2018年8月19日日曜日

技術冷戦とは何か?

トランプ大統領が8月13日に「技術冷戦」を戦うと述べたようです。2019会計年度の米国防予算の枠組みを定めた国防権限法が、大統領の署名を経て成立した時のことでした。

主要な敵は「中共」だと言うことです。人工知能(AI)開発や次世代通信網の構築を加速させる中共が、アメリカの国益に対する脅威となっているからです。

近代の戦争は第二次世界大戦の時とは様相がかなり変わっております。もう大勢の兵士が敵兵の陣取る場所に攻め込み敵を倒して陣取ると言うような戦いは出来ないのかも知れません。
中東の戦争では、ミサイルと無人機による戦闘集団への攻撃でした。いかに敵兵を大勢殺し、自国軍の兵士を死なせない様にするかが戦闘の在り方・戦闘技術に変わっております。

湾岸戦争から9・11テロ戦争を経てアフガニスタン紛争、そしてイラク戦争まで、主として使われた兵器はミサイルと無人機の様でした。
戦闘機も使われましたが、敵がテロ集団の場合は爆撃という戦闘しかありえません。敵の友軍が対応した戦闘機を飛ばしても、相互に撃墜することはしませんでした。

航空戦闘・特にドッグファイトはもうかなり昔の話になってしまいましたね。現在の戦闘機はミサイルでの攻撃が一般的で、スピードが速くお互いに発見することが難しく、先に発見した方がミサイルを撃てばそれで勝敗が決まります。

そこで先に発見されないようにステルス機が登場したわけです。
ステルス戦闘機は第二次大戦でナチスドイツが開発に着手していたもので、アメリカがその研究を持ち帰り、進化するレーダーとの相関を見ながら50年以上の期間を掛けて開発したものです。

機体はレーダー波を発信元に反射しないような形状に工夫され、表面には電磁波を吸収する塗装が施されます。
レーダーで見た時にそれが飛行機か鳥か一瞬だけ区別がつかなければ良いわけです。それで優位性が獲得出来て、先のミサイル攻撃が可能になります。

1997年に登場したステルス戦闘機・F22ラプターは、2005年から作戦運用に入ります。そしてアメリカはこの戦闘機の生産を早々と止めて、F35戦闘機に変えていきます。
マルチロール機としての設計思想が、F22では不満足だったように思います。それがF35マルチロール機に移って行った理由かも知れません。

一方、情報戦の方もインターネットの普及で様相が変わります。敵側に送ったスパイが敵の要人に接触し機密情報を掴むという情報戦(ヒューミント)に加えて、電子情報で敵の秘密を盗み出すという情報戦(シギント)が活発化していきます。
暗号化された敵の通信を傍受し、それを解読し裏をかく・・という戦いが始まり、暗号解読のためのスーパーコンピュータの開発が競争になってきます。

暗号解読をしなくても、インターネットの弱点を突いて敵のシステムに入り込み情報を盗み出すという「ハッキング」による戦いも戦闘に加わってきました。
このような戦いをサイバー戦争と表現しております。


さらに人工衛星を使用した敵地偵察も高度化していきます。人工衛星の操縦がかなり高度化してきたからです。
高周波帯域を利用して、パケット通信でプログラム指示が常識化し、高高度、中高度、低高度からの偵察が常態化しています。

我々地球で生きる人類は、必ず経済活動を行います。通貨の発行が国家の主権であっても、そのお金は必ず市中銀行を経由して流通します。
世界規模でキャッシュレス化が進んでおりますが、これによって個人の消費形態がつかめます。
究極のビッグデーターですが、各国の要人の情報も入っていますから、これらの情報を抽出し、偵察衛星やハッキングの情報などを加えて解析していけば、その国の企みも見えて来るでしょう。そしてこの解析に使われるのがAIと言う訳です。
キャッシュレスが便利であっても、個人の生活情報が取られていることも我々は認識しておく必要がありますね。これらの情報はVISA、DCに集約されて行くようです。

中共はこれらの技術情報をアメリカから盗み出し、そしてアメリカのドル支配に対抗しようとしてきました。
欧米のハッカーの中には金で動く連中も居ります。麻薬組織の連絡網をインターネット内に作ったり、軍関係の秘密情報を盗み出したりしています。それを中共が高給で雇ってアメリカから情報の窃盗を行ってきたらしいのです。また、ハイテク関連の企業を買収したり、技術者を買収したりして、相当のスピードで高度技術を取り込んだのが中共でした。

そしてそれがもう容認できないレベルに達したことが、トランプ政権を持って「技術冷戦」という戦争体系になって行くのだと思います。

トランプ大統領は、中共を非難する時「習政権」を非難しております。恐らくどこかで江沢民派との繋がりをもっているようにも見えます。江沢民派とロスチャイルドの繋がりやイスラエルとの関係、これらが輻輳しながらアメリカの「技術冷戦」は動いていくのでしょう。

そのために我が国に接近する中共・習政権。単に技術をパクりたいだけなのに、日本の親中派が「対決だけでは何も生まない」などの発言をしております。お人良しと言うか馬鹿と言うか・・・

我が国のかじ取りはますます難しくなって行きますね。

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