「NHKスペシャル シリーズ『JAPANデビュー』 第1回『アジアの“一等国”』」をはじめ、番組製作・放送において著しい偏向報道や歪曲、捏造、印象操作等を行いながら、国民からの抗議や批判にも不誠実な対応を改めようとしないNHKに対し、怒った国民が1万人の集団訴訟を起こした史上空前の裁判は、何とNHKの勝訴で幕を閉じました。
この集団訴訟は、台湾のパイワン族を取材したNHK側が、取材された側の意図に反し、名誉を著しく傷つけたという、名誉棄損を核として訴えたものでした。
すなわち、パイワン族の高許月妹さんへの名誉毀損に当たるという起訴理由で訴えたわけです。
高許月妹さんのお父さんが、英国の博覧会に出て、台湾の生活様式を展示したところ、それを欧州が良くやっていた「人間動物園」という見世物と同一視するように編集して放送したのです。
しかも高許月妹さんへの取材で、父親が万博に出演したことを誇りに思ってNHKの取材を受けた、その映像を、まるでお父さんが人間動物園で見世物にされていたように編集したものですから、パイワン族の多くの日地が怒ってしまったわけです。
第一審の東京地裁では、原告団の請求は全て棄却 されてしまいました。そこで高裁に上告、高裁では名誉棄損が認められ、100万円の損害賠償がNHKに対して命じられましたが、今度はNHK側が最高裁に上告し、この1月21日に判決が出て、集団訴訟側の敗訴となったわけです。
最高裁では、NHK側は「民族蔑視がすなわち高許月妹さん個人を侮辱したことにはならない」「過去の歴史を論じるのにこのような足枷があっては、言論・報道の自由を守れない」という理由での上告で、集団訴訟側は、「高許月妹さんの言葉や反応を、その本意を無碍にする形で『人間動物園』という差別的な表現と関連づける恣意的な編集を NHK は行っており、侮辱の対象はパイワン族という民族だけにとどまるものではない、」という理由で審議を要求したわけです。
結論は、「NHKが行った編集は高許月妹さん個人を侮辱したことにはならない」と言うものであり、「(この)放送によって原告の社会的評価が低下したとはいえない」と言うのが判決で、高裁の判断を覆したわけです。
「過去の歴史を論じるのにこのような足枷があっては、言論・報道の自由を守れない」ことを認める判決となったのです。
確かに「歴史ドラマ」であればそうかもしれませんが、歴史の真実追及的表現となっている番組では、このようなことが許されて良いのでしょうか?
私の友人で、台湾出身の方がこの番組を見て、私に「(NHKには)頭に来ちゃった」と訴えてきたくらいですから、視聴者の多くが「偏向報道」だと感じたのではないでしょうか。
他の友人は、あまり近代史に興味もない人だったのですが、この番組を見て「日本は台湾に酷いことをしたんだね」などと言ってきました。
「台湾は比較的親日の国」だと思っていた私が驚いて理由を聞くと、「昨日NHKでそう言っていた」と言われました。
この2例を持って、私も集団訴訟の原告団に名前を連ねたのですが、この頃、日台間にくさびを打ち込もうとしていた「中共」の画策だとも思ったからです。
台湾を中共に組み込もうとする戦略が動いている中共なのです。この番組が放送されたのは2009年でした。
ちょうど台湾では馬英久総統が誕生して1年弱が過ぎ、中共が一国二制度から共産主義として同化する方向に舵を切ったあたりです。
中共のタイムスケジュールでは、2015年末までに台湾の完全併合を成し遂げる計画があり、それがうまく行かなければ2016年から軍事力による併合を計画していました。(民主党が政権を取ったのは2009年でしたね。尖閣海域での海保と中共の漁船衝突事件は2010年でした。どうも中共のスケジュールで日本も動いていたようです。NHKなどのマスコミが中共に汚染されているからですね)
その台湾が未だに日本に対して理解不能な親近感を抱いていることが気に障っていたのでしょう。そこでNHKを使って日台離反を画策したと言うのが、本当のところではないでしょうか。
NHKは、日中友好番組「シルクロード」の取材で中共に世話になったあと、著しく中共に傾いていきました。そのやり方は、あの「9つの戦国策」に記された通りですからNHKの無防備さにはあきれますね。
1月16日の選挙で、台湾は馬英久総統の政策に「ノー」を突きつけました。台湾はこれからまだ「一国二制度」でやっていく、中共に併合はされない。92コンセンサスは認めない・・という蔡英文氏が総統に選出されました。
その直後のNHK集団訴訟の敗訴です。民進党勝利のあとなので、少し良かったですね。
台湾は主権を維持しながらも、今後しばらくは「親日路線」で動くでしょう。馬政権の8年間で、台湾の経済はボロボロになってしまいました。日本からの経済援助を必要としておりますからね。
2016年、軍事力を持って併合に踏み切ろうとした習政権ですが、まだ軍事的に無理であることは判ったようです。アメリカは軍艦を台湾に売却しました。「軍事的威圧にはアメリカがバックアップする」という中共に対するシグナルでしょうか。
しかしこれで諦めるような中共ではありません。「9つの戦国策」を持って、今後も攻撃してくるでしょう。
対策を考えましょうね・・・・
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