2019年5月27日月曜日

大統領来日と日米貿易交渉

5月25日の夕方、トランプ大統領が羽田に到着、令和になって初めての国賓として来日されました。
そして、それと同時に永田町の内閣府では、ライトハイザー米通商代表と茂木敏充経済再生担当相が、27日に安倍晋三首相と首脳会談を行うのを前に「日米貿易交渉」の閣僚級協議を開きました。

しかしこの事前協議でも合意には至らなかったようです。
アメリカ側は農産品で関税の引き下げを要求する一方、日本側はアメリカに自動車の関税撤廃を求めるなど、双方妥協し得ないぶつかり合いが続いたそうです。

茂木担当相は、「それぞれの立場が完全に一致しているわけではない」と協議の結果を話し、「ギャップを埋めていくため、努力していくことでライトハイザー氏と一致した」と述べました。

農産品の関税引き下げについては、日本側は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)で決めた水準を限度とする方針であり、自動車関税をアメリカ側が撤廃しなければ農産品の市場開放には応じない構えで挑んでいるそうです。

ライトハイザー代表は協議後、記者団からの質問には全く応じなかったそうです。
茂木担当相は、「お互い早期に合意を得るべく努力することで一致しているが、現段階で完全な一致ということでないので、なかなか27日の段階で合意する、一部について合意することにはならないと思っている」と述べておりますが、アメリカ側は早期合意を望んでいるようだったそうですね。

来日したトランプ大統領は、羽田に着いた直後に開かれた、トヨタ自動車の豊田章男社長やソフトバンクグループの孫正義会長兼社長らも含む企業経営者らの会合に出席しました。
そしてその席で、日米貿易不均衡に関連し「もう少し公正な貿易関係にしてもらいたい」と述べたそうです。
そして「いくつかの合意を数カ月のうちに発表することを希望している」と表明しましたから、今回の首脳会談では合意には至らないことを示唆したようです。

トランプ大統領は26日の午前中、千葉のゴルフ場で安倍首相よゴルフをしたそうですから、ここで中共の問題などが取り上げられたのではないでしょうか。

安倍首相はこのところ中共・習政権に甘い対応を取り続けております。AIIBへの参加問題とか、一帯一路への日本の参加などですが、この状況をトランプ大統領に説明するのかも知れません。
甘い対応と言っても、AIIBへの参加条件として「透明性ある運用」とか「回収可能かどうかの審査」など、きつい条件は変わっていませんし、一帯一路についても同様です。
ですから単なるリップサービスとも取れるのですが・・・

中共は尖閣海域の領海外側にある接続水域に、このところ45日連続で海警局の船4隻を航行させています。(連続日数の過去最長だそうです)
トランプ大統領の国賓としての来日に対する抗議活動かも知れませんが、そんなものが通用するわけもなく、日米首脳外交は行われております。

トランプ大統領の「ファーウェイとの取引停止」対応とか、「関税25%対応」による中国共産党潰しの外交には、安倍首相との連携は必須です。
トランプ大統領は日本国内にさまざまば中共の罠が張り巡らされていることもご存知でしょうし、日本企業には裏切りの企業(グローバルを信じる企業)が多くあることもご存知でしょう。
これをどうするか、それがこのゴルフ場で話すテーマだったのではないでしょうか。

その後の大相撲観戦では、アメリカ大統領杯を優勝した朝乃山関に手渡したりして、日本国民の喝采を受けていました。
八角理事長は取組終了後、協会を通じて「誠に光栄の至りです」などの談話を発表し、初の米国大統領杯の授与について「深く感謝申し上げます」と謝意を示し、大統領杯は来年以降も夏場所優勝力士に授与されることを明らかにしました。

そしてその後、六本木の炉端料理店で夕食を共にしながら、「明日は日本の歴史にとって本当にとても重要な行事がある。(譲位による、天皇陛下の即位は)前回から200年ぶりのことで、米国を代表して(陛下に最初にお目にかかれることを)大変、光栄に思う。」と述べております。

そして「今日、安倍首相と私は貿易や軍事、さまざまな事柄について話した。とても生産的な1日だった」として、ゴルフや夕食会での会談で、軍事問題を話しているこを示唆しています。
軍事問題は恐らく中共、そして北朝鮮に対する防衛行動のことだと推察するわけです。

今後、米中関係がどのようになって行くか、そして中国共産党は潰れるかどうか・・・トランプ大統領はこれから新天皇陛下とお会いになります。

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