2015年4月19日日曜日

NHK、テレビ朝日、そして自民党

自民党の情報通信戦略調査会が、NHKの堂元光副会長、テレビ朝日の福田俊男専務らから、ある種の報道番組で「政治的な圧力があった」としていることについて事実関係の説明を受けました。
4月17日のことです。

NHKは「クローズアップ現代」と言う番組で「やらせ」があったことについてであり、テレビ朝日は「報道ステーション」という番組で官邸の圧力があったということについてです。

NHKの「やらせ」、「曲解」、「ねつ造」などはこれまでも多々あり、NHKスペシャル・JAPANデビュー「アジアの一等国」という番組では台湾の方の日本語の間違いを利用して、日本が台湾に悪い事をしたような印象を作って、多くの視聴者からクレームがついたにもかかわらず、開き直りとも取れる対応をしたために「裁判」となってしまいました。
日本語の間違いを、それと知りながら利用された台湾の方は、高等裁判所で勝訴し、NHKは慰謝料支払いを命じられております。
その後、NHKは最高裁に上告しておりますが、その裁判は進展しておりません。

インターネットの普及などで、視聴者離れが目立ってきたNHKですが、今度はテレビを持とうと持たなかろうと視聴料を国民全員が払うように法律を変えることが法案として提出され、どうやら今年はそれが成立するという噂です。

その根拠は、NHKが無くなるとテレビ報道しか見ることの出来ない、いわゆるデジタル弱者が困るというものでした。
多くのデジタル通信器が使いやすくなっているのですが、それでも未だに使えない国民が居られることは確かです。しかし、その為に「やらせ」、「曲解」、「ねつ造」のNHKが、国民全員から視聴料を取ることが立法化されると言うことに正当性があるのでしょうか?

今後、電子マネーがお金の本質となり、紙幣が偽造貨幣の危険があるという理由で規制される可能性があります。また、介護ロボットなどの普及において、さまざまなデジタル機器が開発されるはずです。
このような急激に変化するであろうデジタル化社会において、いかにデジタル弱者をサポートしていくかが社会問題なのであり、その弱者に合わせたような、一般国民にとっては悪法とも言うべき法律が出来ないように、しっかりとした議員を選びましょう。

デジタル通信が社会に根付いたことで、双方向通信が常識となりつつある現在、一方向性しか通信手段がなかった時代のNHKシステムは、すでに「不要となっていることを認識すべき」が筋ではないでしょうか。
よく、連続ドラマなどが見られなくなることを心配する視聴者が居られますが、これなどはデジタル通信によっていつでもどこでも見られるようになっていることはご存じなのでしょうか。
ドラマ制作にはお金がかかりますので、故に見たい番組だけは有料になることは致し方ありませんが。

さて、テレビ朝日の報道ステーションですが、「政治的圧力があった」ということは事実かもしれませんが、その政治の背後に、デジタル通信によって国会議員と結ばれた国民が居ることを忘れてはいけません。
つまり、政治的圧力とは、国民に背中を押された国会議員の圧力であって、「政治的圧力」とは、言い換えれば「国民からの圧力」と考えるべきです。

「報道の自由」というのは、「視聴者には見ない自由もある」ことを前提にすべきであり、同時に「虚偽などの報道についてはそれを指摘する自由」もあり、その数が多い場合は、政治的に「議員が動かざるを得ない場合もある」ことを認識すべきではないでしょうか。
それを「言論の自由に対する政治的圧力があった」などと、昔のような言い回しで自己正当化するのはやめてほしいですね。

国民は、報道された情報に対して、インターネットなどを駆使してチェックが入れられます。インターネット上に流布されている情報にはいい加減なものが多いことも事実です。しかし、多くの国民が情報リテラシーを確保していますから、雑多な情報群の中から正当な記録を選択することも可能です。
矛盾が出てくればただちに各自がネット上に発信も可能ですから、報道関係者もそのことを意識した報道姿勢が必要になります。

これまでの日本の報道関係者には、戦後の事情からサヨク系が多かったことは致し方ないとしても、双方向が可能な通信時代では、職業報道のあり方も変わらなければなりません。
それが出来ない職業報道陣が、「ネット右翼(ネトウヨ)」などという言葉を使って、自分たちを正当化しようとしています。

本当は、変わらなければならない職業報道をサボッて、過去にしがみ付こうとしているだけなんでしょうけど・・・・

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