1964年度の東京オリンピックでは台湾は「台湾」の呼称で参加していたそうです。
この頃の台湾は国名を「中華民国」と言いました。しかし中華人民共和国は中華民国を認めておらず、アメリカも日本も中華人民共和国を認めていませんでした。その中共は1954年にIOCに参加しましたが、参加と同時にIOCから中華民国を排除しようと画策を重ねていたのです。
ですから中華民国が参加している東京オリンピックには参加しなかったわけです。蒋介石総統はまだ健在でしたしね。
そんなわけで、困ったIOCは東京オリンピックに中華民国という国名ではなく「台湾」という名称で選手団を受け入れたのです。
これに中共は文句をいわなかったのが不思議ですが、その代わりに東京オリンピック開催中に初めての核実験を行ったのです。それも東トルキスタン(今のウイグル自治区)の地でね。
次回の東京2020では中共はどうするでしょうか。
「頑張れニッポン全国行動委員会」が呼び掛けて、「東京五輪2020では台湾の呼称で台湾の選手を迎えよう」という運動が活発になっています。
前回の東京オリンピックでは中共のせいで「中華民国」という国名を名乗れなかったのだから、その前例に準じて「台湾」で参加させようと言う訳です。
池袋などで署名を集めますと、大勢の人が署名してくれるそうで、中には外国の観光客も意味が解ると署名してくれているようです。
世界中が台湾の味方のような気にもなりますね。
これまでIOCは中共に言われるまま「チャイニーズタイペイ(中華台北)」として参加させていました。中共の言う事を受けるなら本当はチャイニーズタイワンにすべきなのですが、タイワンと言う呼称を使わせたくないためにタイペイとしたのでしょう。本当に姑息な中華人民共和国です。
それを嫌っている台湾の選手たち。今回はこの日本からの呼びかけに呼応し、台湾の独立派が中心となって「台湾」呼称での参加を要請しようとしています。
その理由は「中華台北では、外国人から中共の一部と受け止められる」と言う訳です。
そう、台湾は中共とは違います。ですから一国二制度なのです。中共が潰れて台湾が大陸と一緒になった時、この二制度は終わるのです。中華人民共和国は大陸の共産党が支配する中国の一部という意味に過ぎません。台湾などを含む中国は多党制の民主国家です。それが世界があの時認めた一国二制度の本当の意味なのです。
さて、参加国の国名をどう表示するかを決めるのはIOCです。日本企業やアメリカ企業、そしてドイツ企業のおかげで金持ちになった中共は、IOCなどにも寄付金をばら撒いているでしょうから、このIOCを説得することは至難の技でしょう。そして「頑張れニッポン全国行動委員会」は極左の人達から「極右」と呼ばれておりますから「IOCが何であんな極右の言う事を聞くのか」と言われればそれでお終いでしょう。
ニッポンの中道を行く「頑張れニッポン全国行動委員会」でも、極左側から見れば極右に見えるのでしょうね。
また「日本政府がIOCに働きかけることも出来ないでしょうし、まして東京都知事がIOCに進言することもないと思います。
みなさん「お祭り」の時のトラブルが嫌なんですよね。
もし何かが動いて、IOCが「台湾呼称」を認めれば、もっと明確な東京五輪潰しとして「尖閣諸島への軍事侵攻」が考えられます。戦争状態を作って東京五輪を潰すことです。戦争中の五輪開催は出来ませんからね。
もっとも中共側から戦争を仕掛けてくれば、自衛隊の防衛出動が可能になりますからはっきりしていて良いですけどね。中共の恐ろしい点は、戦争を回避(嘘で騙す)して侵略することですから。
中共にはもっと有効な東京五輪潰しの手段があります。中共の言う事を聞かないIOCと東京(日本)に対して非難と不参加表明を行い、欧州諸国の賛同を得ることです。
中共の資金にどっぷりと浸かっている欧州のいくつかの国家は中共の言う事を聞くかも知れません。
そして一番問題なのがギリシャです。ユーロの犠牲となってドイツの金融に振り回され、打開策を中共に頼るギリシャです。
ギリシャには中共の資金が送り込まれ、港湾などの買い占め(長期間貸与)の処置が取られたりしています。
そしてこのギリシャでしか「聖火の点火」が出来ないのです。聖火は国際オリンピック委員会(IOC)の権限の元、ギリシャのオリンピアでともされる火のことであり、オリンピックの象徴として近代オリンピック開催が成立します。
この聖火が無ければやはり東京オリンピックは成立しないでしょう。中共はギリシャに点火させないように働きかけるかも知れません。極めて陰湿な方法で・・・
そういう意味で、首根っこを中共に押さえられている東京五輪2020なのです。
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