2016年1月31日日曜日

甘利TPP担当大臣、辞任

やってしまったからしょうがない・・・と言えばそれまでですが、どうも釈然としない辞任劇ですね。受け取ったお金は100万円、それが犯罪だと言う認識は全くなかったようです。

この事件、「あっせん利得処罰法違反」という罪になるようですが、今の所はまだ疑惑です。
事件のあらましは、まず「独立行政法人都市再生機構(以下URと記述)」と業者の間に発生した道路用地買収をめぐるトラブル(産業廃棄物処理に関するもの)に対して、甘利大臣の公設第一秘書がUR側との交渉に介入し、URに2億2000万円の補償金を支払わせたことから始まるようです。

業者はその謝礼として公設第一秘書に500万円を謝礼として支払ったそうです。このうち400万円は、「自民党神奈川県第13選挙区支部(代表者は甘利氏)」に寄付として納めました。ところが、この支部の政治資金収支報告書には、寄付100万円の記載しかなかったそうです。

その後甘利氏は業者からトラブルについての説明を受け、2度にわたって50万円づつ計100万円を受け取ったと言うものです。

この一連の流れ、古典的とも言える「口利き」での謝礼金受け取りということになります。「政治とカネ」をめぐる問題で2002年に法律が制定され、2003年に施行された「あっせん利得処罰法」に抵触する犯罪となるわけで、そこを「週間文春」の記事では、「甘利大臣の秘書が『口利き』を平然と行って、業者から金をせしめていた。しかも、大臣自身も関わったり、現金を受領したりしていた」ということになったのです。

しかも文春側は、甘利大臣側と業者とのやり取りや「口利き」の経過に関して、録音や写真等の確かな証拠もあると言うわけです。

この都市再生機構(UR)というものは、関東大震災の義捐金をもとに大正13年に設立された「同潤会」にそのルーツがあるようです。
敗戦後、この同潤会はGHQによって解体させられ、その後継として出来たのが特殊法人・日本住宅公団です。

この公団はアパートなどを次々と建設し、住宅に困窮する勤労者のために住宅及び宅地の供給を行ってきましたが、住宅・都市整備公団法が1981年に成立したことで解散、そして新たにできた都市再生機構(UR)に業務が引き継がれたと言う経緯です。

役員の中に、国土交通省から来た人とか、財務省から来た人などが居ますから、なんとなく天下り先のような気もしますが、適任の方々と言えばそうかも知れませんね。

この機構の目的として、「都市再生の構想・企画、諸条件の整備等のコーディネートや、パートナーとしての事業参画など、民間事業者の方々へ新たなビジネスチャンスをご提供する」と理事長が語っておられますが、不動産の取引などには「裏社会」との関連も多く、きれいごとでは済まない事案も多いかと思います。

URから購入した土地に産業廃棄物が多く残っていて、その処理に莫大な費用が掛かってしまった業者が、それをURに訴え、トラブルとなって「口利き」を依頼してきたようなことだったのかも知れません。

このような場合、よくダーティビジネスの方々が割り込んできて、それが裏社会のビジネスとして多額のお金が流れ込むこともあったのではないでしょうか。

しかし今回は甘利大臣がその調停に入ったため、裏社会にお金が流れず、その腹いせとして、甘利大臣を嵌める計画を立て、週刊文春を誘ってこの一連の筋書が動いたのではないでしょうか。
そうでなければ、金銭授受の時の録音とか写真などがあるわけがない・・ように思います。

評論家の屋山太郎氏は、「甘利氏の疑惑を告発した『ネタ元』とタッグを組んで写真を撮ったり、録音したりするとか、はじめから甘利氏を罠に嵌めて『事件』にしてやろうという魂胆が見え見えだ。」と述べております。

また、屋山氏は「国会で安倍政権を責める材料が何もない野党にとって、甘利さんのスキャンダルは絶好のネタだった」として、「ところが、甘利さんは弁護士に調査を依頼して、あっさり辞任を表明した。ぱっと身を引いちゃった。疑惑の当事者が辞めちゃったから、もう国会に呼ぶわけにだっていかない。」として、甘利さんの辞任を戦術としてうまいと述べております。

そして、「甘利さんや菅さん、この2人には邪心なく、日本を良くしたいという一心で政治を動かしている。これだけは確実に言える。今回のスキャンダルで野党がいくらあがこうとも、今夏の参院選にはほとんど影響しない」と述べました。

屋山氏によりますと、「甘利さんに復帰のタイミングがあるとすれば、安倍さんが首相をやっている間しかない。1年ぐらい冷や飯を食って、それから重要ポストに復帰するかもしれない。」と言うことです。

政治には常に裏があります。そしてその裏に居る奴が売国者だと、超限戦を戦う中共などがそこにつけ入ってきます。
まあ、総務会長の二階俊博氏のような、大衆の面前でのパンダハガー(パンダを抱きしめる人=親中派)にも困りますけどね。

2016年1月30日土曜日

復元ゼロ戦、鹿屋航空基地上空を飛ぶ

大東亜戦争で活躍したゼロ戦が、アメリカから里帰りし、そして復元されて、2016年1月27日午後2時、海上自衛隊鹿屋航空基地から飛び立ち、基地空港上空をテスト飛行しました。

ゼロ戦の元搭乗員は、もうご高齢で鹿屋に赴くことは出来ませんでしたが、「ゼロ戦が鹿屋の空を飛んだ喜びを分かち合った。ゼロ戦の技術力も知ってほしいが、あの戦争において、傾きゆく天を支える気持ちで戦った仲間の思いを、若い人が知るきっかけにしてほしい。」と語りました。

このゼロ戦は、ニュージーランド在住でフライトジャケット製造・販売会社を経営する石塚政秀氏(55歳)が、2010年2月に米国人バイクレーサーから購入したものだそうです。
現在アメリカには飛行可能なゼロ戦(動態保存のゼロ戦)が5機あるそうで、この飛行機もそのバイクレーサーが飛べるものにしようとしていたのかも知れません。

購入後、石塚氏は失われている多くの部品を全てそのままの寸法(リベットの位置まで)で作り直したようです。それから日本国内での飛行を可能にするため、資金集めや、関係省庁との交渉を進めました。
相当の努力と、そして5億円以上の費用を掛けて、ほとんど全財産を使ってやっとこのテスト飛行に至ったのです。

その飛行の模様は次の映像をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=8JKMiCs7RCs

鹿児島県の鹿屋は、70年前に特攻隊が沖縄に向けて飛び立った基地です。知覧は陸軍の特攻基地であり、鹿屋は海軍の特攻基地でした。
このゼロ戦の操縦席横に取り付けられたカメラが、離陸の様子を捉えていますが、この光景は70年前の特攻のパイロットが最期に見た光景と同じものですね。きっと・・・

特攻を犬死にと言う人が居ります。しかしアメリカの当時の資料を見ますと、特攻の戦果は歴然としていて、そのアメリカ軍に与えたダメージがいかに大きかったかが判るそうです。
決して犬死などではなかったわけですね。

沖縄でも、あの時、凄まじい艦砲射撃で豪の中から出られず、水もなくなっていったとき、特攻機が現れると、その砲撃が島から特攻機へと集中するので、その間に壕から抜け出し水や食料を捜しに行けた・・と語る方がおられます。
そして「特攻隊の皆様にはとても感謝しています」と述べられています。

また、知覧は観光地になって「特攻隊員は可哀想」が中心になってしまったようですが、鹿屋は今も海上自衛隊の航空基地であり、そこには「特攻に限らず、軍人とは国を護るために死ぬのだ」というメッセージが活きているようだ・・とある人が語っておりました。

今回のテスト飛行には、アメリカからパイロットを呼びました。スキップ・ホルム氏(72歳)が飛行したのです。ゼロ戦の操縦が出来る人はもう日本には居ないようです。往年のセロ戦・パイロットはもう90歳を過ぎてしまっています。
アメリカはこのゼロ戦のような星型エンジンでもパイロットの資格が取れるそうですが、日本では取ることが出来ないそうです。

このゼロ戦のこれからについて所有者の石塚氏は、「この機体を、日本のいろいろな場所で飛ばしたい。そして飛ぶ姿を見て、今の日本人に自信を取り戻してもらいたい。」と語っておられます。
そのためには、若い人がアメリカでこの星形エンジンのゼロ・ファイターの操縦資格を取ってきてほしいですね。
そして日本全国の空港を飛び、このゼロ・ファイターを生み出した日本の歴史を、誇りを持って学んでほしいと思います。

敵国・中共は、このゼロ戦の飛行について早速クレームを付けてきました。中央テレビで「日本の(軍国主義復活の)野心を暴露した」などと中傷したのです。
この中でゼロ戦を「『殺人魔機』として悪名が高い」などとも表現していました。技術とか熟練などという言葉を持たない中共の、やけっぱち暴言のように聞こえますね。

そしてその翌日、その中共をさらに震撼させる出来事が、愛知県の三菱重工の工場で起きました。
ついにあの第6世代ステルス戦闘機・「心神」の本物が公開されたのです。
http://www.iza.ne.jp/kiji/politics/photos/160128/plt16012811590010-p4.html

ゼロ戦を生み出したのは三菱重工と中島飛行機です。その技術的思考を継承した第6世代のジェット戦闘機のための「先端技術実証機」である「心神=Advanced Technological Demonstrator-X, ATD-X」の登場です。

数度の設計変更で遅れていたテスト飛行が、間もなく始まりそうです。予定では2月に地上走行テストを行い、不具合があれば修正して、今年中には大空を鳥のように飛ぶはずです。

太平洋でゼロ・ファイターに悩まされたアメリカ(GHQ)が、大日本帝国陸海軍の傑作機復活を恐れるあまり、ズタズタにされてしまった日本の航空機産業です。
しかし70年の時を経て、往年のゼロ戦を石塚氏が再生したように、日本の航空機産業も再生していったのです。

27日に復元されたゼロ戦が鹿屋上空を飛び、そしてその翌日に先端技術の粋を集めた「心神」が登場するという・・・この演出、誰かが企画したのでしょうか、それともやはり英霊のなせるワザなのでしょうか・・・

2016年1月29日金曜日

民主党は嫌いだけど民主主義は守りたい

7月に予定されている参議院選挙の準備でしょうか、民主党が3枚のポスターを発表しました。しかしどれも何だかよく判らないポスターです。

先ず、「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」と書かれたポスターですが、何を意味しているのか判りません。
説明として、「そんなあなたへ。すぐに信じなくてもいい。野党として、止める役割をやらせてください。」とされております。

ようするに、「民主主義を守るための戦いを民主党はしている」と言いたいのでしょうが、代表民主主義ですから選挙によって代議士が選択されることがなされていれば良いわけです。
そして選挙があるわけですから、民主主義を守るという意味が伝わってきません。

安倍内閣打倒という意味であれば、安倍内閣のどこが問題なのかを提示し、その解決には民主党の提案を実施する必要があるとして訴えなければ、民主主義ではないと思います。
安全保障法案を戦争法案と言ったり、中共の脅威を何も問題にしなかったり、また今も甘利大臣の金銭授受問題だけを、いかにも重大事のように国会で審議している様子を見て、国家が危機に直面している認識の無さにあきれるばかりです。

我々国民が期待しているのは、「日本をいかに守るのか」という議論であって、例えば「あの安全保障法案で我が国が本当に守り切れるのか」という議論を期待しているのです。
そのような議論が出来ないことこそ、民主主義を否定していることになるのではないでしょうか。
防衛は経済とともに主権国家の最大の政治課題です。それを忘れた野党など「百害あって一利なしの党」ということにならないでしょうか。

「国民は戦争を拒否している」のは本当ですが、だからと言って侵略国家・中共のなすがままにさせておくことを容認しているわけはありません。中共の本質(民主主義・否定、人権・否定)を国会で議論し、国民に訴えることで始めて国家の安全保障が確立されること、民主党には理解できていないようですね。

それを表現しているようなポスターが、岡田代表の写真を配したポスターです。
岡田代表が、いかにも詐欺師のような眼つきで、「1人ひとりを大切にする国へ」などというポスターになっています。
そして「一人を見捨てる国が、一億人を幸せにできるはずかない」と言う説明書きまで書かれております。
「一人ひとりを大切にする」のであれば、拉致被害者の救出を何故しないのでしょうか。民主党も一度は政権を取った政党です。しかしその時、何もしませんでした。

誘拐された国民を取り返してこそ、「1人ひとりを大切にする国へ」と言えるのではないでしょうか。
よく「話し合って・・」などという奪還論がありますが、「軍事に訴えてでも取り返す」とういう主権国家として当然のフレーズは全く聞かれません。
憲法があって出来ないのであれば、それを明確に示して「そんな憲法は直すべきだ!」と言うのが野党の責任というものではないでしょうか。

与党が言わないのですから、野党が言わなくてなんで民主主義なのでしょう。言わなくてどうして国民から信頼される政党と言えるのでしょうか。
写真から感じ取れるのは、「良い国民は騙される国民です」と言っているような感じなのです。

考えてみれば、戦後の70年、我々日本国民はずっと騙され続けてきました。最初はアメリカの共産主義者達から、それからは戦後日本に入り込んだ共産主義者達から・・・
英霊を犠牲者だと言い、日本軍を侵略者だと言い、日本軍に騙されていた国民は被害者だと言い、キャンプフォロワーの売春婦たちを性奴隷などと言ってきました。

このような騙し文句の上に、中共や韓国は国家を建設してくることが出来たわけです。そして中共などは、この嘘を本物にしようと、我が国内部に入り込んできました。
マスコミ、労働組合、日教組などが用いられ、洗脳工作がしきりに行われてきたわけです。

その洗脳工作が結実したような民主党ではいけないのです。小沢一郎議員がどうして民主党を作ったのか、その真意は判りませんが、欺瞞だらけの自民党に対する復讐もあったでしょうが、当時の野党が言っていることを「実現する覚悟で与党になって見ろ」と言うことだったのではないでしょうか。
もし日本国民がこの政党を選ぶのであれば、もう日本はお終いなんだという思いもあったのかも知れませんね。

3枚目のポスターには「一強打破」とだけ書かれております。
一強とは安倍政権のことでしょうか。しかし、安倍政権を一強にしているのは、野党がだらしないからです。特に民主党が・・・

戦後の70年間、我々が騙されて出来た常識の上に民主党の政策があるようです。しかし少しづつですが我が国民は目覚めてきています。
インターネットが普及して、スマホで見るニュースと評論には民主党の主張とは反対のことも書いてあるのです。

「いかにして我が国を守るか」・・・もう「軍備を無くせば他国は攻めてこない」などという妄想は通用しなくなっていることを理解できないと、また民主党は議席を減らすでしょう。

2016年1月27日水曜日

中共経済、メルトダウンはあるか?

年明けから失速に歯止めのかからない中共の経済です。そして昨年の秋に、中共の政府系シンクタンク「中国社会科学院」から公表された報告書が、現在の中共の経済の深刻な状態を、「春は二度と来ない」という表現で伝えていたそうです。

最近の中共の貿易状況について、この報告書は「振るわない状態が続いているだけでなく、ますます悪化しているとも言える」と、現実を直視しました。
そして、「心配なのは、中共の製造業が直面しているのは、不景気という一時の落ち込みではなく、国内外の経済環境の変化がつくり出した新常態である」と述べるなど、本質が判って来たようですね。

さらに、「労働コストと運営コストが上昇し続けている。労働力の比較優位性は次第に弱まり、構造転換と高度化をせまる十字路に至って、方向転換のために速度を落とさざるを得ない。製造業は内憂外患の双方からの圧力のもと、ボトルネックに入り込んでいる」と分析し、「東南アジアや発展途上国との低コスト競争に直面する一方、先進国の攻勢に抵抗しなければならない」としています。間違いなく現実ですね。

今後の見通しについては、「戻ろうとしてもすでに退路はなく、これまで謳歌してきた『メイド・イン・チャイナ』の春は二度と来ない」と断言しているそうです。

米ボストンコンサルティンググループの報告では、アメリカの生産コストを100とすると、中共の指数は96になっているそうですから、もはや低コストを強みとして輸出攻勢をかけることは出来なくなっています。

また、アメリカのドル金利引き上げによって、南米の途上国や東南アジア、そして欧州までもが経済の減速に陥ってきています。そのために「貿易の経済成長に対する反応は長期的に下降傾向」にあると英フィナンシャル・タイムズ紙は述べております。

世界通貨ドル(国際通貨)は、アメリカの国内通貨でもあります。現在オバマ政権下の低金利政策で経済は立ち直ってきております。
そこでアメリカの国内事情として、金利を上げなければインフレ傾向が強まってしまうわけです。ですから金利を上げるわけですが、金利を上げると今まで国外にあったドルがアメリカ国内に戻ってきます。その通貨が市中に流れますとますますインフレ傾向が強まります。しかしアメリカの株などに収斂していけばインフレにはならずに「強いアメリカ」が戻ってくるというわけでしょうか。

円はすでにドル以外の通貨に対しては円高になっています。今後はドルに対しても円高に振れていくでしょう。問題なのは消費増税だけですね。

中共は、国内の株式を2つに分けています。A株とB株です。
A株というのは人民元のみで取引される株であり、B株とは上海・深センの株式市場に上場している中共の企業の株のことです。
A株は外国人が買うことは出来ません。このように複雑化した中共の市場を見るには、この両方の加重平均を使わなければなりません。そうしないと中共の実質の経済状況が判らないからです。

その両方を加重平均した指数が上海総合指数というものです。そしてこの上海総合指数は、常にインターネットで公表されております。
http://nikkei225jp.com/china/

経済評論家の植草氏によりますと、この上海総合指数が3000より少し下回ったあたりで底打ちとなれば、中共経済はそこから次第に回復していくだろうと述べております。
しかし、2000を割り込むとかなり厳しく、中共経済がメルトダウンを起こしたと見ていいだろう・・と言うわけです。

これまで中共政府は政策金利引き下げや預金準備率の引き下げなど金融緩和を断続的に行ってきました。アメリカの利上げの影響で外国資本が流出します。それで景気テコ入れのために追加利下げなどの措置に踏み切ったわけですが、そうしますと今度は元安の副作用が出てきます。

元安になると投資家心理が冷え込んで中共株安に拍車をかけるため、公開オペなど日常的な資金調節手段で急場をしのぐことにしたのでしょうか、人民銀行(中央銀行)が26日、約8兆円の資金調達をしました。1日あたりの供給規模として2013年2月以来、約3年ぶりの大きさだそうです。

これで株価は上向くはずでした。しかし、26日の株価は午後に下げが急速に強まり、市場全体の値動きを示す上海総合指数は前日比6.42%安となってしまいました。これに釣られてでしょうか、東京の株価も1万7千円台を割ってしまいましたが・・・

上海総合指数は現在2749.79となっています。
27日は上向くでしょうか・・・2000を割り込めば、本当に中共経済はメルトダウンとなるのでしょうか・・・・

2016年1月25日月曜日

宜野湾市市長選、佐喜真氏当選

安倍首相と翁長沖縄県知事の、辺野古移設実施と反対の対決だった宜野湾市長選挙は、安倍首相の自民党が推薦する現職の佐喜真淳氏が当選しました。

翁長知事が掲げる辺野古移設反対の「オール沖縄」が、オールでなかったことを証明する選挙にもなったようです。
記者会見に臨んだ菅義偉官房長官は、「普天間飛行場の危険除去と閉鎖は国と沖縄県で認識は同じだ。住環境や自然環境にできる限り配慮し、従来通り進める」として、辺野古への移設工事を進める考えを強調しました。

一方、翁長知事とともに志村恵一郎氏を推していた維新の党の松野頼久代表は、「今回の勝利は政府による移設の争点化回避策が功を奏したというべきであって、沖縄の民意が辺野古移設を認めたことを必ずしも意味しない」などと語り、この敗北が参議院選挙に影響しないように画策を始めました。

松野氏は、平成26年1月の名護市長選と、11月の県知事選、そして12月の衆院選で移設反対派が当選したことを述べ、「沖縄の民意は、県内移設反対で統一されている」と、オール沖縄が生きていることを示しながら、「安倍政権は、今回の勝利を口実に移設計画の推進を正当化することがあってはならない。法廷闘争を中断して政治的な解決の途を開く決断をすべきである」などと都合のいいことを言い始めたのです。

ここで法廷闘争とは、石井啓一・国土交通相が昨年11月17日に、翁長雄志知事が辺野古の埋め立て承認を取り消したのは違法だとして、国が県に替わって処分を撤回する「代執行」に向け、福岡高等裁判所那覇支部に提訴した法廷闘争のことです。

翁長知事は、宜野湾市民12人にも「承認の取り消し処分の無効確認と、県と翁長氏に1人1千万円で計1億2千万円の損害賠償を求める」訴えを起こされております。
つまり、「承認取り消しで普天間飛行場の返還が遅れれば、騒音被害や墜落の危険にさらされたまま、住民の生存権が侵害された状態が続く」というのが訴えの理由です。

そして翁長氏が、「辺野古移設による米海兵隊の抑止力維持の必要性が根拠に乏しいから取り消した」と述べていることに対し、訴訟した12名は「翁長氏は必要性を検討するにあたり、尖閣諸島(同県石垣市)防衛や中共の脅威に一切触れていない。安全保障上の脅威と抑止力に関する認識も考慮すべきだ」という主張をしました。

そして今回の選挙結果は、この12人の訴えを宜野湾市民の多数が支持していることを意味しているはずです。どう見ても辺野古移設を「オール沖縄」が反対しているとは見えません。
翁長知事は、選挙期間中「(志村氏が)敗れれば、辺野古反対の民意は消えたと宣伝される」と危機感をあらわにしてきました。それは翁長氏が吹聴してきた「オール沖縄」が「嘘」であることが露見してしまうという意味だったようですね。

人間は焦るとミスを犯します。何とか「オール沖縄」の嘘を隠したかった翁長知事は、志村候補の応援にミスを犯してしまったようです。

1月20日、佐喜真候補の応援に駆け付けたのは自民党で人気のある「小泉進次郎氏」でした。宜野湾市民会館前で小泉氏は、「20年間止まった歯車を前に回そう。それは佐喜真さんでないと出来ない」と訴えたのです。

そしてこの演説をNHKが取材し、映像にしました。しかし選挙期間中ですから片側だけを取材して流すことは出来ません。そこでNHK取材班は、反対側の志村氏と翁長知事も取材したのです。

ところが、この2名の選挙活動は、支持者や有権者の自宅を訪問して支持を訴えるものだったのです。そしてこの画像もNHKのニュースで全国に流されました。

これを見た視聴者から、選挙期間中の個人訪問は公職選挙法の違反じゃないか・・との意見が出始め、やがてそれがインターネットの中で拡散していったのです。
間違いなく、公職選挙法の第138条1項と2項で、「家ごとに訪問して選挙の投票を依頼することや、演説会や候補者の氏名の宣伝をすること」は禁止されております。
そして罰則は第239条の第1項3号に、「1年以下の禁錮又は30万円以下の罰金」となっています。

これを知った沖縄県内の民間選挙監視団体の男性が、公職選挙法違反の罪で志村・翁長両氏に対する告発状を県警に提出したのです。
それを受けた県警は、告発状について「受理か不受理かを含めて答えられることはない」とし、告発状の扱いは当面、預かりにしたようですが、選挙が終われば犯罪者は摘発されなければなりません。

志村氏選対の本部長代行、伊波洋一・元宜野湾市長は「街宣活動の途中に知り合いのところに顔を出すことはよくあり、違法なものではないと理解している」などと述べておりますが、この法律は戸別訪問が買収や利益誘導などの不正行為を招きやすいために禁止されているわけです。
「知り合い」であればなおさら、選挙期間中の訪問は控えるべきではないでしょうか・・・

沖縄だけでなく、地方選挙などは未だに戸別訪問などが行われているところも多いと聞きます。ですからそれだけなら沖縄だけを弾劾してもしょうがないかも知れません。しかし問題は全国ネットでNHKを経由して選挙違反が公然となされていることが放映されたのです。

しかもそのうちの一人は選挙運動の手伝いをしている人ではありません。現職の県知事だったわけです。これを放置すれば日本の選挙がすべて「いかがわしい」ものに見られてしまう可能性もあります。

そしてもしこれを許すならば、今年7月の参議院選挙で、候補者の応援で現職の閣僚が戸別訪問をしても良いことになってしまうのではないでしょうか。
そんなことにならないように、沖縄県警はこの告発を受理すべきです。

そして翁長知事は、今すぐ県知事の職を辞するべきではないでしょうか・・・

2016年1月24日日曜日

北朝鮮制裁、アメリカ軍の動き

アメリカが主導した日韓合意。安倍首相が謝罪し慰安婦への10億円のプレゼントが、再び欧米で「性奴隷」の報道を呼び、安倍首相を非難する日本の保守グループも出てきました。
慰安婦の報道で、欧米に在住の日本人の子供達がイジメにあっています。このイジメと戦ってきた日系人は、その努力の甲斐もなく、日本の首相がついに性奴隷を認めたとして、訴訟などで不利な立場に追い込まれることでしょう。

しかし、アメリカはこのようなことは無視して、さっそくB52戦略爆撃機を韓国に派遣しました。核実験をした北朝鮮に、「今までには無かった制裁を加えるため」と言うのがその説明でした。
もちろん中共とロシアが異議を唱えます。「いつまで同じことを繰り返すのか!」がアメリカの捨て台詞だったようです。

そして日米韓の3か国で北朝鮮制裁を始めようと言うわけです。
B52爆撃機は、朝鮮戦争で活躍した古い爆撃機ですが、核兵器も搭載可能に改造され、バンカーバスターも搭載できると言うことです。
しかしB52はいかにも古く、「恫喝の為だろう」というのが一般的見方でした。

次にアメリカは原子力空母「ジョン・C・ステニス」を韓国へ送り、横須賀のロナルド・レーガンと合わせて空母2隻態勢を取ると明言しました。2隻の空母が同じ地域に展開するのは異例だそうです。
東アジアの安全保障のためというのがその説明で、「4回目の核実験に踏み切った北朝鮮に軍事的圧力を強める狙い」と言うのがマスコミへの説明でした。

そして1月21日、アメリカ軍は横田基地に「F-22」と「F-A18」など合わせて26機の新鋭戦闘機を配備しました。
米国防総省のデービス報道部長によりますと、「今回の展開で地域の安定を促進し、日本を守る義務を果たすための能力を強化する」と説明したのです。

北朝鮮はだいぶ前に停戦協定を破棄しています。今回のB52爆撃機の飛行は、北朝鮮に対しアメリカの本気度を示すためだったのではないでしょうか。即ち朝鮮戦争の続きを認識させるためのデモだったのかも知れません。

朝鮮戦争が停戦になったのは、中共が参戦してきたからです。アメリカは中共との戦争を望んでいませんでした。そこで停戦に持ち込んだわけです。まだ2次大戦の後始末(欧州)も残っていましたしね。

偵察衛星やドローンの情報で、北朝鮮の核施設がどこにあるかは判っているでしょう。そこを排除すれば良いわけです。アメリカにとってはそれほど難しい作戦ではないと思います。
では、その核施設周辺に拉致被害者が集められたらどうでしょうか。人間の楯として拉致被害者を使うならば、何らかの方法でそれを相手側に伝えなければなりません。それは拉致被害者の生存確認となり、そうなれば拉致家族会にとって奪還のチャンスとなると思います。

北朝鮮には応戦する権利があります。応戦すればアメリカ軍も戦うでしょう。近代戦になればおそらく北朝鮮に勝ち目はないでしょう。金体制を排除できるかどうか、そこが注目点ですが排除すればアメリカはそこに民主主義の国家を作るように指導するでしょう。
アメリカ軍が駐留するか、MDシステムなどを設置するか、ともかく中共にとってはまずいことになるはずです。

朝鮮戦争で、中共と北朝鮮の軍関係者には「血の結束」というものがありました。毛沢東も金日成も亡くなった今、これが残っているかどうかは判りませんが、朝鮮戦争再開となれば中共も参戦してくるでしょうか?
現在のアメリカ軍の展開は、中共も敵側として参戦することが前提になっているように思います。

アメリカは北朝鮮核施設爆撃について、「中共に期待した懲罰行動が成されなかったため、北朝鮮の核実験が4度もなされた。我々は中共に変わって排除を実施するだけだ」と言うでしょう。大国としての責任を果たさない中共への非難というわけです。
さて、この時習政権はどうするでしょうか?

横田基地に配備された新鋭戦闘機は、沖縄で訓練すると言う見通しだそうです。もしかしたら尖閣諸島・久場島・大正島(昔米軍の射爆訓練場だったところ)をまた射爆場として使うつもりかも知れませんね。(日本政府は許可を出すでしょう)
横田から尖閣海域までは遠く、戦闘機の往復では燃料は不足するでしょう。そこで「安全保障法」で可能になった空中給油が、その訓練の対象になるのではないでしょうか。つまり自衛隊との共同訓練となるのではないかと言うことです。

さて、ここを射爆訓練場として使われたら習政権は何というでしょうか。機関砲を乗せた海警の船で「そこは中共の領海だから出ていけ」と言っても、アメリカは聞く耳を持たないでしょうし、日本はそこを日本領海としていて射爆を許可しているわけです。そして国際社会でも日本の領海になっています。さらに相手は戦闘機であって船ではないのです。
海警艦から機関砲を打てば、訓練中の米戦闘機に発砲したことになります。厳重な警告がアメリカ軍から中共に発信されるでしょう。次は迎撃すると。
そして次があれば、もう超限戦争ではなくなりますね、それは米中戦争と言われるでしょう・・・きっと。

「9項目の戦国策」の6項が動き出してしまったと言うことです。つまり習政権の「孫子の兵法」に違反があって失敗したことになるのではないでしょうか。
アメリカ軍に応戦すれば中共に勝ち目はありません。何故なら大きな2隻の空母は、華人に戦う気力を失せさせるでしょうから。何しろ小さい自分たちの方が「悪」なのですからね。

習政権がどんなに「9項目の戦国策」を使ってうまくやってきても、北朝鮮が暴走してしまったことからアメリカにつけ入る隙を与える可能性が出てきたと言うことでしょうか。

北朝鮮の核問題、それは中共問題・・・いよいよ大詰めとなるのでしょうか。

2016年1月23日土曜日

超限戦争、その中共の弱点

台湾で民進党が勝利しました。慎重な蔡英文総統ですが、これで台湾の中共離れが進むことでしょう。
投票の内訳は・・・

--総統選--
蔡英文氏: 6,894,744票で約54%
朱立倫氏: 3,813,365票で約31%
宋楚瑜氏: 1,576,861票で約13%

--立法委員比例選--
民進党   5,370,953票で68議席
国民党   3,280,949票で35議席
時代力量   744,315票で5議席
親民党    794,838票で3議席

という結果でした。

民進党が政権を取ったわけですが、ひまわり革命の学生たちが立ち上げた「時代の力党」が5議席を取りました。中共に職場を奪われる「サービス貿易協定」に反対した学生たちの決起から生まれた政党が、野党第2党となったのです。

この躍進を支えたのが、選挙直前になってテレビから放映された一人の16歳の美少女の謝罪だったようです。
台湾人の彼女は、仕事がある韓国に渡り、韓国語を学び、アイドルグループ「TWICE」で活躍する場を確保しました。
しかし、ビデオの撮影で芸能事務所が用意した台湾の国旗「晴天白日満地紅旗」を振ったこと、そしてそれが中共のネットに乗ったことが切っ掛けで「彼女は台湾独立派だ」という書き込みが炎上しました。

韓国にとって中共は大事な市場です。それを良いことに同じ事務所に所属しているタレントは、すべて中共での活動を拒否されそうになったのです。
慌てた事務所は、彼女に謝罪会見を強要し、彼女は「大変申し訳ないことをしました。中国は1つであり、私は中国人として誇りを持っている」などと謝罪したのです。それが総選挙の1日前でした。

台湾の若者が激怒したのは言うまでもありません。もちろんこの周子瑜(ツゥイ)という16歳の女の子にではありません。中共政府に対してです。そして芸能関係者を始め多くの若者が選挙に行ったと言うのです。
それが「時代の力党」の5議席確保の背景にあるようです。

この少女の謝罪映像を見たアメリカ・ワシントン・ポストは、「台湾のネットコメンテーターは、彼女の謝罪を過激派組織『イスラム国』(IS)の人質ビデオと比較した。しかし、それはむしろ中共のテレビ局で放送される反体制派の屈辱的な告白を連想させる」と報じました。
青白い顔で謝罪文を読み上げる周子瑜さんの顔には恐怖感が滲み出ていましたから、ISに首を切られる捕虜と同じように見え、そしてあの紅衛兵時代の反体制派の謝罪(首から自己批判の看板をぶら下げられた)と酷似していました。

選挙の直前になって、中共政府はもう一つの可能性を恐れたようです。彼女が台湾に連れ戻され、台湾独立のアイドルになってしまうのではないかという恐れです。
台湾の歌手で独立派のテレサ・テンさんに、北京がいかに脅威を感じていたかは有名な話です。その次の世代が作られてしまうことを恐れたのでしょう。

15日夜の環球時報には、謝罪した彼女をいたわるように、「周子瑜(ツウィ)よ。あなたがそのように話して(謝罪のこと)、嬉しくてホッとしている。(中略)卑劣な連中はあなたを使い捨ての砲弾として使った。13億同胞を心の底から怒らせた。奴らを恐れるな。勇気をもって、光り輝く中華の光となれ!」などと持ち上げていました。

常にマッチポンプを使う中共ですが、この書き込みは台湾には受け入れられなかったようです。見え見えですからね。そして選挙結果が出たわけです。
「卑劣な連中」とは、時代の力党を率いる若者たちのことでしょうか。ともかく中共の言う卑劣な連中は、我々の正義なのですから・・・

そしてこの事件は、前に示した「9つの戦国策」の8項に違反しているような気がします。自己とライバル(この場合台湾独立派)の相対的な力を見誤ったように思います。
また、7項の「勢を見失わない」にも反したようです。今、中共は経済の「勢」を失いかけています。対してアメリカは経済の「勢」が戻りつつあります。
日本は安倍首相のアベノミクスで「勢」を取り戻そうとしていましたが、財務省の「消費増税」がその足を引っ張ってしまいました。ですから今の日本に「勢」はほとんどありません。

現在の中共は、経済の「勢」を取り戻すことに万全を期すべきですが、それがうまく行っていません。そこに台湾独立論が見え隠れしてきているのです。そこで焦りが出ます。その焦りがミスを呼び込むのです。

おそらく中共は、しばらくの間は経済の「勢」を取り戻すことは出来ないでしょう。
一般消費財の生産をアメリカも日本も取り戻すチャンスです。そうすれば中共経済の「勢」がこちらに移ってきます。経済の「勢」を失うと、今度は軍事の「勢」も少し遅れて失われて行きます。

中共が焦れば、軍事的なミス、即ち発砲・攻撃を始めてしまう可能性が高くなります。緊張の海域で戦闘が始まれば、6項が吹き出します。すなわちアメリカが、待ってましたと応戦してくるはずです。
盧溝橋では、日本側から国民党に八路軍が発砲し、すぐに国民党側から日本側に八路軍が発砲して、八路軍は日中戦争を誘発することに成功しましたが、今度はこれとは逆になるはずです。

超限戦争はこれで終わり、あとは中共が一番嫌う(弱点である)「通常(戦闘を含む)の戦争」になります。
こうなって初めて、憲法問題も、拉致事件も、対ロシア問題も、そして日中間の問題も動き始めます。軍事力なしで、うまく行くかどうかは判りませんけど・・・・

2016年1月22日金曜日

NHK集団訴訟、敗北

「NHKスペシャル シリーズ『JAPANデビュー』 第1回『アジアの“一等国”』」をはじめ、番組製作・放送において著しい偏向報道や歪曲、捏造、印象操作等を行いながら、国民からの抗議や批判にも不誠実な対応を改めようとしないNHKに対し、怒った国民が1万人の集団訴訟を起こした史上空前の裁判は、何とNHKの勝訴で幕を閉じました。

この集団訴訟は、台湾のパイワン族を取材したNHK側が、取材された側の意図に反し、名誉を著しく傷つけたという、名誉棄損を核として訴えたものでした。
すなわち、パイワン族の高許月妹さんへの名誉毀損に当たるという起訴理由で訴えたわけです。

高許月妹さんのお父さんが、英国の博覧会に出て、台湾の生活様式を展示したところ、それを欧州が良くやっていた「人間動物園」という見世物と同一視するように編集して放送したのです。
しかも高許月妹さんへの取材で、父親が万博に出演したことを誇りに思ってNHKの取材を受けた、その映像を、まるでお父さんが人間動物園で見世物にされていたように編集したものですから、パイワン族の多くの日地が怒ってしまったわけです。

第一審の東京地裁では、原告団の請求は全て棄却 されてしまいました。そこで高裁に上告、高裁では名誉棄損が認められ、100万円の損害賠償がNHKに対して命じられましたが、今度はNHK側が最高裁に上告し、この1月21日に判決が出て、集団訴訟側の敗訴となったわけです。

最高裁では、NHK側は「民族蔑視がすなわち高許月妹さん個人を侮辱したことにはならない」「過去の歴史を論じるのにこのような足枷があっては、言論・報道の自由を守れない」という理由での上告で、集団訴訟側は、「高許月妹さんの言葉や反応を、その本意を無碍にする形で『人間動物園』という差別的な表現と関連づける恣意的な編集を NHK は行っており、侮辱の対象はパイワン族という民族だけにとどまるものではない、」という理由で審議を要求したわけです。

結論は、「NHKが行った編集は高許月妹さん個人を侮辱したことにはならない」と言うものであり、「(この)放送によって原告の社会的評価が低下したとはいえない」と言うのが判決で、高裁の判断を覆したわけです。
「過去の歴史を論じるのにこのような足枷があっては、言論・報道の自由を守れない」ことを認める判決となったのです。
確かに「歴史ドラマ」であればそうかもしれませんが、歴史の真実追及的表現となっている番組では、このようなことが許されて良いのでしょうか?

私の友人で、台湾出身の方がこの番組を見て、私に「(NHKには)頭に来ちゃった」と訴えてきたくらいですから、視聴者の多くが「偏向報道」だと感じたのではないでしょうか。

他の友人は、あまり近代史に興味もない人だったのですが、この番組を見て「日本は台湾に酷いことをしたんだね」などと言ってきました。
「台湾は比較的親日の国」だと思っていた私が驚いて理由を聞くと、「昨日NHKでそう言っていた」と言われました。

この2例を持って、私も集団訴訟の原告団に名前を連ねたのですが、この頃、日台間にくさびを打ち込もうとしていた「中共」の画策だとも思ったからです。
台湾を中共に組み込もうとする戦略が動いている中共なのです。この番組が放送されたのは2009年でした。
ちょうど台湾では馬英久総統が誕生して1年弱が過ぎ、中共が一国二制度から共産主義として同化する方向に舵を切ったあたりです。
中共のタイムスケジュールでは、2015年末までに台湾の完全併合を成し遂げる計画があり、それがうまく行かなければ2016年から軍事力による併合を計画していました。(民主党が政権を取ったのは2009年でしたね。尖閣海域での海保と中共の漁船衝突事件は2010年でした。どうも中共のスケジュールで日本も動いていたようです。NHKなどのマスコミが中共に汚染されているからですね)

その台湾が未だに日本に対して理解不能な親近感を抱いていることが気に障っていたのでしょう。そこでNHKを使って日台離反を画策したと言うのが、本当のところではないでしょうか。
NHKは、日中友好番組「シルクロード」の取材で中共に世話になったあと、著しく中共に傾いていきました。そのやり方は、あの「9つの戦国策」に記された通りですからNHKの無防備さにはあきれますね。

1月16日の選挙で、台湾は馬英久総統の政策に「ノー」を突きつけました。台湾はこれからまだ「一国二制度」でやっていく、中共に併合はされない。92コンセンサスは認めない・・という蔡英文氏が総統に選出されました。
その直後のNHK集団訴訟の敗訴です。民進党勝利のあとなので、少し良かったですね。

台湾は主権を維持しながらも、今後しばらくは「親日路線」で動くでしょう。馬政権の8年間で、台湾の経済はボロボロになってしまいました。日本からの経済援助を必要としておりますからね。

2016年、軍事力を持って併合に踏み切ろうとした習政権ですが、まだ軍事的に無理であることは判ったようです。アメリカは軍艦を台湾に売却しました。「軍事的威圧にはアメリカがバックアップする」という中共に対するシグナルでしょうか。

しかしこれで諦めるような中共ではありません。「9つの戦国策」を持って、今後も攻撃してくるでしょう。
対策を考えましょうね・・・・

2016年1月21日木曜日

中共の戦い、孫子の兵法

沖縄で行われているサヨク活動を見ていると、一昔前の北朝鮮帰国事業に似て居るように思います。北朝鮮帰国事業では、共産主義・北朝鮮が失業のない平等のバラ色の社会だと言って、帰国を斡旋しておりました。
ところが帰国する夫についていった日本人妻は、塗炭の苦しみを背負わされ挙句の果てには撲殺、強制収容所での餓死・壊死などが待っていたわけです。

沖縄では、保守のように振舞って県民を騙して県知事になった翁長知事が、辺野古移転反対闘争の中心となって活動し、県民の80%以上の意見を無視して那覇港に龍柱を建て、不法と思われる市の所有地に孔子廟などを建てていることに目をつむり、那覇港から県庁舎までを中華街にしようと画策しているようです。

沖縄の2大新聞・沖縄タイムズと琉球新報は、一切「中共の戦争」を記事にしませんから、沖縄の県民が騙されているようで、その光景があたかもあの時の北朝鮮帰国事業に似ているように思うのです。
沖縄のサヨク活動は、現在は普天間の辺野古移転に反対している集団(実行者は少数、ただし本土から来たサヨクや、那覇あたりのホームレスを集めているから多く見える)として、工事車両や通行者の邪魔をしている違法活動が中心です。
そしてサヨク側の言うことにいかに「嘘」が多いか、騙される県民が気の毒でなりません。そう、北朝鮮の言うことにだまされて帰国してしまった方々のように、やがてなって行くのでしょう。

この背後には中共が居るわけです。なぜならすべてが中共の「沖縄乗っ取り作戦」に有効なものばかりだからです。
しかし中共の話は出てきません。それが彼等の戦い方だからです。彼らの戦い方、それが「マイケル・ピルズベリー氏」の本、「China 2049」に次のように書いてありました。

「(中共の)学生たちは戦国時代の『戦国策』を学んでいる。『中国の古代の歴史に学ぶ戦略の教え』という全9巻のシリーズ本で、中共の戦略を9つの要素にしたものです。」とピルズべりー氏は述べ、その9つの項目を・・・
1)敵の自己満足を引き出して、警戒態勢を取らせない。
2)敵の助言者をうまく利用する。
3)勝利を手にするまで、数十年あるいはそれ以上、忍耐する。
4)戦略的目的のために敵の考えや技術を盗む。
5)長期的な競争に勝つうえで、軍事力は決定的要因ではない。
6)覇権国はその支配的な地位を維持するためなら、極端で無謀な行動さえとりかねない。
7)勢を見失わない。
8)自国とライバルの相対的な力を測る尺度を確立し、利用する。
9)常に警戒し、他国に包囲されたり、騙されたりしないようにする。
と書いております。
そしてこれが「孫子の兵法」を踏襲したものであり、中共の戦略の基本だと言うのです。

沖縄サヨクの言っていることを聞けば、彼らが1番の術中に嵌っていることがお判りになるでしょう。そして翁長知事は2番目に該当するように思います。

日本が田中内閣以降やってきた「日中友好」などはほとんど4番に該当しますし、アメリカに対して取る態度は8番に該当するのではないでしょうか。

中共は大きいものが大好きです。威圧して戦闘行動を萎えさせ勝利を勝ち取ることが賢い方法だと信じているからです。
「張り子のトラ」は中国大陸の歴史を見ると、いつもそうだったように思います。それがあの大陸の習性なのでしょう。大きいものに歯向かう小さいものが悪なのです。
ですから大きな「張り子のトラ」でいいわけで、ようするに敵を威圧して、それを持って勝ちとするわけです。

しかし「愛国心」をもって団結し、巨悪に挑むというフレーズで本当に戦闘行為になってしまえば彼等はかないません。それが5番や6番に現れております。

尖閣沖に軍艦を海警の船に偽装して、機関砲を見せながら我が国の領海を侵犯した中共。しかしその時千葉県沖で海自の動きを注視していた中共海軍の船が居たことをご存知でしょうか。
海自が動かないことを通信傍受で確認して、それから尖閣沖を領海侵犯したわけです。万が一にも戦闘にならないように気を使っているわけですね。

この事件で、日本政府が「相手が偽装軍艦を出してきた以上、こちらも海上自衛隊の艦船を出すべきだ」という意見が発表されると、敏感に反応した中共なのです。
「もし自衛艦が出てくれば、我々も人民解放軍の軍艦を派遣する。その数は自衛艦よりの数倍も多い」と述べていました。
大きい事、すなわち数でも多ければいいわけです。彼らには戦闘行為に発展させる意思は無く、ただ数が多いものに立ち向かうことが「悪」であるという前提がある発言なのです。
台湾で蔡英文氏が次期総統になった時も、中共の論評は「島民にいったい何ができるというのだ」というものでした。大きくなければダメという華人感覚が現れています・
「孫子の兵法」は、「数が多く(あるいは大きくて)相手を威圧することが出来れば、戦闘行動が回避され、人が死ぬことが無い。だから被害が出ないこの様な戦術が善」なのでしょうね。

しかし日本の善悪感はまったく違います。巨大な悪に敢然と立ち向かう小さな「知恵と勇気と科学の子」が善なのです。そして前提として戦闘行為があることが当然なのです。
そしてこれは「巨人ゴリアテと戦った勇者ダビデ」の聖書物語と共通する善悪感になります。

この違いは価値観に現れ、全く日米とは相入れない価値観を展開します。
例えば中共は「民主主義」を衆愚政治に繋がる野蛮なシステムと解釈し、「自由より秩序、法より倫理、民主主義と人権よりエリートによる支配に価値を置く」と言うものです。そしてそれに従わない国は軍事的に従わせるわけですね。ようするに中共の平和は「死の平和」なのです。(リビドーを悪としていますからね)
もしこれが本当に優れたものであるなら、北朝鮮は現在栄えているはずです。中共の未来は「死の平和」の北朝鮮であるように思えますね。

民主主義が衆愚に繋がるのは、アメリカ型民主主義です。日本型の民主主義、それを象徴するのが「和の心」であること、陛下の臣民は皆知っているはずですね。

2016年1月19日火曜日

AIIB開業、日米不参加のまま

「昔ながらのジャンクが走る・・・」
尾形大作さんが歌う「無錫旅情」3番の出だしです。中共からの依頼で中山大三郎氏が作詞したこの曲は、1986年9月に発表されました。(天安門事件の3年前です)

先ずは中共国内でヒットし、その噂で日本でもヒットし、1987年には130万枚を売るヒットとなりました。
この年、29回目の日本レコード大賞となり、無錫市太湖の湖畔・鼈頭渚公園には、この唄の中国語版の歌碑が建っているそうです。

そう、確かに中国と言えば「ジャンク」がイメージされる国でしたね。そして今、AIIB債券というジャンク債が中共政府によって発行されました。
AIIBは15億ドル以上の融資を計画しているそうですが、米国の債券格付け機関はジャンク(くず)債並みの信用度しか認めておりません。
つまり資金集めをADB(アジア開発銀行)のように国際市場で債券を発行出来ないのです。発行したとしてもどこも買わないでしょう。

これだけでも北京のメンツは丸つぶれなのですが、現在は縁故債引き受けを考えているようで、韓国に引き受けを要請しているようです。
AIIBには欧州の国々、そしてインドやロシアも参加し出資していますが、これらの国々はプロジェクトこそ欲しいものの、返済リスクの大きい融資に応じるのは、割に合わないから、拒否しているという噂です。

AIIBの初代総裁・金立群氏は、昨年10月にアメリカがAIIBへの参加を見送ったことを受けて「われわれは寛大で包括的だ」などと述べてアメリカの参加を誘っております。
そして「AIIBは中共の銀行ではない」などと述べ、職員による汚職防止や、インフラ関連の投融資に際しては環境への影響も最大限配慮する立場を強調しました。

「超限戦争」を戦う中共が、AIIBもその一つの武器として使おうとしている以上、何を言っても信用は出来ません。
ADBではトップを取れない中共が、AIIBという偽装をしながらADBの上位構造にしてしまおうとしている謀略の一つに見えます。
金立群氏は昨年9月、「投資家がわれわれをトリプルAと認識し、格付け会社がそうしないならば、格付け会社の評判が大きく傷つくだろう」などと述べております。すべては「超限戦争」の戦い方でしょうね。

金立群氏は、ADBや世銀が気候変動への悪影響に対する懸念から石炭火力発電所への融資に厳しい基準を設けていることに対して、安価な石炭発電への需要が大きいことを指摘し、環境への影響と電力を必要とする貧しい人々の生活向上を挙げて「バランスをとることが重要だ」などと示唆しました。

自国の環境問題を解決も出来ないで、余った石炭や鉄鋼を途上国に売り渡す計画であることも、すでに我々は知っております。その資金をAIIBのメンバーから集めようと言うことですね。売れない自国の悪質な石炭や鉄鋼を、AIIBで集めた金で途上国に売り、途上国が環境悪化で苦しんでも知らん顔をする・・・そんな中共がよく見えます。

AIIB準備チーム幹部が、「格付けの取得には時間がかかるため、資金調達のために発行する債券は格付けなし(ジャンク)になる」などと述べましたが、初年度の起債規模は1億~5億ドルを見込んでいるそうです。
ADBの格付けは「トリプルA」ですが、払い込まれている現金は資本金の5%しかありません。それに対してAIIBの現金は資本金に対して20%くらいあります。いかにも現金主義の中共です。信用経済と言う意味が解らないのでしょう。それが判らないと言うことは、暴力金融と同じですね。

経済評論家の渡辺哲也氏は、「昨年7月に中共の株式バブルが崩壊しましたが、それが顕著になるまで半年くらいが掛かります」と述べ、その半年後が現在だと言うことです。
そして、株式の暴落や金融不安は心筋梗塞のようなものであり、これが起きると血流(お金の流れ)が止まり末端(下層組織)から壊死してゆくそうです。

そして渡辺氏は、この金流梗塞の原因が、共産主義による計画経済と自由主義による資本主義経済の良い所採りをしてきたことにあると指摘します。
共産主義であれば資産は全て国有であり、株式市場が成立するわけがない。資本主義であれば、計画経済は許されず、市場への国家による極端な介入は認められない。
しかし中共は、強引にこの矛盾を抱えた経済政策を行ってきました。これが今、破綻しつつあると言うのです。

ですから投資家達は経済的政治的リスクが高まった中共からの離脱をしているところだそうです。
中共当局は株式に対する売り規制やドル買いに対する為替規制を強めていますが、これが逆に投資家の不安と離脱を煽っている結果になっているとか。

壊死していく中共に残された、「売れない在庫の山」をどうやって現金化するか、その戦略がAIIBなのでしょう。
そしてその資金を韓国へ出させようとする試みが、現在「超限戦争」の戦術として導き出され、その韓国が日本の経済援助などを当てにし始めたわけです。

日本と韓国との間で妥結した「日韓合意」ですが、今後行われるであろう経済援助がそのままAIIBの資金に転用されないよう、十分に注意する必要があります。
韓国がAIIBから脱退することが援助の条件にするくらいの強いメッセージを送りたいものですね。もう通貨スワップはやってしまいましたけど・・・

2016年1月18日月曜日

相次ぐ不祥事、NHKの崩壊か

日本放送協会(NHK)とは、言ってみれば趣味の団体のようなものから始まった協会です。
イタリア人のグリエルモ・マルコーニが、1888年にハインリヒ・ヘルツの発見した電磁波を応用した無線通信の技術を発明してから、アメリカ人リー・ド・フォレストが発明した2極と3極真空管(1907年)とともにラジオが完成し、それが日本に入ってきて、無線技術が日本でも研究されるようになりました。

やがて欧米でラジオが普及し始め、国際的にも電波の混信を防ぐため周波数の割り当てが必要となります。
日本は1923年に「社団法人・日本放送協会」を立ち上げ、ラジオ放送を始めますが、日本ではまだラジオという高価な受信機を持つ人も少なく、電波を趣味とする研究者たちが自作のラジオを使って受信して遊んでいました。
やがて商品としてのラジオが販売され、1924年、愛宕山に社団法人・東京放送局が設立され、初代総裁に後藤新平氏が就任します。

名古屋や大阪にも放送局が設立され、ラジオ放送は国民のあいだに普及していきますが、大日本帝国政府は、放送を電話のように公益性の高い事業と見て、ラジオ放送を速やかに普及させるため民間による放送局設立を排除し、受信設備を持った人は逓信局から「聴取無線電話私設許可書」を得ることとなり、そして聴取料が設定されたのです。当時は月額1円ですから、結構高かったですね。

このようにして運営されたNHKから、最後に流れた放送は1945年の大東亜戦争敗戦を告げる陛下の「終戦の詔勅(玉音放送)」でした。
やがて連合軍に占領された日本は、GHQにより放送制度の民主化が行われ、1950年に放送法などの電波三法が制定されました。
ここで改めて日本放送協会は社団法人から特殊法人に変わり、日本国政府・企業等の圧力に屈さない様、いかなる組織にも依存しない放送局を作るという方針を立て、その結果、放送の受益者より、その負担金を徴収する「受信料制度」が誕生したのです。
そして同時に民間放送が認可され、主権を回復した日本なのに、この電波割当権を使って東京裁判史観を日本国民の間に浸透させていきます。

GHQのバックアップを受けて、NHKは政治的には押さえつけられますが技術的には解放されます。テレビ放送が始まり、受信料という潤沢な資金を背景にして、その技術的研究はNHK技術研究所が中心となって急激に伸びて行きます。
モノクロのテレビはカラーとなり、カラーテレビはやかてハイビジョンとなり、日本の経済発展とともにこれら通信・放送技術は格段に進歩します。
放送の受信は日本全国どこでも可能となり、1924年から始まった「放送を普及させる目的」は達成されて行ったのです。

20世紀の終わりに、冷戦に勝ったアメリカがインターネットを全世界に解放し、また携帯電話が普及し始めると、この放送事業の環境が激変します。
これまでは一方向だった放送が双方向になり、誰でもスタジオを作れば放送局を運営することが可能になっていきます。
電波需要が増え、テレビ電波は高周波(デジタル符号通信波)に移行させられ、それまでの周波数帯は公共性の高い通信利用に切り替えられます。

この急激な技術的変化は、国民に戸惑いと混乱を与えていますが、同時に未来が変わっていく実感も与えております。
莫大な受信料の上に「公共性」を楯に取ったNHKの運営モデルが崩壊していることに、NHKの職員が自暴自棄になっていってもおかしくはありません。

過去は明白ですが、未来は多様性の雲の中にあります。それまでの延長上に未来が見えなくなったとき、大衆が陥るアノミー現象(無規則になる現象)が、NHK内部に起きていることが想起されます。

NHKアイテックの2億円不正受領事件、「クローズアップ現代」でのやらせ問題、NHKアイテックの約500万円の架空発注、NHKアナウンサーの危険ドラッグ所持(使用)事件、NHKさいたま放送局のタクシーチケットの私的利用事件、NHK大阪放送局のタクシーチケットの私的利用事件・・・

これらの犯罪に対し、浜田健一郎経営委員長は「痛恨の極みだ。グループ全体で、受信料で支えられているNHKへの自覚が欠如している」とか「NHKは謙虚にならないといけない」などと綱紀粛正を求め、立教大の服部孝章名誉教授は「不祥事の背景にはカネの扱いに甘いNHKグループの体質があるのではないか。籾井会長は早急に原因や対応策をまとめ、説明責任を果たすべきだ」などと述べていますが、そんなことでは収まらないように思います。

NHKの設立当初の目的が達成され、そして放送ビジネスがさらに拡散されようとしている時代なのです。NHKの使命は終わったことをはっきりと認識させ、次の時代の在り方が示されない限りNHKの不祥事は続くでしょう。

NHKを解体してしまうのも一つの方法ですが、国営放送部を税金で運用させ、その批判や評価などの放送を別部門に作りバランスを取るなど、公共性よりも中立性を保つ手法を工夫したらどうでしょうか。
またドラマなどは各作品ごとの販売形式で行うなど、新しいビジネスを構築しながらNHKブランドを残してニューメディアに適合する作品作りなどを工夫する必要もあると思います。
膨大な量の過去の作品も、十分に商品価値はあると思います。(権利は誰にあるのかは問題ですが)

NHKの不祥事は、使命を終えた組織をそのまま残そうとする無理から発生しているのだということ・・それを認識すべきだと思うのです。

2016年1月17日日曜日

台湾総統選、蔡英文氏か選出

1月16日の午前8時から始まった台湾総統選挙は、民進党の蔡英文氏が圧倒的な票差で第14代台湾総統に選ばれました。
国民党主席の朱立倫氏は責任を取って主席を辞任、馬英九政権の中共との融和政策は台湾国民によって拒否されたのです。
蔡英文氏は、中共との関係は今まで通り一国二制度として、大陸の独裁政権と台湾の民主主義政権の並立の継続を維持することを公約にしています。

しかし習政権は台湾の独裁政権隷従を画策していますから、この蔡政権とはぶつかるでしょう。2016年、中共は合意による併合から武力併合に舵を切る計画のはずですから。
そうすれば台湾は一気に独立へと舵を切るはずです。アメリカと日本はそれを援護するでしょう。中共が武力行使を強行すれば、戦闘状態となる可能性が高いはずです。
気味の悪い大陸・中共は、今後どのような手段に出てくるかは判りません。

そういう状況にある台湾なのですが、ともかく民進党の勝利、おめでとうございます。

第14代総統というのは、中華民国第14代ということです。台湾の正式国名は現在も尚「中華民国」なのです。そして、この責任は我が国にあることにもっと注意を払う必要があるのではないでしょうか。

大東亜戦争が終わって、アジアの国々の多くがヨーロッパ列強から独立しました。チャーチル英首相(元)いわく、「日本軍に彼らの見ている前で追い払われたのだ。もうもとには戻せない」・・・

しかし台湾は違いました。日清戦争で清国から譲渡された台湾島。英国は「あんな危険な島を日本に譲渡するなんて、清国も酷いことをする」とまで言われた台湾島。当時この島にはタイヤル族という首狩族(島では2番目の人口の民族)がおりました。何人かの日本人も首を狩られております。ですから英国も手を焼いた島だったのです。
それでも日本は、その首狩りの風習をそのままに、インフラの整備、教育の充実、産業の推進を日本国民の税金を使って行っていったのです。
英国の報道は「日本、見事な台湾島の経営」というような論調になって行きます。ヨーロッパのキリスト教などヘブライの文化には理解できない、八紘一宇という日本の戦略の成果でした。

このような我が国の戦略を目の当たりにした台湾の人々が、自らが日本国民になることを望むようになったとしても不思議ではありませんね。
そしてこのことが、現在の台湾の親日感情に現れているのです。だから決して戦後の日本に対する親日感ではないことに注意が必要ですね。

ヘブライでなくとも、中共もこの戦略は判りません。「なぜか台湾人は日本に親近感を持ってやまない」などと疑問を呈しています。
中共は中華思想、即ち上位が下位を搾取する思想(これを彼らは秩序と言います)ですから、理解はできないでしょう。日本人は馬鹿じゃないか・・と思っているはずです。

ともかく日本の敗戦によって、何も知らないアメリカがそれまで共同して戦ってきた蒋介石の国民党を、中国の正式政府と認めたことから、八路軍の南下で追い出された国民党が台湾に逃げて、その後そこを中国の正式な政府と認めてしまったことにより、2つの中国が出来てしまったのです。
八路軍は人民解放軍となり、共産党は中華人民共和国となってしまいます。背景にはソビエト共産党の後押しがありました。

アメリカの第37代大統領リチャード・ニクソンは、ソビエトと中共が世界共産党のトップをめぐって争いだしたことをチャンスとして、ソビエトと中共の分断を図ります。
この時考えたことが、「中共は貧しい。豊かになればきっと自由資本主義の方に寝返る」という甘い考えでした。
ニクソン大統領はその後スキャンダルで失脚、カーター政権で米中交樹立が行われたのは1979年です。それに伴って台湾・国民党は切り捨てられました。
そしてこの時から、中共の世界戦略、「超限戦争」が開始されます。「超限戦争」とは、戦闘行為以外の「騙し、盗み、賄賂、嘘、恫喝、ハニートラップ」などのあらゆる「野蛮な」手段を使って世界征服を達成し、世界共産革命を成し遂げその中心に中華が居座るまでの戦いのことです。これを中共は「平和」という言葉を使って表現し続けました。最初のターゲットが日本の田中政権だったわけです。

中共を危険視していたアメリカの議会は、この米中交樹立を受けてすぐさま「台湾関係法」を作りました。これは台湾とアメリカの軍事同盟の継続を意図した法案であり、それによって現在も尚、アメリカは台湾に対中共のための兵器売却などが出来るわけです。

日本は、台湾に対して経済協力などは継続しましたが、「日中友好」などというサヨク・マスコミなどの誘導に牽きずられて、政治も中共に傾斜していきます。まさに「超限戦争」の罠に嵌っていくのです。

日本が騙されて行った経済と技術援助(中共は戦時賠償と思っているようですが)によって経済軍事大国になった中共。資本の論理で台湾財界も中共になびいてしまいます。高度技術も漏れ出してしまいます。
ここが日本の責任なのです。

すでに「超限戦争」の卑劣な手段は明るみに出ています。あとはそれにどう対処するか・・「もう手遅れ」と言っている方々も居られますが、負け犬思想には封印して、この超限戦争を戦わなければなりません。
知恵と勇気と、そして創造力を持って、台湾とともに戦いましょう。

2016年1月15日金曜日

朴槿恵大統領の国民向け談話

韓国の朴大統領が国民に対する談話として、注目すべき発言をしました。といっても慰安婦問題ではありません。北朝鮮の核問題です。

「北朝鮮による今回の(4回目の)核実験は、わが民族の生存と未来に対する深刻な脅威だ。全世界の平和と安全を脅かす容認できない挑発でもある。」とした発言は、現実に即した発言と思われます。

そして、「中共はこれまで、北朝鮮の核を認めない意志を公言してきた。」と述べて、「(しかし)こうした強力な意志が実際に必要な処置と結びつかなければ、朝鮮半島の真の平和と安定を保障できないという点を中共もよく分かっていると思われる。」と続けました。

これがアメリカの押し付けかどうかは判りませんが、少なくとも韓国政府に対しこのような追及で「いつまで堂々巡りを続けるのか」とアメリカに言われたとしたら、韓国政府も日本政府も返事に窮することでしょう。
恐らくアメリカは、少なくとも北朝鮮の核施設は空爆によって除去しなければ、「解決にはならない」と強い意志を示したと思われます。

これは中共に対してもアメリカが突き付けた言葉ではないでしょうか。少なくとも北朝鮮が核施設を廃棄しなかったことへの中共の責任が追及されたと思います。それは「大国・核クラブ」の一員としての中共に対する非難でもあったはずです。
ですから中共は、「北朝鮮の核問題は中共だけの責任ではない」などと、大国とはとても思えない、弱小国の言い訳を始めたわけです。

中共の「小国の言い訳」とは関係なく、アメリカは日韓合意の直後から動き始めています。B52戦略爆撃機を韓国に展開させたのです。(B52とは朝鮮戦争時代の旧式爆撃機です。改良はされていますが・・)

朴大統領の発言は続きます。
「米国が最近、B52戦略爆撃機を韓国に展開させたことは、韓国防衛のための決然とした意思表示だ。韓米は、米国の戦力の追加展開と抑止力を含む連合防衛力の強化を通じ、北朝鮮の挑発意志自体を無力化させる。」と述べました。

ここで、「戦力の追加展開と抑止力を含む連合防衛力の強化」と「北朝鮮の挑発意志自体を無力化させる。」と言うことは、核施設の除去、即ち空爆を意味するのではないでしょうか。

北朝鮮とアメリカの停戦合意はすでに北朝鮮側によって破棄させられていますから、いつでもアメリカ軍は空爆出来る状態にあります。
空爆が行われれば、38度線を越えて北朝鮮軍が韓国側になだれ込んでくるでしょう。それを防御するのは韓国軍しか居ません。
その覚悟の大統領声明とも取れます。そうでなければ、北朝鮮の挑発意志自体を無力化させるという発言は出てこないと思うからです。

核施設以外の軍事施設を空爆するかどうかは、この戦闘状況によると思われます。北からの侵攻が激しければ、軍事施設も空爆するしかないでしょう。
そうすれば、中朝国境に難民が押し寄せます。中共はどう対処するでしょうか。排除の方向で殺しまくるのか、救済するのか・・・

習政権は6か国協議の再開を持ち出しました。中共とロシアが制裁処置を検討すべきだとの意思を示しています。アメリカの「いつまで繰り返すのか」という質問の答えになっていません。
アメリカは、13日に「日米韓の3か国協議」を行い、「過去とは違う」国連制裁決議案を推進することを表明しています。おそらくこの後の協議は秘密協議になるでしょう。協議の内容は、戦闘再開と終結の段取りになるはずです。
米韓と北朝鮮は、現在戦争中であることを強く意識してください。

核施設の空爆が敵側に知られますと、例えば日本からの拉致被害者などが核施設周辺に集められてしまう危険があるからです。
発表は爆撃してからであり、「我々は北朝鮮の核施設を除去した。」という発表になるはずです。それまでは隠密に作戦が進められることでしょう。

金正恩第一書記が(生き残っていれば)どのような対処をするかは不明ですが、「アメリカの爆撃は的を外した。我が国の核施設は無傷であり、早急に核装備を強力化してアメリカを攻撃する」とかなんとか言うでしょうね。

北朝鮮の反撃がどうなるか、それによってこの戦闘の決着は異なってきます。反撃が長引けば中共が軍を送らざるを得なくなるかも知れません。
アメリカが北朝鮮に陸軍を送ってくれば米中戦争に発展する可能性は高くなります。しかしそれもアメリカの狙いの一つかも知れません。

日本は現状の憲法では何も出来ません。しかし昨年可決した安保法案によって、アメリカ軍機に対する空中給油は出来るようになっています。これだけでもアメリカ空軍はかなり作戦が楽になるはずです。

これで金体制が崩壊するかどうか、崩壊しなければさらに北朝鮮国内の締め付けが厳しくなるでしょう。そして崩壊するまで戦争は続けられます。

日本は莫大な戦費をアメリカに払わなければならなくなるでしょう。そしてそれは日本の景気にとっては・・・よくなるかも知れませんね。

2016年1月13日水曜日

欧州の2016年、どうなる・・・

欧州に行ってきた人が、「アラブ人が増えた」と驚いていました。パリのフランス人はどこへ行ってしまったのかと言うのです。
まあ、その日がたまたまだったのかも知れませんが、移民受け入れで現在欧州は、ドイツですらとんでもない事態になっているように見えます。

昨年12月31日夜、ケルン中央駅前に酔って集まった男ら約1千人が複数のグループをつくり、通りかかった女性を次々と包囲して金品を奪ったり、性的いやがらせを行ったりした事件が起きました。
被害届は約170件以上にもなり、被害者らは「男らの多くがアラブや北アフリカ系」と証言したそうです。
警察は窃盗や傷害罪で容疑者31人を特定しましたが、その中の2名がドイツ国籍を持つ人だった以外は北アフリカや中東の出身で、このうち18人が難民申請者だったと発表しました。

同じころ、スイスのチューリヒでも、女性数人が複数の男に取り囲まれて性的暴行を受けたり金品を盗まれたりしたとの訴えがありました。こちらはアラブ系かどうかはまだ判っておりません。
しかし欧州はこの2つの事件を並列に報道しております。

旧日本軍の人肉食を扱った映画「Unbroken」を監督したアメリカの女優アンジェリーナ・ジョリー氏が、英上院の委員会公聴会で演説し、過激派組織「イスラム国」が組織の方針としてレイプを行っていると非難しました。
「彼らは(レイプが)とても効果的な武器であることを知っている。恐怖を与える手段として利用している」と述べ、国連難民高等弁務官事務所特使として、対策を講じるよう呼び掛けました。

1998年8月31日の日刊ゲンダイに、「聖戦の英雄か、狂人か」というタイトルで「ウサーマ・ビン・ラーディン」氏の記事が出ました。
ケニアやタンザニアで起きたアメリカ大使館同時テロの黒幕としてのビン・ラーディン氏の記事ですが、ここに「3000人を殺した男」としてサウジアラビアの富豪・ウサーマ・ビン・ラーディン氏というような紹介がなされています。
そして彼の発言として「アメリカ人を皆殺しにせよ!」と述べていることが書かれ、無差別テロと暗殺を仕掛けていると言う記事になっておりました。
私にとっては、これが初めてウサーマ・ビン・ラーディン氏を知った時でした。

その後、2001年になって9.11同時多発テロが発生し、アルカイダという組織があって、インターネットを使ってウサーマ・ビン・ラーディン氏が指令していたとする記事を読みました。

このウサーマ・ビン・ラーディン氏とアルカイダの問題が表出する前、1980年台ごろからイランの核開発疑惑が表面化しています。
そして2003年に、 IAEA定例理事会にてイランの核開発に対する非難決議案を全会一致で採択され、2006年アフマディーネジャード大統領は、「イランは完全な核燃料サイクル技術を獲得した」と発表したわけです。
イランの核開発が北朝鮮と連動していることは確かなようですね。2006年、北朝鮮は始めての核実験を行っています。

2010年から2011年にかけて、アメリカはイランの核開発を非難し続け、IAEAで制裁処置を打ち続けました。
2011年5月、パキスタンの首都イスラマバードから約60km北東にある地方都市アボッターバードの潜伏先と見られていた豪邸で、アメリカ軍の作戦によりウサーマ・ビン・ラーディン氏は殺害されます。

2012年3月、イランが核兵器を開発していないとイスラエルが認めたと、イラン国営放送が報じました。2013年8月、アフマディーネジャード大統領が退任します。そして穏健派のハサン・ロウハーニー大統領が就任します。
そして2014年6月、アルカイダの後を次ぐ「イスラム国」が、ISIS(ISIL)から派生していきます。最高指導者アブ・バクル・バグダディがイスラム国樹立を宣言したのです。

こうして見てみると、イスラム内のシーア派とスンニ派の対立に欧米が振り回されているように見えます。ビン・ラーディン氏はスンニ派で、サウジアラビアのアメリカ寄りの姿勢や腐敗を嫌ってアルカイダを組織し、反米に走ったのでしょう。死後、その意思を引き継いだのがイスラム国です。スンニ派はカリフを選出することにしていますから、アブ・バクル・バグダディはカリフであることを自称しております。

過激なイスラム国に対して、シーア派であるイランとアメリカの関係改善は、サウジアラビアの危機を想起させます。
中共の経済破綻で原油価格が下がり、アメリカのオイルシェールが危機に直面しています。今、サウジアラビアとイランが戦争となってホルムズ海峡が閉鎖されたら、日本の輸入が窮地に陥り、アメリカのオイルシェールが高値で売れるかもしれません。
また、このチャンスを逃したくないのがロシアです。窮地の日本はロシアのガスを高値で買い、その時に北方領土のことなど言わなくなるだろうという思惑です。
しかし、原油価格が上がれば、闇の油田を持っているイスラム国も豊かになるので、実にややこしい情勢となっているようです。

イスラム国が過激行動を起こすことから、中東の人々は欧州へ逃げてきます。EUは移民受け入れに肯定的ですが、一般国民は嫌っていることから、今後も欧州危機は続くでしょう。
アメリカにとって、中共と繋がった欧州など徹底的に叩きたいのが本音ではないでしょうか。ドル覇権にたて突くわけですからね。

昨年パリで起きた同時多発テロも、どこまでがイスラム国の犯行かは判りません。イスラム国には様々な国が関与しているようにも見えます。イスラム国の兵士たちは黒い覆面で顔を隠していますから、人種などは判りません。あの中に日本人が居たとしても判らないでしょう。

イスラム国の横暴から逃げてきたという中東の難民(主としてシリア難民)。それを受け入れる欧州各国の政府、そして反対する国民たち。混沌が生まれ、今後の欧州はデフレと相まって存亡の危機が訪れるかもしれませんね。

2016年1月12日火曜日

北朝鮮の孤立

安倍首相が「日韓合意」を演出し、外国に伝えたその英訳が外務省によって内容が全く違ったものになっていて、外国では性奴隷を安倍首相が認めたことになってしまった慰安婦問題ですが、それでもアメリカはこれを評価し、すぐに「核実験した北朝鮮」への対抗手段を取り始めました。

北朝鮮とアメリカは現在戦争中であることはご承知の通りです。1953年7月に締結された停戦協定は、すでに北朝鮮側から破棄しています。

共産主義の理想を掲げ、現実の前にソビエト連邦は崩壊、残された中華人民共和国は現実路線を歩みましたが中華思想が台頭して経済が破綻してしまいました。
すでに経済破綻が終わっていた北朝鮮は、国内の弾圧と軍事強化策を取り、金体制を維持したまま現在に至っています。

核兵器を持つことが最大の希望だった北朝鮮指導部は、2006年に初めて核実験を行い、その後2度の核実験を経て、今年1月6日に4回目の核実験を行いました。北朝鮮によると水爆実験だったそうですが・・・

アメリカは、1月10日に韓国西部の烏山にある、在韓米軍基地に、核弾頭を搭載できるB52戦略爆撃機をグアムから派遣しました。
この派遣は「北朝鮮を威嚇するため」というのがマスコミの報道ですが、もしかしたら本当に空爆を再開するのではないでしょうか。

これまでは、日本の拉致被害者も居ますし、また中共との関係もありますから遠慮していた節もありますが、一向に展開しない拉致問題や、中共の国際法無視などでいいかげんアメリカも我慢の限界が来ていると思います。

今回の核実験はさすがに中共側も困ったようで、アメリカの抗議(中共の管理責任・次にまた実験をやったら攻撃に移る)に抗弁できなかったのかも知れません。
中共と北朝鮮の国境を接する遼寧省や吉林省の観光施設では、北朝鮮側に近づかないよう当局の緊急指示が出ているそうです。
中朝貿易の重要拠点である遼寧省丹東市では、鴨緑江で遊覧船を運航する観光会社に対し、「北朝鮮側にあまり船を接近させるな」との指示があったとか。

アメリカが安倍政権に「韓国との和解をやれ」という圧力を掛けたことなどを合わせて見ると、今度は本当に戦闘行為に出るのではないかという感じがいたします。

北朝鮮側は、リップサービスでは強気の発言が続きますが、実際の戦闘になればほとんど戦闘力はないでしょう。
アメリカ軍にとっては、宣戦布告の必要もなく(すでに戦争中ですから)、しかも周辺国との関係も希薄になり、対中共では民間の闇交易だけが活発化しているだけですし、ロシアとの関係もそれほどまだ深くはないようです。

北朝鮮とイランも核開発では共同していたかも知れませんが、すでにアメリカとイランは核問題を決着させています。
どう見ても、北朝鮮の周辺はほとんどアメリカに埋められているように見えます。

もっとも懸念されたのが韓国と日本の問題ではなかったでしょうか。一応同盟国でありながら、いつまでも慰安婦だか何だかに振り回されている状態(背後には北朝鮮と中共が居るのですが)がネックだったように思います。
安倍首相と朴大統領が「決着した」と言えば良いわけで、その内容がどうであろうと、双方の国民が文句を言おうと、そんなことは関知しないアメリカなのです。

昨年暮れも押し詰まって、無理やり「日韓合意」が導き出されたのも、おそらく北朝鮮が4回目の核実験をすることを事前に察知していたアメリカだったからかも知れません。
そしてその核実験を契機に、一気に北朝鮮の金体制を潰す算段があるのかも知れませんね。

アメリカ軍が攻撃の対象としているのは北朝鮮の核施設でしょう。かなり地下深くに作られているようで、特殊貫通弾「バンカーバスター」の威力を見せつける絶好の機会とも言えます。
B52には、このバンカーバスターも搭載可能だからです。
地下60mまでのコンクリート壁を攻撃できるこの爆弾は、北朝鮮の平壌中枢地下施設も爆撃が可能です。

そしてこの爆弾は中共の原潜基地である海南島の地下施設をも攻撃が可能であることを中共にも見せる効果があるでしょう。
海南島が攻撃されれば、南シナ海も東シナ海もほとんど無意味になってしまいます。中共の原潜に搭載された潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)が、アメリカ本土への核攻撃を可能にしていることに、アメリカはピリピリしていますから、次は海南島という警告にもなります。

金体制を潰した後、混乱状態となった北朝鮮にアメリカ陸軍を送るかどうかは判りません。すでに脱北者の中に傀儡政権が出来ているのかも知れません。
まさか中共に後始末をさせることは無いと思うのですけど・・・

陸軍が入って金体制の生き残りを逮捕していくならば、生き残った拉致被害者の救出のチャンスもあるでしょう。
しかしそれには、日本国民の覚悟も必要になると思います。

2016年1月11日月曜日

2016年、どうなる中共

年明けと同時に、中共で株が暴落しました。一応サーキットブレーカーという法律が働いて上海・深セン上場株式300銘柄が7%下げたところで止まりました。正月7日の出来事です。
これが今年2度目のサーキットブレイクです。一度目は4日でした。

もはやどうすることも出来ない中共経済。中共の企業債務(金融機関を除く)残高はダントツで世界一になっています。
昨年6月の中共GDPは、アメリカをも凌駕していました。しかしそれはバブル景気によるもので、バブルが弾ければ巨大債務の泥海にどっぷり漬かってしまうわけです。

経済評論家の三橋貴明氏は、その著作の中で「GDPは『国内総生産』であるためモノを生産するだけで数値を押し上げる。これはGDP統計の弱点の一つだ」と述べております。
中国大陸のあちこちに作られた鬼城(ゴーストタウン)の悲惨さを見てきた三橋氏は、それが中共のGDPの秘密であるとも指摘します。

自由主義諸国ではいくらGDPがそうだからと言っても、その後に来る債務の付けが判っていますからむやみに作ったりはしません。
しかし共産党一党独裁の中共はそれが出来たわけです。その変わり、現在その負担が一気に中共の経済を押しつぶし始めたわけです。

そしてそれが判った外資が逃げ始め、それを止めようと身勝手な法律を作って暴力的に抑え込む中共政府でした。
多くの外資が逃げられずに中共内で苦しんでいます。それを救済するトリックが、どうやら人民元のSDR入り承認だったように思います。

もちろんこれは双方の賭けの勝負です。ヨーロッパ諸国は来年10月、より自由化した中共から一斉に資金を引き揚げるために人民元のSDR入りを承認したようなものでしょう。
中共は、国際通貨となった人民元をアジアやアフリカと言った途上国にAIIB、親シルクロード構想などで貸し付け、国内の余剰在庫を吐き出して黒字化にしようと考えているようです。

はたして10月まで中共経済は持つのかどうか。アメリカはさらにドル金利を引き上げるでしょう。リーマンショック後に世界に撒かれたドルは、これで早いスピードでアメリカ国内に引き戻されます。これによって人民元は対ドルで大きく下げていくでしょう。
中共の借金はドル建て債務が多いですから、その返済負担がさらに大きく膨れ上がります。

.また、過剰設備の問題から生産過剰となっている中共です。ですから国内では物価が下がり始めています。価格が下がらない日本製品を日本に来て買うのが、いわゆる「爆買い」なのでしょう。
つまり国内ではデフレが進行中であると言うことになります。

こうして中共の衰退が始まります。衰退が一気に爆発する可能性もあります。中共企業の対外債務は1・3兆ドル(役158兆円)あって、そのほとんどがドル建てだと言うのです。
どこかの企業が、この対外債務を払えなくなった瞬間に炸裂する可能性です。炸裂した後どうなるか、企業が倒産し莫大な負債が国家財政にのしかかるのが自由主義経済ですが、社会主義経済がどうなるのかはよく判りません。
少なくともソビエト連邦は崩壊したのですけどね。

おそらく中共は、SDR入りし国際通貨となったことを受けてアジア・アフリカへの人民元貸付を始めるでしょう。すでにジンバブエなどでは国内通貨を人民元にしてしまいましたからね。余剰在庫をむりやり途上国へ売り付けるわけです。
これは財務を途上国へ付け替えることになるわけです。貸付を断ると、人民解放軍が出てきて乗っ取ります。また貸し付けた返済が出来なくても同じことです。そのための軍事拡張ですからね。

人民解放軍とは、要するに山賊のたぐいです。中共のもとは匪賊、そこに共産主義という政治体制を当てはめたのが毛沢東とか周恩来でした。
毛沢東はともかく人民を食わせたのです。大鍋政策とかいう大量炊飯で人民を食わせ、そして人民解放軍を組織したわけです。しかし毛沢東は共産主義は学んでいても国家と言うものを知りません。
おそらく華人は、ほとんどの人が国家という」ものを知らないでしょう。

共産主義は世界革命ですから、国家を否定しています。ですから毛沢東には都合が良かった、というより理解しやすかったのではないでしょうか。

毛沢東によって何万人もの華人が殺された(餓死、過労死など)と言いますが、ともかく何とか人民を自力で国家建設に向かわせようとしたわけです。しかし道半ばで亡くなってしまいました。まあ高齢でしたからね。

その後、改革開放と言いながら経済だけは資本主義を取り入れた結果が現在の中共です。人民解放軍が匪賊の集団であることに変わりはありません。
その匪賊が近代兵器を持って迫ってきているのです。

中共の経済崩壊は、その後どうなるか、おそらく日本の現行憲法では抑えきれないでしょうね。

2016年1月8日金曜日

中東の分断、世界を巻き込む戦争になるか

サウジアラビアとイランの対立が決定的となりました。サウジアラビアがシーア派の指導者「ニムル師」を処刑してしまったことから、イランとの間で決定的な関係断絶が起きてしまったわけです。
サウジアラビアはスンニ派で、イランはシーア派です。

もとはスンニ派とシーア派の対立から派生したこと。この対立は、西暦661年から始まったものです。
西暦610年にムハンマドがイスラム教を始め、22年間布教したのち没します。それからイスラムの指導者「カリフ」はムハンマドの子孫に受け継がれてきました。しかし4代目のアーリーの時代から、カリフはムハンマドの子孫であるべきだと主張する派と、子孫の中からではなく、話し合いによって皆から選ばれたものがカリフとなるべきと主張する派が対立をしてしまいます。

ムハンマドの子孫をカリフとする派がシーア派であり、皆から選ばれたものがカリフとなる派がスンニ派と言うことです。

スンニ派はムアーウィヤをカリフに選出してウマイヤ朝を建設します。場所は現在のシリアの場所です。これに対しシーア派はアリーの子孫であるハサンとフセインを支持し、ウマイヤ朝と敵対するのです。
アーリーの3代目の子孫がフセインですが、ウマイヤ軍に滅ぼされて、戦死してしまいます。

しかし、シーア派はフセインの子孫を守り、それを指導者(イマーム)として12代目まで引き継ぎます。つまりアーリーの子孫は12代目で途切れてしまうわけです。時はムハンマドの死から300年後でした。

そういうわけで、シーア派にとって現在は「イマーム不在」の状態なのです。しかしキリスト教の「最後の審判」のように、終末期になると最後のイマームがマフディー(救世主)となって再臨して、この世の悪から救済されると信じられております。

イマームを12代まで引き継いだシーア派ですが、この過程で分裂が進んでしまいます。5代目のザイドを支持するグループ、7代目のムーサ・カーズィムを支持するグループ、その兄にあたるイスマイールを支持するグループなどです。

ムハンマドがイスラム教を布教していた頃、日本では聖徳太子が天皇を政治の実権から別け、皇族から「万世一系」として男子継承が決められています。
その目的は皇位継承での醜い争いを終わらせるためでした。政治は公家が行うものとし、政教分離がなされたわけです。

しかしイスラム教では、政治と宗教は一致するものとしたのです。スンニ派は話し合いでカリフを決めますから、それほど争いは無かったようですが、シーア派は誰が正当なイマームかで抗争が絶えなかったのではないでしょうか。
まあ抗争と言っても、この頃は近代兵器はありませんから、「知恵と勇気と団結力」が決め手となる抗争だったように思います。

穏やかな人間関係を作るイスラム教は、中東を支配し、その宗教的感動がイスラム芸術として花開きます。北方のヨーロッパはほとんど野蛮人(食えない集団)の住むところでした。野蛮なヨーロッパはこの頃を暗黒時代と言っていますね。
十字軍なるものが何度もイスラム圏に南下してきては金目の物を略奪しておりますが、常に叩き返されています。

略奪された宝物は、ヨーロッパのユダヤ人達によって取引され、富の蓄えに利用されて行きますが、やがて自分たちも芸術作品を作れば良い事に気が付き、ルネサンスが起こります。
ユダヤの錬金術は、分割された国々をまたがる交易と、為替差益で作り上げられたものだと思います。そして地中海交易で確立された航海技術が、やがて大西洋を回ってアジアルートを確立し、アジア植民地政策が生まれてきます。
なぜ海側を回ったかと言いますと、陸路はイスラム圏が牛耳っていたからです。

やがてヨーロッパに産業革命が起きて、そこから世界史が塗り替えられ始め、イスラム圏はユダヤ金融と対決することになります。
植民地から略奪した資源を、大量生産で製品に変えたヨーロッパ諸国は、莫大な利益を上げます。そして使われる技術は、高性能な武器となりヨーロッパ列強は世界制覇に乗り出すわけです。

新大陸アメリカは、植民地から独立し、南北戦争を経て産業立国を目指します。極東の庭園国家・日本もまた明治維新を経て産業立国を目指します。
しかしここでイスラム圏は取り残されてしまうわけです。イスラム教は産業に価値を見出せなかったのでしょう。
しかし貪欲なユダヤ・ヨーロッパ金融は、イスラム圏でも利益を得ようと迫ったのです。

第二次大戦で、日本はアジア植民地をヨーロッパから解放します。ゆえにヨーロッパの衰退が始まります。
そして入れ替わるように出てきたアメリカが、中東の石油を使ったドル金融政策を取り、世界を席巻していきます。(冷戦時代は割愛します)
産業革命が革命から常識になってくると、お金が人間の生活を牛耳るようになります。それを近代化と言いますがイスラム圏はそれを否定したわけです。

近代化できなかったイスラム圏にお金が流れ込んだのは石油によるドル支配が始まってからです。そしてお金がイスラム内部にあったスンニ派とシーア派の対立を悲惨なものにしていきます。

アメリカと親しかったサウジアラビアですが、これをイスラムに対する裏切りとしてアルカイダが立ち上がりテロを扇動し始めます。そしてアルカイダはイスラム国となってシーア派を攻撃します。
イスラム圏の大国同士の戦いです。日本にとって厄介なのは、ホルムズ海峡の封鎖でしょう。原発を止めてしまった日本は、ホルムズ海峡を封鎖されたら真っ暗になってしまいます。

現在はアメリカがスンニ派、ロシアがシーア派をバックアップしているようですが、キリスト圏の経済衰退を背景に、イスラムは移民によりヨーロッパを崩壊させようと策謀しているようです。
サウジアラビアとイランの戦いは、アメリカとロシアの動きによっては今後世界を巻き込む戦争になって行くかも知れません。この両国がこの戦いに関与しなければ、やがてヨーロッパはイスラム圏になってしまうでしょう。

2016年1月7日木曜日

北朝鮮の水爆実験?

北朝鮮が4度目の核実験を行いました。
金正恩第1書記の命令により、「初めての水爆実験に成功した」と発表しました。水爆の実験だそうですが、小型化した水爆なのでしょうか?
その目的は、8日の金第1書記の誕生日を前に国威発揚を狙ったものではないかと言うことです。

北朝鮮はこの実験の目的について、「水爆実験は、米国の核の脅威から国の自主権と民族の生存権を守るための自衛的措置だ」と述べております。
実験は「安全かつ完璧に行われた」として、周辺環境に影響はないそうです。

この核実験を受けて、中共は「日本は早くから核兵器を発展させる野心と実力を有している。足りなかったのはその口実だけだった。北朝鮮の核実験実施は間違いなく、日本に絶好のチャンスを与える」と述べました。
しかし安倍首相は「今回の北朝鮮による核実験の実施は、わが国の安全に対する重大な脅威であり、断じて容認することはできません。強く非難します。また、これまでの国連安全保障理事会決議に明白に違反し、そして国際的な核不拡散の取り組みに対する重大な挑戦であります。 今後、わが国は安保理非常任理事国として国連安保理における対応を含めて米国、韓国、中国、ロシアと連携しながら断固たる対応を取ってまいります」と述べ、日本の核武装には言及しませんでした。

北朝鮮の1回目の核実験の時は、故)中川昭一氏が「北朝鮮が核を持った以上、日本も核武装すべきだ」と語り、慌てたアメリカが、すぐにコンドリーザ・ライス国務長官を日本に派遣し「日本はアメリカの核の傘で守られている」などと説得工作をしておりましたね。

しかしこれで中川氏はG7の財務大臣・中央銀行総裁会議での記者会見で、酩酊しているかのような醜態を晒し(一服盛られたようでした)、大臣職を辞任、そして選挙で落選し、その上で世田谷区の私邸2階の寝室で不審死をしております。発表では「急性心筋梗塞」と述べられましたが、実際の死因の特定は行政解剖の結果待ちとなり、その後何も発表されていないようです。

安倍首相は、日本核武装発言がどれほどアメリカを刺激するかをこの教訓で知っております。ですから「日本核武装」を述べられません。そこで中共は何とか安倍首相にそれを言わせ、アメリカに処置してもらおうと鎌を掛けてくるわけです。

慎重な安倍首相の発言ですが、今度はそれを日本の保守系の人達が不満を感じ「安倍・信頼できず」となることが懸念されます。中共はそこも計算に入れているのでしょうね。

さて、水爆実験は安全かつ完璧に行われたという北朝鮮発表のあと、自衛隊機が胴体下に集じんポッドを搭載し上空の塵を収集し、また希ガスの観測もしてきました。
過去3回の核実験で観測した地震波形と、今回の波形との比較照合しながら、集めた塵や希ガスを含めて調査した結果は、「規模は今までの核実験と同程度」であることが判り、データは北朝鮮が主張する「水素爆弾」ほどの威力はなく、広島型原爆の半分程度で実験は失敗したと見るべきだそうです。

今回の規模は強力爆薬TNTに換算して7キロトン相当とみられるそうで、広島型の15キロトンの半分程度だったそうです。
これは北朝鮮が行った過去3回の核実験に比べても規模の小さなもので、技術的に劣化していることが考えられます。

核技術を追及して行くのなら、今回の実験は失敗でしょう。しかし北朝鮮は政治的に利用しているだけですから、規模とか性能を議論しても仕方ないように思います。
日本がこの北朝鮮の核実験を政治的に利用するならば「日本も核武装を」という政治的発言が出て来るのが一般的です。しかし日本は技術的側面を報道し、あたかも北朝鮮の核はまだ未熟といったイメージで国民を納得させ、この政治的側面を無視します。

この核実験は、オバマ政権が本当に日本に対し「核の傘」を提供しているのかどうかを世界に見せつけることと、日本に「核武装宣言」をさせて日米離反を促すような目的があるのではないでしょうか。
そうすると、裏にはやはり中共が隠れているようにも感じます。

北朝鮮と中共は現在冷えているように見えますが、真相は判りません。少なくとも北朝鮮は現在闇市場がにぎわっていて景気が良いそうです。
金正恩第1書記は自分の周囲の粛清に努めていますが、一般国民のことまで目が届かず、高官達も粛清に合うことを恐れて静かにしています。

ゆえに中朝国境当たりでは土地を耕したり、豚を繁殖させたりして闇市場に流す人々が増加し、人民元の流入・利用で活況をていしているとか。
欠乏している社会ですから、作れば売れる状況にあり、経済自由化が進んでいるようですね。

この北朝鮮に一番多くスパイ(商社マンのような人たち?)を送り込んでいるのがロシアだそうです。そのほか中東、イスラム圏の国家なども多く入り込んでいるそうで、北朝鮮の地域では国際的情報取引も盛んなのかも知れませんね。

核実験の目的が「米国の核の脅威から国の自主権と民族の生存権を守るための自衛的措置」ということですから、アメリカを近づけないようにして、国内での反米活動を擁護しているのかも知れません。
複雑化する東アジア情勢です。オバマ・アメリカの8年間、腰の引けた外交ですっかり世界に混沌を作り出し、我が国周辺の情勢も危険極まりないものとなってしまいました。

平和主義者が作り出す戦争と悲惨は、今も昔も変わっていないようですね。

2016年1月6日水曜日

躍進出来るか、日本。丙申の年

産経の上田和男(こうだ・かずお、76歳)氏 のコラムに、「丙(ひのえ)は、芽が地上に出て葉が張り出し広がった状態を言い、明らかで盛んに広がる」と言う意味があり、「申(さる)は、果実が熟して固まってゆく様子を言い、物事が進歩発展し成熟に至る」との意味があると書かれておりました。

干支暦で「丙申」陰陽五行説の「陽金」の属性を持つ年であり、「成り行き、対処の仕方を誤らなければ、問題が明るみに出て、その解決策が図られ発展する、意外と良い年」と判断できるそうです。

昨年はアメリカの覇権に陰りが見え、中東イスラム圏における紛争が激化しテロが世界的に拡散し、中共による急激かつ際限なき覇権主義の無法な発露が近隣アジア諸国の反目を呼びました。
欧州唯一の勝ち組・ドイツの経済が下り坂に向かい、中共経済も破綻を来たすなど、世界経済が混沌としてきたのが昨年でした。
アメリカの覇権の衰退に対して、イスラム暴力主義や、中共の粗野・稚拙にして強引なエゴ外交では、世界をリードしていくことは出来ません。

しかし、昨年の後半から徐々にアメリカ経済に好転の兆しが見えはじめ、日本経済も弱々しくも底打ち反転の状況を呈しております。
そして我が日本は、文化と民主主義の成熟度を誇り、自由経済主義の下、産業の成熟度と技術革新の先端を行き、法を順守する国際国家としても、宗教的中立性を持つ国家としても良い位置にあります。
我が国は米中の狭間にあり、欧米とアジア・中東の橋頭堡を務めるべき絶好の立ち位置にあると自認し、行動すべきだ・・・と、上田氏は述べておられます。

その上で、申年の今年は「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿ではなく「良く観る眼・正しく発言する口・広く聴く耳、を研ぎ澄ませる“賢いサル”」の三猿になりましょう・・と言う事です。

中共の外地旅先での“爆買い”、ネット通販業者による日米欧商品の輸入・宅配、汚職摘発を逃れるための資金流出などが今後中共国内の内需の足を引っ張るとか。
AIIB、人民元のIMF国際通貨化、強引な株価や為替管理策などは「墓穴を掘り、デフレを呼び込むであろう」との国際論評が最近増えてきているそうです。

元都知事の石原慎太郎氏は、「欧州は生産性もなく、活路がなく衰弱していくでしょう。中共は経済が自滅しますよ。」と述べております。
欧州(EU)と中共がIMFで一緒に歩調を合わせても、結局生産性が上がらなければ衰退の一途だと言う事ですね。

日本の科学技術は世界最高のもので、それをもって世界に貢献できる国家は日本だけ・・というのが石原慎太郎氏の見方ですが、だからこそ、世界を野蛮にして制覇しようとしている華人にとっては邪魔な存在と言うことになります。

と言うわけで、評論家の鍛冶俊樹氏はメルマガで日中戦争が間もなく始まるとの解説をしておりました。
「昨年暮れの慰安婦問題の日韓合意は、オバマ・アメリカが『5月のフィリピンの大統領選』を気にして日本側に頼み込んできたようだ」と語っておられます。
その理由は、「5月の選挙でフィリピンに親中派の大統領が選ばれれば、対中包囲網が崩壊してしまう。何とか韓国を取り込んでおかなければならない」という訳です。

インドネシアもフィリピンも、そして東アジアの多くのは華僑が経済を牛耳っている国家です。華僑と習政権はお金と中華思想で結びついています。
そして中共は人民解放軍が戦争に向かって準備中であり、もはや中央政府の言うことは聞かなくなっているのではないかと言うことです。
さらに、中共の経済破綻を救う道は戦争しかないと、中央政府も判断しているような節があるとか。

中共は南シナ海の人工島に航空機を発着させました。鍛治氏によりますと、ここに戦闘機が配備されれば、それがが開戦を意味するそうです。

昨年12月26日、機関砲を搭載した中共の海警船が尖閣沖で日本領海を侵犯しました。これに先立って22日から中共の情報収集艦が千葉県房総沖で自衛隊通信を傍受していたそうです。これはつまり自衛隊が出動しないのを見極めて、武装船が領海侵犯したことを意味します。

機関砲を搭載した艦船は軍艦に見られても仕方ないでしょう。そのため自衛隊が動けば日中戦争になります。日本の憲法から自衛隊法までを熟知している中共のやりそうなことですね。
自衛隊が動かないことを確認してから機関砲を搭載した海警船を領海侵犯させてみたわけです。

鍛治氏によりますと、今後この調子で次は「海警の隊員が尖閣に上陸する」と言うことです。そしてそれでも日本側が対応出来ずにいれば、次は尖閣・魚釣島に小屋を建てるとか。
それでも日本が軍事行動を起こさなければ(口先介入だけなら)、次はヘリポートを作ると言うことです。
つまり南シナ海の教訓が何も生かされないで、東シナ海にもサラミスライス侵略を許してしまうわけです。

「警察が他国の警察を取り締まることは出来ない」ということを知っていて、海警船でサラミスライス戦略を使う訳です。自衛隊が出てくれば、何とか先に発砲させようとするでしょう。盧溝橋の時と同じですね。

手をこまねいていれば、尖閣のヘリポートから沖縄に向かって偵察行動が始まります。沖縄のアメリカ軍を追い出す行動が始まるでしょう。沖縄サヨクが利用され、その支援とかなんとか言ってね。
もしも沖縄からアメリカ軍が撤退し、華人に占領されますと、次は九州が危なくなります。鹿児島の種子島がミサイル基地になるという言いがかりで攻撃されるかも知れませんね。

ようするに、どこで日本国民のスイッチが入るかと言うことに尽きます。スイッチが入れば、すぐに憲法9条第2項の削除となり、共産党や社民党は反対出来なくなります。国家防衛の必要性が認識され侵略国・中共との戦う意志が生まれます。
どこでスイッチが入るか・・それが中共にどこまで侵略を許すかの分水嶺となるでしょう。

我が国が「文化と民主主義の成熟度を誇り、自由経済主義の下、産業の成熟度と技術革新の先端を行き、法を順守する国際国家としても、宗教的中立性を持つ国家として」世界に貢献するためには、「避けて通れない戦い」、それがこの日中決戦のような気もします・・・

2016年1月4日月曜日

選挙のための野党連携・有権者無視

小沢一郎議員が深沢の私邸で新年会を開き、その新年のあいさつで、「(野党連携は)与党サイドから『選挙のためだ』とことさらに言われる。選挙のためで何が悪い。選挙というのは主権者たる国民が判断をくだす唯一の機会だ」などと述べていたそうです。

巷では消費増税先延ばしのための「衆参同時選挙」になるという噂が飛んでいて、各党の議員達は選挙の準備に忙しくなっているようです。
この噂をもとに、小沢氏が述べたようですが、どう考えても小沢氏の選挙感覚は理解できません。

小沢氏は自民党に対する復讐心で選挙を戦っているように見受けられます。だから野党が野合して「自民党・安倍政権に立ち向かえ」と言っているように感じるからでしょう。
しかし、有権者は未来の自分たちの生活、そして日本の国際的な役割、さらに安全保障の面では「中共の領海侵犯」にいかにして立ち向かっていくかが問題なのです。

安倍・自民党は、消費税8%の後遺症で未だにアベノミクスが抑え込まれ、景気が低迷しています。ですから、消費税10%の増税を2017年に行うことは早すぎると考えて当然でしょう。
パソナグループ取締役会長で元金融担当大臣である竹中平蔵氏は、「消費増税をやらなければアベノミクスで再び経済を好転させることが出来る」と述べております。
なぜこのような発言をしたのかは判りませんが、安倍首相が消費増税先延ばしを模索しているならば、大きな支援と言えるでしょう。

もし小沢氏が、このように考えている安倍・自民党に反対するならば、「消費増税10%待ったなし」を言わなければなりません。恐らく財務省の「嘘」をコピペの如く繰り返すことになるのでしょうが、そうすれば有権者には問題点が見えてくるはずです。

また国際社会に対する日本の貢献について、安倍首相は積極的平和主義の理念のもと、各国への訪問を盛んに行っております。世界中がやっと日本の首相が安倍晋三氏であることを知るようになりました。
表敬訪問や友好的訪問、そして話し合い訪問など忙しく動いておりますので、各国のマスコミがテレビなどで報道し、ゆえにレストランのウエイトレスのおばさんまでが「シンゾーって日本の首相だよ」と述べるまでになったわけです。
これまでは英国などで、日本の首相を「ナンバー5」などの番号で呼んでいたそうです。あまりにくるくる変わるし、自己主張など持っていなかったからでしょうね。
安倍首相は、訪問して顔を見せ、その上でODAなどの約束をするわけですから、海外に日本の顔が見えるようになったと言うわけです。

このような安倍外交を、野党連携はどのように反論するのでしょうか。だいたい野党のスタンスは「日本は敗戦国。じっと静かにして居るのが一番です」と言うことなかれ主義ではないでしょうか。
これが「東京裁判史観容認」の本音であり、ここから「憲法改正反対」「自衛隊は無くせ」「原爆反対・ゆえに原発反対」などの大合唱が起きているわけです。
昔のマルキストのように議論が出来ない集団です。感情的な所作で日本を貶めます。
この様な集団は日本のマスコミがこの様なスタンスに立って報道しているからで、よく偏向報道と言われている所以ですね。

安全保障に関しては、「中共の脅威」をどのように考えるかになります。尖閣周辺ではすでに海警の艦船に重機関砲が搭載され始めました。
これは海警の艦船が軍艦もどきになってきたことを意味します。日本がどう出るか、その確認をしているところでしょうが、注視しているのは日本国民の意識です。
日本国民が何も感じなければ、次はロケット砲、そしてミサイルなどの搭載を段階的に始めるでしょう。買う錠保安庁では対処できなくなるまで試すことになります。

これが中共の侵略の手法です。「サラミスライス」などとも言われ、少しづつ溶かすように侵略していくわけですが、相手が気が付いた時はもう手遅れになっているようにするわけです。

このような現状に対して、反対するならば議論出来るようにして欲しいのですが、小沢氏は議論は他人に、任せる癖があります。
民主党、共産党、社民党、生活の党など、野党の中からディベートにたけた人物に議論をさせて、小沢氏自身はただ自民党への復讐に終始します。

ですから新年会の言葉は、それを裏付けるものです。「野党連携で何が悪い」という言葉になるように見えます。
長い議員生活で、これが彼の身に着けた国会議員の処世術だったのかも知れませんね。しかし、この手法は相手が「利用された」と感じたら敵視されることは間違いありません。

全国の有権者は、この小沢氏の手法をどのように見ているでしょうか。選挙の結果がそれを示すでしょうが、決まってからでは遅い気がします。
18歳以上の有権者は、そのことを意識して7月の選挙に臨んでほしいですね。

2016年1月2日土曜日

今年始まる通貨戦争

岸田外相が韓国へ行って「慰安婦問題」の最終決着を付けようとしました。韓国政府も何とか決着を付けたいとの思いもあったのでしょう。
しかし北朝鮮、あるいは中共の洗脳工作によって感情を高ぶらせる似非被害者たちは当然納得などするわけもなく、再び騒ぎ始めております。

レームダッグのはずの台湾・馬英久総統まで、「台湾の慰安婦にも賠償を」などと言いだし、背後に間違いなく中共が居ることを再認識させてくれました。

慰安婦問題は、慰安婦に謝罪しろなどと言う問題ではありません。日本を東京裁判史観、即ちヤルタ・ポツダム体制内にとどめておく工作です。
戦勝国であった連合軍のアメリカ、英国、そして欧州の国々が衰退していく中で、建国の大義である「日本帝国主義を追い出して作った国」を維持発展させるための「嘘」を崩されたくない中共があるわけです。

しかし、日本の発展を止められないと悟った中共が、あらゆる手段を使って日本封じ込めを行うわけです。南京大虐殺の「嘘」が、ユネスコ記憶遺産登録などという失政でばれてしまうことが懸念され始めると、アイリスチャンを引っ込め、変わって重慶大爆撃などを前面に押し出そうとしています。

かつてアメリカは中共に対し、「日米安保は日本が暴走することを防ぐ瓶の蓋である」と説得していました。しかしそのアメリカがオバマ政権で弱くなってしまったわけで、中共にとって瓶の蓋が取れそうな恐怖があるのかも知れませんね。

2016年、中共が台湾を軍事的併合をする計画を立てていたことは周知の事実です。アメリカとの約束である「民主的な併合」は2015年までの目標でした。しかし馬英久政権の8年間でもそれは実現しませんでした。
2010年に起きた尖閣諸島・中共漁船衝突事件も、沖縄解放の期限が2016年であるにも関わらず全く進展していないことに苛立った北京が、どうなるか試した事件だったと思います。
現在もなお尖閣諸島に重機関砲を搭載した艦船を繰り出しました。日本国民の反応を見ているわけですが、何も感じないほどボケた日本国民であることが中共にバレてしまったようです。

経済的に躍進したかに見えた中共ですが、経済はボロボロとなり、軍事的にはまだとても台湾・沖縄を軍事併合出来る状態ではないことを悟った習政権が、起死回生を狙って打った手が「人民元のSDR入り」だったのではないでしょうか。

日米が反対するなか、欧州各国の賛成で可決された今年10月からの人民元のSDR入りは、人民元の国際通貨としての位置づけを容認するものです。中共としては、これでAIIBとかシルクロード基金の融資が人民元建てで出来ることになりますから、金を刷って途上国に貸付け、有り余る中共の鉄鋼などを売り捌き、中国人をその地で働かせて経済危機を乗り越えようと言う戦略だと思います。
もちろんその目的は、アジアをドル覇権から人民元覇権に移行しようとする通貨戦略があるはずですから、これをアメリカが黙って見ているとは思えません。
アメリカの大統領は今年11月に変わります。(実際は来年1月だけどね)

リビアのカダフィ大佐が、アフリカの共通通貨を作ろうとして頑張ったところ、独裁者だのなんだのと因縁を付けられて、橋の下で犬猫のように捕獲され殺されたことは記憶に新しいところですが、アメリカがドル覇権に対して異常なまでの執着を見せると言う証のようです。

アメリカの怖さを一番知っているのが安倍首相です。安倍首相は長期政権を模索し、その間アメリカに邪魔されないように慎重な対策を取っています。親米保守でありアメリカをバックアップするような発言が多々見られますが、それも憲法改正の実現に向けた戦略であろうと思います。
歴代政権を復讐すれば、どのようなポイントでアメリカが内政干渉してくるかは一目瞭然ですからね。

10月までに中共が人民元を自由化してくるとは思えません。そのような中で、SDR入りした人民元は、通貨発行を相当量増加させるでしょう。人民元は他のSDRの通貨よりも安くなって行きます。
どんなに日本の技術が優れていても、価格が高ければ途上国は使えません。そこで中共の開発促進が有効になってきます。安い人民元でも中共国内ではインフレ傾向が見えるだけでしょう。

有り余る鉄鋼など、そして有り余る人民を、こうして国外に出してしまい、その上で中華思想を確立するという何とも迷惑な戦略です。
労働者として出ていった華人は中共に帰ることなく華僑としてその地域の実権を握っていきます。
中共国内で反乱を起こすような不真面目な人民は、大量に虐殺されるでしょう。そんなことは平気な華人なのです。
国際通貨として流通する人民元で、しかも貨幣価値が小さくなって行く(インフレ)通貨は、途上国にとっては使いやすい通貨になります。ジンバブエなどは国内通貨も人民元にしてしまいました。

東アジアで、アフリカで、人民元は便利な通貨として使われ始めるかも知れません。インフラを建設する華人は、現地で生活します。人民元を使って現地で消費が始まればその地域の景気は良くなります。
放っておけば、日米豪は負けてしまいます。特にアメリカはドル覇権の危機となります。欧州もどのような謀略を使うのかは判りませんが、何もしなければ中共に負けてしまうでしょう。

日米に残されたカード、それはオーストラリア、南米とロシアです。地政学的に見てですけど・・・
南米は人件費が上がっていますが、ここで日系ビジネスとして製造業を発展させ、中共製品と競争状態を作り出すのはいかがでしょうか。日用品の製造で、質の良い製品を中共向け、東アジア向け、アフリカ向けに「ちょっと高い良いもの」を輸出しましょう。
技術は日本から持ち込み、南米のインフラは日米で協議して基金を提供するべきです。中共に南米を人民元地域にされる前に手を打つ必要があります。
ロシア、オーストラリアもこの戦略には乗れるはずですが、両国は先進国ですからちょいと厄介ですね。

勝負は今後20年くらいでしょうか。20年を経れば中共製インフラがボロを出し始めるでしょうから、そこからは巻き返しとなるでしょうけど、それまでは防戦しあかりません。

いずれにしても、通貨戦争は今年から始まると思います。

2016年1月1日金曜日

明けましておめでとうございます

いよいよ今年は選挙の年ですね。

最初は今月16日に台湾の総統選挙があります。そして続けて沖縄・宜野湾市の市長選挙です。いずれの選挙も、中共の野蛮にいかにして立ち向かうかが問われている選挙です。

台湾は民進党の蔡英文氏が優位に立っているようですが、習政権の執拗な魔手が、馬英久総統を通して放たれることが心配されます。
ホットラインなど時代遅れの電話を引いたりしていますが、選挙直後からこれで蔡氏を脅迫するつもりかも知れませんね。

沖縄の宜野湾市長は、現在は佐喜真(さきま)淳氏です。再選を狙って立候補し、安倍政権が応援しております。
佐喜真氏は、普天間の辺野古移設を推進しておりますが、この佐喜真氏に対抗するのが、翁長知事が推す志村恵一郎氏です。普天間基地の辺野古移転に大反対の志村氏は、「では普天間をどうするのか」については明快な回答をしておりません。どうでもいいのでしょうね。

普天間の人達は早く基地を移設して欲しいはず。ですから当然現在の佐喜真氏に投票しそうに見えますが、そこが沖縄の特殊事情でどうなるかわからないわけです。
それは沖縄の新聞2社の報道と、選挙になると北海道などからやってくる元日教組の人達。住民票を沖縄に移して選挙権を獲得、移設反対の志村氏に投票すると言うことをやるわけです。

知事選挙の時もそうでした。11万票の差で翁長氏が勝ったわけですが、どうやら住民票を移した11万人が居たようですね。
その証拠がマイナンバー通知の11万人分が返送されてきたこと。住民票があっても本人が居ない証拠ですね。

この様子ですと、台湾は「反中」となり、沖縄が「親中」になる構図です。習政権は台湾より沖縄を確保しようとし始めるかも知れませんね。

さて、4月にはペルーで大統領選挙があります。日本人人質事件で活躍したフジモリ大統領の娘さんのケイコ・フジモリ氏(40歳)が立候補します。
最大野党フエルサ・ポプラル党の党首であるケイコ・フジモリ氏は、現在の支持率33%と、他の候補者を抜いてトップに立っているそうですね。
地方で積極的に遊説して貧困層の支持を集めたフジモリ党首です。2位に付けているクチンスキ元首相(77歳)の支持率が16%ですから、かなり差がついております。

南米は宗主国の欧州各国が牛耳っていた地域ですが、貴族資本主義が低迷する中でポルトガルやスペインの影響力が衰退してきております。
そしてそれに変わって台頭してきたのが日系2世、3世の世代だと言うことです。勤勉で平等感を持つ日系人が社会の中枢で力を発揮し始めた南米なのです。

貴族資本主義だった欧州で、貴族社会が早く崩壊していたドイツが経済の牽引役になってしまったように、世界各国で貴族資本主義がそうでない資本に圧されて行っています。
南米は新たな成長時代を迎えると思います。搾取していた貴族型資本が、日系などの「よく働く再投資型資本」に変わっていくでしょうから。
日本のODAが中共から離れて南米に向かうことは、日本の国益にかなうはずです。カトリック教徒が多い南米は、中共よりも信頼できるでしょう。
その核となるペルーの大統領に、ケイコ・フジモリ氏が就任することを祈念いたします。

そして7月、日本の参議院選挙です。巷では、消費増税10%の延期を掛けた衆議院解散・同時選挙になるという噂が出ています。
財務省の緊縮財政(即ち消費税率アップ)は、明らかに貴族型資本主義の踏襲です。経済が成長すると貨幣価値は下がります。宗主国があるとその国が損をしますから、財政規律がどうのこうのと言うわけです。それで南米が貧しかったわけですが、日本には宗主国などありません。財務省はいつからウォール街を宗主にしてしまったのでしょうか。
財務省は、消費増税が必要である説明をマクロ経済的ポジション(国家財政の位置)からは、国民に全く説明しておりません。

麻生財務大臣は、「財政を健全化していくという意欲をきちんと持ち続けているという姿勢を大事にしていかないといけない」などと言っていますが、財政健全化は経済成長によって税収を増やすことと、同時に貨幣価値を下げることで借入金の相対価値を下げることで達成されます。消費税アップなどの緊縮型処置では絶対に健全化は出来ません。
麻生大臣の考え方は国家財政ではなく、入りと出で差額を利益とする企業会計の発想でしかありません。

衆参同時選挙で自民党が勝利すれば、安倍首相の任期は再び伸びるはずです。

そして11月、アメリカの大統領選挙となります。
オバマ大統領には次はありません。現在は民主党では「ヒラリークリントン候補」で、共和党は「ドナルド・トランプ候補」がトップに立っているようですね。

アメリカの大統領選挙にはまだ時間がありますから、今後どうなっていくかは判りません。
しかしともかく、このように選挙の年が始まったわけです・・・