6月28日から行われているG20「20カ国・地域首脳会議(サミット)」は、さまざまな思惑の「友好」関係が進んでおります。
来日した習近平中共主席に、安倍首相は「日中関係は永遠の隣国であり、恒常的かつ緊密にハイレベル往来を継続し、習主席を来春、国賓として再来日」するようにしたとかするとか。
尖閣周辺に海警局の重機関銃を積んだ船を恒常的に侵入させ、日本の領海を犯している隣国は、地勢的にはたしかに「永遠の隣国」でしょうが、何も国賓として来日してもらう必要はないのではないでしょうか。
習主席は、北朝鮮の金委員長との会談で日本の拉致被害者の返還を促したそうですが、我が国の国民をスパイ容疑で逮捕し、まだ解放もされず、人質として収監されたままです。彼らを日本へ戻すような交渉はしていないのでしょうか?
習主席が金委員長と会談したとしても、金委員長は中共の江沢民派と組んでいるわけですから、習主席の言うことなど聞く耳は持たないでしょう。
また、アメリカに逃亡した郭文喜氏と令完成氏は、習政権の恥部(犯罪的権力掌握)の証拠書類を大量に持って亡命しているのです。(兄の令計画氏はいまだ檻の中ですけど)
そして郭文喜氏をかくまっているのがスティーブン・バノン氏だと言うことです。
恐らくアメリカ・ペンス副大統領がウイグルやチベットでの人権問題で中共を追い詰める、その基となっている情報は彼らが持ち逃げた情報からなされているのではないでしょうか。
中共の元国家副主席だった曽慶紅氏は、別名「江沢民派第二号人物」と言われていて、習政権の排除に向けた行動をしています。
すでに習主席の周りからは次第に幹部たちが離れていて、プーチン大統領とか安倍首相に頼るしか方法がない習主席のようです。
トランプ大統領はその習主席と会談をしました。そして「貿易戦争」の一時休戦を決めたそうです。
6月末に開始するはずだった「第4弾」の追加関税約3千億ドル(約32兆円)分を中共からの輸入品に掛けることが中止になっただけです。昨年7月から米中双方が発動した制裁関税は維持されるとか。
華為技術(ファーウェイ)に対する米当局の禁輸措置に関し、トランプ大統領は「アメリカ企業は華為に部品を売ることができる」と述べたようです。
アメリカ政府は「安保上、深刻な緊急性がない」場合だけ部分的な禁輸解除を検討する可能性があるようですね。
習主席は、「中共側はアメリカ側との交渉を継続し、相違をコントロールする誠意がある」と述べた上で「国有企業への産業補助金などの構造改革や、アメリカ側が求める合意内容の履行を監視する仕組みづくりで一方的な譲歩はしない」と述べております。
まあ。これを認めれば共産主義が終わるわけですからそう簡単に譲歩は出来ないでしょうけど・・・
トランプ大統領はG20に先立って「関税25%」をぶち上げ、そしてG20の交渉でそれを引っ込めました。そしてこれまでの関税はそのままにしたわけです。
世界はアメリカが部品供給を止めると中共企業の生産が止まってしまうことを知りました。その上での一部輸出再開と持って行きました。
そして「米中貿易交渉」は継続することで一致したとか。つまりこの貿易協議では、アメリカ側は常に「追加関税25%」で中共側を恫喝出来るわけです。これが国家間交渉と言うものですね。
そして米中経済戦争による世界経済へのショックは回避され、そしてこのことはトランプ大統領の来年の大統領選には有利に働くと言うことです。
このことを予見していたのか、アメリカ・アップル社は今秋発売予定の専門家向けパソコン「マックプロ」という新製品の中共での生産を続けると発表しました。
どう見ても、トランプ大統領の方が習近平主席よりもうまく交渉をやったようです。習主席は「一方的な譲歩はしない」と言うのが精いっぱいだったと思います。
そしてトランプ大統領は習主席を「200年に一人の偉大な指導者」などと持ち上げる余裕を見せています。
このG20では、トランプ大統領とロシアのプーチン大統領との会談も予定にいれてありました。トランプ大統領はプーチン氏のファーストネームである「ウラジミール」と呼んでいたそうです。
さらにサウジアラビアの皇太子やトルコ・エルドアン大統領といった独裁・権威主義体制国家の指導者との親密ぶりをことさらにアピールしていたと言うことです。
そして帰国途中で韓国に渡り、韓国と北朝鮮との間の「非武装地帯(DMZ)に行く」とツイッターに書き込んでいるとか。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会う意向があると言うことで「3分でも良いから合いたい」と述べております。
トランプ大統領の本当の敵は、アメリカ国内で暗躍する「グローバリスト」達です。国際金融資本とかディープステートなどと呼ばれる連中で、彼らとの交渉では、国家主義の元首たちが駒として必要なのでしょう。
グローバリスト達は、中共とロシアをアメリカの敵にしようとしますが、トランプ大統領はそこを何とかキリオ別けようとするわけですね。
ここを強く認識しないと、安倍政権はグローバリスト達に近づきすぎています。これは危険です。
だから「アメリカが日本の防衛義務を負う一方、日本にアメリカを守る義務がない日米安保条約の内容」を「不公平だ」と指摘しながらも、「破棄する考えは全くない」とブルームバーグ通信の報道を否定するなど、微妙な発言を続けるわけです。
本当の敵は世界中に散らばり、グローバル化を進める連中であること、我々も意識しないといけませんね。