2017年1月18日水曜日

イスラエルとユダヤ人の怒り

ジャーナリストで、カナダ・イスラエル友好協会ディレクターのミロスラフ・マリノフ氏がチャンネル桜の番組に出演し、2016年11月24日の産経の記事、「記憶遺産申請の慰安婦文書『ホロコーストを曲解』」という記事で明らかになった「ユダヤ系団体の意見書」についてコメントしておりました。

それは「慰安婦20万人の性奴隷は裏付けを欠き、ホロコーストに匹敵するものではない」というエリーコーヘン氏の指摘を評価し、ユネスコが一部加盟国の政治的道具になったと言うものです。
8万から20万の慰安婦の苦しみが、ホロコースト600万人に匹敵する・・などと言うことは無いとのこと。

その上で、「真偽の疑わしい性奴隷」をホロコーストと比較するのは、ホロコースト犠牲者の記憶に対する侮辱である・・と怒っているわけです。
そして、「慰安婦の問題は、日本・韓国・中共の歴史家が議論すべき問題だ。それをなぜホロコーストと比較するのか」と述べております。
ホロコーストと比較できそうな問題は現在のチベットであるとも述べ、チベットでは中共によって100万人以上の人々が殺されていると、事実を述べました。

この慰安婦問題の少し前に「ユネスコはユダヤ人の3000年から4000年の歴史を認めない」決議をしたそうです。しかし考古学的にそれは証明されていることで、この議決直後にイスラエルはユネスコとの協力を停止しました。

日本は慰安婦性奴隷のユネスコ記憶遺産決定で拠出金4000万ドルを凍結をしました。だからイスラエルは日本が同じユネスコ制裁をやるのかと思ったら、2016年の末になって日本はその拠出金を払ってしまったとか。
「残念だった」とマリノフ氏は述べ、「何故日本(おそらく外務省)はユネスコをリスペクトするのか」と不思議に思っているようでした。

ユネスコの役割は文化遺産の保護を目的で作られたのであって、歴史の歪曲をするためではないはずだ・・とも述べ、「歴史問題は国際機関が投票で決める問題ではなく、オープンな議論で解決(多方面からの見方を理解する)ことだ」と話されました。

「ユネスコなどの国際機関(国連を含む)は、世界の平和と調和を目指して設立されたものだったはずだ。しかし今は深く政治に関わり多くの国々に悪影響をもたらしている。国連に加盟するアラブ各国がイスラエルを認めないと言うようなことだ。このような国連やユネスコといった国際機関の誤った行動は非難されるべきだ」とマリノフ氏は強調します。

そして「中共も国連やユネスコを通して自分たちの計画を断行していて、国連に加盟しているイスラム各国と同じような傾向を示している」と断罪します。

マリノフ氏はさらに「日本はもっと強く自己主張すべきだ。『間違い』に対し毅然として反論する日本を見たい」と語っておられます。

なぜ日本は自己主張しないのか、その理由は日本文化に根差している部分もあるでしょう。「献上の美徳」という行動です。しかし日本・外務省の行動はそうではないようです。すなわち「事なかれ主義」なのです。
自己主張すると周辺から反発があり、それに立ち向かわなければならなくなるので、それを回避しているだけです。職務放棄とも見えますね。

慰安婦問題で国連まで出向き、堂々と反論した「我那覇真子氏」や「杉田水脈氏」などに対して、日本国政府は何の援助もしませんでした。
この時、外務省職員のどなたかも協力しているようでしたが、その場限りでお終い。継続させて日本の主張として拡大させるのではなく、「あのような日本国民も居る」程度の話にしてしまったのではないでしょうか。

「謙譲の美徳」という日本文化を悪用し、「事なかれ主義」で本来の使命をさぼる外務省。そのことをマリノフ氏が指摘しているように思います。

中共や韓国には「謙譲の美徳」などという概念はありません。なりふり構わず「恥をさらしても良い文化」であるとも言われています。
このような民族は平気で「嘘」をつきます。現実から自分に都合のいい部分だけを掴み上げ、その他を無視するわけです。
「嘘」がばれても謝ることはしません。ばれていない「嘘」を拡大してさらに事実をゆがめていきます。これは文化ではなく「誇大妄想」と言うべき病の一種でしょう。
国家が滅亡しても、基本的になんとも思わないわけです。ですから常に、時の為政者は侵略の恐怖におびえることになるわけです。そしてその「怯え」が残虐性を表出するのです。

カナダ・イスラエル友好協会ディレクターのマリノフ氏の指摘は、日本国民として「真摯」に受け止めるべきものではないでしょうか。

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