台湾で民進党が勝利しました。慎重な蔡英文総統ですが、これで台湾の中共離れが進むことでしょう。
投票の内訳は・・・
--総統選--
蔡英文氏: 6,894,744票で約54%
朱立倫氏: 3,813,365票で約31%
宋楚瑜氏: 1,576,861票で約13%
--立法委員比例選--
民進党 5,370,953票で68議席
国民党 3,280,949票で35議席
時代力量 744,315票で5議席
親民党 794,838票で3議席
という結果でした。
民進党が政権を取ったわけですが、ひまわり革命の学生たちが立ち上げた「時代の力党」が5議席を取りました。中共に職場を奪われる「サービス貿易協定」に反対した学生たちの決起から生まれた政党が、野党第2党となったのです。
この躍進を支えたのが、選挙直前になってテレビから放映された一人の16歳の美少女の謝罪だったようです。
台湾人の彼女は、仕事がある韓国に渡り、韓国語を学び、アイドルグループ「TWICE」で活躍する場を確保しました。
しかし、ビデオの撮影で芸能事務所が用意した台湾の国旗「晴天白日満地紅旗」を振ったこと、そしてそれが中共のネットに乗ったことが切っ掛けで「彼女は台湾独立派だ」という書き込みが炎上しました。
韓国にとって中共は大事な市場です。それを良いことに同じ事務所に所属しているタレントは、すべて中共での活動を拒否されそうになったのです。
慌てた事務所は、彼女に謝罪会見を強要し、彼女は「大変申し訳ないことをしました。中国は1つであり、私は中国人として誇りを持っている」などと謝罪したのです。それが総選挙の1日前でした。
台湾の若者が激怒したのは言うまでもありません。もちろんこの周子瑜(ツゥイ)という16歳の女の子にではありません。中共政府に対してです。そして芸能関係者を始め多くの若者が選挙に行ったと言うのです。
それが「時代の力党」の5議席確保の背景にあるようです。
この少女の謝罪映像を見たアメリカ・ワシントン・ポストは、「台湾のネットコメンテーターは、彼女の謝罪を過激派組織『イスラム国』(IS)の人質ビデオと比較した。しかし、それはむしろ中共のテレビ局で放送される反体制派の屈辱的な告白を連想させる」と報じました。
青白い顔で謝罪文を読み上げる周子瑜さんの顔には恐怖感が滲み出ていましたから、ISに首を切られる捕虜と同じように見え、そしてあの紅衛兵時代の反体制派の謝罪(首から自己批判の看板をぶら下げられた)と酷似していました。
選挙の直前になって、中共政府はもう一つの可能性を恐れたようです。彼女が台湾に連れ戻され、台湾独立のアイドルになってしまうのではないかという恐れです。
台湾の歌手で独立派のテレサ・テンさんに、北京がいかに脅威を感じていたかは有名な話です。その次の世代が作られてしまうことを恐れたのでしょう。
15日夜の環球時報には、謝罪した彼女をいたわるように、「周子瑜(ツウィ)よ。あなたがそのように話して(謝罪のこと)、嬉しくてホッとしている。(中略)卑劣な連中はあなたを使い捨ての砲弾として使った。13億同胞を心の底から怒らせた。奴らを恐れるな。勇気をもって、光り輝く中華の光となれ!」などと持ち上げていました。
常にマッチポンプを使う中共ですが、この書き込みは台湾には受け入れられなかったようです。見え見えですからね。そして選挙結果が出たわけです。
「卑劣な連中」とは、時代の力党を率いる若者たちのことでしょうか。ともかく中共の言う卑劣な連中は、我々の正義なのですから・・・
そしてこの事件は、前に示した「9つの戦国策」の8項に違反しているような気がします。自己とライバル(この場合台湾独立派)の相対的な力を見誤ったように思います。
また、7項の「勢を見失わない」にも反したようです。今、中共は経済の「勢」を失いかけています。対してアメリカは経済の「勢」が戻りつつあります。
日本は安倍首相のアベノミクスで「勢」を取り戻そうとしていましたが、財務省の「消費増税」がその足を引っ張ってしまいました。ですから今の日本に「勢」はほとんどありません。
現在の中共は、経済の「勢」を取り戻すことに万全を期すべきですが、それがうまく行っていません。そこに台湾独立論が見え隠れしてきているのです。そこで焦りが出ます。その焦りがミスを呼び込むのです。
おそらく中共は、しばらくの間は経済の「勢」を取り戻すことは出来ないでしょう。
一般消費財の生産をアメリカも日本も取り戻すチャンスです。そうすれば中共経済の「勢」がこちらに移ってきます。経済の「勢」を失うと、今度は軍事の「勢」も少し遅れて失われて行きます。
中共が焦れば、軍事的なミス、即ち発砲・攻撃を始めてしまう可能性が高くなります。緊張の海域で戦闘が始まれば、6項が吹き出します。すなわちアメリカが、待ってましたと応戦してくるはずです。
盧溝橋では、日本側から国民党に八路軍が発砲し、すぐに国民党側から日本側に八路軍が発砲して、八路軍は日中戦争を誘発することに成功しましたが、今度はこれとは逆になるはずです。
超限戦争はこれで終わり、あとは中共が一番嫌う(弱点である)「通常(戦闘を含む)の戦争」になります。
こうなって初めて、憲法問題も、拉致事件も、対ロシア問題も、そして日中間の問題も動き始めます。軍事力なしで、うまく行くかどうかは判りませんけど・・・・
--総統選--
蔡英文氏: 6,894,744票で約54%
朱立倫氏: 3,813,365票で約31%
宋楚瑜氏: 1,576,861票で約13%
--立法委員比例選--
民進党 5,370,953票で68議席
国民党 3,280,949票で35議席
時代力量 744,315票で5議席
親民党 794,838票で3議席
という結果でした。
民進党が政権を取ったわけですが、ひまわり革命の学生たちが立ち上げた「時代の力党」が5議席を取りました。中共に職場を奪われる「サービス貿易協定」に反対した学生たちの決起から生まれた政党が、野党第2党となったのです。
この躍進を支えたのが、選挙直前になってテレビから放映された一人の16歳の美少女の謝罪だったようです。
台湾人の彼女は、仕事がある韓国に渡り、韓国語を学び、アイドルグループ「TWICE」で活躍する場を確保しました。
しかし、ビデオの撮影で芸能事務所が用意した台湾の国旗「晴天白日満地紅旗」を振ったこと、そしてそれが中共のネットに乗ったことが切っ掛けで「彼女は台湾独立派だ」という書き込みが炎上しました。
韓国にとって中共は大事な市場です。それを良いことに同じ事務所に所属しているタレントは、すべて中共での活動を拒否されそうになったのです。
慌てた事務所は、彼女に謝罪会見を強要し、彼女は「大変申し訳ないことをしました。中国は1つであり、私は中国人として誇りを持っている」などと謝罪したのです。それが総選挙の1日前でした。
台湾の若者が激怒したのは言うまでもありません。もちろんこの周子瑜(ツゥイ)という16歳の女の子にではありません。中共政府に対してです。そして芸能関係者を始め多くの若者が選挙に行ったと言うのです。
それが「時代の力党」の5議席確保の背景にあるようです。
この少女の謝罪映像を見たアメリカ・ワシントン・ポストは、「台湾のネットコメンテーターは、彼女の謝罪を過激派組織『イスラム国』(IS)の人質ビデオと比較した。しかし、それはむしろ中共のテレビ局で放送される反体制派の屈辱的な告白を連想させる」と報じました。
青白い顔で謝罪文を読み上げる周子瑜さんの顔には恐怖感が滲み出ていましたから、ISに首を切られる捕虜と同じように見え、そしてあの紅衛兵時代の反体制派の謝罪(首から自己批判の看板をぶら下げられた)と酷似していました。
選挙の直前になって、中共政府はもう一つの可能性を恐れたようです。彼女が台湾に連れ戻され、台湾独立のアイドルになってしまうのではないかという恐れです。
台湾の歌手で独立派のテレサ・テンさんに、北京がいかに脅威を感じていたかは有名な話です。その次の世代が作られてしまうことを恐れたのでしょう。
15日夜の環球時報には、謝罪した彼女をいたわるように、「周子瑜(ツウィ)よ。あなたがそのように話して(謝罪のこと)、嬉しくてホッとしている。(中略)卑劣な連中はあなたを使い捨ての砲弾として使った。13億同胞を心の底から怒らせた。奴らを恐れるな。勇気をもって、光り輝く中華の光となれ!」などと持ち上げていました。
常にマッチポンプを使う中共ですが、この書き込みは台湾には受け入れられなかったようです。見え見えですからね。そして選挙結果が出たわけです。
「卑劣な連中」とは、時代の力党を率いる若者たちのことでしょうか。ともかく中共の言う卑劣な連中は、我々の正義なのですから・・・
そしてこの事件は、前に示した「9つの戦国策」の8項に違反しているような気がします。自己とライバル(この場合台湾独立派)の相対的な力を見誤ったように思います。
また、7項の「勢を見失わない」にも反したようです。今、中共は経済の「勢」を失いかけています。対してアメリカは経済の「勢」が戻りつつあります。
日本は安倍首相のアベノミクスで「勢」を取り戻そうとしていましたが、財務省の「消費増税」がその足を引っ張ってしまいました。ですから今の日本に「勢」はほとんどありません。
現在の中共は、経済の「勢」を取り戻すことに万全を期すべきですが、それがうまく行っていません。そこに台湾独立論が見え隠れしてきているのです。そこで焦りが出ます。その焦りがミスを呼び込むのです。
おそらく中共は、しばらくの間は経済の「勢」を取り戻すことは出来ないでしょう。
一般消費財の生産をアメリカも日本も取り戻すチャンスです。そうすれば中共経済の「勢」がこちらに移ってきます。経済の「勢」を失うと、今度は軍事の「勢」も少し遅れて失われて行きます。
中共が焦れば、軍事的なミス、即ち発砲・攻撃を始めてしまう可能性が高くなります。緊張の海域で戦闘が始まれば、6項が吹き出します。すなわちアメリカが、待ってましたと応戦してくるはずです。
盧溝橋では、日本側から国民党に八路軍が発砲し、すぐに国民党側から日本側に八路軍が発砲して、八路軍は日中戦争を誘発することに成功しましたが、今度はこれとは逆になるはずです。
超限戦争はこれで終わり、あとは中共が一番嫌う(弱点である)「通常(戦闘を含む)の戦争」になります。
こうなって初めて、憲法問題も、拉致事件も、対ロシア問題も、そして日中間の問題も動き始めます。軍事力なしで、うまく行くかどうかは判りませんけど・・・・
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