2017年1月28日土曜日

中共のアフリカ戦略、挫折か?

台湾を孤立させ、国際社会から抹殺し中華思想の領土として自由に使いたい中共です。
台湾が自由に使えるようになれば、中共は太平洋への大きな一歩を踏み出すことが出来るからです。そして沖縄に対しても軍事的圧力を掛けることが可能となり、沖縄の米軍は撤退が余儀なくなるかも知れません。
そうなれば太平洋のアメリカ覇権は危機となり、同時に日本の安全保障も危機的状況となってしまいます。

胡錦濤政権でほとんどのアフリカ新興国を取り込み、残すは「スワジランド」「サントメ・プリンシペ」「ブルキナファソ」の3か国となっておりました。

そこに昨年12月、習近平政権は「サントメ・プリンシペ」との外交関係を結んだと発表されました。
そして島国であるサントメ・プリンシペ民主共和国のパトリセ・トロボアダ首相は、台湾との断交を発表、中共との国交樹立について「中共の戦略的な重要性と国民の生活向上を考えれば、断交は正しい決定だったとの見解を述べたのです。

これによって、アフリカの国で中共と国交を結んでない国は「スワジランド」と「ブルキナファソ」の2か国だけになってしまいました。
http://jp.reuters.com/article/china-taiwan-saotome-idJPKBN14F09Y

トランプ大統領が台湾の蔡英文総統と電話会談をして、その後「一つの中国」に疑義を言いだしたことに対抗して、このサントメ・プリンシペとの国交樹立を発表したのかも知れません。
ようするにトランプ大統領に対する圧力です。

そして中共の標的は残り2ヶ国のひとつ、「ブルキナファソ共和国」に向けられます。

中共は、このブルキナファソ共和国に対して500億ドル(5兆6600億円)の供与を条件に台湾との断交と中共との復交を持ちかけたのです。

ところがブルキナファソの「バリー外務相」が、「台湾はわれわれの友人であり、(金銭供与で)外交関係を見直すことはない」と語ったのです。
しかもその時に、上述の金額を示しながら中共の金銭外交を表に出してしまったわけです。

これを聞いた台湾の外交部(外務省)報道官はバリー氏の外交姿勢を歓迎し「台湾との関係は一貫して安定している」と述べたそうです。

習近平政権が、国内の経済状況を知りながらもこのような外国への金銭外交を続けていたことが、公式に表面化したわけです。
この中共の経済援助がどのようなものか、サントメ・プリンシペのパトリセ・トロボアダ首相は知っていたのでしょうか。

中共の経済援助は、中国人の労働者とともに不良在庫の鉄鋼などを持ち込み、現地の状況などは無視して勝手に道路や橋梁、建物を作り始めます。現地人を雇わないので、現地のGDPは上がらず、中共のGDPだけがあがっていくという仕組みなのです。
ですから500億ドルくらいは平気で援助すると言うのでしょうね。

もしかしたらハリー外務相は、そのことを知っていたのかも知れませんね。

狙われる残りの一つ、「スワジランド」は王国(立憲君主制)です。ですから中共には少し手出しがしにくいかも知れませんね。
王国ですから皇室の方々とも交流があるようです。

スワジの伝統なのか、奇習も残っているようでエイズの発症が世界一とか。一夫多妻が認められているようで、国王は14人の妻を持っているという事です。

さて奇習か伝統かはその歴史やら神話などを調べなければ判りませんが、エイズなどの蔓延に対しては何か手を打たなければなりませんね。
このようなことを、差別感なく出来るのは日本ぐらいではないでしょうか。

そういう意味で、援助をしながらアフリカに受け入れられる日本であるならば、やがて中共のやり方の問題もアフリカ諸国に理解されていくのではないでしょうか。

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