2014年5月31日土曜日

「朝鮮半島を守るのは中共だ」の裏側は?

アメリカが韓国にミサイル防衛システムの配備を検討していることが、なぜか中共に漏れて、中共の外務省が「地域の安定にとってよくないことだ」として、「中共は朝鮮半島の平和と安定を断固として守る。中共の玄関先で戦乱を招くことは絶対に許さない。米国はこの地域の関係国に十分配慮してほしい」と記者会見で述べたそうです。

それだけアメリカの中共に対する防衛活動が活性化してきたと言うことでしょう。習政権が人民解放軍をどれだけ掌握しているのかは判りませんが、アメリカの対中防衛の活性化は、人民解放軍のこのところの侵略行為がはなはだしいことが背景にあるのですね。

人民解放軍は、「アジアの覇権はアメリカではなく中共にある」と言いたいのでしょうが、アジア各国が中共の覇権を望んでいないことはベトナムやフィリピン、そして日本の反応を見れば明らかです。
軍事力で覇権を握ることを人民解放軍が考えているとしても、その軍事力の差は歴然としています。ただ人民解放軍内部ではこのことが解らないのかもしれませんけど。

その人民解放軍が、習政権を突き上げて「朝鮮半島を守るのは中共だ」などと言わせているとしたら、習政権が人民解放軍の下にあることを暴露しているようなものです。
つまり、何も知らない解放軍と何もできなくなった習政権が、共産党の国体維持のために無謀な理想に向かって流れ出したと言うことかも知れません。背景にある現実は「経済破綻」と言うことでしょう。

アメリカ軍は昨年の12月、米海軍ミサイル巡洋艦「カウペンス」が、91メートル前方で中共海軍の艦船に航路を遮られたり、中国大陸に近い空域で偵察・監視活動を行っている時、中共軍機の緊急発進を受けていたりしています。
ですから自衛隊機への異常接近はアメリカ軍機との間にも起こる可能性が高いとの判断をしているようです。

南シナ海ではベトナムの船が中共の船にぶつけられ沈没する事件などが発生しています。いずれも中共の身勝手な領有権主張に原因があって、次第に国際社会の軍事的な許容範囲を超えるようになってくるのではないでしょうか。

アメリカ国務省は、このような中共の軍事暴走的な行為に対して、「いかなる意見の相違も、対話と外交を通じ解決すべきだ」とか「中共の船による危険な行動と脅しを懸念している」などと他人事のような発言を繰り返しています。
オバマ大統領も、「経済的台頭と軍事的行動の拡大が近隣諸国に懸念を与えている」などと非難はするものの「単独の軍事介入には米国への直接の脅威が必要だ」などと中共を冗長するような発言をしています。

このことは、中共側から見ればあと2年間でアメリカをアジアから追い出し、中華思想の覇権を出来るだけ広げ、多くの近隣諸国をチベット・ウイグル化しようという算段が働くことを意味します。
早い話が、ナチスを冗長した時と同じようなものです。

この2年間でどこまで東アジアでの中共の拡大が進むか、そしてその後アメリカ合衆国はどのような大統領になり、いかに太平洋の覇権を維持しようとするか、あるいは諦めるのか・・アメリカが引けば戦争にはならないかも知れませんが、アメリカの国益から考えれば引くことは出来ないでしょう。これは「米国への直接の脅威」にはならないのでしょうか?

中共のコントロールを失いつつある習政権は、国内にも多くの火種を抱えています。
新疆ウイグル自治区ウルムチ市の朝市で起きた大規模な襲撃事件、ホータンでは警察署に爆発物が投げ込まれたり、四川省宜賓市では男による放火で路線バスが爆発、安徽省樅陽県金渡村の共産党委員会の建物に村民が乱入して自爆など、ニュースになる事件でもこれだけあるのですから、もみ消された同様な事件はもっと多くあったと思っていいでしょう。

これらを払拭し、習政権を維持するためにも、危機を外に求め、「朝鮮半島を守るのは中共だ」としてアメリカに対し強く出るわけで、習政権、いや中国共産党政権の末期がその根底にあるような気がします。
だからこそ我が国は、対中防衛準備を急がねばならないと思います。

2014年5月29日木曜日

いよいよ大詰め、集団的自衛権行使容認

集団的自衛権の行使容認に反対していた柳沢協二元官房副長官補が、27日の自民党「安全保障法制整備推進本部」の会合で持論を述べましたが、出席議員からは反論や逆批判が相次いだそうです。
どうやら流れはすでに「集団的自衛権行使容認」の方になり、個別的自衛権で対処可能という柳沢氏のような意見は通らなくなってきました。

高村正彦副総裁などは「素直に読めば集団的自衛権になるものでも、無理に悪知恵を出して個別的自衛権と言うのか」と、かなりきつい調子で述べ、「国際的に姑息(こそく)だといわれ、かえって危険だ。定義を変えて何でもやるのは解釈改憲以上に姑息だ」と正論を述べたようです。

日本の政治は空気で動いています。そしてその空気を作り出すのは国民です。今まではその国民はマスコミの先導で動いてきましたが、今やインターネットなどの情報によって変わってきております。
さらにアメリカが日本のこのような動きを容認しましたから、おそらく「集団的自衛権の解釈変更」は今国会で通るでしょう。

それでも公明党の反対が抑えきれていません。
「安全保障法制整備に関する与党協議会」で、北側一雄副代表が「『離島等』の『等』は何を指しているのか」など、細かい質問を浴びせて時間稼ぎをしています。
この質問は、「政府の昨日までの事前説明に『等』は入っていなかった」という趣旨の質問。因縁つけのようなものです。

座長の高村正彦自民党副総裁は、「法律を作った段階で精緻な議論がある。きょうの時点では大きな方向性を…」と諭したようですが、北側氏は受け入れず「一つ一つの事例をしっかり議論させていただきたい」などと後に引かない場面もあったようです。

5月28日になって、衆院予算委員会において安倍首相は集団的自衛権の行使容認に関して次のように述べました。
「政府が事例集で取り上げた近隣有事の際に邦人輸送中の米輸送艦の防護について、現行解釈で認められる解釈、すなわち個別的自衛権には含まれない」と述べ、個別的自衛権や警察権の拡大で対応可能とする公明党の見解を否定しました。
その上で、日米ガイドラインとの関係については、「新しい観点に立った安全保障政策の構築が可能になれば、それを基に日米共同で何ができるかを詰めていく」と述べ、集団的自衛権の行使容認を反映し、実効性を高めたい考えを示しました。

しかし、「実際に武力行使を行うか否かは高度な政治的決断であり、時の内閣が総合的に判断する」と説明しておりますから、まだネガティブリストによる武力行使は考えていないようですね。

最終的には憲法改正が必要なことは判っています。しかし間に合わないのが現状で、すでに南シナ海ではベトナムの船が中共の船の体当りによって沈められていますし、自衛隊の東シナ海での情報収集機に向かって、異常接近する中共の戦闘機も出てきています。

習政権は戦争などする気はないかも知れませんが、公海での傍若無人な威圧や、勝手に線引きをした自国領など、その振舞には独裁政権末期の危険な徴候が表出しております。
おそらく人民解放軍を習政権は抑えられなくなってきているのではないでしょうか。
経済が破綻していることは明らかで、ゆえに習政権が取っている引き締め政策は、共産党幹部をも巻き込み反発を生んでいるようです。
国内の暴動だけでなく、共産党内部からも政権離脱者が出て来るかもしれませんし、人民解放軍は今後暴徒化することも考えられます。

核兵器を持った暴徒の群れは、相当の覚悟が無いと対処できません。それに備える必要は急を要します。
核兵器だけでなく、近代兵器の数々を一応持っている暴徒。この危険性はこれまで類を見ないでしょう。
共産党が崩壊し、アメリカの関与が始まり、ウォール街が乗り出して中国大陸を制覇するまでの時間がどのくらいかかるかは判りません。

華人は日本に対して遺恨を持っています。それは遠い過去、聖徳太子以降の遺恨のようです。
アジアを中華思想の毒牙にかけて搾取し、西欧列強が蹂躙しても何の擁護もせず、ただ「張子の虎」を「虎」と見せていた時代、日本によって化けの皮を剥がされ、華人の虚栄心を粉々にされたことが背後にあるようです。

これが人民解放軍の暴徒となって押し寄せるのですから、その備えを十分にしておく必要があるのです。
アメリカは中国大陸の覇権を狙いますから、人民解放軍の暴徒鎮圧は必要不可欠で、そこに日本との共闘があると思います。
ですから集団的自衛権行使容認は急ぐわけです。

憲法改正はその後ひと段落してからでも良いでしょう。中共の崩壊で戦後レジームも終焉するはずです。
日本国内のサヨクも中共崩壊と同時にその活動を止めざるを得ないと思います。どう変わっていくかは朝日新聞社とかNHKの変わり方を見ていれば解るように思います。
新たな枠組みを構築しなければなりません。その時が憲法改正のチャンスです。

その時、日本が世界に対してどう責任あるポジションを占めるか、それが今後の日本の課題となるはずです。

2014年5月28日水曜日

中共の日本消去計画?

習近平主席が最近「アジアは中国の法で統治する」などと言いだしました。そして盛んに「運命共同体」という言葉を使いだしたそうです。

18回共産党大会で、「(中共人民は)自国本位で利益や発展を追求するのでなく人類は運命共同体であるという意識を持つべきだ」などと呼びかけ、その後も「アジアと世界の共同発展を実現しよう」などと述べ、昨年はインドネシア(ASEAN)で「よき隣人、よき友人、よきパートナーとして、より緊密な中共・ASEAN運命共同体を作りたい」などと述べています。

そして今年発表した論文で「運命共同体は新時代の中共外交の理論と実践の旗印」などと掲げてアジア運命共同体の構築が中共の周辺外交の目指す方向だなどとし、「新型の義利観を発揚して発展途上国と運命共同体を構築する。中共がいかに発展しようとも発展途上国の仲間であり続け、道義を優先して私利私欲に走ることはない」などと述べています。

これらの発言は中共脅威論や中共への警戒感の一掃を狙ったものでしょうが、実際にやっていることはベトナムの漁船に船をぶつけて沈めたり、戦闘機を異常接近させたりとその無法ぶりには目を見張るものがあります。

アジアを中共の法で管理することは、とりもなおさず「中華思想」という選民思想で支配すると言うことにしかなりません。
どんなに美辞麗句を使っても、華人の発想にはそれしかないからです。ですからいつでも「上から目線」の発言しかできず、自分を誇大に見せようとする虚言癖が止められず、故にアジア諸国(そして世界)から嫌われるわけですね。

この習政権の方向は、見方によっては日本を消去するものとも取れます。日本の何を消去するかと言えば、あの大東亜戦争で「アジアを解放したのは日本である」とする東南アジアの常識を、長い年月をかけて消去する戦略と取れます。

東南アジアには、「アジアから欧米列強を追い払い独立できたのは日本軍が果敢に戦ってくれたおかげ」という歴史的事実を知っています。
しかし、アジアの盟主であることを華人の国家は言い続け、それゆえに「中国」などという国名を謳い続けているわけですが、その歴史的事実が彼らがいかに自尊心をキヅ付けられているか、そのことがこの習政権の言葉から判ります。
ですから、この歴史的事実をいかに消去し、「アジアを欧米から解放したのは中国である」としてしまおうという謀略が、この「アジアは中国の法で統治する」という言葉に隠されているように思います。

現在の国際法の概念は、欧米の価値観から出来ています。戦争というものを肯定し、しかし不足の事態から拡大しないように細心の注意を払って作られたものが何となくあるだけです。
1864年に出来た「ジュネーブ条約」は、別名「赤十字条約」とも言われ、不幸にして戦争になった場合の、それでも人間として守るべき「人道」を条約としてまとめたもので、傷病兵に対する扱い、捕虜の扱いなどが決められました。

1899年、オランダ・ハーグで採択されたのがハーグ陸戦法規、陸戦条規と言われるもので、ここで、捕虜・傷病者の扱いだけでなく、戦闘員・非戦闘員の定義や宣戦布告の定義などがまとめられました。
「非戦闘員は保護すべき」とされたわけで、東京大空襲とか原爆投下は明らかに「バーグ条約違反」になるのではないでしょうか。
東京裁判で、インドの国際法博士であるパール判事が、戦勝国側を厳しく非難し、東京裁判の無効と「日本無罪」を宣言したことは日本国民の多くが知るところです。

さらに1954年には「ジュネーブ協定」が出来ています。インドシナ戦争の推移から出来た協定ですが、すでに国際間の国益などがぶつかってしまい、戦禍を抑えることが出来ず、やがてベトナム戦争へと拡大していきます。

こうして国際法は次第に積み重ねられ、国際法という体系にまとめられようとしているわけです。
国際法実証主義の父として知られるラサ・オッペンハイム氏の定義によれば、「国際法は成文化されたもの(条約)と慣習によって成り立つ不文のもの(慣習法)、法の一般原則によって成り立つ」とされています。
このような概念で、国際人権法、国際人道法、、国際環境法、そして国際海洋法などが成立しはじめておりますが、内容を見れば中共にとって守れないものばかりかもしれませんね。

だからこれを無視して中華思想に基づく法体系を作り、華人たちの権益を伸ばして他国を蹂躙する法律を作りたいのではないでしょうか。
そしてその中で、「アジアから欧米列強を追い払い、解放したのは日本」という歴史を消し去ろうと言うわけですね。

そういう活動のようにしか見えません。

2014年5月27日火曜日

日本の対露制裁、プーチン大統領の反応

ロシア編入に賛成したクリミア共和国の住民投票。それを非難する欧米の反応。プーチン潰しのアメリカは必死にロシアを非難します。
そしてアメリカはロシアの資産凍結、VISAとMasterCardの決済を出来なくしてしまいました。正確にいうと「ロシア銀行」「ソビンバンク」「インベストキャピタルバンク」「SMPバンク」の4つの銀行の取引を停止したわけです。

このアメリカの強行制裁に対して、仕方なく日本はこの3月に、ロシアに対する査証(ビザ)発給要件緩和に関する協議の停止と、両国間の新投資協定など3つの協定締結交渉の開始を見合わせるなどの制裁処置を発表しました。(なにしろ日本は軍事関係のソフトウエアを全部アメリカに握られていますからね。)
それは4月のオバマ大統領訪日を考慮した結果の内容で、かなり緩いものです。

来日したオバマ大統領はこの日本のロシア制裁にご不満のようでしたが、安倍首相ははっきりと「日本には北方領土の問題があり、ロシアとの交渉中だ」と大統領に説明していました。

さて、それから2か月ほど過ぎて、プーチン大統領が反応します。欧米に合わせて日本が対ロ制裁を発動したことについて「驚いた」と不快感を表明し、日本との北方領土問題について「交渉のプロセスを止めた」との指摘を行いました。しかし、ロシアには交渉の用意があるとも述べ、秋に予定されている訪日については明言を避けました。

今回のクリミヤ問題から始まったロシア非難は、アメリカ・ウォール街の「プーチン潰し」の一環のようです。しかし、アメリカの思惑ほど制裁はうまく行かず、かえってプーチン大統領の方が強気で出てきました。
オバマ大統領の対応のまずさからかも知れません。

ここをチャンスとばかりに中共・習近平主席がロシアに秋波を送ります。制裁を受けてG7から追い出されてしまったプーチン大統領は5月20日に中露首脳会談を上海で行い、習近平国家主席にもろ手を挙げた歓迎を受けています。

東シナ海で同日始まった中露海軍の合同軍事演習を2人の首脳がそろって視察する異例のパフォーマンスも行い、江沢民元主席にも合うなど日米や周辺国を牽制し、軍事協力の強化も行うことで“同盟関係”を確認したようです。

そして今回のサンクトペテルブルクで記者会見になったわけですが、どうもプーチン大統領がどう考えているのかが判りません。
米国主導の制裁に日本が同調したことに対する不満を表明しましたが、「ロシアには交渉の用意がある」と述べるなど安倍首相への呼びかけとも取れる発言です。

プーチン大統領はアメリカのウォール街と戦っています。ですからアメリカのプーチン潰しはウォール街が主導していると見た方がいいでしょう。
しかし経済制裁は厳しいもので、それは中共などと手を組んでも何もなりません。そんなことは百も承知のプーチン大統領、狙いは日本の経済にあります。
そのために北方領土を餌にする手口は昔も今も変わりませんが、安倍政権にも少しでも現状を進展させたいとするバイアスがかかっていることも事実。

日本が対露制裁に踏み切ったことを「驚いた」などと表現する大統領ですが、そうせざるを得ない日本の事情は承知しているはずです。
安倍首相もまた、したたかに動きます。TPP交渉参加に踏み切り、「交渉を速く進展させろ」などとアメリカの顔色を窺っているようですが、どうやら甘利大臣には「簡単に妥協するな」と言っていたらしく、交渉は難航し、現在もまだ100%の妥結には至っていません。

中共に対しても「前提なしでの話し合い」を提唱し、「ドアはいつでも開けてある」などと述べています。そしてまったく話し合いは行われていません。それでも日本の景気は回復基調となり、日本は全く中共を必要としていないことを裏付けます。
「戦後秩序を守れ」と言う中共に対して、「戦後レジームからの脱却」の行動を取り続ける安倍首相。後に引く気は微塵もありません。
自民党内部でも弱かった安倍基盤が強くなってきているようです。安倍首相をいじめていた老害議員も、発言の場がこともあろうに「共産党・赤旗新聞」になってしまいましたね。

この安倍首相が、対露交渉でどのような振る舞いを見せるか、楽しみでもありますが同時にちょっと心配でもありますね。
もしかしたら、プーチン大統領には現在のところ、オバマ大統領でもなく、まして習近平主席でもなく、一番気になっているのは安倍首相なのかも知れません。もちろん交渉相手として不足ないからです。

この秋に予定されている安倍・プーチン会談。北方領土交渉はカムフラージュの話題であり、実は「崩壊する中共とそれに巻き込まれるアメリカをどうするか」などという内容だったら面白いのですけどね。

2014年5月26日月曜日

行き詰る中共、日本を二分法で・・・

中共の高虎城商務相(62歳)が17日、山東省青島市で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易担当閣僚会合に出席した茂木敏充経済産業相(58歳)との会談に応じて、「日本との経済関係を重視し、関係安定と発展を望む」と述べたそうです。
そして尖閣問題では一歩も引かないとの原則を示し、政治と経済は別という「二分法」を提示したとか。

つまり政治的には戦争状態を維持しながら、経済だけは日本と協力しましょう・・という言い方ですね。未だかつて聞いたことのない外交で、身勝手で節操もなく、いったい中華の矜持はどこに行ってしまったのかとも思わせる言い方です。
しかもこれが、習近平政権が現段階で取りうる最大限の譲歩策らしいと言うのですから呆れます。まさか安倍政権が乗ることは無いでしょうけど・・・

安倍首相は「前提条件なしならいつでも中共と話し合う用意がある。扉はいつも開いている」と繰り返し述べています。もちろん尖閣諸島は我が国の領土であり、そこを中共の領土と認めることは無いと言う意味です。
これを押し通して、中共との閣僚クラスの会談をしないで行けば、やがて中共は力尽き、日本はまったく無傷で残るでしょう。
ただ、アメリカとの間で通貨同盟などの約束をしていますから、アメリカは相当の被害を受ける可能性があります。
せっかく軌道に乗ってきたアメリカの経済再建が、中共の崩壊で奈落の底に落ちていく可能性もあるわけです。

リーマンショック以降、ドルが破綻しつつあった時、アメリカは中共を使って立て直しを図りました。この時日本はデフレから脱却できない状態が続いていましたから仕方なかったのかも知れませんね。
2012年の冬、米国財務省高官とSWIFT(国際銀行間通信協会)に出向しているホワイトハウスの国家安全保障担当補佐官が極秘で北京を訪問し、どうやら長い間続いた米ドルと人民元をめぐる両国の対立を収束させ、人民元は、ほぼ固定された額でドルにペッグしたらしいのです。
そしてこの時、アメリカは人民元を国際通貨として通用させるために手を貸すことを約束します。これが通貨同盟というわけです。

これは米国の財政の生き残りをかけた最後の戦略となるはずでした。しかし中共はアフリカの国々の通貨と債権を買い入れたり、石油の代金としてイランやイラクに人民元を支払ったりして、評判を落としていきます。
我が国に安倍政権が出来て、対中政策も変わりました。2013年の12月に安倍首相は靖国神社を参拝し、これで対中対話の窓口を完全に封鎖したわけです。

それから5か月、中共の経済は追い詰められています。理財商品のデフォルトが発生し、国内はスタグフレーションの様相で、暴動が頻発し習政権を追い詰めます。
土壌は荒れ、水資源も汚染され、周辺海域では魚が取れなくなっています。大気までもが汚染され、数メートル先は見えなくなるくらいの煤煙が常態化しそうです。
そんな中で、これまで中共の発展を支えてきた安い人件費が高騰し始めました。もはや中共は儲かる国ではなくなっていったのです。

外国からの投資が逃げ始め、そして日本の投資も引き始めました。今年の1月から4月までの対中直接投資実行額で、日本からの投資が前年同期比で46・8%も減少しました。(当たり前ですね)
恐らくこれからも減少は続いていくでしょう。

対日関係の悪化は中共の経済に中長期的なダメージを与えることは、習政権も理解しているようです。そこで出てきた「二分法」なのですが、中共との関係悪化は我が国にはほとんど影響がないということが理解されていないようですね。

この「二分法」は故)毛沢東氏が起てた戦略です。こんな古いものを持ち出して来て、軍部も含む習政権内部の強硬派の“主戦論”をなだめ、経済面で我が国から実利を引き出す戦略は、ほとんど効果はないと思います。
習政権は、APECに参加した茂木敏充経済産業相を捕まえて、この二分法による「日本との経済関係を重視」というボールを投げました。
茂木経済産業相はそれを安倍政権に伝えるでしょう。しかし我が国がどういう国家であるか、どうも中共は理解していないようですね。

我が国の国民の行動を決めているのは「空気」なのです。安倍首相など、権力者が何を言っても空気がそうならなければ国民は動かないのです。
その「空気」は、現在「対中嫌悪」の空気になっているのです。この空気が変わらない限り、経済も中共には向かないでしょう。
日中友好がうまく行った時は、この空気がそうなっていたのです。もうその空気はありません。
マスコミを使おうと、公明党を使おうと、自民党内の親中議員を使おうと、空気が変わらなければ我が国民は動かないのです。

上海市の在留邦人数が初めてマイナスとなりました。日系企業の対中進出意欲も急激に減少しています。それは「空気」がそうなっているからです。
その空気をどうしたら変えられるか・・・そんなことは中共側が考えることです。
(それからもうひとつ、「上から目線で話さないこと」ですよ・・・)

2014年5月24日土曜日

大飯原発再稼働差し止め・福井地裁判決

関西電力大飯原発3、4号機の再稼働の差し止めを求めた「おおい町住民ら」の訴訟で、福井地裁の樋口英明裁判長は、「大飯原発の安全技術と設備は脆弱なものと認めざるを得ない」として運転差し止めを命じる判決を言い渡しました。
脆弱としたポイントは「地震対策の不備」なのだそうです。

しかし3・11の事故後、この大飯原発は2013年9月に「新規制基準に基づく原子力規制委員会の再稼働に向けた審査」を受けております。
ですから、樋口英明裁判長の判決はこの「新規制基準」そのものを否定した判決ということになります。

さっそく関電は22日にも控訴する方針との発表をしましたから、この判決が確定するまでは大飯原発の運転は可能だそうです。
しかし、司法判断を無視しての強行を行うことで、反原発団体が騒ぐのは目に見えています。そしてそれが安倍政権の再稼働方針に対する非難となって、安倍政権を否定する論議にすり替わっていくのでしょう。

安倍政権が「集団的自衛権容認」というシングルイシューで解散総選挙を打った場合にそなえて、この原発再稼働を持ち込むことをサヨクは画策しているのだと思います。
反原発が「恐怖からの反発」で日本国民を誘導できる唯一残された道だからではないでしょうか。

反原発運動が我が国のエネルギー政策をゆがめてしまったことは明確です。原子力もウランという自然燃料を使うことから、やがて枯渇するという議論であればついていけるのですけどね。
放射能議論などは、「核抑止力」のためのいかがわしい喧伝である疑いが強いもので、これを持ちだすのは国際的には「核抑止温存派」と言えるグループです。

さて、我が国のエネルギー政策の中で、核融合炉が完成間近という話があります。
日本原子力研究開発機構は、高温プラズマを1時間にわたって維持する環境を実現したと言うことです。
この高温プラズマを維持することが出来れば、核融合連鎖反応を作り出すことが出来て、核融合炉も夢ではないなどという話は昔からありました。
それが実現したという話なのです。しかも2019年には商業運転を可能にする予定だとか。

自然科学研究機構・各融合科学研究所の発表によりますと、超伝導核融合炉という大型ヘリカル装置を使った高温プラズマ生成実験で、1億5000万度(℃)を得ることに成功したという話です。

この2つの実験結果を加えると、1億5000万度のプラズマが1時間維持できることになりますが、さて、1億5000万度という温度をどうやって囲う事が出来るのか、そこが疑問点ですね。
耐火煉瓦が1800度程度ですから、1億5000万度という温度をどのような入れ物に入れて維持するのか・・・そんな材料は地球上にはないのではないか、などの懸念もありますが・・・
・・磁力で浮かせることが可能なのでしょうか? プラズマは電荷を持っていますから可能なのかも知れませんね。
1億5000万度は小さなポイントの温度で、そこから数センチメートル離れれば温度は急激に下がります。ですから宙に浮かせられれば核融合の1時間連続維持は可能でしょう。

問題は点火するかどうかです。点火とは投入する電気エネルギーよりも得られる電気エネルギーの方が大きくなった時のことです。
点火すれば、後はエネルギーの投入を切っても燃え続けるわけで、この辺りは「薪に火をつける時」と同じものです。

我が国は超電導コイルを使用したリニア新幹線を実現させています。これはいわば地上と地下を飛ぶ飛行機で、浮上システムに超電導コイルを使うものです。
ですから超電導コイルは今後量産体制に入ると思います。作るのは東芝です。さらに日立なども超電導コイルに関係する部品を開発しております。これら国策企業群による基礎研究は、市場競争と株主配当を優先するアメリカ型企業とは異なる成果を上げようとしているわけです。

まもなく原発は過去の遺物になるかも知れません。
それまでの繋ぎ電源として使うだけだと考えれば、地震などの心配や高レベル放射能廃棄物の心配もそれほど問題ではないのではないでしょうか。
科学的知見もない「脱原発」ありきの判決で、脱原発派は勢いづき、安倍政権を追い詰める反日組織に利用され、国益を落とす結果になっても知らん顔の無責任には、もう反吐が出ますね。

今後再稼働を予定している鹿児島の川内発電などにも影響が出そうです。困ったものですね。

2014年5月22日木曜日

コンビニへの警告、ジャンクフードの告発

国連のデシューター特別報告者(食料問題担当)は、高カロリーで栄養バランスが悪いジャンクフードを「地球規模で、タバコより大きな健康上の脅威となっている」として、課税などの規制を急ぐよう各国に促しました。

この特別報告者のオリビエ・デシューター氏は、国連人権理事会によって2008年3月に食料への権利に関する国連特別報告官に任命された人。
そしてこの報告は、いくつかの別の報告も行っています。「食料危機: 必要なのは建築家」とか「気候変動は人権問題」などで、ちょっと違った着眼点を持つ人です。
http://ourworld.unu.edu/jp/contributors/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC 
このデシュター報告には、「高カロリーで栄養バランスが悪いジャンクフード」として非難しております。そして規制については、「課税」による規制を推奨しているところが面白いですね。
「国際社会は深刻な問題となっている肥満や不健康な食事について十分な注意を払っていない」とは、きわめて適切なご注意かも知れません。

しかし、本当に怖いのは高カロリーや栄養バランスが悪い事だけではなく、そこに用いられている食品添加物のほうではないでしょうか。
クッキーなどの使われ、サクサク感をだしておいしく感じる「ショートニング(合成油脂)」という添加物など、危険な添加物がいっぱい入っていて、しかも添加物表示には詐欺的表現がなされているとか。
デンプンとかビタミンBなどと表示されていても、それは合成デンプンであり人工着色料だったりするそうです。けっして健康には良くないので、添加物表示を見ても安心しないように。

例えば、「グルタミン酸ナトリウム」という化学合成物質が入っていた場合、その表示には「アミノ酸」とか「調味料」となっています。
それだけではありません。ソルビン酸とか安息香酸ナトリウムなどは「保存料」とだけ書かれます。表示を義務付けても、消費者が誤解するような書き方をするのでは意味がありません。

そして最近はアルミニュウム系の添加物が増えています。硫酸アルミニウムカリウムとか硫酸アルミニウムアンモニウムなどです。
保色剤とか膨張剤などに使用する添加物ですが、いつごろから使われ出したのかは判りません。最近増えたと言われるアルツハイマー病などが、有機アルミに起因している疑いもありますし、使ってほしくない添加物ですね。
菓子、パン類、麺類、いも、くり、豆類の煮くづれ防止に使われているようです。

小藪浩二氏の本によりますと、食品添加物の最も恐ろしいところは、それをつくるために原料に毒物が多いと言うことです。
そして目的の添加物が出来ても、そのなかに原料のまま残ってしまう毒物があるため、それがもっと危険なのだそうです。

そして最近の添加物は安い中共製が使われ、その内容分析がきちんと行われているのかどうかには不安があるということでした。

食品添加物の恐ろしさはこれだけでなく、それが体内に蓄積するものも多いとか。
つまり、食べてもほとんど何でもないが、次第に蓄積していくと発病してしまうケースもあるとか。アルミ系の添加物も脳に蓄積してアルツハイマーになるのかもしれませんね。

食品メーカーと行政は、結構癒着していて食品メーカーの言うなりになっているという噂も聞きます。添加物表示は義務化したものの、内容表現に規制はなく、消費者に安全だと思わせる表示を行っても書いてあれば良いのだそうです。

最近は「添加物表示の文字が小さくて読めない消費者が居るので、字を大きくしましょう」というもっともらしい言い方で、表示内容を少なくして省略表示にするようなことまで行われているそうですね。
添加物表示を形骸化し無意味にする悪質な商法とも言えるのではないでしょうか。
本当は、このあたりをデシューター氏に突っ込んでもらいたいのですが、どうもそれは無理なお願いなのでしょうか?

国連の裏にはアメリカがあり、そのグレーンメジャーなどが世界の穀物を扱っています。小麦やトウモロコシ、そして大豆・・・
デシューター氏の背後には何もないのでしょうか?ちょっと心配です。
肥満を促進しているジャンクフードに税金が掛けられ、小売価格が高くなるとどこが儲かるのか再考する必要もありそうですね。

それよりも添加物リストを提出させて、合法な添加物でも使われていれば課税するようにした方が、我々の健康には役立つと思うのですけど。

2014年5月21日水曜日

政治的に解決すべき・・習主席の現実論

ビデオニュースドットコムというネットTVで、学習院大学法科大学院教授の青井未帆氏が安倍政権の集団的自衛権行使について、「個別的自衛権で出来ることを何故集団的自衛権行使にすりかえるのか。安倍首相の記者会見で行った説明は意味不明でとても集団的自衛権行使の説明になっていない」というような発言をしていました。

どうやら青井氏は、集団的自衛権を防衛戦争の為だけの条約と思っているようです。安倍政権が簡単に解釈変更を行うなら、次期政権で簡単に元へ戻せばいいとも論じておりました。
しかし、安倍政権が行っているのは政治であり、国際的に中共の侵略を止める仕事です。
国際政治は国益が衝突する暴力団の集合のようなものであり、日本が戦争忌避の、(青井氏が言うところの)先進的な憲法を持っていたとしても、中共の侵略行為を止められなければ何の意味もありません。

現在はその各国の国益が非常に見えにくい状況となっています。原因はアメリカの経済力低下です。
そこでロシアや中共が国境の塗り替えに動き出しています。
しかしアメリカは軍事的に弱くなったわけでもなく、資金さえあれば最強の軍隊を持つ国であることは現在も変わりません。

南シナ海の南沙諸島を侵略し、勝手に掘削工事を始めた中共に対して、ベトナムが果敢に排除活動を行いました。中共の艦船がぶつけたり放水したりしておりますが、ベトナムは後に引きません。
フィリピンは中共の漁船を拿捕しています。

この背後にあるのが、アメリカとフィリピンの間に結ばれた新条約であり、ベトナムに対する支援の約束なのです。そしてそれをバックアップする安倍政権の確約と、そして日本の集団的自衛権行使容認への取り組みが始まったことです。
ベトナムが南沙で対中強硬に出たのは、アメリカの約束が本物かどうかを確認する意味もあるようです。
もちろんあのオバマ政権がどう対応するかは、あまり期待できませんけど。

「頑張れ日本」の田母神氏が書かれた「田母神・戦争大学」という本の中に、「中共の軍隊はまだ脆弱であり、戦うことは出来ない。アメリカは予算獲得のために中共の脅威を煽っているだけ。本当の戦争になれば自衛隊だけでも戦えて、数時間で終わる」と述べております。

これを裏付けるように、習主席が5月19日に国連の潘基文事務総長に対し、国際的な問題を解決する上で武力の行使に反対するとの考えを示し、「政治的な解決が唯一の道」などと述べております。
「圧力一辺倒や外国による武力干渉はいけない」と話し、国際的な問題は合理的、合法的に解決すべきなのだそうです。

我が国としては、「それなら話し合う前に、尖閣周辺から中共の艦船を引き上げ、再接近しないようにしろ」と言うべきでしょう。ベトナムやフィリピンも同様(もっと厳しいかも)のことを発言すべきです。
習主席の言うことは判っていますね。「そこは歴史的にも我が国固有の領土・・・云々」
これでは話し合いになりませんし、どれだけ話し合っても平行線であり政治的解決は出来ません。そして我が国は中共が求める物を提供出来る立場にあり、同時に我が国は中共から得る物は何もないのです。日本は先進国であり、中共は開発途上国であることをはっきりさせて、国際的にもアピールする必要があるでしょう。(国連の分担金の話などで・・・要するに中共のメンツを潰し続けることです)

習主席の発言はどうやら国際社会で悪者にされそうな中共を、「平和的話し合い」をアピールすることで悪いのは「日本などの話し合いをしたがらない国家だ」という印象操作が目的なのでしょう。
連合軍の事務所ビル(国連)に行って、このような印象付けを画策する中共の本音は「本物の戦争になったら困る」と言うことだと思います。
もちろん中共が軍事力を増強したあかつきには、こんな話し合いなどとは言わないでしょう。ですからまだ人民解放軍は戦える状況にないということは事実だと思います。

そして習主席がこのようなことを言いだした背景には、アメリカのベトナム・フィリピン支援と、安倍政権の集団的自衛権行使があることは明白なことなのです。
集団的自衛権行使の背後にはアメリカ軍が居るからですけどね。

最近、サヨクの安倍批判のやり方が微妙に変わってきています。中共からの指示なのでしょうか?
「安倍首相の話は情緒的」とか「これまで培ってきた(平和憲法の)信用が崩れる」などの言い方です。この平和憲法を「良い」と認めた国家が、中共・韓国・北朝鮮以外にあったでしょうか?
欧州などの小国に、むりやり「良い」と言わせるようなサヨク指導があったこともありましたが、ほとんどは「非現実的」として相手にされなかったではないですか。

安倍首相は最近、集団的自衛権行使の話で、パネルを見せながら「日本人が乗っているアメリカの艦船が日本海でミサイル攻撃を受けた場合でも、現行法では自衛隊は見ているだけで何も出来ない」と述べました。
この状況設定が非現実的であり、そして情緒的と言うのですね。
そして「個別的自衛権で対処できる」などと、ポジティブリストのことを考えないで述べていました。
国民に判りやすくすると、どうしても情緒的になるのは、サヨクが何かを説明する時も変わらないはずですけどね。

ともかく対日問題で困っているのは、現在は中共の方であることは間違いないことですから。

2014年5月20日火曜日

放射能被害の嘘、「美味しんぼ」という漫画

東京電力福島第1原発を訪れた主人公らが原因不明の鼻血を出すという漫画が、福島の復興の足を引っ張っています。
目的は安倍政権へダメージを与えることでしょうが、あたかもそういう事実があったように演出することが漫画なら可能なようですね。
掲載されたのは小学館の「週刊ビッグコミックスピリッツ」で、その中の雁屋哲氏が書いた「美味しんぼ」という漫画です。

雁屋哲氏は本名が戸塚哲也という方で昭和16年北京生まれ(72歳)の方です。
主人公が鼻血を出し、疲労感が強いなど訴えさせ、それを福島・双葉町の前市長・井戸川氏に「被瀑ばくしたからですよ」とか「福島には同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです。」などと言わせるシーン(嘘のようですが)が話題となっているものです。

この欺瞞的な話で、安倍政権を揺さぶることなど出来ないとは思いますが、まあ真摯な討論で真実が追及されることを望みます。

この漫画で感じたことは、「またあの時と同じ作戦だな」ということです。
あの時とは、広島・長崎に原爆を投下した後、終戦となってから核開発が本格化して、「水爆実験」などとして大規模な熱核実験がビキニ環礁で行われた後、ハリウッドが「渚にて」というフィクションで核戦争の恐怖を煽った時のことです。

現実には、放射線の致死量と思われる照射を動物に行っても、予定していた結果は得られず、広島、長崎での被爆者を調べても、ほとんどが熱線による皮下火傷で皮膚呼吸ができなくなっての死亡が多かったようですね。
白血病などの放射性の塵で発がんしたような事例も見られましたが、予測値よりもはるかに少なく、その事実が発表されると「核シェルターによって直撃を免れれば何とか生き延びられる」という噂が広まり、核シェルターの設計が欧米などで始まりました。

その前に後ソビエト連邦が核実験に成功し、東西冷戦構造が出来上がってきました。核による均衡を作って平和維持をしようとする計画がアメリカから始まります。
つまり「核戦争に勝者は居ない。人類が滅びるだけ」というプロパガンダを世界中に浸透させようとする計画が冷戦構造の骨子だったわけです。
そこで核実験がエスカレートし、何発もの核爆弾を一斉に爆発させる実験などが行われたわけですね。
実験場所はマーシャル諸島共和国のビキニ環礁。

世界中が大きな衝撃を受け、その実験が政治的に大成功だったのは、現在もなお男性に衝撃を与える水着をビキニと呼んでいることなどからも良く判ります。

しかし、核シェルターで助かるという噂を払拭するには、全世界に更なる脅しを掛けなければなりません。あくまでも核戦争が起きたら人類は絶滅するというプロパガンダを作る必要があったからです。
広島・長崎の真実は隠蔽して、放射能被害だけを強調し、世界中の人々が核戦争になったら人類は絶滅すると思わせるには・・・

ここでハリウッドがこの役を買って出ます。
英国のネビル・シュート氏が1957年に書いた小説の「渚にて(オンザビーチ)」が、スタンリー・クレイマー監督、グレゴリー・ペック主演で映画化されたのが1959年でした。(英国は1952年に核実験に成功しています)

この映画の衝撃は全世界を震え上がらせました。北半球で起きた核戦争で、オーストラリアは生き残りますが、やがて来る放射能の黒雲が、人類を破滅に導くという筋立てで、真綿で首を絞められるようなオーストラリアの悲惨な最期が描かれます。

それから放射能の恐怖は、さまざまな映画やテレビで強調されます。しかしこれが核兵器さえ持てば他国は戦争を仕掛けてこないし、国際社会で発言力を持つという、いわゆる「核信仰」を生み、1960年のフランスの核実験、1964年の中共の核実験、1974年のインドの核実験、1998年のパキスタンの核実験と続いています。

ともかく、放射能の恐怖はこうして作られていきました。
今回、福島の放射能風評被害も、この延長線上に置くことが出来ると思いますが、このたびの漫画による放射能恐怖の流布は、このハリウッドが行ってきたのと同じパターンなのです。

いまだ放射能の恐怖は世界中を覆っています。
香港の吉野家(牛丼屋)が「福島産の食材を使っていない」と主張するポスターを香港の店舗に掲示したりして客が逃げるのを防止していますから、世界的に浸透しているわけですね。

もうそろそろ、放射能と人体、あるいは哺乳類との関係を見直したらいかがでしょうか。

2014年5月18日日曜日

集団的自衛権解散になるのか?

安倍政権の緊急課題、集団的自衛権の行使容認はいよいよ大詰めになってきたようです。
安倍首相はまだ解散はしないような言い方をしておりますが、公明党の動きとか自民党内の反安倍派の動きを見ていますと、解散も致し方ないと思うのです。

公明党が創価学会の意向で政策決定いていることは自明のことですが、その創価学会が意味不明の見解を出しています。それは・・・
1.憲法第9条については政府見解を支持
2.集団的自衛権の行使は、本来、憲法改正手続きを経るべき
3.国民を交えた、慎重な議論によって、歴史の評価に耐えうる賢明な結論を出されることを望む
ということです。だから反対なのかどうか、判りにくいですね。

政界は与党であることのメリットが非常に大きいわけです。公明党はそのことをよく知っています。もし、集団的自衛権に反対して連立が解消され、「維新の会」あたりが自民党と連立を組めば、中共も野党・公明党を相手にしなくなるでしょうし、創価学会の課税問題などが浮上しても、今度は押さえが効かなくなることもあり、考えざるを得ないでしょう。
ですからこのような見解になるわけで、「国民を交えた、慎重な議論」というものが何を意図しているのかよく判らないようになっています。

だから、国民を交えるには「集団的自衛権・解散」が最も直接的で、結果には従えると言うことでしょう。つまり公明党は暗に解散を目指しているのではないかと思います。まあ口では色々言うでしょうけど。
現在は集団的自衛権の容認の方が国民の支持は高いようですから、このシングルイシューで解散を行えば容認側が勝つようになるだろうと思います。
国民の支持で容認なら、もう反対側もどうしようもないと思います。そして公明党も政権与党に居たいならば認めざるを得ないはずです。

そして安倍政権はさらに自民党内部でも安定するのではないでしょうか。
そして何よりこの容認によって、サヨク勢力のさらなる減退が始まる効果が期待されることです。ますます韓国・中共とは関係が悪化するでしょうが、我々の生活、特に経済にはあまり影響ないでしょう。むしろ困るのは相手国のはずです。

集団的自衛権容認はアメリカも認めていますから、安倍政権への圧力はあまりないはずです。しかし憲法改正にはアメリカは結構難色を示しているという噂も聞きますから、そちらはまだ時間がかかるでしょう。
つまりアメリカは日本が集団的自衛権行使をしてくれた方が、国益になるという判断なのでしょう。

ともかく日本は現在、尖閣周辺に中共の侵略を受けていて、一刻も早く軍事排除しなければならない状況にあります。そしてこのことは、インターネット報道などを通じて国民ほとんどの知るところです。
南シナ海ではベトナム、そしてフィルピンが果敢に中共と対峙しています。国際世論は中共の国際法を無視した行為に眉を顰め、日本の出方を注視している状況です。
アメリカ軍はフィリピンに軍の駐留の条約を結び、国際法を無視し続ける中共を牽制しています。今ここで日本が腰砕けになれば、それは国際社会にたいする裏切り行為とも取られるのではないでしょうか。

集団的自衛権などという言葉は日本だけにしか無いはずです。当たり前のことだからです。同盟などという取り決めが無くても、国益に合致すればどの国家間でも防衛協力はするはずです。また、軍事的貸し借りを作るためにも集団的軍事行動は行うはずです。
ですから「集団的自衛権は持っているが憲法によってそれは行使できない」などという解釈の方が他国から見たらおかしな解釈に見えるはずです。
では国をどうやって守るのかと訝るでしょうし、個別的自衛権(こんな言葉も国際社会にはないでしょうけどね)だけで守るとなれば「軍事独裁なのか?」と思われてしまうかも知れませんね。

公明党は「個別的自衛権」で対処できると申していますが、現行の自衛隊法を変えない限り守ることは出来ないでしょう。今の法律ですと日本を果敢に守った自衛隊員は全て犯罪者になるはずです。
ですから自衛隊法改正も安倍政権の緊急課題なのです。

にらみ合う南シナ海と東シナ海。国際世論は中共に不利な状況。ベトナムとフィリピンは中共と対峙しながら日本の出方を待つ状況。そこで集団的自衛権・解散が起きればいやでも日本の選挙が注目されるでしょう。

2014年5月15日木曜日

イスラムの怒り、ついに中共へ向いて・・・

広州で起きた「混雑する駅での自爆テロ」と、雲南省昆明で発生した無差別殺傷事件、そして新疆ウイグル自治区ウルムチの爆発事件、最近の広東省広州市で6日に起きた通行人切り付け事件に対して、ついにイスラム武装組織が犯行声明を出しました。

犯行声明は、ウルムチ駅前の自爆テロに対する犯行声明だけですが、類似しているこれらの事件には、同じイスラム過激集団が関与している可能性があります。

犯行声明を出した組織は「トルキスタン・イスラム党」を名乗っているそうです。犯行声明をインターネットで約10分間の動画として流しているとか。

これら一連の事件を、中共当局は「分離主義者による挑発的な宣戦布告だ」と述べていました。しかし犯行声明が出たとなると、今後世界中の中共関連の施設が狙われる可能性があります。
日本でも、中共の情報機関が入っているNHKや朝日新聞本社などが対象になるかも知れません。

これまでイスラム過激派はアメリカの関連施設を狙っていました。アフガンなどでもようするにイスラムの教義に反する行いに対して自爆テロで攻撃していたものです。
しかし、ここにきて中共がターゲットになり始めたことは興味深いことです。声明はウイグル語で語られ、この組織のリーダーが、事件は中共当局に対する攻撃の「始まりにすぎない」と述べていることから、今後中共国内で自爆テロなどが頻発する可能性もあります。北京の人民大会堂も攻撃目標になると述べたそうですからね。

考えるところ、イスラム過激派がウイグルの対中抵抗団体に何らかのお墨付きを与えたようです。ジハードという自爆テロが、今後は中共国内で頻発しそうです。
昨年、天安門前で起きた車両突入事件についても「聖戦(ジハード)である」とする声明が出ています。

テロとの戦いはアメリカが始めたもので、欧州も日本も賛同し参加しております。ですから中共に対してはテロ撲滅の共闘を行うと言わねばならないでしょう。
しかし、「中共の秘密主義では共闘出来ない」とすぐに言えば良いのです。アメリカは「対テロ部隊を中共国内に派遣し、対策を実行したい」と述べれば中共は断わざるを得ないでしょう。

結局中共は自力で対抗策を実施しなければならないと思います。さて、そうなると国内には秘密警察のようなものが頻繁にテロリストの疑わしい人物を捕まえて調べなければなりませんが、このようなことが住民を怒らせることはありうることです。

それでなくても年間数万件のデモが起きている中共です。政府に対する不満は限界に達しているようですから、この住民の怒りはすぐに政府攻撃になり得ます。
そしてこのようなテロが繰り返されれば、中共の国民は恐怖と怒りで必ず政府を攻撃すると思います。

政府側はテロに対する怒りを表明するでしょうが、現実には何も出来ないでしょう。政府内部では責任のなすりあいが始まり、負けた人から失脚していきます。
国民の求心力を失いつつある中共政府は、今度は内部分列を始めるわけです。もう軍事力強化どころではないはずです。テロとの戦いには空母も核兵器も役には立ちません。

9・11でマンハッタンの高層ビルに飛行機で突っ込まれ、ペンタゴンにも突っ込まれた同時多発テロ。その報復でアフガン、イラクと戦争を仕掛け、国民のテロ恐怖症を抑えたアメリカ政府でしたが、その費用は馬鹿にならず、あのアメリカの経済を圧迫し、対策で打ち出したのがサブプライムローンであったことを考えると、今後の対中共テロで中共政府がどうなって行くか、見えてきますね。

経済的にクリンチ状態にあるアメリカは、このような中共を見ながら時を待つでしょう。口ではいろいろ言うでしょうが、中共の崩壊が始まれば新政権を援助するのではないでしょうか。
ウイグル、チベットの独立を認め、中華共和国を成立させ、共産主義を葬り去り・・・そして外国勢にむしられるわけです。
もちろんその筆頭がアメリカでしょう。アメリカは新政権とさまざまな条約を結ぶかも知れません。もちろんこれは日本にとって脅威です。

何故なら政治体制が変わっても華人は華人です。おそらく反日は変わらないように思うのです。しかしアメリカはあの中国大陸の市場が目の前に広がるわけですから、必死になるでしょう。
アメリカは中国を7つの軍区に分け、合衆国的な政治体制にするかも知れませんね。

もっとも環境がひどく汚れていますから、公害対策でしばらくは日本の技術を必要とするでしょう。その間は日中友好が盛り上がるかも知れません。

日本にとって良いも悪いも、このようにして中共は歴史上から消えていきそうですね。

日本国民の二分法、中共の戦略

尖閣懲戒を侵略しておいて、日中関係を最悪の状態にした中共が、「両国関係の難局打開」をテーマに上海市内で非公開討論会を行ったそうです。
ようするにこれ以上日本との関係が悪化すると、中共側が困るという事でしょう。だったら尖閣から手を引けばいいのに、戦争状態は継続したいという虫のいい話なわけです。日中関係悪化は、一般日本国民にとってあまり問題にはならないはずです。中共との間に何らかの既得権益を持っていれば別ですが。

この「二分法」と言うのは昔(故)毛沢東元主席が表現したもので、「共通の敵を打倒するため連帯できる諸勢力と共闘する」という理論です。
つまり、敵側の国民を2分割し、裏切者を増やし、そしてそこを乗っ取るという謀略理論で、すでにウイグルやチベットで成功させているものです。

どんな国家にも現状不満というものはあります。そこを巧みに突けば現政権を倒し中共の傀儡政権を樹立させることが可能になる・・という謀略です。
日本国民はこのような謀略を嫌悪しますが、気を付けなければいけないのは、華人は「これが頭のいいやり方で、これが出来る人物が有能な政治家である」との認識でおりますし、これが中共の言う「中共は平和国家」という妄言につながり、そしてどこかの国際会議で「いままで、中共は軍事侵略などしたことがない。そしてこれからもしない」などという世界が呆れる発言につながっています。

これをもう一度日本に試みて、日中友好などという謀略を再開したいということのようです。
国内に向けては、「少数の軍国主義者と大多数の日本人民を厳格に区分せよ」などと喧伝して、日本企業や商店へのデモ、焼き討ちなどを抑え、尖閣侵略を邪魔する日本国民を「一部軍国主義者」として敵対するという戦略ですね。
靖国神社への首脳レベルの参拝によって、日本の国民まで敵視する反日デモが頻発し、ネットなどへの書き込みも反ン本国民になってきています。そしてそれが政府にとって都合が悪くなってきたのでしょう。

ここで言う「軍国主義者」とは、日本に愛国心を持ち、日本文化、芸能、そして技術などを支える国民のことであり、大多数の日本国民とは、ようするに中華思想の元で奴隷化しやすい国民のことを指しているのではないでしょうか。
しかし今、日本ではその少数派が増加しつつあり、「尖閣など中共にくれてやれ」という売国的奴隷根性の、ここで言われている「大多数の日本人民」の方が少数派になっていることはご存じないのでしょうか。
いや、知っていても国内を収めるために必要な虚偽情報として流しているのでしょうね。

華人の共和国思想は欧米とは違います。根底にあるのは中華思想で、すぐれた人間の集まりを「華」、その周辺で華を支える根や茎を「夷狄(いてき)」とし、その夷狄を従順にさせる手法が華人の言う平和主義になるはずです。つまり選民思想ですが、宗教観念は全くありません。「神に選ばれた民族」という発想は無く、華人を夷狄が支えるのは、華を咲かせる根や茎があるごとく当然のこと・・という考えです。

世界の中心に咲く華だから「中華」であり、外国は夷狄としてそれを支えるのは当然というわけです。そしてこの思想に合致した近代思想が共産主義というわけで、その中華思想と相いれなかったモスクワ・ソビエトと袂を分かつたのは当然でしょう。なにしろソビエトはモスクワこそ世界共産主義革命の中心と考えていたはずですから。

そのソビエト連邦が瓦解した時、世界はアメリカ一極支配になったのです。しかし中共はそのアメリカを夷狄として懐柔し、華人に従わさせる謀略を駆使します。
この時期、アメリカは対日経済摩擦で必死でした。しかし日本はアメリカに強く出ることは無く、常に妥協を繰り返していました。そこで中共は先ず日本を懐柔し、その技術・生産を中共に持ち込むことを考えます。

それは見事に成功し、アメリカ市場は中共に解放され、アメリカは自国の生産性を落としていきます。対中貿易が大きく赤字となってしまったアメリカは、アメリカ国債を中共に買わせることでアメリカ経済を支えます。それは中共の思う壺でした。
結果的にアメリカ経済と中共経済が粘着し、クリンチ状態に持ち込まれています。アメリカが中共にあまり文句が言えないのは、このような背景があるからです。
これを積極的に駆使して中共はアメリカを支配しようとしていることが、現在のアメリカは判っていないようですね。あるいは判っていてもどうにもならない「クリンチ状態」なのかも知れません。

さて、中共が日本国民を分割する「二分法」で攻めてくるならば、こちらは「対中七分割手法」で対応しましょう。人民解放軍は7つの軍区に別れています。「瀋陽軍区」はむかしの満州地区、「北京軍区」は北京のあるモンゴル地区、「蘭州軍区」は南モンゴルとウイグル、チベットを含む地域で、「済南軍区」は山東省と河南省の軍区で本来の中国にあたるところ、「南京軍区」も同様で、あとはベトナムとの国境を抱える「広州軍区」と、四川省、雲南省、貴州省、チベット自治区、重慶を抱える「成都軍区」の7つです。

軍区を見ると、問題を抱えている軍区が多くありますね。このようなところを民間から文化論を持って攻めることはできないでしょうか。チベットやウイグル、モンゴル自治区などは亡命グループがアメリカとか日本に居ります。中共分割戦略を練って、お金と人を動かすことを考えたらどうでしょうか。単なる同情のような支援ではなく、積極的な戦略に基づいた支援によって、中共分割の謀略を練ることです。もちろんこれは中共政府の言う分裂工作です。
人民解放軍に対して、共産党の汚職体質、腐敗の状況などを伝えましょう。情報統制をしている国家ですから、真実を伝えれば人心が党中央から離れていきます。まずはそこらへんから・・・

そして日本国内では中共の宣伝活動に乗って二分割されないように注意しなければなりませんね。その為には国内サヨクの排除がどうしても必要です。NHKの解体運動や、朝日新聞の不買運動など、もう始まってはいるようですけど。

2014年5月14日水曜日

韓国の朴大統領批判の全面広告

5月11日付けのニューヨークタイムズ紙に、韓国の旅客船セウォル号沈没事故をめぐる朴槿恵大統領の危機対応を批判する前面広告が掲載されたそうです。
韓国の報道も検閲を受けて真実を報道していないと、その広告に書かれていたということですが、ようするに政権批判を外国の新聞で行っているようなものです。

この手法は従軍慰安婦の捏造事件で散々韓国側が使っている手法で、嘘をホントにしたいがためにアメリカが営々と築いてきた信用を使う(ハックする)やりかたです。
セウォル号沈没事故で多くの犠牲者が出たことはお気の毒なことですが、日本では船長等乗組員の職務放棄という罪になるでしょう。それが出来ない韓国とは、ほとんどの既得権保持者が職務権限ばかり使って責任は取らない体質(即ち中華体質)だからだと思います。

つまり韓国と言う国の統治能力が疑われている問題なのであって、全ての韓国人が反省すべき問題のように思います。
統治能力とは、責任をどうとるか、社会的責任の分担の仕方が権力機構とも言えるわけで、その機構が作動しないからあのような事故が起きたのではないでしょうか。

権力者になるものは、責任の取り方を叩きこまれます。それは日本の武士の場合は切腹などに象徴される責任の取り方です。武士道だの修行などと言っているのは、ようするに責任の取り方を学んでいるわけです。自分の兵法の腕をいくら磨いても、責任感が養われていなければ、結局邪道なのです。

責任を取る覚悟を持って、正邪の判断は自らが行います。誰かに言われて「こっちが正しい」などと言う者は権力者にはなれません。あくまでも自分の意思が全てなのです。
そして同じような権力指向の人物が集まってきます。そこからが権力闘争となるわけで、すなわちこれが政治なのです。

正邪の判断は難しいものです。普遍性が求められますからね。感情で左右されても困りますし、狭い了見(サヨクのような)での判断ではすぐに行き詰ることでしょう。
ですからそこに宗教的基準が必要になってきます。その宗教がどのようなものであっても、正邪を判別出来ればいいわけです。
ただ、何でもいいかと言えば、それは多くの民族の歴史と文化を育んできた宗教的正義が、唯一の拠り所となるのではないでしょうか?それは継続され、現在も継承しているという実績があるからです。

日本は「民主主義」と「平和国家」が正義の基幹になっています。しかしこれらは周辺の環境が変わっていくにつれて、内容を変えなければなりません。
安倍政権は「平和国家」の大義を「積極的平和主義」という言葉で、それまでの敗戦後の観念を変えました。「平和=非軍備」という戦後レジームを「平和=強い軍備」という観念に変えました。しかし「平和国家」という大義は維持しています。
「強くなければ国際社会において、平和維持の責任が果たせない」というこの変更は、安倍首相の強い意志の元、責任をとる覚悟を持って打ち出されたものです。そしてそれを今のところ国民は支持しているわけです。

韓国の場合、このような観念が見られません。政治家にも国民にもあまり正義感を見ることがありません。
冷戦構造の時、韓国は自由資本主義陣営に組み込まれていました。北朝鮮は反対側でしたね。
しかし、冷戦構造が終わるとふらつき出し、アメリカの経済力低下とともに中共へすり寄って行くわけです。強いところへくっつくのが韓国の正義であるかのように・・・

自らの判断で正義を決めることが出来ないということ・・すなわち責任の取り方を知らず、責任を忌避することに汲々とするさまが、韓国政治家にも韓国国民にも見受けられます。
早い話が、あの「船長」と乗組員の行動でこのような事が判るわけですし、責任を政治トップの大統領に押し付けるという愚挙が、このニューヨークタイムス紙への全面広告に見受けられます。

体裁だけ整え、責任忌避の体質は、韓国における整形美容の氾濫にも見受けられます。体裁だけは美しくなりますが、内面はどうでもいいと言うわけです。

我が国の最終責任者は天皇陛下です。政治的発言が出来ず、権限すらない陛下ですが、日本国における最終責任者であることは間違いないでしょう。
ですから、陛下が責任を取るということは、日本が終わりになるということです。そこで政治責任者は命を賭しても陛下を守るわけです。全責任を背負い陛下を守るわけです。そして日本人の責任感はここから生まれ連鎖しているように感じます。

長い華人の洗脳が続いた李氏朝鮮の時代、朝鮮は中華の属国(小中華)となっていきました。朝貢外交は熾烈を極め、国力を付けることが出来なかったわけですが、その時代に責任忌避の風潮が生まれたのかも知れませんね。この風潮が、外側だけをうまく見せれば良く、本質が失われても気にしない風潮を作っているように思います。

韓国と付き合うのは、もっと責任感ある国家になってからの方がいいですね。

2014年5月12日月曜日

祖父の軍歴がブームに・・・

百田尚樹氏の書いた「永遠のゼロ」は小説も映画もヒットしましたが、感動した若き読者が、自身の祖父の軍歴を調べるために、厚生労働省の日本海軍の軍人・軍属の人事記録「軍人履歴原表」への問合せをするようになり、その数が激増しているとか。

思わぬところで、「戦後レジームからの脱却」が始まっています。
あの大東亜戦争は日本の敗戦ということで、「全ての責任が日本軍国主義にあった」ということで手打ちがなされた終戦でした。
このことを決定付けたのがいわゆる「東京裁判」であり、多くの日本兵が各戦地で有罪判決を受け殺されていきました。東京裁判でのA級戦犯がクローズアップされていますが、敗戦国の兵隊を裁判という名を借りたリンチで殺す戦後処理はこの時が始めてだったのではないでしょうか?

マッカーサー元帥が率いる連合国の進駐は、日本の国体解体に向けてさまざまな仕掛けをしていきます。

その仕掛けの一つが既得権の配分であり、民主主義という名を借りたサヨク勢力の育成だったのではないかと思います。
特に、当時普及の黎明期だったラジオ電波の配分があって、後にその既得権を使ったテレビ電波の配分があったのでしょう。
新聞社もターゲットになっていました。朝日新聞などは進駐軍の恫喝と同時に東京裁判を国民に浸透させる協力を持って既得権獲得に成功したようですね。

そして教育界です。戦地から戻ってきた教員は、自らの経験談として戦地での話、武勇伝を子供たちにしておりました。危機を感じた進駐軍は、共産主義者を教育界に送り込みます。そこから日教組が台頭してくるわけで、やがて決定的に日本軍を悪しざまに言うようになってきます。

団塊の世代である私は、小学校で教師の戦地武勇伝を聞くのが楽しかったのと、駄菓子屋で売り出された戦闘機のプラモデルなどがコレクションの対象であり、軍艦の写真を掲載していた雑誌「丸」などが学校内で回し読みされていたことを思い出します。
5年生頃になると、日教組教師が入ってきて我々を東京裁判史観で洗脳し始めましたけど・・・

孫の世代になって、再びあの興奮がよみがえってきました。「永遠のゼロ」のヒットは、あの時の戦地帰りの教師の武勇伝の面白さが、孫の世代に伝播したことを意味するのではないでしょうか。
そして、日本海軍などの軍艦を擬人化したゲームのヒットは、教室で回し読みしていた「丸」という雑誌や、戦闘機のプラモデルに夢中になったことと対比できるような気がします。

孫の世代、若い世代があの大東亜戦争を戦った祖父を調べ始めたことは、同時に戦後レジームの欺瞞性を見抜くチャンスとなるでしょう。
アメリカでも今、第二次世界大戦の見直しが研究者の間で話題となっていて、ルーズベルト大統領が参戦に至った根拠などと同時に太平洋戦線のマッカーサー指揮の見直しなども行われているようです。
これは日本を意識した見直しではなく、近未来のアメリカの戦略決定に必要だと言う判断があるような気がします。
しかし見直せば共産主義者の謀略なども出て来るはずで、日本と戦わさせられたという現実も浮かび上がってくるはずです。

まだまだ少数の動きです。日本の若者の祖父の戦歴調査もまだ少数でしょう。しかし、やがてこれらの流れは共鳴しあうはずです。なぜなら真実だからです。
第二次世界大戦を歴史として客観的に見直せば、戦後作られたレジームの歪んだ姿も見えて来るはずです。そして南京虐殺とか従軍慰安婦のような虚妄のファンタジーは、祖父たちの真実を集大成にすることによって、浮かび上がるパラドックスの中で消えていくことになるでしょう。
そのためにも是非、祖父たちの軍歴調査を多くの孫たちにやってもらいたいですね。

帝国陸海軍の失敗も出て来るでしょうし、指揮官の不甲斐なさ、指揮系統の間違いで死んでいった祖父たちも居ることでしょう。中には掘り起こしたくないような事実も出て来るかも知れません。しかし、それが歴史というものではないでしょうか?
日本軍に対し、アメリカ軍はそれほど素晴らしい戦いをしてきたのか・・東京大空襲、原爆の投下、それも弾劾すべき非道ではないのか・・歴史という視点に立った上で、やはり真実は調べるべきではないでしょうか。

「戦後レジームからの脱却」とは、第二次世界大戦を振り返り、嘘をただし真実を求める行為であってほしいと思います。
そのことが、今後生じるであろう国際間のいざこざから大戦争になることを防ぐ唯一の手法ではないでしょうか。

祖父の戦歴を知り、そこで何があったのかを知り、それらを集大成していけば歴史が編纂されるはずです。それも真実の歴史です。勝者の歴史ではない本物の歴史を、初めて人類が手にすることになるのかも知れません。
IT技術の進歩やインターネットの新たな展開が、それを可能にするような予感もします。

そうなって欲しいですね・・・

2014年5月10日土曜日

南シナ海の攻防、中越の激突

南シナ海でベトナムと中共の船の激突事件は、ベトナムの船がぶつけたとか中共側の船がぶつけたとか、それぞれが相手を非難しております。

尖閣での衝突事件では中共の船がぶつけたことがビデオにはっきり写っていましたから明白でした。それでも中共側は海上保安庁がぶつけたと言い張っていたことを考えると、今回の南シナ海の衝突もやはり中共側がぶつけたと考えるべきかも知れませんね。

南シナ海の攻防ではベトナム側に船に搭載可能なビデオシステムを日本から提供したらいかがでしょうか。これからも激突事件は頻発するでしょうから、その時の証拠ビデオを撮っておくように勧めましょう。
中共側もビデオ戦略は取るでしょう。どうせ偽造映像を作ってきますから、ベトナム側に設置するシステムにはその映像が撮影時点で世界中に公開されるようにして、どこか複数の国で録画してもらえばいいわけです。それを同じように偽装は出来ませんから。

今回の南シナ海の事件は中共側は発表を控えていました。しかし、ネットから受け取る情報でネットユーザーが激しく反応し、「開戦」を求めたり、相手国を差別的表現で侮辱したりと言いたい放題で、批判の矢は「弱腰」の中共政府にも及んでいるようです。
だから控えていたわけですが、もう止められなくなっているかも知れません。

そもそもの発端はパラセル(中国名・西沙)諸島近くの海域に中共側が石油掘削設備の工事を始めたことでした。
ベトナム側は掘削施設の建設を阻止するために海上保安船など約30隻を派遣しました。中共側で工事に参加している船は80隻くらいだったそうです。

ベトナム側は、中共側から体当たりや放水砲などの攻撃を受け、船員6人が負傷し、8隻が損傷したと発表し、この海域は自国の排他的経済水域であるとして、「主権侵害だ」と宣告しました。
対する中共は、同諸島は固有の領土だと主張、「ベトナム側は、中国の主権と管轄権を侵犯している」との公式見解を述べています。

「なんで放水砲なんだ。直接大砲を撃て!」とは書き込まれた中共のネット情報ですが、さらに「中共の領土を侵犯したベトナムのサルを直接沈めろ!体当たりじゃ軽すぎる」とか「次はサルの軍艦を沈めろ」などの書き込みなどが、後を絶たないようです。

中共政府がベトナム側の主張を全面否定すると、さらに書き込みは様相が変わって行きます。
「中共海警局は何しに行ってるんだ??中共の恥さらし」とか「中共は何もできない。口で言うだけだ」などと自国政府をののしる書き込みが増えてきたようですね。

このような過激な政府批判に混じって、冷静な書き込みもあるにはあるとか。
「国内外の報道が真逆になっている」とか、「中共政府は国民をけしかけてるんじゃないか。中共海警の船がベトナム側に放水して、衝突した情報は、どこの官製メディアも報じていないぞ」などと、自国政府を疑う書き込みもあるとか。

「周辺国が中共をいじめているのか、それとも中共が隣国をいじめて、その上でずうずうしくも国民を洗脳しているのか。それが知りたい」などという書き込みもあったようです。

中華思想を受け入れ、排他的差別を常識としている国民は、「ベトナムのサル」などという差別用語を平気で使っているようです。そしてアメリカなどの情報を通して中共政府を見ている層は、政府発表を信じていません。
しかし、このような層はまだ少数派で、ヒートアップすると政府批判がエキサイトして暴動になるような危険性を含んでいるようです。

操船技術はベトナムの方が上手いのではないでしょうか?
まともに軍隊同士で戦ったら、中共の方が負けるかも知れません。ネット上で中共の人民解放軍が負けるシーンが映し出されると、暴徒化した国民が一気に北京政府を潰してくれるかも知れませんね。

このようなことで、中共政府は軍の出動をためらっているのかも知れません。でしたらそこがベトナム軍の付け入る隙となるはずです。
中共の艦船がどのような違法行為をしてくるか、また軍が出て来るように仕向け、一点突破でベトナム海軍の優位を作り出しネットで世界に中継することが良いように思います。

領海の問題ですから、防衛出動で軍が出て行ってもおかしくないわけで、ベトナムには日本のようなおかしな避戦の法も世論も無いでしょうから出来るはずです。
人民解放軍が負けるような映像が流れれば、中共国内で暴徒が暴れ始める可能性は大きいようです。そうなればアメリカもそれをチャンスと見るかも知れません。すなわち共産党を潰すチャンスです。
アメリカの狙いは共産党と手を組むより、民主化して拝金主義的な華人を金融システムに取り込む方を選ぶと思います。
ですから共産党が傾けばアメリカが傀儡政権を作ろうと躍起となると思うのです。

アメリカが動けばロシアも動くでしょう。シベリアから華人の追い出しが始まるかも知れません。

そして南シナ海の中越紛争は、明日の尖閣紛争にも繋がるかも知れません。求心力を失っている中共政府は事態の拡大を食い止めようとするでしょう。そこがウイークポイントになります。
ですから変な妥協はすべきではないこと、あたりまえですね。

2014年5月9日金曜日

国民投票法が可決、衆議院

憲法改正への一里塚、国民投票法が2014年5月9日に衆議院を可決します。参議院に送られて、可決すれば成立です。

この国民投票法には3つの未解決な問題があるそうです。
1.公職選挙法の選挙権年齢や民法の成人年齢の引き下げの件
2.公務員の組織的な国民投票運動の規制のあり方の件
3.国民投票の対象拡大の是非について
の3点です。

1.は、選挙年齢を20歳から18歳に引き下げることで、現在は附則で「改正法施行後速やかに必要な法制上の措置を講ずる」となっているようです。
選挙年齢を引き下げて、日教組教育でまだ騙されているうちに、9条を維持する投票をやらせようというサヨクの謀略が見え隠れしている問題だと思いますね。

2.は、公職追放の後に入ってきた共産党の生き残り公務員が、組織立って9条を擁護する投票をする危険性を含んでいます。60年以上前ですが、洗脳工作でいまだに生き残っている共産主義革命の妄想は、下級公務員の一部を取り込んで、今も隅のほうで元気なようです。

3.は、外国人参政権の問題で、外国人でなくても帰化した中国人などに、日本よりも中共を有利にする選挙をしようと手ぐすねを引いて待っているわけです。
この国民投票法は、憲法改正だけではなく、他の分野にも活用するようにしようとするサヨク謀略も動いているようですね。
もちろん、「原発設置・稼働」や「在日米軍駐留」など多数決で決めるのは困難な政治課題にまで国民投票で決着させようとすることは断固反対すべきでしょう。

このように憲法改正のための国民投票法を可決するためにも、いまだサヨクの謀略に乗らなければならない現実が日本にあります。

サヨクの目的は日本に再軍備させずにリベラル化し、次第に歴史的日本を埋没させていくことです。現状の自衛隊ですら憲法違反と言っております。自衛隊は公務員であって軍人とは言えません。仕事も規律も軍隊なのに、公務員扱いされていますから危険この上ない状態になっています。国を守るためには法を犯すしかない立場にあるのが自衛隊組織であるとも言えるようです。

なぜ日本に再軍備させないかといえば、それが敗戦の大義だからです。マッカーサー元帥の恨みは、フィリピンから日本軍によって追い出されたことです。
その恨みが、日本には二度と軍備が出来なくしてやるという思いとなり、この日本国憲法が出来ました。
フィリピンを叩き出されたことは、マッカーサー氏の軍歴に残った唯一の傷だったのかもしれませんね。しかしこのようなことをする者が大統領になれなかったのは、アメリカ国民のしっかりした判断だったと思うのですけど・・・

で、この恨みが結実したのが「日本国憲法」というわけです。国民投票も、3分の2条項も、マッカーサー氏の怨念が生み出したものですし、それを守らせるのにソビエトに逃げていた共産主義者を公務の要職に付けたのもマッカーサー氏だったはずです。

これを変えようという安倍政権の試みもまた、1957年の岸信介首相以来の悲願で、その外孫に当たる安倍晋三首相が受け継ぎ、果敢に挑んでいるわけです。
尊法精神の強い日本は、そのマッカーサーが仕掛けた難攻不落とも思えるハードルを、正面から変えてみせると言う意気込みです。そうでなく、革命などで変えることは、対マッカーサーに対する負けを意味しますからね。
どんなに日本国民を縛っても、それを国民総意で元の日本に戻していくことが、マッカーサー元帥に対する勝利であり、日本の勝利であり、そして戦後が終わり、英霊も(A級戦犯も)甦ることができるわけです。
だからサヨクが必死に邪魔をする、その行為の根拠にもなるわけです。

敗戦から70年、いまだに戦勝国が駐留する我が国です。さまざまな苦難を経て、国際社会に復帰しましたが、国内の事なかれ主義とサヨク幻想がはびこり、戦後を生きている日本国民です。それだけあの戦争が国家の存亡を掛け、総力を出し切り戦い尽くした戦争だったという事でしょう。

国民投票法は参議も可決するでしょう。しかし、投票の前に国内サヨクの一掃が必要なのではないでしょうか?
いまだに東京裁判史観にしがみついている既得権保持の連中のことですけど・・・

2014年5月8日木曜日

アメリカがフィリピンにテコ入れを約束して

どうやらフィリピンもベトナムも勇気百倍のようです。
5月6日にフィリピン当局は南沙諸島のハーフムーン礁沖で中共漁船を拿捕しました。そしてパラセル(西沙)諸島では中共の強引な石油掘削を阻止するためベトナム艦船と中共艦船が衝突、放水などの暴力行使が行われたようです。

この石油採掘に先立って、中共は一方的に掘削活動の実施を発表し、掘削地点から半径3マイル(約4.8キロ)以内への外国船の進入を禁じる通告をしていたと言います。
それを反故にし、中共の海域とは認めないために、怒った中共艦船がベトナム当局の船に衝突させたようです。(尖閣海域の漁船衝突事件を思い出しますね)

ベトナム側の船員数人が負傷、数隻が損傷しましたが、銃撃戦には至らなかったと言うことです。ベトナム当局は「中共船が体当たりをやめなければ報復する」と強く出ているようです。

当然中共側は「ベトナム側は中国企業の正常な作業を妨害している。国際法などに違反し、中国の主権と管轄権を侵犯している」と述べています。
さて、。国際法に違反しているのはどちらなのでしょうか? いや、そもそも中共が国際法としているのは中華思想上の国際法ではないでしょうか?

現在の世界は国際法は欧米列強が過去に作った国際法をベースに判断しています。ですから中華思想から派生する法体系は国際法ではありません。
さらに言うなら、中華思想とは選民思想であって人種差別的体系になっております。ですから国際社会では犯罪になることを中共にはっきりと認識させる必要がありますね。

これを根拠に、安倍首相は「力による変更はそれを認めない」と発言したわけです。中共が言う国際法は、日本は聖徳太子の時代に拒否していますからね。
そして同じことを1400年後の現在、ベトナムとフィリピンが行っているわけです。

明治時代、開国した日本は世界にデビューする時、欧米列強の作ったルール(国際法)を尊守しました。そしてその上で、激しい差別に耐え、正面から差別撤廃を求めてきました。
軍事力も強化し、生産力も上げ、社会も職人体制から産業立国へと変換して、そしてアジアの近代化によって欧米列強の植民地支配を終わらせようと必死に戦ってきました。

中華思想に比べてキリスト教侵略主義は、日本側の訴えを聞く耳は持っていたようです。それはキリスト教が「神の前では人間は平等である」という建前を持っていたからだと思います。
ですからキリスト教へ改宗させると、その個人は建前では白人と同等ということになるわけです。そこで明治時代の知識階級はキリスト教徒になった人が多いわけです。こうして西洋の知識を必死で吸収する日本でした。

欧州では多くの国が貿易で利潤を上げていましたから、そこから自然発生的に国際法のような取り決めが出来ていたわけですね。それを日本もキャッチアップしたのです。
硫黄島を日本領とした時にスペインと揉めたのも、最初の発見者がスペインだったことから欧州の国際法違反だったからです。何とか日本領土としたものの、これに懲りて尖閣諸島の時は慎重に日本国領土にしました。つまり欧州の国際法に準拠して日本領土としたわけです。

中華思想という選民思想を国際法と考える中共は、すなわち違う法体系で尖閣諸島を中共の領土と言っているだけで、一般的には国際法とはキリスト教文化圏が決めたものを言いますから、無視していいわけです。神道にはキリスト教文化圏の法がしっくりくるのです。その理由は聖徳太子の時代にあるようですけど。

欧州を歴訪した安倍首相は、ここを利用しました。つまり日本は「欧米の国際法を国際法として認める」ということです。それが「力による(領土領海の)変更はこれを認めない」という言葉になっているわけですね。
よく使われる「法が支配する海域にする」というセリフも、これが前提になっております。

さらに「力が衰えたアメリカが裏で中共と手を結び、日本を天秤に掛けながら利用している」という見方も、そう見えるだけかもしれませんよ。アメリカは共産党はもう持たないと読んでいるはずです。ですから狙っているのは「ポスト共産主義中国」であって、現政権に期待はまったくしていないと思います。
中国共産党が崩壊して、ポスト中共が出来たとき、アメリカは中国大陸に深くかかわりたいのでしょう。
中国人はお金が大好きです。それは拝金主義にまでなっていますから、ウォール街としては最も好ましい大衆です。日本国民は公共というものを知っていますから、やりにくいのでしょうね。キッシンジャー氏の日本嫌いもそこらへんに原因があるように思います。

安倍首相の「法が支配する海域にする」というセリフ、そしてアメリカ軍の動き、さらに習近平政権のお粗末な治世などが総合的に判断されて、今回のベトナムとフィリピンの行動になったのではないでしょうか。

中共包囲網は、共産党解体へ向けて日米を中心に動き出したようですね。

2014年5月6日火曜日

安倍首相・欧州歴訪、大成功の様相です。

ロシアのクリミア半島併合問題と、中共の尖閣諸島侵略行為問題を抱えた安倍政権です。政治とはこうやるものだとでも言うように、オバマ・アメリカ大統領との会談の直後から連休を使っての欧州訪問は、安倍政権の国際的スタンスをかなり向上させたようです。

歴訪した国家のうち、英国だけがあまりうまく行かなかったようですが、それでかえって欧州諸国からは好感が得られるようになったのかも知れませんね。(英国は中国の元宗主国です。遠慮があったのかも?)

ポルトガルとスペインではアベノミクスに関心が集まり、安倍政権の存在感が高まったようです。
そしてフランスに入った安倍首相は、オランド大統領から国賓並みの待遇を受け、人気いまいちのオランド大統領との親密さをアピールすることで国民の関心を買うことに成功したようです。

そしてフランスでは国際社会に対する共同声明が出され、対中・対ロシアの関係に微妙な温度差を作ることにも成功したようです。
ロシアに対しては「クリミア半島併合は国際社会の諸原則に違反している」とだけ表明しましたが、具体的な対応策は話されなかったようです。
しかし中共を意識した声明は、「国際法に基づく航行、飛行の自由の維持を確認」するとか「海洋安全保障分野の協力を強化する決意を表明」するなど、「力による変更」を否定する声明を出しました。
さらに「無人潜水機など防衛装備品共同開発に向けた交渉」を展開することとか、「外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を平成27年に東京で開催すること」など具対策が決められました。

そしてこれに連動するかのように、日本の「日中友好議員連盟」が中共を訪問、会長の高村正彦自民党副総裁と中共の張徳江全国人民代表大会常務委員長との会談で、「尖閣・歴史で激しい応酬」が演出され、「中共が現状を力で変えようとしていると日本国民は思っている」と高村氏が言えば、「(尖閣は)中国固有の領土であり絶対に譲れない」と述べるなど、議論は並行線のまま、少なくとも国際社会に対しては日中は話し合って解決しようとしていることをアピールすることに成功しているようです。

日本側はこのまま尖閣諸島は我が国の領土であることを言い続ければ良いだけです。決して変な妥協や軍事的恐喝には屈せずに、国際社会に対して「決着は国際司法裁判所への提訴しかない」という風潮を作り出せばいいのです。
あくまでも二国間交渉で脅し取ろうとする中共ですから、長引かせ国際社会の注目を集め、「国際司法裁判所に提訴」という風評を作ることが安倍政権の戦略と言うわけです。
岸田外相は日本から訴えることは無い(領土問題など存在しないからです)と述べ、そして木原稔防衛政務官はロンドンで「(中共が主張したいなら)オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)に提訴するしかないだろう」と演説するなど、連係プレイはうまく作動しています。

今回の歴訪では、その国際司法裁判所のあるオランダの訪問はせずに、その兄弟国であるベルギーを訪問します。
ベルギーは、オランダ、ルクセンブルグと並ぶ欧州連邦立憲君主制国家で、歴史のある王国です。どうしてオランダでなくベルギーなのか考えて見ますと、ベルギーには小便小僧があるからではないでしょうか?

ベルギーの首都、ブリュッセルにある有名な小便小僧の名前はジュリアン。14世紀のベルギーは日常的な反政府運動のテロ攻撃に悩まされていました。
ある日、多量の爆薬(黒色火薬)が仕掛けられ、ブリュッセルの街が吹き飛ぶくらいのテロ行為がなされそうになったのです。導火線に火がつけられた時、一人の幼い少年がその導火線に近づき、その火を小便で消してしまい、ブリュッセルを救ったという逸話から、この少年を模した像が国際的に有名になったものです。

9.11事件以降、国際社会はテロとの戦いになっています。安倍首相はこのベルギーでテロとの戦いに終止符を打つ決意を述べるのかも知れませんね。
国際テロはイスラム圏のキリスト教文化圏に対する攻撃であり、ユダヤ教との対立もその根底にあるようです。そこで非キリスト教国である日本が、その存在感を示す絶好のチャンスでもあるわけです。

神道をその中核に持つ我が国は、キリスト教でなくとも国家を繁栄させ平和への貢献も可能であることを示すことが出来ます。
イスラムに対する偏見もほとんどありません。イスラムのプライドを傷つけることなく、繁栄に導けるのは現在は日本しかないと思います。イスラムの繁栄はテロ撲滅の第一歩ではないでしょうか。
イスラム原理主義を包括し、ともに繁栄を確保し、国際社会の一翼を担うようにすることは大いなる意味があるわけです。

変質したユダヤ資本の金融資本主義は、善良なユダヤ教すらも苦しめているはずです。キリスト教自体もその問題点を知っています。ローマ・カトリックですら「ウォール街と戦え」という激を飛ばすくらいですから。
アベノミクスが日本でうまく機能すれば、それはこの処方箋の小さな成功になります。その後それは世界に伝播することでしょう。そして変質したユダヤ金融資本を、もとの穏やかな状態に鎮めるはずです。
日本が、イスラムを巻き込んで行けば、テロとの戦いも収まるはずです。これは日本にしかできない事かも知れません。

安倍首相の今回の欧州歴訪では、各国首脳にアベノミクスを十分に説明したはずです。
種まきは終わったのです。あとは日本国民がアベノミクスを理解し、それを履行して収穫を得れば良いのです。反アベノミクスの老人たちは間もなく居なくなります。年齢が年齢ですから・・・
騙されないようにしましょうね。

2014年5月4日日曜日

安倍首相の欧州歴訪、収穫は?

4月30日から欧州のドイツ、英国、ポルトガル、スペイン、フランス、ベルギーを訪問している安倍首相です。

もちろん目的はウクライナの件でのロシア制裁の温度差を見極める旅ということです。最初の訪問地ドイツでは知日派で知られる保守系与党、キリスト教民主・社会同盟のカウダー院内総務と会談し、「首相が欧州歴訪の最初にドイツを訪問したのは日本のドイツ外交重視の表れであり、両国は国際社会で協力を深めるべきだ」などと日独の連携強化が話されましたが、肝心のウクライナ情勢に対してドイツがどう動くかは判ったのでしょうか?

ドイツにおける中共の影響を弱めるために、東シナ海の「力による現状の変更」を認めない発言を繰り返しましたが、この記事が新聞に掲載された時、同じ紙面に中共の完成間近かのキリスト教教会がブルトーザーで破壊される写真が掲載されていたとか。効果抜群だったようです。

ドイツ訪問で、原発再稼働を仄めかした安倍首相は、次の訪問地「英国」で原発再稼働を進める方針を明言しました。
ロンドンの金融街シティーでの講演で、日本の経済成長には安定的で安いエネルギー供給の実現が不可欠とし「世界のどこにも劣らないレベルの厳しい安全基準を満たした原発を慎重な手順を踏んで再稼働させる」と表明し、そして英国と協力し合って技術開発に取り組むことを発表したようです。

安倍首相はその後ポルトガル訪問のため英国を離れましたが、木原稔防衛大臣政務官が2日にロンドンの国際戦略研究所で講演し、「尖閣諸島の領有権を今後も中共が主張し続けるのであれば、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)に提訴するしかないだろう」との個人的見解を述べたということです。
これは、4月25日に岸田外相が「日本から中共を相手に国際司法裁判所へ提訴する必要はない。尖閣は歴史的にも国際法上もわが国固有の領土だ。領有権問題は存在しない」と述べたことに付け加えるような意味なのでしょう。
さらに木原政務官は、尖閣諸島については「歴史的にも、国際法上も日本の領土だ」と表明し、そして「戦争による問題の解決はあり得ない」と訴えたと言うことです。
人民解放軍が中共内部で政治的発言を増している習政権の現実を考慮した、日中戦争への懸念を意識した発言とも取れますね。

さて、安倍首相はポルトガルでペドロ・マヌエル・マメーデ・パッソス・コエーリョ首相と会談します。ポルトガル訪問の目的は、ポルトガル語文化圏に対する日本の影響力を高めることです。
今でもポルトガル語を公用語とする国家は多く、約2億2千万人が公用語とする世界第7位の言語だそうですね。
日系移民の多いブラジルなどもポルトガル語が公用語になっていますし、アフリカ南部のアンゴラやモザンビークなどの資源国もポルトガル語です。
カトリック国家の多くがポルトガル語を使っていることもあり、現在でもポルトガル語諸国共同体(CPLP)という協力関係を保っております。

日本との関係は1577年(織田信長が台頭した頃)から続いていて、大航海時代の先駆者であり、もちろん植民地支配の先駆者でもあるポルトガル。
全世界に広大な植民地を獲得したポルトガルでしたが、国力の限界を越えた拡張とインド洋の香料貿易の衰退によって16世紀後半から徐々に衰退し、一時はスペイン・ハプスブルク朝併合となっていたこともありました。

ともかく国際社会を熟成してきた大国ポルトガルは、1910年10月5日にブラガンサ朝を倒した革命で現在の共和国になりました。

それからも幾多の戦争とクーデターが繰り返され、植民地支配と脱植民地の闘争が繰り返され、1974年の無血革命(カーネーション革命)によって新憲法が制定され、民主主義が定着し、現在は社会民主党のアニーバル・アントーニオ・カヴァコ・シルヴァ氏が大統領を務め、同じく社会民主党のペドロ・マヌエル・マメーデ・パッソス・コエーリョ氏が首相を務めています。

英国とは1373年以来の同盟国であり、英葡永久同盟条約が現在も有効だとか。そして植民地であったブラジルとも文化的、経済的、政治的な関係を強く保っているという国家で、隣国スペインとの間にはオリベンサという地域の領有権を巡る領土問題も持っています。(1801年以降ずっと)
また、ポルトガルとスペインを統一すべきであるとのイベリズモ思想も、永きにわたって存在するとか。

安倍首相のポルトガル訪問で、日中対立とか日韓対立、そして日露問題、ウクライナ問題、さらに日米同盟などにも、何らかの新しい流れのヒントになるものが見つかるかも知れません。
歴史を持つ国家には、それなりの存在感と国家間の在り方の知恵があるわけですからね。

2014年5月3日土曜日

ウイグルの独立運動は封じ込められるか

4月30日、習近平国家主席のウルムチ訪問が終わった途端に、ウルムチ駅構内で爆発が起こり、自爆テロは防げないという印象が植え付けられました。

この爆発事件のあと、習主席は「新疆分裂勢力との闘争の長期性、複雑性、先鋭性を深刻に認識しなければならない」と述べざるを得なかったことが、中共の内乱収束の難しさを示しているようです。

評論家の石平氏によりますと、この事件に先立つ4月15日に、習主席は中共中央国家安全委員会の初会合の席で「重要講話」なるものを行い、「総体的国家安全観」という耳新しい概念をぶち上げたそうです。

通常の国家にとって「国家安全」とは、「外部からの軍事的脅威に対する国家の安全」を意味します。しかし習主席が語る「総体的国家安全観」とは、「政治安全、国土安全、軍事安全、経済安全、文化安全、社会安全、科学安全、生態安全、資源安全」など11項目を羅列したもので、それらの「安全」をすべて守っていくのが「総体的安全観」というわけです。

11項目も挙げたのは一種のカムフラージュではないでしょうか。習主席はこの中の5項目を取り上げました。すなわち「政治、経済、軍事、文化、社会」の5つです。
そして、軍事的安全以外はすべて国内問題であることは隠しようがありません。

産経の田村秀夫氏は、最近の中共の鉄道貨物輸送量統計から、実質はマイナス成長であることを説明しております。中共が発表する経済数値のほとんどが当てにならないことから、鉄道輸送量で判断することが一番正確とのことです。
そしてそこから見えてくる中共経済の実態は、正真正銘の経済成長率は0%以下と見るべきだということです。さらにこの経済を再浮上させるためには、人民元を大幅に切り下げて輸出をてこ入れするしかないが、それを行えば、悪性インフレになりかねないと分析します。

出稼ぎ農民の雇用条件悪化、新卒者年間710万人の就職難などが経済悪化の表出であり、一党支配を正当化してきた高度成長が不可能になった今、党政の維持のために不満の矛先を日本など外部に向けさせることが始まって、それが尖閣諸島をめぐる武力威嚇、商船三井の差し押さえ事件になっているということです。

文化の面では、娯楽やセックスを追い求める大衆文化が勢いを増し、イデオロギー中心の「官製文化」が無力化していることが挙げられます。
経済の行き詰まりは、このような享楽的傾向を今後強めていくでしょう。海外での中国人の評判もますます悪くなっているようです。

さらに、ウルムチのテロだけでなく中共全土に広がる年間20万件前後の暴動・騒動事件の発生があります。もはや共産党指導がまったく評価されていないことは明白な事実のようですね。
中共社会の国内問題から発する「内なる脅威」こそが、もっとも安全を脅かす危機と言えるのかも知れません。

中共が日本のマスコミを捻じ曲げていることはご承知の通りです。朝日新聞とかNHKがその犠牲になっていますが、このマスコミ操作は日本だけでなく世界中に及んでいるようです。
アメリカではニューヨークタイムズやワシントンポスト紙が、反日記事をよく出しますが、ここに中共の影響が出ているわけです。

ですから報道もよく見ないと中共に関する記事は事実関係が判りません。
今も発展を続ける中共経済という感覚が出てきます。中共への投資などをしている人達は、少しでも安心な記事を信じやすくなっていますから騙されやすいわけです。

習主席がドイツを訪問した時、ドイツの新聞は大きく報道しました。しかし安倍首相の今回の訪問は小さい記事だったそうです。
しかし良いにつけ悪いにつけ、ドイツ国民の関心はむしろ安倍首相の訪独にあったようです。メルケル首相との会談などに関心が集まり、安倍首相の乗った車が通過すると沿道のドイツ国民が手を振っていたというベルリンからのネットの報告もありました。
ドイツ国民はメルケル首相のしたたかさに合わせて、安倍首相のしたたかさも評価しているという話です。
周辺国から常にいじめられていたドイツ国民は、したたかな外交こそが平和をもたらすと信じているのかも知れませんね。

中共経済が追い込まれる中、アメリカ経済は良くなっています。失業率も下がっています。中共がアメリカから見捨てられる日もそう遠くないのかも知れませんね。
そして中共(中国共産党)の崩壊(共産党が国民から見捨てられる事)も始まりそうですから・・・

2014年5月2日金曜日

グーグルの自立走行車、アメリカのソフトウエア戦略

アメリカのソフトウエア戦略が決定的になる自立走行自動車です。
人間が運転するより安全で、すでにぐーぐろのテストは、カリフォルニア州マウンテンヴューの危険な市街地で、自律走行の練習を行うほどにまで進んでいるそうです。

このソフトウエア戦略は、「アメリカに自動車を輸出したい国は、同性能のソフトウエアを搭載しなければならない」という法律を作ることで、輸入制限を設けることが可能です。
自動車が国家経済の基礎でもあったアメリカが、自動車で完全に日本に敗退した後作られた戦略のように思います。

アメリカは、戦争に人間を使わない戦略を持っているようです。
F35ライトニングは無人機としての使用が可能ですし、多くの兵器にも無人化の動きがあります。自立走行の技術は地上部隊が利用する斥候の役割を果たすでしょうし、戦闘ロボットの開発も盛んなようです。
これからアメリカと戦争する側は、ロボットとの戦いになることを考慮した戦闘方式を立てる必要があるわけです。
日本のロボットはエンタテーメントで活躍していますが、軍用ロボットは作っておりません。ですから東日本大震災では全く役に立たなかったですね。

アメリカはソフトウエア開発に絶対の自信を持っております。
日本のソフトウエアは、個人レベルではかなり優秀なもの(ゲームなど)を作りますが、多人数で協力して大きなソフトウエアを組み上げることが出来ません。企業で、サラリーマン・システムで行おうとすれば莫大な費用(人件費)がかかるからです。アメリカはそこを大学などで行い、無料配布をしながら協力者を集め組み上げていきます。
協力者は日本などからも集まります。これを基礎として、ソーシャルシステムを作っていくわけです。そしてその主導権をアメリカが握るわけです。

軍用のソフトウエアは隔離したネット環境で行っているでしょうが、基本的には大学の研究室から人材が選ばれているでしょう。
インターネットが無料で世界中に公開され、それからこのソフトウエア戦略がはじまりました。IBMは衰退しましたが、マイクロソフトは果敢にインターネットに挑みました。

インターネットからマイクロソフトを追い出そうとする動きも見られます。インターネットエクスプローラが脆弱であり、使うことを止め、他のブラウザにしろなどという記事が出て来る所以でしょう。
この脆弱性を指摘したのがグーグル社だという事から、その背後にアメリカのソフトウエア戦略にまつわる何らかのパワーポリティックスが見て取れます。

グーグルの自立走行ソフトウエアは、道路交通法も変え始めると思います。ですから日本の法律も、このシステムに合わさせられるかも知れません。
自立走行車に乗る場合は免許証は必要なのかどうか、事故の責任がどうなるのかなど、アメリカが作った法律が基礎になって行くはずです。覇権の新たな手法とも思えますし、法律事務所のビジネス拡大にもなるはずです。

自動車輸入を、このブラックボックス・ソフトウエアで規制できたら、その次は家電が規制対象となるでしょう。すべての家電にIPアドレスを付けることは、すでにIPV6で可能になっておりますから、そこにアメリカ市場に参入する場合のソフトウエア搭載を義務づければ、大きな輸入規制が可能になるでしょう。

TPPなどの交渉には、このような項目はまだ入っていないでしょうが、すでにそこを意識したアメリカの戦略になっていることは間違いないと思います。
そこにはスマートグリッドの実施とともに全米のエネルギー政策が組み込まれるでしょうし、環境問題と省エネが人類規模の問題であることは、すでに大義になっています。

自動車本体を作るのは途上国でも構わないが、アメリカのソフトウエアを組み込まないとアメリカ国内での走行は出来ないというわけです。
どんなに安く車を作っても、アメリカ国内では高くなる仕組みで、日本にもこのソフトウエアの売り込みが始まるでしょう。そこから日本の立法がコントロールされる危険性もあると思います。

リニア新幹線の技術とバーターにするなど、交渉の材料は残しておいた方が良かったのではないかとも思うのですけどね。

2014年5月1日木曜日

反・反原発映画、「パンドラの約束」を観て

渋谷で奇妙な公開をしていた原発肯定の映画、「パンドラの約束」というドキュメンタリー映画を見てきました。
https://www.youtube.com/watch?v=g39JeMQYicQ

奇妙な公開と言うのは、この映画と並行して「10万年後の安全」という反原発映画を、互い違いに公開していたからです。
つまり反原発と原発賛成の交互上映ですね。(映画館の経営者がサヨクの反原発者?)

10万年後の安全とは言うまでもなく放射性廃棄物の半減期のことで、それまで責任ある保管など不可能、よって原発反対という映画です。ところが、パンドラの約束ではこの高レベル放射性廃棄物が、今後開発されるだろう原発の燃料になり、結果的に廃棄物は劇的に減少するという事実を説明します。

「パンドラの約束」は、化石燃料による火力発電所の大気汚染で年間300万人以上が死亡しているが、原発での死亡者はほとんどいない・・などの数字で現実を表現しているドキュメンタリーフィルムです。
監督のロバート・ストーン監督は原発反対だった人で、環境問題に携わるうちに原発が環境に良いとの結論に達し、それから原発賛成に変わった直後に福島の3.11に出くわしたとか。

世界が福島の事故をセンセーショナルに報道する中で、その論拠そのものがいいかげんであることに気が付いたようです。
マイクロシーベルトとかベクレルなどという単位が飛び交いますが、その単位の意味などはぼかされ、危機感だけを情緒的に煽って、反原発を実現しようとする行為を冷徹な目で取材しております。

そして、人口増加に伴うエネルギーの消費に対して、地球環境問題の観点からCO2排出を抑える電源として何を選択すべきかについて論じ、放射性物質が我々に与える影響について、データを用いた現実的な姿勢で検証していきます。
結局、化石燃料の使用によって起こる危険と原子力エネルギーの危険を対比させ、原子力の方がはるかに安全であることを証明するわけです。

この映画の中で、「原子力の悲劇は、それが核爆弾から始まったことだ」という解説がなされ、現在核ミサイルの弾頭から核物質を回収し、原子力発電の燃料に再使用している事実が紹介されます。
ロシアから1万発以上の核弾頭をアメリカが買い付け、その核物質を燃料として電気に変えていると言う話です。

原発がさらに普及すれば、核弾頭はさらに減少していくだろうということが映画で語られます。つまり核兵器が無くなっていくと言うことですね。
さらに、原子力の否定的要素についての調査を行い、核燃料の廃棄、テロ、メルトダウンに対する懸念が度を越していることが証明されていきます。

太陽光発電についても、太陽光パネルを作るときに出る公害物質などの危険性を考えれば、原子力の方が安全であると言いきっています。
そして風力発電にはガス火力発電のバックアップが無ければ実用化はしないとか、再生可能エネルギーの欺瞞を正確なデータで伝えます。

日本において、福島の津波による原発事故からすっかり化石燃料の温暖化による問題は影をひそめてしまいました。
事故当時の菅直人首相が反原発を煽り、マスコミが論調を合わせて国民を反原発に向かわせたことから、地球温暖化についてはまったくマスコミが論じなくなったわけです。
そのため現在は中共以上に日本が排出する炭酸ガスの量が大きくなっていることが世界の注目を集め、また国際的な非難も始まっているようです。もちろんこのようなことは日本のマスコミは一切報道しません。

ただ、この映画の中には、核エネルギーの独占体制を作るために核拡散防止条約が出来たこととか、放射能の恐怖を必要以上に煽ったのは冷戦構造を効果的にするための演出だったという話は全く出てきません。

また、福島の取材で、放射線のレベルを自然放射能と比較してみたり、ラジウム温泉の持つ放射線量と比べていかに低いかなどの数値は出てきますが、トーマス・ラッキー博士の放射線ホルミシスなどについては触れておりませんでした。
トーマス・ラッキー博士とは生化学者であり、低線量放射線が「老化抑制効果、がん抑制効果、生体防御機構の活性化、遺伝子損傷修復機構の活性化」などに効果があるとする仮説を立てた方です。

映画は、フランスの原子力政策に注目し、フランス人一人当たりの炭酸ガス排出量がドイツ人の半分になっていることを説明します。
そして高価な原発は60年以上使用可能であり結果的には安いこと、今後高速増殖炉とかトリウム原発、小型原発などの開発も始める予定であることなどが取材されていました。

安倍首相は、ドイツの新聞・フランクフルター・アルゲマイネの取材に対して「日本は島国で、近隣諸国から電力を輸入することは極めて困難だ。資源に乏しい日本では原発は引き続き重要な役割を果たす。安全確保を徹底した上で再稼働を進めたい」と述べました。
多くのドイツ人が「信じられない」と思っているようですが、この映画を見れば少しは理解できるのではないでしょうか。

日本も早くフランスに学び、原子力開発を進めないと、いつまでもサヨクの「原子力の嘘ゲーム」に付き合わされていては、国家滅亡となってしまいますよ・・・