2015年4月12日日曜日

ミス・ユニバース日本代表に宮本エリアナさん

ミス・ユニバースと言えば、アメリカ合衆国の実業家で資産額20億ドル(約1,668億円)の大富豪が始めた国際美女コンテストのことであります。
実業界と言っても不動産業で、当然のことながらサブプライムローンのあおりで倒産した経験を持っている実業家です。

このようなミスコンは大きな大会が3つあり、それぞれ各方面からの非難も上がっていることはご承知の通りです。

批判はともかく、世界中が注目することは間違いないようで、やはり「世界一の美女って誰」などと好奇心に駆られるのはどこの国でも同じようですね。

そして今回のミス・ユニバース日本代表に選ばれたのが「宮本エリアナさん」でした。
長崎県佐世保市で生まれた彼女は、アフリカ系アメリカ人の父親と日本人の母親の間に生まれたハーフです。
中学校を卒業後米国へ留学し、父の出身地である米アーカンソー州ジャクソンビルで高校生活を送り、日本に帰国後バーテンダーとしてアルバイトをしていたと言う彼女。今後はミス・ユニバース世界大会代表に出場した後、モデル活動を開始する予定だとか。
現在は20歳の、輝いている美女であることは間違いありません。

子供のころ、肌の色や髪の毛をからかわれ、学校ではゴミを投げ付けられたり、差別的な言葉を吐かれたりしたそうです。
「クラスメートに同じプールで泳がないでと言われたこともある」などと話す宮本さんです。ミス・ユニバースへの参加の動機について、「自分と同じハーフの親友が、自ら命を絶ったこと」という宮本さんは、この親友が「日本人に受け入れられていない気がする」と話していたことに奮起し、ハーフに対する世間の見方を変え、日本の世の中をちょっと変えたいと思ったとか。

彼女が日本代表に選ばれると、すぐにネットの書き込みなどで「日本代表にハーフを選んではダメだ」とか「日本人らしくない」などの書き込みがなされたそうです。

しかし彼女は「(このような)批判がなかったら、逆に私が出る意味がなかったんじゃないかと思う。批判は無視せず、その人たちの考えを変えられるような活動をしたい」と、極めて冷静に話しています。

さて、「日本人らしくない」とか「日本代表にハーフを選んではダメだ」と言う方々は、日本人をどのように定義されているのでしょうか。
肌の色とか骨格、顔の造作でしょうか・・・

この日本列島には、縄文時代以前から多くの民族が入ってきております。それぞれが集落を作り、さまざまな生活を営んでいたはずです。
古事記よりも古い時代に書かれた「富士古文書」や「上記(うわつふみ)」などには、これら各部族と戦って一つにまとめるための遠征(討伐)を神武天皇が行ったことが描かれているそうです。
特に、「天孫族」と「出雲族」の戦闘は激しかったようで、やがて出雲族が講和に応じ、国を譲ったことは、古事記などの記載と同じだとか。

つまり、日本人という「遺伝学的」なものは無いと言うことです。さまざまな血が混ざった種族であり、ゆえに文化もまた混合されています。
だからこそ、神武天皇を紀元とする「万世一系・天皇の系譜」が国家をまとめるために必要不可欠だったことは想像に難くないのではないでしょうか。

神武天皇が日本を作ることが出来たのは、肌の色、骨格、顔の造作などにこだわらず、有能な者を適切に配置していったからでしょう。このような観点からの差別は、組織を弱くし衰退させるだけではないかと思います。

宮本さんが選ばれたことで、欧米のメディアが「日本人のアイデンティティー意識の変化か」などと書いておりますから、相当日本は均一民族だと思われていたようですね。

20歳の彼女は、現在はアメリカと日本の二重国籍になっているそうです。しかし22歳までにどちらかを選ぶ法律になっているとか。どちらを選ぶかというデイリー・メール社(英国)の質問に、彼女は「もちろん日本を選ぶわ。自分では、私はとことん日本人だと思っている。そう、100%日本人よ。肌の色の違いは、その人となりとは全く関係ないはず」と力を入れて語ったそうです。

受賞スピーチで「日本代表がハーフの私でいいのかなという不安がありました。でも周りの皆さんの支えがあってここまで来ることができました」と語った宮本さんです。

ぜひ日本代表として、日本人の振舞い方を外国にアピールしてきてほしいですね。

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