。」と発言しました。
そして「憲法を守る一点に結集せよ」と野党全体に要求していました。

さらに、「安倍さんは『日本がそんなに謝る必要があるのか』という勢力に支えられている。」などと発言していましたが、この感覚こそまさにウォー・ギルド・インフォメーションプログラム(WGIP)の洗脳工作から、まだ目覚めていない人のものではないでしょうか。

あらゆる戦線で、日本とアメリカは本物の戦争をしてきました。玉砕した多くの日本兵のことがよく取り上げられますが、その戦線では多くのアメリカの将兵も命を落としているはずです。
だからこそ、「二度と戦争の出来ない国家にしてやる」というアメリカの復讐心が働くのも致し方ないことで、そこからWGIPの策略が動き始めたのでしょうね。

このWGIPの秘密書類は現在、「国立国会図書館所蔵・GHQ/SCAP文書目録第2巻CIE/民間情報教育局」という蒼天社が出版した本に収録されているそうです。
この本をもとにして江藤淳氏は「閉ざされた言語空間」という名著を書かれたと言うことですね。

負けたとはいえ日本国民は、最後まで力を振り絞って戦ったことに誇りをもっていました。そして敗戦の直前まで「本土決戦」と称するゲリラ作戦を立てていたわけですから、ポツダム宣言受諾がなされたとは言え、多くの国民の反米感情がいかばかりか・・それがアメリカの占領に対する悩みの種だったであろうことは、理解できます。

そこで、「極秘・総司令部・連合国総司令官・民間情報教育局の覚書、1945年12月27日」という文書があるわけです。
東京裁判で、容疑者をA,B,Cに分けることを指示した文書ですが、その目的について「戦争犯罪人は、日本人が味わっている現在の困難に責任があるが、その軍国主義政権を許したり指示した日本国民自身も責任を分かち合うべきことを示すこと」と書かれております。

東京裁判の目的が、日本国民に贖罪意識を植え付けることにあったことが明確に書かれております。そして今回の村山元首相の発言が、その趣旨に沿っていることも判るわけです。

この1945年の時点ではWGIPはまだ明確にはなっていなかったようですが、1948年2月8日付の「極秘・総司令部・連合国総司令官、民間情報教育局」の局内メモには、表題としてウォー・ギルド・インフォメーションプログラムと表記されております。
そして「広島(及び長崎)への原爆投下と戦犯裁判における東条の超国家主義的証言に関する、日本人のある種の態度あるいは発生する懸念のある態度の対策となる情報(活動)と、その他の活動を具体化した第3期の活動を提案する。」という記述があります。もしかしたらこの提案と言うのが「南京大虐殺」のことだったのかも知れませんね。

そして極秘文書の中に、「出版」という下りがあり、「戦犯裁判(東京裁判のこと)と占領目的を含む太平洋戦争の新しい歴史を書くため、民間情報教育局のコンサルタントとして有能なアメリカ人の歴史家を日本に連れてくることを考慮している。その目的は、原稿を日本の出版社に渡し、この新しい歴史書類を「商業活動」として行わせることにある。」との記述があります。
そこに広島についての総括として「日本人が持つ贖罪意識と現在の窮状の原因についての認識と、再建のために(現在)取られている手段、平和的で文化的活動を通して自国を助けるよう自助努力していることをアメリカの主導的雑誌に論文として書かせること」などが述べられています。

そしてここに「すでに朝日によって発行されつつあるキーナン検事の論告文を補強するために、東京裁判の検察側の最終弁論の全文を発行するように、朝日新聞および類似の発行者を鞭撻せよ」などと書かれていますから、このころから朝日新聞社がGHQによって「飴と鞭」により偏向記事を書かされていたことが判ります。類似の発行者が毎日新聞社なのか岩波書店なのか、そこは判りませんけどね。

このようにして作られていったのが「戦後レジーム」です。飴は既得権であり鞭は発禁処分であったのでしょう。そして既得権の中に「テレビの電波割り当て」などがあったのではないでしょうか。

それにしても、このようなことが占領政策として取られていたことは理解できますが、戦後70年になるまで引きずってきた、いわゆる「サヨク」とはいったい何だったのでしょうか。

村山元首相の「憲法を守る一点に結集せよ」というサヨクに向かって発信された指令で、現在国会や首相官邸を取り囲んでいる野党や一般サヨクは、このWGIPのことを知らないのでしょうか、それとも知っていても「保身」のために認めたくないのでしょうか。
あるいは、中共などから提供される別の既得権が、そうさせているのでしょうか?

大阪市北区での安全保障関連法案への反対デモをする日本弁護士連合会や全国の弁護士会の活動(納涼パレード)がありますが、彼らは安全保障についてどのような意識を持っているのでしょうか。

さすがに弁護士の中に、加入が義務づけられた弁護士会が特定の政治的声明を出すことの是非を問う声が上がり始めているそうです。
「声明は違法だ」として日弁連などを提訴する事態にも発展しているとか。
WGIPのことが判って来たからでしょうか。日本国民の中に次第に広がる「戦後レジームからの脱却」の流れと、アメリカが反中共に舵を切り始めたことなどが背景にあるのかも知れませんね。
また、現在日本では弁護士が増え、仕事が減っているとのことですから、仕事のために保守系の弁護士も増えているということでしょうか。

それにしても、安倍政権が出した安全保障関連法案を「戦争法案」などと表現する彼等に、とても議論する姿勢が伺えないのは、その本音が「既得権保持」だけで、日本の安全保障などまったく考えていないという証のように見えますね。

2015年7月25日土曜日

習政権の謀略、安倍首相への注文

AIIBなどの問題を経て、アメリカが反中に舵を切ったことが次第に明らかになってきました。レームダック化しているオバマ大統領を尻目に、反中(中共の脅威)も大統領選挙のテーマになりそうです。

こうなると習政権は安倍首相にちょっかいを出してきます。まずは親中派の自民党議員に働きかけ、いかにも9月に安倍首相が中共を訪問すべきだという提灯記事が出ます。(読売7/18)
しかもそれに、「安倍政権の支持率アップのため」とか「反日の宣伝を抑制するため」などともっともらしいタイトルが付いています。

安倍首相は、9月に安全保障法案を衆議院3分の2で可決して、それから10月にアメリカを訪問するスケジュールになっているはずです。
安倍政権への支持は反中だからであり、中共に強く出る政権であればこそのものです。この記事が、安倍が居ては大臣の椅子が無い親中派の自民党議員の、習政権へのごま擦りと安倍降ろしの二股をかけた謀略であることは判りますね。
また中共にとっては、日米離反の画策と言う意味もあるようです。

そしていかにも安倍首相側が会談を望んでいるような雰囲気を作るために、中共側からこんな条件まで提示されています。
1)首相が靖国神社を参拝しない意向の伝達
2)村山談話の精神の踏襲
3)日中間の四つの政治文書の順守
の3つです。

しかもいかにも中共らしく、「中共側は日本が非公式に意向を伝えてくるだけでも条件が満たされたものとして受け入れる可能性がある」などと楊国務委員が話したとか。

これは中共が8月15日の靖国参拝を気にしていることと、発表されるかも知れない安倍談話への牽制、そして中共側が破っている政治文書を日本側は守れという恫喝・・・の3つです。

もちろん安倍首相側は訪中など現時点では考えていないようです。しかしそういう表明は出来ません。
そこでその代わりに、中共が東シナ海でのガス田・海洋プラットホームを急速に増設させている問題を公表したり、密かに来日中の李登輝元総統と都内で会談し、その情報をリークして菅官房長官に記者会見で「政府として李氏の訪日に関与していない」と言わせてみたりしています。
つまりこれが、安倍首相の返答だと見るべきでしょう。

ガス田の軍事利用を懸念する安倍政権に対し、すぐに程永華駐日大使が反論します。「(日中間で)全く紛争のない海域で、日本から異を唱えられる余地はない」と言うわけです。(いきなり暴露されたので慌てたようです)
続いて中共の外務省・陸慷報道官も「日本のやり方はことさらに対立をつくる意図があり、両国の関係改善に何ら建設的な意義を持たない」と述べました。

これに対して菅官房長官はすぐさま「中共側の指摘は全く当たらない。中共側こそ日本側の呼びかけに応じ、建設的に問題を解決することを期待したい」と反論しました。
そして「ガス田の共同開発に関する平成20年6月の日中合意について早急に実施するよう、さまざまな機会を通じて強く求めてきた」と述べ、中共側に履行を求めたのですが、これは「政治文書の順守」という恫喝に対する回答だと思います。

この一連の報道から、かなり中共が焦ってきたことが伺えます。2014年の経済崩壊からトリックを使った下支えを行ってきた中共ですが、株の暴落でほとんど国民に信用を失ってしまった共産党のようです。
とりあえず「株の空売り」を犯罪として取り締まって暴落を押さえているようですが、いつまでもつかは判りません。

再び株価が下がりだせば、今度はどうしようもないかも知れませんね。また、国内の暴動は今後激しくなる可能性も大きいですし、その場合在中の日本国民が狙い撃ちされる可能性もあります。

これまで根も葉もない日本の悪行などを教育し、国民を洗脳してきた中共です。フラストレーションの捌け口が在中の日本人に向けられてもおかしくはありません。
もちろん中共に進出している日系企業はその対策をしているかも知れませんが、通州事件の例もあるように彼らは残忍です。出来るだけ早急に日本に引き揚げさせることが肝要でしょう。

さらに、東シナ海で不測の衝突があった場合、紛争になるかも知れません。人民解放軍に対して共産党の抑えが効くかどうか、もし効かない場合は戦火が拡大するのではないでしょうか。
そしてもし軍の圧力で国防動員法が発動されれば、我々の隣にいる中国人が暴れ始めます。その例が「北京五輪の聖火リレーでの長野県などで起きなこと」があります。日本国内に留学生として居る一団が、国内要所を襲うかも知れません。
特に沖縄などが危険なような気がしますね。

ともかく経済破綻して、トリッキーな対策を立てている中共は、いつどうなってもおかしくないわけです。
AIIBとか親シルクロード計画という夢を語らせることは構いませんが、現実がどうなっているのかと言う点については、日本国民としてははっきりと認識しておいた方が良いのではないでしょうか。

2015年7月24日金曜日

一年ぶりの来日、李登輝元総統

昨年の9月に来日した時、政治的発言は行わないとしておりましたか、今回は来日早々衆議院議員会館で議員ら約300人を集めて後援会を行いました。

来年の1月に迫った総統選挙に向けて、民主進歩党から立候補している蔡英文氏の応援の意味もあったのかも知れませんね。
今回は家族連れで来日されたようですが、これは大陸の反発をカモフラージュするためなのでしょうか。

また、李登輝氏は台湾にあった中華民国憲法をいかにして改正していったかについて語りました。憲法解釈変更を行っている安倍政権に対するエールでもあり、またご注意でもあったようです。

台湾は、1972年にニクソン大統領が北京に毛主席を訪ねてからおかしくなり始めます。このショックでしょうか、1975年に蒋介石総統が亡くなりました。
カーター大統領になった1979年、アメリカは中共と国交を結びます。そして台湾は中共の一部と言う意見を尊重する形で国交を絶ちました。しかしアメリカは「古い友人を見捨てるようなことはしない」と語り、「台湾関係法」を作り、台湾に対し経済力を付けるような働きかけを行います。

つまりアメリカは台湾の経済を発展させることで、中国共産党の解体を目論んだのでしょう。そして中共は日本を利用して経済発展を行い、太平洋に乗り出すことを目論んだようです。

この米中の思惑は現在も変わっていないはずです。
アメリカは衰えたとはいえ、未だに経済的には世界一です。二位に中共が上がっていますが、その中共の経済基盤は弱く、基礎技術が育っておりません。基礎技術など朝貢国の仕事と思っているようで、ほとんどが日本や台湾に依存しています。
このことに警鐘を鳴らす華人も居るようですが、聞く耳を持たないのが共産党です。また、華人の価値観も基礎技術などをやるようなものではありません。
そこをアメリカは読んでいますし、だからこそ日米同盟を維持せざるを得ない事情があるわけです。

日本を挟んだ米中が、今後対決姿勢を強めていくことは想像に難くありません。ですから中共が太平洋進出を具体化し始めたことで次第にアメリカの態度が変わって来たわけです。
アメリカ国民はまだロシアや北朝鮮の原爆の方が脅威としているようですが、アメリカ軍は確実に「中共の脅威」を優先的に考えるようになったようです。
オバマ大統領の任期はあと1年半、次の大統領はいやでも太平洋覇権を死守することが命題になるでしょう。

我が国は敗戦後に押し付けられた日本国憲法で武装放棄をさせられたままですから、どうにもなりません。いくらアメリカが再軍備を要求しても、武装放棄が解除できないような仕掛け(第96条)がしてあってそう簡単には行きません。

アメリカの戦後処理の結果で、日本にはイデオロギー的に社会主義を標榜する、いわゆる「サヨク」がいるからです。マスコミに巣食ったサヨクが国民を扇動し、そこに中共のお金が回っているようです。(そう思う理由は、「中共の侵略の恐怖」をマスコミが書かないことです)
そのため、現在の安保法制は解釈変更なのですが、それでもこれだけ反対が盛り上がってしまいました。

この様な背景を意識したのかどうか、李登輝元総統の憲法改正の話が面白かったですね。
「台湾の国民党政権内部には保守と革新の対立、閉鎖と開放の対立、国家的には台湾と中華人民共和国における政治実態の矛盾があった。」と言うことです。「民主化を求める国民の声は日増しに大きくなっていた。これらの問題が抱える範囲は非常に広範だったが、その根本的な問題には台湾の現状に即していない中華民国憲法があった」と言うわけですが、日本が負けて、侵略者が勝手に作った憲法と言う点では日本と同じです。

国民党に入って1988年に総統になった李登輝氏は、まずはこの憲法改正に手を染めます。「国民党が国会で絶対多数の議席を有していたが、保守勢力は時代遅れの憲法への執着を隠さず、その地位を放棄することにも大反対だった。」と言うことです。自民党内部に居る敗戦利得者も憲法改正には反対のようです。さて、李登輝さんはどうしたのでしょうか。

「終始国民からの支持を受けながら、経済成長の維持、社会の安定心がけた」と言うことです。台湾の製品が世界に認められ、我が国もそれを応援していました。パソコンの普及が始まった頃で、基礎技術もどんどん上がっていた頃です。
「常に人々が夜安心して眠れる社会にしたいと夢中で務めた12年間だった。そしてついに一滴も血を流すことなく、6度にわたる憲法改正によって静かなる革命を成就させた。まがりなりにも台湾に民主社会を打ち立てることができたのは私の生涯の誇りとするところだ」と誇らしく述べた李登輝氏でした。

やはり憲法改正に1度ですべてを望むのは無理だと言うことです。12年かかったわけですから、安倍首相もあと10年は首相の座に居ないと、「戦後レジームからの脱却=憲法改正」は無理かもしれません。

それにしてもマスコミや民主党、社民党の嘘に踊らされる日本国民は、安倍政権を維持するでしょうか。李登輝氏の言うように、すべては国民の支持があるかどうかだけなのですけど・・・・

2015年7月23日木曜日

中共の断末魔の叫びなのか・・

このところ中共の日本に対する非難、批判、そして暴言が飛び交っているようです。
そして人民元を国際通貨にすると言う発表も、自身で勝手に作った「人民元国際化指数」という数値を使って日本円に対抗意識を打ち出しています。

この「人民元国際化指数」によりますと、日本円の3・82に対して、人民元は2・9であり2年後には円を追い抜く勢いなのだそうです。
この「人民元国際化指数」で算出しますと、ドルは55・24、ユーロ25・32、英ポンド4・94となるそうで、それでも人民元が円の下に居ることは認めたようです。これから追い抜くことで人民の熱狂を煽ろうという戦術でしょうか・・・

この人民元国際化の根拠は「新シルクロード(一帯一路)構想」にあるようです。この中共を起点に陸路と海路で欧州に向けて経済圏を構築する計画で、人民元建ての投融資や貿易決済を拡大させられるという読みで人民元の国際化を進めることが出来ると言うわけです。

そして人民元は今後2年以内に日本円を追い抜いて米ドル、ユーロ、英ポンドに次ぐ第4の国際通貨になる可能性がある」という言い方をしますから、ここにも日米離反の策略が隠されていますね。

通貨国際化とは、国境をまたぐ資本取引が自由に行える通貨であることを意味するわけです。しかし上海の外国為替市場で変動相場制といいながら、事実上の為替管理を続けていることとか、株式にA株とB株を設定し、外国人が買える株はB株のみとして、その割合が0.3%に過ぎなかったりする状況で、どうやって国際通貨とするのか、疑問がいっぱいなのです。

6月に起きた株暴落が、上海の外国人投資家による空売りであったことが判り、それだけでも「規制の強化」を画策する習政権ですから、外国から見ると危険な投資先ということにならないでしょうか・・・

東シナ海の問題について、スウィフト米太平洋艦隊司令官が、「尖閣諸島で日中の偶発的衝突が万が一発生した場合について「米大統領から命令があれば、対応する用意はある」と表明しました。
特に変わった発言ではないのですが、これについて中共の洪報道官は、「いかなる者が何と言おうと、何をしようと、(同諸島が)中国に属するという事実は変わらない」とわざわざ述べております。

また南シナ海に対する日本の非難に対しては、「非当事国の日本はあることないことを言いふらして不和の種をまくべきではない。南シナ海の平和と安定を破壊すべきではない」と忠告してきました。

この居丈高な中共の言い分ですが、その背後には「西洋諸国が勝手に作った国際法を無効とする」という意識があるようです。
そして中共の認識は「アジアは中共が取り仕切る。西洋の法など持ち出すべきではない」という中華思想に基づいた交渉があります。

これが東アジア諸国の懸念の基で、これを許してはならないというのが東アジアの共通認識のはずです。
安倍首相は「アジアの海は法の下の管理をすべきで、力による変更を許してはならない」と述べておりますが、この法とは、華人が言うところの「西洋諸国が勝手に決めた国際法」と言うことになります。

つまりアジアは中華に対し、朝貢を基準にした法で収めようということで、人民元の国際化とかAIIBによりアジア投資などは、行きつくところ富の流れが北京に向かうようにする仕掛けなのでしょう。
では華人が西洋に行った場合はどうかと言いますと、そこでも華人の法を適用しようとするでしょう。

この方向にしようとする華人に抵抗することが「戦争」を引き起こすわけで「平和でいたければ黙って従え」というのが華人の平和思想で、日本に対して言っていることの背景でもあります。

ここで、富の流れと言うのは必ずしも金銭のことではないと思います。世界の中央に華を咲かせる養分の流れのことを意識しているわけです。人民元を渡して他国の労働(知的労働でもあらゆるサービスでも)買い込める環境が欲しいのでしょう。そして人民元は幾らでも印刷するわけです。経済理論などは後から考えればいいわけで、これこそが理想的な中華思想による平和と言うわけですね。

ところが、経済と言うものはこんな思想で思うようにはいきません。世界中が中華思想に従ったとしてもうまく行かないでしょう。だいたい現在の中共国内ですらうまく行っていませんからね。
これを理想として習政権が動いているために、次第に中共経済がどうにもならなく言っているわけです。

行き詰った経済の打開に考えるAIIBとか太平洋侵略のアイディアです。しかしそれが まともな経済ではないことは誰の目からも明らかです。
欧州もユダヤも、ギリシャでも知っているでしょう。ただ、彼らはそういう華人を利用しようと狙っているだけです。

そしてそれでも、そうしなければ中華人民共和国が無くなってしまう・・・それこそが現実であって、「2014年に中共の経済が崩壊する」という予想は当たっていました。恐ろしいのは、「現在」はその予想が当たった後の状況なのですよ。そのことをしっかりと認識しましょう・・・

2015年7月21日火曜日

学校のイジメと集団的自衛権

産経・政治部専門委員の野口裕之氏が、その論説で「集団的自衛権に反対しイジメに憤慨する矛盾」と言うコラムを書いておりました。
多くの男性は、「イジメには腕力で抵抗を示すしかない」ことは知っておりますが、最近は抵抗して殺されてしまうケーズもあり、殺伐とした日教組教育の末期的状態が表出していますから、単独行動で抵抗すると命の危険も伴ってしまうようです。

岩手県で中学2年生・村松亮君(13)がイジメを苦に、列車に飛び込み自殺した事件がありました。そしてこの事件では、一度、村松君は必死で抵抗し、腕力を持って立ち向かったのです。

事件の経緯は次のようなものです。
1.村松君はイジメ集団に髪の毛をつかんで顔を机に打ち付けられたり、複数の男子生徒に殴られ、砂をかけられたりしていた。
2.村松君は担任に「悪口を言ったり、仲間はずれにしたり、暴力をふるう人がいる」と訴えます。担任はイジメ集団との「仲裁」を行ったようです。
3.それでもイジメは止まらず、なぐられたりけられたり首しめられたりされたようです。村松君は「次やってきたら殴るつもり」と担任との連絡ノートに書き込みます。
4.そして村松君は実際に腕力を持ってイジメ集団に立ち向かったと言うことです。そしてしばらくはイジメが止まりました。
5.担任は「なぐるのはダメです。先生が代わりに言います」と返書したとのことですが、その後担任はイジメ集団に対して口頭で注意しただけだったようです。体罰はご法度ですからね。
6.イジメ集団はそれ(単なる口頭注意)を松村君に対する「イジメ容認」と判断します。イジメは復活し、さらに凶悪になって行ったと思われます。
7.それから松村君は担任との連絡ノートに「死にたい」と書くようになったそうです。

イジメが集団で行われているのに対し、この村松君は単独で抵抗していました。友人たちは暴力を嫌悪し、だれも村松君と一緒に戦おうとはしなかったそうです。

野口氏はこの顛末を見て、「同級生は、村松君のささやかな抵抗に想いをはせ、今後イジメが起きたなら、勇気と声を絞り出し、結束して友を助けてほしい。見て見ぬ振りより、ずっと苦しまないはずだ。」と結んでいます。
そしてこの教師の態度、そして友人たちの態度に、「現実から目をそらし観念論が先行する」現在の野党の姿を重ね合わせます。

担任、そして学校側は現在の「国連」です。そしてイジメ集団が中共に当たるのでしょう。アメリカが唯一の暴力でも協力できる友人です。

国連は平和的解決を望みますが、それでイジメ的な中共の暴力侵略は止められません。ウイグルやチベットはその暴力に屈して、宗教などが耐え難いほど抑圧されております。
インドやベトナムなどが中共との交易(経済協力)を推進しておりますが、そこには中共の暴力に対しては暴力で対抗できる自信と誇りがあるからではないでしょうか。

野口氏は、「集団的自衛権と生徒が団結していじめに立ち向かう姿には、共通の合理性が認められる」として「日教組のセンセイ方が嫌悪する集団的自衛権には、いじめ防止のヒントが隠れている」と考えているとか。
「学校のイジメは度々国会で問題になるが、現実から目をそらす観念論が先行する点で、進行中の集団的自衛権に関する審議にそっくりだ。」と述べておられます。

そして「自らの暴力に自信を深める無法国家(おそらく中共)は、国連の無力や民主国家の限界を熟知し、常に軍事侵攻を辞さない構えでいる」として、「危機に直面する被侵略国の対抗力が万全でない場合、同盟・友好国と協力し合う-これが集団的自衛権の行使である」と集団的自衛権の意味を説明しております。

参院に舞台を移す安全保障関連法案をめぐる論戦は、現在国会外の「世論戦」を民主党が仕掛けております。
枝野幸男幹事長は「国会内の戦いだけでは勝ち目がないのは確かだ。『国民世論対安倍晋三首相』との構図で廃案に持っていく」と述べ、「ヒトラーは選挙に勝って権力を握り、進歩的なワイマール憲法を骨抜きにして独裁へ走った」とか、「内閣のいうことを無視して軍は勝手にやっていいという(明治憲法の)解釈変更がなされた結果、軍部が暴走した。まさに今と似ている」などと演説しているようですから、未来の我が国の安全保障などは全く念頭になく、ただ安倍政権を潰すことだけが狙いのように見えます。

このような声をマスコミ(主としてテレビのニュースショウ)が煽りますから、このところの安倍内閣支持率が反転し、支持率は39・3%で、不支持率は52・6%となっているようです。
しかし、これまでの国会審議で野党が果たした役割については「あまり評価しない」が48%、「まったく評価しない」が20・3%(両方で69.1%)ですから、野党が支持されているとも思えませんけど。

今後、我が日本が「暴力」に対してどのような哲学を世界に示していくかが問われるでしょう。例え憲法を改正しても、「平和を希求する」ことは変わりませんから。
「安全保障」には、国際法に従わない無法国家の暴力に対抗するための軍事力と、自然災害に対する対策支援を合わせた新しい「集団安全保障構想」も出始めています。

これからの暴力抑止のための軍備とか、世界規模での災害対策などの構想と実現に向けた取り組みが始まるでしょう。
野党民主党の演説は、いくら聞いても「安倍政権打倒」ということ以外のことが聞こえてきません。ヒトラーとか戦前の軍国主義などを持ち出して安倍政権を批判すること自体、国民を舐めた行為ではないかと思うのですけどね。

こんな野党との論戦では、世界平和の維持はもちろんのこと、学校のイジメすら解決できないのではないでしょうか・・・

2015年7月19日日曜日

中共株式暴落は外国人投資家が犯人

6月に起きた中共の株式暴落は、指定した企業株を取引停止にしたり空売りを規制するなどしてとりあえず止めることができたようです。

その後の犯人捜しで、どうやらこの暴落を引き起こしたのは上海からで、香港経由の外国人投資家の売りによって起きたことだと言ういう事です。
中共の株式を購入している外国人は全体の1%にも満たないそうですが、その外国人投資家の売りによって暴落の引き金が引かれたようになってしまうことに、北京はかなり衝撃を受けているということです。

習政権は何とか人民元をSDRに認定させようとしております。しかし、IMFによるSDR通貨認定基準は、国際的に自由利用可能通貨であるかどうかが重要な指標になります。
外国人投資家による中共株投資を厳しく制限している限り、米国などの同意を得られることは難しいはずです。

そのために北京は外国人投資家に対し、昨年11月17日から上限付きながら香港市場から上海株を売買できるよう解禁しました。それは株価引き上げの両面に有効だったからです。
その上で人民銀行は利下げを実施し、投資家が借金して株を売買する信用取引ができるように仕向けたわけです。党機関紙の人民日報は株式ブームを煽りました。

中共の企業は、不動産投資失敗や過剰な設備投資によってできた借金を帳消しにしようと株式の新規公開や増資でコスト・ゼロの資金を調達してきたわけです。

暴落の引き金を引いたのが外国人投資家だとすると、今後その方面の取引きを規制する必要がありますが、人民元を国際通貨にするには金融市場自由化は不可欠で、この矛盾する方針をどのようなマジックを使って乗り切るか、そこが注目の的ということになります。

もし人民元が国際通貨としてSDR認定がなされれば、人民元がアジアインフラ投資銀行(AIIB)の資金源にもなることになります。(人民元による直接投資。いくらでも刷れること)
中共の利権欲に突き動かされる欧州(金利乞食)にとって、これは美味しい話です。

しかし、今回の暴落は外国人投資家の売りによるものだったことがはっきりした今、習政権はどのように動くでしょうか。

このまま金融市場を管理市場にして外国人投資家を締め出すならば、アメリカと日本は人民元を国際通貨にするには時期尚早として、SDR認定を行わない可能性が高くなります。

金融市場の全面自由化と、人民元の変動相場制移行がなされれば、外国人投資化は自由に中共企業の株を買うことが出来て、株価は上がるでしょう。
しかしその株がその後、同時に大量に売られれば、株価暴落の引き金になることは間違いありません。
そしてこのような方法で株バブルを更に続けても、バブルはバブルです。実体経済が伴っていないわけですからいつかはパンクします。

パンクすれば、人為的に操作された株価市場は今度は調整がつかなくなって一気に体制崩壊につながりかねません。

アメリカは人民元をSDRに組み込みたい指向も持っております。中共の株バブルで世界恐慌を阻止したいからでしょう。
だから今、習政権が倒れても困るわけで、全面自由化と、人民元の変動相場制移行については部分開放と、人民元の小幅切り上げで妥協しかねないと言うことです。(田村秀男氏)

日本にとっては、金融市場の全面自由化と人民元の変動相場制移行によって、共産党支配体制崩壊が始まることが良いと思われます。
もっとも、崩壊が急激に進むことは難民化などの問題があるので避けねばならないのですが。

ということは、ある意味でアメリカと同じ指向が見えてきます。 が、アメリカは世界金融システム維持のためには、中共の株バブルをまだ続ける必要があると考えているようですね。

日本はアメリカに対し、「体制維持のために、多党化に移行させる。つまり一党支配を終わらせるようアメリカに働きかけること」が良いのではないでしょうか。
習政権はこれを拒否するでしょうが、管理を強化して外国人投資家を締め出せば、それもバブル崩壊の引き金になりかねません。

さて、習政権はどのような対策(トリック)をするのでしょうか・・・

2015年7月18日土曜日

安全保障関連法案、衆議院可決

7月16日、ついに安全保障関連法案が衆議院を可決しました。一部野党が「戦争法案」と叫び、15日には「強行採決反対」などというプラカードを議場に持ち込み、浜田衆議院議長を取り囲み「裁決をするな」などと強行に反対しました。

しかし、活発に日本への戦争準備を行っている中共などのことは一言も口にせず、ただ憲法を持ち出したり情緒的な反対を訴える反論に、聞いている方が嫌になるような国会でした。

もっともこの法案に反対したのが日本のマスコミで、その影響で安倍政権の内閣支持率が低下してしまいました。日本の世論は客観的世界情勢に対する政治的対応よりも、情緒的な訴えの方が影響するようですね。

ただ、野党およびマスコミのこの法案に対する反対意見に嘘が多いことが問題です。「やがてこの法案が徴兵制を復活させる」と言うような根拠がはっきりしない言論を用いたり、首相の過去の発言などを持ち出して枝葉末節を非難するようなことで法案成立を阻止しようとしていたことです。
「嘘」と言うのは言い過ぎかもしれませんが、とても安全保障の議論になるとは思えないような反対意見で、無駄に時間を食っておりました。

野党は「安全保障に関する十分な議論が尽くされていない」などと述べておりますが、あのような議論が繰り返されるなら、ただ時間の無駄であり裁決に踏み切った自民党の方が正論だと思います。
15日の衆議院で、「強行採決反対」とか「アベ政治を許すな」などと書いた紙を掲げて浜田議長を取り囲んで騒いでいましたが、この行動に何の意味があるのでしょうか・・・

議論は、今回の安全保障関連法案がどのようなものであるか、そこが見えてきませんでした。自民党は、安倍首相が自ら出演した「カフェスタ」で、この法案を説明しましたが、これを見ている国民がどれだけいるか、恐らく少数のインターネット利用者だけでしょう。

国会でもマスコミでも、そしてカフェスタでも言えませんが、この法案が「中共の軍事的脅威」への対策であることは間違いありません。
南シナ海の要塞島建設や東シナ海のガス田の軍事基地化など、日本の約4倍の軍事費を使って太平洋進出を企て、日本のシーレーンへの威圧が行われる危惧さえ生まれている現状があるわけです。

平和主義者の中には、「中共は攻めてこない」と言い切る人も居りますが、その根拠は説明されません。
中共の侵略の巧妙さは、ウイグルやチベットの例に見られるように、戦闘行為に依らないかもしれませんが、いったん入られたら内部から崩壊していきます。
内部に入り込む手段が「軍事的威圧」であって、しかし戦闘行為をしようとはしません。圧倒的な軍事力で威圧して抵抗させずに入り込むわけです。

入り込んだ後の破壊は、ダライラマ法王の言葉にあるように「文化の虐殺」なのです。天皇陛下の上に「共産党」を置くと言うような手法です。つまり共産党の命令を陛下の命令として発布するというようなことですね。(日本国憲法も共産党の命令下に置かれるでしょう)
日本人の中でも「共産主義者(似非平和主義者)」はこれでを良しとするでしょうけど・・・

中国人は「大きい事(あるいは多いこと)」が正義であり「小さい事(あるいは少ない事)」が悪のようです。
ですから現在はアメリカに歯向かえません。しかし空母の大きさとか、軍備の数でアメリカを凌駕すれば、それでアメリカを抑え込めると信じているようです。
これが中共の侵略の実態ではないでしょうか。

この侵略に対処するためには、まず軍備を中共よりも常に大きな(あるいは多い)状態にしておくことです。そこで日本だけでなくアメリカとの同盟で大きくすることが必要なのです。
そこでアメリカとの同盟を強固にするのが今回の「安全保障関連法案」なのです。

ですから野党が追及するのは、「アメリカだけでなくもっと周辺国との軍事連携も強めるべきだ」という提案とか、「憲法を変えて軍事力強化を進めるべきだ」という提案であって、このような反論であれば議論になったでしょう。
しかし、残念ながら「戦争法案反対」とか「子供たちを戦場に行かせるな」などというスローガンではむしろ戦争回避が出来ず、子供たちを戦場へ送ってしまう結果になるであろうことしか見えてきません。

中共は日本の軍備を小さくするために、日米離反工作などを行っていますが、今年度の国防予算については「(日本の」)防衛費は4兆9801億円で過去最高となった。日本の軍事や安全保障分野における政策は、ずっとアジア諸国と国際社会が注視している。それは日本が平和発展の道を歩むかどうかの指標だからだ」(中国外務省 洪磊報道官)と言っております。中共の言う日本の平和発展とは中共よりも大きな軍事力を持つな・・と言う意味のようですね。

今はアジア諸国と国際社会が「強い日本」を望んでいること、中共は知らないのでしょうか・・・

2015年7月17日金曜日

究極の普通・スティーブジョブズ氏の粋

このところ20代女性の間で激売れしているのが、「パックT」と呼ばれる1枚540円のユニクロのメンズTシャツだそうです。
着飾ることに疲れた人々が定番服の心地よさに目覚める現象が起きているとか。これはニューヨーク発のファッション潮流「ノームコア」が日本にも上陸をし始めた・・ということだそうです。

ノームコアとは、「ノーマル」と「ハードコア(筋金入り)」が合成してできた言葉で、日本語に無理やり訳すと「究極の普通」と言うことになるのだそうです。
故)スティーブ・ジョブズ氏がGパンに黒の日本製ハイネックシャツを着て製品発表会などを行っていましたが、ここから服選びにわずらわされない合理的な生き方が認識され始めたと言うことです。

売れている「パックT」は、二十数色あるシリーズですが白、紺、グレー、黒の地味色に人気が集まり、女性の需要でSサイズの品切れが続出中だそうです。「購入の1割は女性。ゆったりとしたラインで腕が細く見えると好評で、このようなメンズの定番を女性が着るという現象は昨秋のケーブルニット(ケーブル編みのニットウエア)から始まっています」とはユニクロ銀座店の方の話です。

このブームは、どこかのデザイナーや服飾メーカーが作った物ではなく、女性消費者から自発的に起きたものです。
ある意味で消費者が自ら考え出したファッションで、それを販売側が取り込もうとしているようにも見えます。

企業が提供するファッションではなく、消費者が生み出すファッションということですが、このようなベクトル反転が起きていることが重要なように思います。
そしてそれを引き起こしているのが、スティーブ・ジョブズ氏などが開発していた情報機器であることは間違いないでしょう。

販売されている物をそのまま使うのではなく、自分の感性に合わせて使っていく動向です。販売されている物は材料に過ぎないという発想で、その使い方がインターネットで多くの共感を呼び、このような現象が起きているのではないでしょうか。

同時にこれまでの商品指向が変わってきたようにも思えます。
外見よりも内面の重視指向が始まっているようです。ですから派手な色よりも地味な色が好まれているように感じるのです。

さて、このノームコアはニューヨークから始まったとされております。もしかしたら着飾ることに掛けるお金が無くなってきたからかもしれません。リーマンショックの後、あぶく銭が消えて「質素倹約」を余儀なくされてしまったニューヨークっ子が、その中から生み出してきた洗練されたファッションとも取れます。

これと同様のことが、日本では江戸時代に起きております。
ちょうど江戸時代の中ごろ、家康の血脈が途絶え、紀州徳川家からやってきた吉宗将軍は財政再建のために緊縮財政を行います。
軍事独裁の徳川政権ですから国民の生活にもいろいろ口出しをします。そこで行われたのが「贅沢禁止令」で、ともかく色のついた着物はご法度というお達しです。

贅沢が染みついた江戸庶民は、これに対抗します。つまり、単色の着物をいかにかっこよく着こなすかを考えるわけで、染色職人などは許可された藍色一色でグラデーションを使った見事なデザインを仕上げていきます。

江戸の粋(いき)が生まれたのは、このような緊縮財政と「贅沢禁止令」のおかげかも知れません。
上意下達の社会にあって、この庶民の抵抗のやり方には江戸軍事政権もどうにもならなかったそうです。あまりの粋なデザインに、ついに役人たちもそれを求め始めたそうで・・・結局「徳川政権」の緊縮財政とは裏腹に、江戸経済は発展していきます。

ニューヨークで始まった新しいファッション潮流「ノームコア」が、今後「粋」という概念を捉えるかどうか、そしてそのライフスタイルが、仕事のやり方から各自の時間の使い方まで、「粋」であろうとする流れを作り出すことが出来るかどうか、そこにアメリカの未来が掛かっているような、そんな気がしています。

天下を取った徳川政権は莫大な資産を手に入れて日本国家に君臨します。しかしそれから約120年でほとんど資産は失われます。
期待された吉宗将軍の緊縮財政による財政再建もそれほど上手くは行きませんでした。しかし、このような国民の「粋」な活動が、その後100年以上江戸時代を支えます。

国民は知っていたのです。再び戦乱に巻き込まれるよりも、今の徳川政権を支えて平和をキープした方が得だと言うことを・・・

「粋」とは、ある意味では「欠乏に耐え、発想を変え、自信と誇りを取り戻す」というムーブメントではないでしょうか。
これは恐らく「ノームコア」に通じるところがあるはずです。

スティーブ・ジョブズ氏の生き方は、どこか江戸時代の職人に似たところがあるような、そんな気がするのですけど・・・

2015年7月14日火曜日

百田氏の沖縄講演に自民から圧力か?

「琉球新報・沖縄タイムスを糺す県民・国民の会」のメルマガに、この会が「百田尚樹氏を沖縄に招聘し、各地で講演会を開くこと」を企画したところ、自民党沖縄県連から圧力が掛かってきたという記事が出ていました。

百田氏は、オフレコの会議の席上「沖縄2紙は潰れたらいい」という発言をしました。オフレコだからマスコミが知る由もないのですが、これが漏れて「言論弾圧だ」と騒ぎ始めた沖縄新報と琉球タイムズなのです。
百田氏が言ったのは「潰れたらいい」であって、「潰したらいい」ではありませんし、この発言に自民党議員から「広告掲載の広告主に圧力を掛けたらどうか」という発言がなされ、百田氏は「それはしてはいけない」と極めて常識的に答えたと言うのですが、そこは報道されません。

「琉球新報・沖縄タイムスを糺す県民・国民の会(以降「糺す会」)は、それ以降この沖縄2紙が狂ったように百田氏の発言を問題視して全面で抗議をしていることを「異常だと感じないか」と本土の人たちに問うたところ、沖縄の新聞は見ていないと言う事でした。

そこで「糺す会」は、この琉球新報、沖縄タイムスの2紙の狂ったようなキャンペーンの新聞をそれぞれ800部購入して、全ての国会議員及び識者の方々への送付をしたそうです。(購入代と送料はたいへんだったでしょうね)
送付した国会議員や識者の方には左系も含まれていると言う事で、当然サヨク勢力からの圧力も覚悟していたと言う事です。(「糺す会」代表の我那覇真子氏の発言)

ところがここで面白いことが起きました。自民党から圧力が掛かってきたと言うのです。自民党沖縄県連だけでなく、本土各地からも圧力じみたご注意がなされたと言う事でした。
その内容は「沖縄2紙をこれ以上刺激するのは時期が悪い」というものだったそうです。

我那覇氏は、昨年の沖縄県知事選のとき、仲井真県知事が「沖縄2紙は特定勢力のコマーシャルペパー」と発言し、沖縄2紙に喧嘩を吹っかけたのに対し、仲井真氏を支援する立場の沖縄県連は、「沖縄2紙とは喧嘩をしないように」などと支援団体に圧力をかけたと述べております。

また、自民党県連会長の島尻安伊子参議員議員が琉球新報の一面トップで、言ってもいないことを「言った」ように書かれ、新聞社と真っ向から対立した事件がありました。
島尻議員が「取材音源の提供」などを訴えましたが、それからもう一か月近くが経ちますが、どうやら立ち消えになってしまったようです。

ここまで見てくると、どうやら沖縄サヨクの問題は自民党内部にもあるように思えてきます。嘘とねつ造の沖縄2紙の強さは、これまでの長期に渡る沖縄に対する「助成金」などにあるのかも知れませんね。
沖縄が返還されたのは1972年のことです。それから43年間莫大な資金(助成金など)が沖縄につぎ込まれました。問題はそこに巣食う連中の悪臭が漂ってくることです。

この沖縄が返還された1972年は、ベトナム戦争の末期に当たります。「名誉ある撤退」というスローガンを掲げて共和党のニクソン大統領がベトナム戦争の終結に向けて動いていた時期です。

アメリカはその後の冷戦構造を、中共を承認することによって共産圏の分裂を狙っていたと思われます。この作戦に掛かる費用を沖縄返還によって調達しようとしたのかどうかは判りませんが、この沖縄の施政権返還で佐藤政権は「特別支出金」として総額3億2000万ドルをアメリカ政府に支払っております。
そしてここから沖縄に対する日本政府の莫大な助成金がスタートするわけです。

大田実海軍中将の最後の打電、「沖縄県民かく戦えり、県民に対し後世特別の御高配を賜らんことを」という大義もあって、このような助成金が出しやすかったことも事実だと思います。

莫大な助成金に群がる「悪臭漂う人々」が、自民党内に大勢居てもおかしくはありません。そしてそれが沖縄県民の人間関係に組み入れられ、一種の既得権益化していったことも考えられますね。

よく言われることですが、「沖縄に配られる助成金や補助金を止めなければ、沖縄の反日は止まらない」という意見があります。
助成金や補助金は、沖縄の基地反対闘争などによって増額されてきた経緯もあります。この金が沖縄サヨクに還流し、さらなる基地反対闘争となって悪循環が作られているという疑念は、もしかしたら本当かもしれません。

助成金とか補助金には、国会議員などの口利きも有効です。そしてそれによって議員らにバックマージンが入ることも常識として考えられるでしょう。
このような闇の構造が43年間の間に作られれば、それを壊すのは容易な事ではありません。壊そうとする勢力に対しては「殺してでも阻止しろ」となることも考えられます。

補助金のペイバックが、沖縄2紙を経由して基地反対闘争グループに回り、「米軍出ていけ」の大義で再び補助金を確保するという循環が出来ているのかも知れません。
その環の中に自民党県連とか地方自治体の政治活動が入っていて、ゆえに沖縄2紙が潰せない状況を作り出しているのかも・・・
仲井真知事よりも翁長知事の方がより多い助成金になりそうだ・・という感覚が仲井真知事を落選させ翁長知事を当選させたと言う事なのか、それとも群がるグループ間の争いの結果なのか・・・

はたして百田尚樹氏の講演会が出来るのかどうか、沖縄2紙が今後どのような動きをするか、それによってはこの「沖縄の悪臭の元」が次第に明るみに出てくるかも知れませんね。
「糺す会」には、ここまで考えて、注意深く頑張ってほしいですね・・・

2015年7月13日月曜日

反日呪術の国・韓国

「明治日本の産業革命遺産」である韮山反射炉と軍艦島を、ユネスコの世界遺産に登録申請した我が国に対し、韓国から「韓国人を強制労働させた施設」として登録反対の声が上がりました。

そしてそれからしばらくして、経済尾的に行き詰ったからかどうか、「登録に協力する」などと外相会談で述べたので、それに気を良くした日本側がドイツのボンで開催されている第39回世界遺産委員会に登録を申請したところ、急に韓国の態度が変わり、議長国ドイツを味方につけ他韓国側が、「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」紙で「歴史の一部を絨毯の下に隠したまま自国の歴史の近代化について語ろうとしている」と叫び、ボンの会場前で反対のビラを配り、市内のホテルで日本が登録を目指す施設の写真とアウシュビッツの写真を同時に展示し始めました。

驚いた外務省は官邸に報告、官邸は「韓国に嘘をつかれた」と激怒しましたが遅かったようです。
韓国側は、一部施設で働いていた朝鮮半島出身者に関する「forced labor(強制労働)」との文言を入れた韓国声明案をユネスコに伝達していました。

日韓両政府は、6月21日と22日に外相会談を行い「forced labor」ではなく「forced to work(働かされた)」にすると言うことで合意したようですが、それが自民党内で「英文を変えても世界には伝わっていない(同じ意味にとられる)」として外務省の責任を追及しています。

そこには世界遺産登録にあせった外務省が、妥協してしまったという面もあり、「なぜ世界遺産登録を急いだのか、そんなものは緊急を要するものではない。韓国が文句を言って来たなら白紙に戻して次のチャンスを待った方がよい」などという意見も出ていたようです。

ともかくこれで日韓関係は更に悪化してしまったわけですが、それでも遺産登録された韮山反射炉や軍艦島などは観光客が大勢訪れるなど、その登録効果はあったようですね。

さて、どうにもうまく行かない日韓関係ですが、この関係を国際映画研究会会長であり出版プロデューサーの但馬オサム氏は、「日韓関係はSM共依存の関係」と言うまったく今までとは異なる観点から評論しております。(著書「韓国呪術と反日」より)

但馬氏は、竹島問題を取り上げて、「トリオリズム」であると述べております。トリオリズムとは、SMで言うところの三角関係で、芥川龍之介の「藪の中」という小説での表現が一番参考になると言うのです。
盗賊が夫の目の前でその妻を犯す・・と言う事件で、盗賊と夫、そして妻の証言がそれぞれ微妙に食い違うというドラマ展開で、結局真相は読者にも判らないという小説です。(だから「藪の中」ですね)

但馬氏は「竹島を見ると要塞化が進んでいるが、その悍ましい姿はまさにコンクリートの貞操帯であり、反日のエロスである」と述べております。
この解釈は、竹島(独島)を「自分の妻」に例えた45年前の「李東元外務部長官」の発言から導き出したものです。

李長官の時代、野党の議員だった金大中氏も、「あえてその喩えを使わせてもらうなら、見知らぬ男が私の妻を自分の妻だと主張するようなことがあれば警告して怒鳴るべきことではないか」と述べたそうです。
また、2013年に東亜日報は「独島は、韓国人にとってただの小さな無人島ではなく、苦しい植民支配の旨の痛い象徴であり、忘れたい歴史の序幕に登場する忘れることの出来ない恋人のような存在だ」と書いているそうです。

従軍慰安婦問題は、韓国の持つ「寝取られコンプレックス」が表出したもので、それが「キャンプフォロワー」であったという決定的証拠が出てきても、韓国がそれを認めない理由だそうです。
ようするに韓国にとって、日本人は「サディスト・ジャパン」でなければならず、そのサディスト・ジャパンを肯定してやまないマゾヒスト・ジャパンが日本に居ると言うことだそうです。

これを但馬氏は「歴史問題としてサディスティックに日本を非難することでマゾヒスティックな感情も満足させている韓国」と表現し、「仮面性マゾのサディスト」と韓国を評価します。
そして、日本はその逆で、妄言に謝罪することなどを見ることで「仮面性サドのマゾヒスト」と評価し、「仮面性マゾのサディストと仮面性サドのマゾヒストの関係にあるのが日韓関係であると結論付けます。

そしてこの関係は、単なるSM関係よりもドロドロした抜き差しならぬものになって行くことは当然で、これをSM共依存関係と言うのだそうです。

但馬氏はこの韓国の「寝取られコンプレックス」が新興宗教などにも表れていて、キリスト教なども「アダムとイブ、そして蛇の関係」を、このコンプレックスで解釈しているそうですね。(旧約聖書のシャーマニズム的解釈なのでしょうか?)

こんな韓国は無視するのが一番なんですが、日本から無視されることを一番嫌がる韓国です。
今回の産業革命遺産問題も、韓国の主張というより「無視されたくない」という感情が見て取れないでしょうか。
日本は常に韓国の下に居る存在で、仮面性マゾのサディストを満足させてくれる仮面性サドのマゾヒストでなければならないと言うわけです。

この悍ましい関係からどうやって抜け出すか、ともかく相手は隣国であり、引っ越しは出来ないわけですからね。

2015年7月12日日曜日

成立するか、安全保障関連法案

安倍政権の核である安全保障関連法案が衆議院で集中審議されています。野党民主党と維新の党が提出した対案の実質審議が10日の国会でなされました。

憲法9条の解釈変更で、集団的自衛権行使を容認使用と言うものですが、対案として出してきた野党の法案「維新案」は、集団的自衛権の行使を日本周辺に限定しようと言うものです。
また、対案では経済的理由による自衛権発動を排除しているとか。長谷部恭男早稲田大学教授が「集団的自衛権行使容認」を憲法違反と述べたことから、、民主党など野党の追及もなされているようですが、他の憲法学者の中には「合憲」とする意見もあって、長谷部氏らの違憲判断もその土台はあやふやで、長谷部教授は、「維新案なら合憲」などと述べているようです。

防衛大学校名誉教授の佐瀬昌盛氏は、「ともかくこの安全保障関連法案は判りにくい事おびただしい」と批判していますが、その判りにくさをもたらしたものとして、「政府の覚悟の無さ」が原因と述べておられます。

我が国は第二次世界大戦を戦ってから、アメリカに敗北し、武装解除を余儀なくされ、そのまま70年間戦闘活動を封印してきました。
今だに「それでいい」と思っている識者も多いようですが、中共の台頭によって日本周辺への侵略が行われ始めたことが、「それでは済まない」と言う事態が生み出されて来ております。

中共は、経済が破綻しこれから長い不況の中に入ると思われますが、その国民の不満を外に向けるには、日本との戦争が一番良いとする考えもあるようですから。
中共からすれば、アメリカと事を構えることは出来ませんが、武装解除されたままの日本となら戦えるという思いがあっておかしくありません。
南シナ海の要塞島建設や、東シナ海のガス田の新たな海洋プラットホームの建設などが、すべて日本のシーレーンに対する脅威になることは明らかです。石油封鎖で日本を締め上げ、日本を挑発しようとしているように見えます。(戦前のABCD包囲網がうまく行ったからではないでしょうか)
ですから安全保障関連法案(集団的自衛権行使容認)の成立が必要になるわけです。

安倍首相は、「維新案」によって安全保障関連法案の国民の理解が深まったとして、「維新案と政府案を比べながら審議が深まり、決めるべき時には決めていただきたい」と述べました。
二階俊博総務会長は、「いよいよ、衆院で採決する運びにあいなっている。週が明ければ重大な局面を迎える」と述べました。
来週中(16日)に衆院平和安全法制特別委員会と本会議で採決され、衆院を通過させるつもりのようです。

これを受けて、サヨクが企画する12日(日曜日)の安全保障関連法案反対のデモが国会前で企画されているようです。
また、「頑張れ日本!全国行動委員会」も同日に安全保障関連法案推進のデモを国会周辺で行うそうですから、衝突も懸念されます。
日本のマスコミは「推進」側のデモは放送から外すでしょうが、外国の新聞記者も取材に来るようですから、日本国民は知らなくても海外の人達は賛成と反対の国民が居ることを知るでしょう。

どうやら今回は「集団的自衛権行使容認」という憲法解釈の変更が成立するでしょう。しかし、本筋が憲法改正であることを忘れてはいけません。
GHQが作った憲法だとか、この憲法によって日本の平和が守られてきたなどの意見はともかく、少なくともこの憲法では「拉致被害者の奪還」が出来なかったことは歴然とした事実です。
国民が拉致され、その奪還が出来ない憲法の縛り・・・国家主権が侵害されても何もできなかった憲法ということになる訳です。

野党とサヨクが言う「憲法を変えて戦争できる国にしようとしている」とか、「徴兵制が復活する」「子供たちを戦場に送るな」などというプロパガンダは、戦争と言うものを「第二次世界大戦」の頃を想定して言っているようですね。
「軍事学」を大学の講座から消したりしましたから、サヨクなどは近代戦が判らないのではないでしょうか。
もはや「第二次世界大戦」時代の戦闘とはかなり違っております。まあ中共がどういう戦闘を意図しているかは判りませんが・・・

兵器の技術は進み、それによって戦略も戦術も日進月歩で変化しています。安全保障関連法案も集団的自衛のあり方も常に新兵器の特性を生かして立てなければなりません。
そうすることで戦争抑止効果を出し、平和を守るのです。平和とはそういうものです。

2015年7月10日金曜日

台湾総統選挙・2016の行方

支持率が低迷する台湾の馬総統です。中共が日の出の勢いで経済大国にのし上がってきた8年ほど前、親中派の総統として着任して以来、2期目を迎えてその任期もあと半年。
中共は胡錦濤主席から習近平主席に代わり、その経済も陰りを見せ始め、最近では株価下落に歯止めが利かなくなり、多くの株式がストップ安になっています。
それと同期するように、馬総統に支持率が下がり、国民党は危機をk迎えております。

来年2016年の1月16日に総統選挙が行われることも決まり、民主進歩党(民進党)からは才女「蔡英文主席(58歳・クリスチャン)」が立候補することも決まりました。

しかし国民党は、昨年の統一地方選挙で大敗を喫してからなかなか総統選挙の候補者が決まりませんでした。
馬主席が地方選挙大敗の責任を取って党主席を降り、変わって朱立倫(新北市長,54歳)になりましたが、この朱立倫氏が総統選挙には出馬しないと表明したことから混迷を続けていたわけです。

この国民党候補に名乗りを上げたのが「洪秀柱」女史(67歳)だそうです。
洪氏は,知名度は相対的に低く,党内に自分を支持するグループもなく,そもそも選挙を戦えるのか疑問視され,「途中で降りるに違いない」と嘲笑さえされていた人物です。
しかし洪氏は、党内のベテラン政治家が火中の栗を拾おうとしないことを批判し,自分への支持を懸命に訴えるキャンペーンを1人で始めたのです。

当初支持率が低迷していた洪氏でしたが、めげずに闘う姿勢が共感を呼び,また,朱立倫氏への失望の裏返しで洪氏が深藍の支持者を徐々に引きつけるようになりました。洪は当初党内で孤立無援の状態でありましたが、新党系のグループが支援に動き出し、6月に入って洪の支持率は大きく動き始めます。

戦闘性が強い洪氏の性格から、中身がないと言われる蔡英文氏と意外に戦えるのではないかという期待も生まれ、洪氏が国民党を代表して出馬することへの党内支持率が50.7%となって、立候補が確定されたわけです。

台湾研究フォーラム会長の永山英樹氏によりますと、日本国民は国民党の「現状維持」政策が平和と安定をもたらし、民進党の「台湾独立志向」がそれを脅かすとの印象を持たれている方が多いようですが、実際は少々違うと言うことです。

確かに民進党は党の綱領に「台湾独立」という目標を掲げております。しかしそれを現在は凍結中にしています。
台湾独立を目指すと言うと、現在はどこかの属国であるような印象を与えてしまうためです。
台湾は現在も独立し、主権を持った国家なのです。ただ、国連加盟国が中共を承認し、その中共が台湾は中共の一部と言っているに過ぎません。台湾企業が中共とのつながりを深めようと、経済関係がいくら緻密になろうと、「台湾は国家主権を持った台湾である」という立場が民進党と言うことなのです。
ですからこの総統選に対しても、民進党は「現状維持」を主張しております。

一方、国民党候補の「洪秀柱氏」は、「一中同表」を唱えているそうです。これは民進党の「現状維持」に対して「現状変更」を訴えているわけです。
一国二制度ではなく、同一制度(つまり共産化)しようという政策で、「両岸和平協定」の締結が含まれるとか。

昨年の統一地方選で、馬総統は「一中各表」を掲げて敗退しました。「一中同表」と言うのは北京政府と同じ考えです。これで洪秀柱氏はどのような説得で台湾国民の支持を取り付けるつもりでしょうか。

永山氏は、台湾には、台湾ナショナリズムと中華民国ナショナリズムがあって、中華民国ナショナリズムが次第に小さくなっていると分析します。
前回の総統選挙は2012年でした。その時はまだ胡錦濤主席の時代です。習近平主席になってから中共の経済は崩壊に向かい始めています。

上海株は急落し、社会主義国特有の国家コントロールは効かなくなってしまいました。総合指数は、約3週間前に比べて30%もダウン、人心が乱れたためか畑の西瓜は白い泡を吹き爆発したりしています。
こんな中共に「一中同表」と述べている洪秀柱氏です。

今後6カ月で中共の経済はどうなるでしょうか。そしてそれが台湾の総統選挙に与える影響は、いかになるでしょうか・・・

2015年7月8日水曜日

同性愛者ら訴えは合理的か?

東京都渋谷区の長谷部健区長(43歳)は、全国初となる同性カップルに「結婚に相当する関係」を認めるパートナーシップ証明書について、10月末の発行を目指す考えを示したと言うことです。
このパートナーシップ証明書は性的少数者への支援策として打ち出されたようですが、性同一性障害を持つ一部の人々からは、「余計なお世話だ」というような意見も出されています。

区内在住の20歳以上の同性カップルが対象となり、男女平等や多様性の尊重をうたった条例となっていますが、意味はあるのでしょうか。
取得すると、事実上の「夫婦」として区営住宅への申し込みなどが可能となるそうですが、これまでも夫婦としてでなくて区営住宅への申し込みは出来たと言うことですね。

事実上の「夫婦」と言う裏には、当然「相続権の問題」が派生します。この点で国税庁との話は付いているのでしょうか。もし付いていなければ一方が死亡時には問題になるでしょう。
公式な遺言が無い場合、国税庁は生き残っている方を婚姻と同等に相続の半分を無税にするでしょうか。そこが気になるところです。

そして、もしこのような相続権が認められるとするならば、この条例を利用した資金移動や闇取引がおこなわれる可能性はないのでしょうか?
脱税はこのような法律の隙間をよく利用します。このような条例がその隙間を作ること、長谷部健区長は認識しておられるのでしょうか。

また、同性愛者の集団が日弁連に人権救済を申し立てたそうです。「同性同士の結婚を認めないのは法の下の平等に反して人権侵害だ」と言うのがその訴えの内容だそうです。
「性別を理由に引き離さないで」とか「結婚制度が欲しい」などと訴えた同性愛者は455人。その中の一人である牧村朝子氏(28歳)はフランス人女性とフランスで結婚している同性愛者で、日本に来てパートナーの在留資格を認められないことを挙げて、「なぜ書類上の性別を理由に家族が引き離されなければならないのですか」と問い掛けたそうです。

同性愛に対する問題は二つの側面を持ちます。一つは宗教上の偏見で、教義でそれを認めていないため社会がそれを阻害するという問題です。
もう一つは「行政として、それを男女の夫婦と同一的に扱えるかどうか」という問題です。

宗教上の偏見は大体において「悪魔的」という評価となり、集団リンチ、宗教裁判などによる処刑、あるいは村落などからの追放がなされてきたように思います。
欧州キリスト教圏ではこのようなことが一般的だったのではないでしょうか。キリスト教圏と言っても北方の寒くて穀物が取れない地域(食えない地域)からこのような偏見が始まったと考えられます。

日本など、食糧事情が良かった地域では同性愛という概念は無く、そういう関係になることには寛容であったようです。男女のセクシャルな部分と「婚姻」とは関係が無く、婚姻は家と家のつながりを認める意味の方が強かったようです。だから子供が出来ない場合は側室でも妾でも良かったわけですね。
妾の子供でもそれほど差別はされていなかったと思います。相続発生時を除けば・・・
神道など、宗教的にも問題視はされておりません。

同性愛問題を取り上げる場合、キリスト教社会をもっと研究する必要があると思います。イスラムは今でも同性愛は厳禁で、発見されたら死刑のようですが、600年前のキリスト教社会も似たようなものだったと思います。(イスラムはキリスト教より600年ほど遅れて出来た宗教です)
それを人権問題として止めさせたことが、近代化と言うわけで、その背景には文明の発達で「食えるようになった」ということがあるのではないでしょうか。

同次元で日本に持ち込むわけで、「日本はアメリカが近代化してやったのだ」という差別認識があって、そこから「日本は同性愛者に対して偏見がある遅れた社会だ」という欧米優越感も働いているように思います。
むしろ遅れていたのはキリスト教社会じゃないかと思うのですけどね。

さらにまずいのは、この「日本に対する偏見」にサヨクが便乗していることです。同性愛者に対して偏見がある遅れた社会である日本・・という切り口は、ここを使って日本社会を破壊する道具に使う陰謀があるように見えることです。

行政上から考えると、男女の夫婦は将来の社会を担う子供を育てる可能性を含みますが、同性の夫婦にはそれはありません。
行政は未来の社会をも考慮すべき機関ですから、同性夫婦に対してはそれほどのサービスを与える必要はないはずです。これは差別ではなく「社会の合理性」なのではないでしょうか。

渋谷区の条例には、「男女平等や多様性の尊重」とありますが、この多様性は何を指すのでしょうか?
近い将来、ロボットも性の対象となることが考えられますが、ロボットとの婚姻も含んでいるのでしょうか。
ロボットとの婚姻が含まれ、ロボットにも相続権があるとなれば・・・その瞬間に相続税は無くなりますね。

2015年7月7日火曜日

「勝利」の裏に破綻・ただし経済だけ

ギリシャのおかしな投票が終わり、「オヒ(ノー)」が勝ったと叫んでいます。EUが求める厳しい緊縮策を受け入れるかどうかを問う投票結果です。

ようするに、放蕩息子の使い過ぎで破綻した家族が、高利貸から督促を受けて、家族で相談した結果「返さない」ことに決まったというわけです。
こんな理屈が通るなら、借金なんかどうでもいいわけで、いくらでも借金ができることになってしまいます。

もちろん、これでギリシャの借金がなくなるわけではありません。このような事が起きるであろうことは、EUにギリシャが加盟した時から判っていたことで、今後はスペインやポルトガルなども破綻に直面するのではないでしょうか。

ギリシャにしろ、スペインやポルトガルにしろ、産業革命から取り残された国家で、農業を中心にやってきた国家です。
そこにドイツを中心にした近代産業国のグループに入れられて、その通貨であるユーロで工業製品を爆買いしたのでしょうね。や、させられたのかも知れません。

もともとユーロの発想は貿易の障害となる経済の国境を取り払ったものです。同じ通貨で関税もなくしたわけですが、貧富差を解消することは出来ません。
農業国と産業国では生産の手段が異なっていますし、産業は量産でコストを下げようとしますから常に瀬さん過剰な状態になります。

この過剰生産をEUという共同体の中で売り捌こうとするわけですから、農業国にとっては不利なわけです。
さりとて、新しい車は欲しいし液晶テレビも欲しいわけですから、結果としてこのギリシャのようになるわけですね。

この投票で、財政再建策が拒否されたわけですから、今後も通貨を発行して財政赤字を膨らませるわけです。
ユーロは発行出来ませんから、元の通貨であるドラクマを発行します。そして給与も年金もドラクマで支払うことになります。

最初は1ユーロは1ドラクマにするそうですが、すぐにドラクマは1ユーロ:0.xxxドラクマに下がってしまうでしょう。こうしてギリシャ国民は放蕩の付けを払わされることになります。
輸入物資が高くなって、とても買えなくなるでしょう。そうすると、ドイツなどの先進産業国で作った製品も売れなくなってしまいますけど。

安くなったドラクマを狙っているのがロシアと中共のようです。しかしギリシャ国民もしたたかですから、今後どのようになって行くかは判りませんね。

貿易に関して言えば、例えば「ギリシャのワイン」が安くなるわけです。すると各国はギリシャからワインを輸入するようになるでしょう。
ギリシャのワインが他国のものと比べて格段においしければ、飛ぶように売れるでしょう。その分他国のワインが売れなくなりますけど。

ワインは工業生産物ではありませんから、生産量を急激に増やすことは出来ません。そうすると市場では価格が上昇していきます。
ギリシャ国民が奴隷のようにワイナリーで働かされても、なかなか生産量は上がらないでしょう。価格が上がれば貿易商社が儲かり、やがてギリシャ経済にも良い得教が出て来ることでしょう。まあ現実には商社機能が儲けてなかなか生産者には利益は回りませんけどね。

ギリシャのワインだけで経済が好転するとは思えませんが、他国にとって、ギリシャの安くなった人件費はある意味で魅力です。
質の良し悪しはありますが、ある意味でギリシャ国民は今後「奴隷のように働かされる」かもしれませんね。
まあ工場労働も考えようによっては楽しい職場なんですけどね。

こうして考えてみれば、緊縮財政などまったく意味がないことが判ります。日本に置き換えれば、ほとんどの製品は日本国内で賄えますし、国民は労働が好きですから緊縮財政などすべきではないことになります。

お金は、しょせん紙切れに過ぎません。電子マネーは帳簿上の数字に過ぎません。国家の借金などギリシャ国民にとってはどうでもいいことなのです。
輸出できる製品を、楽しく作れば良いだけですからね。

しかし・・・中共の破綻はこんなものじゃないですよ。なにしろ「民主主義」ではありませんからね。

2015年7月6日月曜日

始まったアメリカ大統領選

オバマ大統領の任期はまだ1年半ほどもありますが、すでに候補者間での論戦の火蓋が切られているようです。
そしてそのテーマは軍事大国化して南シナ海などに侵略を始めた中共、習政権の問題のようです。

民主党のヒラリークリントン氏は、東部ニューハンプシャー州で演説し、中共によるサイバー攻撃や南シナ海岩礁埋め立てを強く批判しました。
中共の平和的な発展を望んでいるとした上で、「私たちは気をつけなければならない。人民解放軍は急速に膨張しており、造ろうとしている軍事施設は、フィリピンなど米国の同盟国の脅威となっている」などと演説しました。

このヒラリークリントン氏に対して、若さをアピールして大統領選に出馬を表明したのが、前メリーランド州知事のマーティン・オマリー氏(52歳)です。
しかし、このオマリー氏は国内問題だけ、即ちヒラリークリントン氏の年齢とか、「大統領という職は(クリントン、ブッシュ)両家の間で継承し合う王冠ではない」という演説で徴収に訴えているように見えます。政策的なことが見えてきません。
クリントン候補は「最年少候補になれないことは分かっているが、私には大きな強みがある。すでに髪を染めているから、ホワイトハウスに入ってから白髪になったと思われない」などとジョークを飛ばし、余裕を見せております。

一方の共和党、こんどの大統領選挙で政権を奪還出来ないと、かなりダメージを受けるとのことで、ブッシュ元大統領の弟に当たるジェブ・ブッシュ氏(62歳)が立候補しました。
しかし、ブッシュ・パパは「増税断行」をしたということ、そして兄ブッシュは「アフガニスタン、イラクでの2つの戦争」という「亡霊」を持っているジェブ・ブッシュ候補です。
国民に人気はいまいちで、クリントン氏が51%の支持を集めたのに対し、ブッシュ氏は43%の支持と、形成は不利なようですね。

共和党からは10名の候補者が立候補したとか。その中でジェブ・ブッシュ氏よりも支持率を集めているのがマルコ・ルピオ候補(43歳)です。
両親はキューバからの移民者、宗教はカトリックというルピオ氏は、2011年に初めて米上院議員として当選したという、まだ青年の面影を残す候補者です。

カトリックらしく、「家族」こそが社会でもっとも重要な社会単位と述べるルビオ候補は、卒業しても就職できず、多大な学生ローンを抱えさせられる大学を改革すると言いきります。そして、オバマケア(国民皆保険)の撤廃するそうです。

そして、国防の強化を行い同盟国をきちんと支援すると述べました。ならず者国家に媚びず、イランに対して媚びることもしないそうです。
「キューバ政権の抑圧的な性質は今も変わらない」として、オバマ政権の対キューバ協調姿勢に対しては強く抗議をしております。

世界的に、民主主義や人権などが後退している状況を食い止め、アメリカの国際的なリーダーシップを再確立して、妊娠中絶や同性婚に反対する立場を鮮明に示しました。

ルビオ氏はキューバ移民を親に持つため、移民の苦境はよく知っております。2013年、彼は違法移民に恩赦を与えて、国内に在住する権利を与える法案を支持しました。
そのために保守系団体などから信用できないとの評判となり、その挽回策としての演説だったのかも知れません。
この演説の効果かどうか、支持率がジェブ・ブッシュ氏よりも上回ってきたそうですね。

ならず者国家の中に中共も入るのかどうかは判りませんが、彼は中共を明らかに警戒しています。より強硬な対中包囲網を確立しようとしているようにも見えます。

演説のうまさには定評があるようですが、オバマ大統領も演説のうまさで勝ち抜いてきた人ですから、演説だけではよく判りません。
それでもまあ以下の演説を聞いてみてください。(英語のみです)
http://www.cnn.co.jp/video/14262.html

オバマ大統領を除けば、アメリカはこのところクリントン一家とブッシュ一家の政権争いだったように思います。
そんな状況に嫌気がさしているアメリカ国民も多いようです。もしかしたらルピオ氏は、そんなアメリカ国民の期待を背負って共和党候補として台頭してくるかもしれませんね。

日本にとっては、ともかく強いアメリカに戻ってほしいのですけどね・・・

2015年7月4日土曜日

我が国の安全保障、国民の意識

集団的自衛権行使を限定容認する憲法解釈変更が閣議決定された直後、安倍政権の支持率が45.6%と大きく下落しました。
そして今回、審議中の安全保障関連法に関して審議中の安倍政権の支持率が46.1%と再び下落しています。

世論調査では、集団的自衛権の行使容認を含む同法案に対し、「それを必要とする」と答えた国民が49.0%で、「必要としない」と答えた国民は43.8%でした。
もっともこの調査は産経新聞社系列の調査であって、朝日新聞社系の調査ですと逆だったりしています。

この国民を二分するような状態が生まれているのは、国際社会の現実に対応しようとする国民と、理想の国際社会に向かうという夢想をまだ持っている国民が、分裂して存在しているからではないかと思います。

外務省の調査では、戦後70年の日本が平和だったのは「平和憲法」があったからだとする国民が64%であって、日米安保があったからとする国民が51%だったそうです。
このアンケートは複数回答が可能なものだったそうで、平和憲法と日米安保の両方と答えた人が多かったことになるのでしょう。
しかし、この平和憲法と日米安保の組み合わせこそ、戦後レジームそのものではないかと思うのですけど。

同じ外務省のアンケート調査で、安全保障に関心があると答えた国民は72.1%だったそうです。23.4%の人達は「難しい事柄が多く、何が問題なのかわからない」という理由を挙げています。
こうなる原因は、マスコミなどの安全保障にかかわる報道姿勢にあるように思います。「今、平和なんだからそれでいい」という発想ですが、これは「原発不要」とする「今、電気が来ているのだからそれでいい」という考え方と同じです。現実がどうなっているのか、本当のことを知らせていないからこうなってしまうのではないでしょうか。

インターネット上には、外務省のページもありますし、各国会議員のページもあります。また、専門家による解説記事も多く出ていますから、自分で調べればいくらでも我が国を取り巻く安全保障の情報は入手できます。ただ、マスコミだけを情報源としていますと、混乱するかもしれません。それだけ日本のマスコミにはまだ偏向があるからだと思います。特にテレビの偏向報道はすごいものです。

例えば、池上彰氏の番組で日韓関係を報道した時、韓国の女学生へのインタビューで「私は日本が大嫌いです」というテロップ(字幕)が出ましたが、韓国語の判る人が聞いていたらこの女学生は「多様な文化があって、日本は面白い」と日本に対し肯定的な発言をしていたことがわかりました。
間違いなのか、意図的なのか、ともかくすぐバレるようなことも平気で行うマスコミの偏向体質なのです。

自民党若手議員の勉強会(文化芸術懇話会)に呼ばれた百田尚樹氏が、「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」と発言しました。

沖縄の2紙とは、琉球新報と沖縄タイムズのことであり、かつてこの2紙は沖縄に保守系の新聞社が出来そうになった時など、その販売を妨害したりして潰した経緯があります。サヨクというよりも沖縄県民を真実から遠ざけ、反日的なイデオロギーに特化した偏向で県民を洗脳していることは、すでに周知の事実です。
「日付以外は嘘ばかり」とか、「新聞と言うより単なるアジビラ」とまで言われている新聞で、曾野綾子氏などは「この2紙を見ていると朝日新聞がまともに見える」とまで揶揄された新聞社です。
すでに沖縄でもこのことに気付いた一部県民が、「琉球新報・沖縄タイムスを糺す県民・国民の会」というグループを作り、地元新聞の健全化を図ろうと必死に戦い始めています。

この沖縄2紙は、百田尚樹氏に対して「百田氏は言論弾圧をしている」などと激しく抗議をしておりますが、百田氏の方は「沖縄2紙が言論封殺をしているからつぶさないといけない」と述べているのですから、どこが言論弾圧なのか、あるいは封殺なのか、双方ともに実例を挙げて討論したらいかがでしょうか。
私には百田氏の発言が言論弾圧などになるとは思えませんけど・・・

安倍首相が掲げた「戦後レジームからの脱却」は、アメリカの懸念を誘いました。しかし隣国中共のあまりにも独善的で国際法無視の行動によって、その懸念が払拭され始めています。
日本国民も、戦後に掛けられた連合国の呪いから、今やっと半数くらいが目覚めようとしています。
安全保障の問題は、戦争を誘発しないようにする問題です。そのために兵器類も変わりました。第二次大戦時と同じように見える兵器でも、あの時とは全く異なる操作・性能を持っています。

経済破綻している仮想敵国・中共の暴走による戦争誘発を、かろうじて抑止しているのが日米安保であり、安倍政権であることは明らかなことです。それが判らない半分の日本国民には、早く気付いてほしいものですね。

2015年7月2日木曜日

ギリシャ、デフォルトの危機

ギリシャが今、デフォルトの危機を迎えています。IMFから借りたお金が返せないわけですね。
解決策として、緊縮財政を強いるユーロに対し、その緊縮財政反対のデモが行われているようです。しかしいくらデモをやっても、借金は消えないことは確かです。

そんなギリシャにお金を貸したIMFの甘さも指摘されていますが、諸悪の根源はユーロにあるのではないでしょうか。
EUが求める緊縮財政に反対するチプラス首相支持派は、左派系市民ら数万人が参加した「緊縮反対」の集会とデモが行われたようです。
そして、緊縮反対が受け入れられない場合は、「ユーロ圏からの離脱も仕方ない」という声も出ているようです。

しかし、野党からは「現政権は、ユーロ圏から離脱することで、共産主義体制を構築しようともくろんでいる」との批判も出ていて、約2万2000人が終結したデモでは、「ギリシャは貧しい国。ユーロを必要としている」「ユーロから離脱すれば、未来はない。それだけは回避しなければならない」などと訴えていたようです。

今年2月、ユーロ側はギリシャに対し借金がデフォルトしないように回避策を6月までに作成するようにとの指示を出した訳ですが、結局何も出てきませんでした。
怒ったユーロ側は、7月1日からIMFからの金融支援を完全にストップさせました。その前からギリシャの銀行ではユーロの取り付け騒ぎが起きていて、降ろしたユーロを箪笥預金にしだしたのです。

このユーロを銀行に戻させて、替わりにギリシャのローカル通貨である「ドラクマ」を渡すということにしたようです。
ドラクマ紙幣は政府発行紙幣ですから、いくらでも刷ることが出来ます。こうしてユーロを市中から回収し、借金の返済に回させるわけです。

そのための法律、すなわち国内においてはユーロの流通を禁止する法律が出来るかどうか、そこが問題ですけどね。
当然ドラクマ紙幣はギリシャ以外では使えません。こうして実質的なギリシャのユーロ離脱を図る欧州なのです。

今後、ギリシャの公務員、あるいは年金生活者は、給与などをドラクマで受け取ることになります。そして海外に向かう場合は、そのドラクマをユーロに変えて持ち出しますから、そこには為替レートが介在することになります。

これがギリシャのユーロ離脱になるのかどうか、そこは政治的思惑が働くでしょうが、しかし国内をドラクマにすれば、実質的には誰が考えてもユーロ離脱ですね。

ユーロは通貨だけでなく、加盟国内を移動する時のビザの発行を必要としない取り決めがあります。そこがどうなるか、ギリシャ人だけがユーロ圏を移動する時はビザが必要となるかどうか、今後はそこが注目されるでしょう。

なぜなら、中共が必死にギリシャに手を伸ばしていたのは、このユーロ特権が欲しかったからです。ギリシャを窓口にして、欧州全土(ユーロ加盟国内)を蹂躙する計画を立てているからです。
新シルクロードは、いわば中共の欧州侵略の道でもありますから、ギリシャがこのユーロ特権を失えばこれまで何でギリシャ国債を買ってギリシャ経済を支えていたのか、その問題も出てくるわけです。

中共にとって、ギリシャがドラクマになっても問題はありません。欧州への輸出で稼いだユーロを持っていますから、それを持ってギリシャから欧州に入り、そのお金でドイツやフランスの土地を買いあさり、そこに中華街を作って謀略の限りを始められればいいわけです。

しかし、このユーロ特権が失われれば、ギリシャから他のユーロ加盟国に商品を移動する場合は通関手続きが必要になり、結局今までと同じになってしまいます。
中華思想に基づいた新シルクロード計画の、大きな挫折となるのではないでしょうか。

中共の経済が次第に悪化していることはご存じのとおりですが、ここにギリシャ経済の悪化も加われば、中共の世界戦略も大幅に変更しなければならなくなるでしょう。

ギリシャ問題が世界経済に与える影響はそれほど大きくはありません。ですから昨今のギリシャの混乱でも日本の株価が大きく揺す振られることはありませんでした。
しかし、中共の経済が影響を受けると、世界的に波紋が広がるでしょう。

ギリシャにとって、ドラクマの対ユーロのレートが安くなることは、輸出にとって有利なはずです。外国企業は、相対的に人件費が安くなったギリシャの国民を使って製品を作り、欧州各国へ輸出すれば利益が出ます。
こうしてギリシャ国民が働けば、ギリシャの経済は次第に良くなっていくでしょうが、これをギリシャ国民は「外国の奴隷となること」と捉えるのでしょうか。

しかしどうあっても、国民が働かなければ(生産性を上げなければ)国家が成り立たないという現実は絶対に変わることはありません。

2015年7月1日水曜日

映画「エクス・マキナ」・人類は滅びるのか?

ダッチワイフと言う言葉がオランダの人達に不快感を与えると言うことで、ラブ・ドールという呼称に変わり、やがてセックスドールと一般的に言われるようになりました。

この隠微な世界にも最新技術の手が伸びてきたようです。ついにここまで来たか・・・と思わせる映画が来ました。
そのタイトルは「エクス・マキナ」です。
予告編は・・・
https://www.youtube.com/watch?v=9lviJ605Wfw

「人工知能の発達は、人類に終焉をもたらす」と最初に警告が出る、このSF映画の本当に恐ろしい部分は、実は映画の中ではなく、現実にあるように思います。
http://wired.jp/2015/06/26/flexible-colour-display/

ここでは、超薄型のディスプレイとして扱ってますし、衣類への適用などと述べていますが、ロボットスキンに使用すれば、微妙に変化する皮膚の色を再現することが出来るでしょう。

さらに・・・
http://wired.jp/2015/06/21/realdoll-is-working-on-ai-and-robotic-heads-for-its-next-gen-sex-dolls/
(このサイトはリンク出来ませんので、コピーしてアクセスしてください)

ここでは「不気味の谷」に落ち込まないように、人形であることを意識させるようにすると述べております。
不気味の谷とは、この手の人形はあまりリアルにすると気味が悪くなる(不気味の谷に落ちる)という意味で使われる言葉です。確かに蝋人形館などで見るリアリティには不気味さを感じますからね。

でも、それは動かない人形であるからであって、もしそれが動き、そして会話が出来るとしたらどうでしょうか?
ユーザーはさらなるリアリティを求め始めるのではないでしょうか。
やがて人類は男も女もこのラブドールに夢中になって、やがて滅びていく・・というのが背景にある本当の怖さかも知れませんね。

この手のラブドールが本当に人類の終焉をもたらすものになるのか、それとも人類の救世主になるのか、それはまだ判りません。

この技術が新たな売春の手段となり、闇の世界で新たな資金源となり、高級売春クラブなどに使われる可能性もあります。それでもこの取り締まりは難しいでしょう。人身売買の問題は無いわけですからね。

やがてここで使われているロボット達が暴動を起こして人類を襲ってくると言うのはホラー映画のシナリオです。映画は得てして破滅が好きですから、エクス・マキナのようなシナリオになります。

しかし人類にプラスメリットがあることも忘れてはいけません。
「性科学」の一分野として、新たな「生殖医療(精神部分を含めた)」として使われていくことも考えられるからです。そしてそれは結構重要な部分であると考えます。

生殖医療として捉えた場合、遺伝子病の克服とか、セックス依存症、暴力的性衝動などの治療にも生かせるように思います。
従軍慰安婦の虚構問題で、戦時売春婦が世界的な問題であることが判りましたが、抑圧された性が暴力を誘発することは心理学などでも指摘されているところです。

馬や牛などは精液を取るための木馬なども用意されているようですね。「当て馬」などと言う言葉も、この生殖技術に関わる言葉と捉えられるでしょう。

さて、エクス・マキナのような映画は欧米だからこそ出来る映画のような気もします。我が国の文化は「人形浄瑠璃」などにも見られるように、人形をいかに本物らしく見せるか、そこから文化芸能の発達を成し遂げてきた文化です。
日本エレキテル連合が作ったコントにも、ロボットラブドールが登場し、人気者となっていました。我が国の文化は、人類破滅のシナリオではなく、お笑いのネタなどにしてしまう特性を持っています。

きっとそのうち「ロボティック吉原」などを扱った落語やコントが出てきて、我々を楽しませてくれるのではないでしょうか。