2013年6月25日火曜日

中共、「影の銀行」が、いよいよ破綻寸前

いよいよ追い込まれてきました。表の数字に表れない経済の恐怖が・・・
中共の短期金利が一時、13%にも跳ね上がった後、急落するなどダッチロールが始まりました。銀行間取引金利の翌日物も、17日に4.8130%だったのが、18日に5.5960%、19日に7.6600%と上昇。20日に13.4440%と過去最高になり、大慌てで中央銀行が資金を供給し、一転8.4920%に急落しました。

中央銀行が市場から資金を吸収する公開市場操作を実施した結果、資金需給が逼迫したのが原因とか。このようなことを行った理由は、影の銀行への資金流入を抑制しようとしたためです。
しかし、そんなに勝手なことは出来ないのが金融の怖さ。影の銀行と言っても、それは自由資本主義経済に匹敵する銀行で、その総融資額は約24兆元(約383兆円)にもなり、国内総生産(GDP)のほぼ半分に匹敵するものです。

普通の銀行から借りられない信用力の低い企業などに資金を貸し出すことが主とした業務ですが、金利が高い割りにリスクも高く、年利10%前後の高利回りをうたった「理財産品」と呼ばれる財テク商品として個人投資家らに売って、その資金を確保しています。
経済の伸びが鈍化すれば、必然的にリスクが高くなることも確かで、それが表側の経済を引っ張ることはいたし方の無いこと。

この危機は、2年ほど前から「国務院発展研究センター」の李佐軍研究員が作成した内部報告書に書かれていて噂にはなっていましたが、それがいよいよ現実化してきたということです。
アメリカの投資専門家ジョージ・ソロス氏は、「米金融危機を招いたサブプライム住宅ローンと似ている」と述べています。

中共の金融危機を回避するには、閉鎖的な体質を打破し、透明な西洋型の市場原理を導入することが必要というのが一般常識からの指摘ですけど、それが出来ない共産党独裁政権。何とかしようとあがけばあがくほど、ダッチロールはますます激しくなるのではないでしょうか?

中共の場合、共産主義体制を維持したまま、経済だけを資本主義化し、利益だけは共産党がしっかりと確保しようとする、まるでやくざのような体制が表側の経済です。
非共産党員とか、共産党にコネの無い実業家は、表から仕事をもらって裏側で仕事をします。日本で言うと中小零細企業というところでしょうけど、中共の場合は社会的承認の得られていない環境でのビジネスとなり、その資金調達先が「影の銀行」だったわけです。

成長経済が続いている間は、高金利でもそれ以上の利益が出ますから借り入れは可能ですが、バブル崩壊で夜逃げや自殺が増えてきますと、資金回収が不可能になってきます。
「理財産品」は、この影の銀行の高金利を武器に表側から投資と言う形で資金提供を受けていましたから、影が破綻すれば表も破綻することになります。
このような不透明な投資環境の「理財産品」が、サブプライムローンに酷似しているという理由ではないでしょうか?

この「理財産品」という債券を購入している銀行は大変でしょう。日本の銀行には居ないと思いますけど、もし持っているなら早めに対処した方がいいようですね。(もしかしたらもう遅いかな?)
これを組み込んだポートフォリオなどは価格が大きく下がるかも知れません。また破綻する投資信託も出てくる可能性があります。

ジョージ・ソロス氏は、この中共の状況を見て、危機を避けるため中共に与えられた時間は「2年だ」と言い切ります。アメリカのサブプライムローンの経験から判断したとか。
しかしアメリカの根底にあるのは自由主義経済です。中共の一党独裁政権と、自由の無い社会での経済破綻がどのような結果を生むか・・・アメリカと同じようには思えません。

「影の銀行」は地方政府の投資資金にも貸付を行っています。誰も住まない豪華マンションなどを建てた付けは、きっと誰も取らないでしょう。取れないと言ったほうがいいですね。
地方政府は「最後は国に“付け”を回す算段でいる」(北京の金融筋)とも指摘されているようです。

世界は中共から資金を引き上げていますが、時間がかかります。影の銀行の破綻は、中共の表の経済も直撃し、国力の低下はアメリカ以上だと思います。
尖閣諸島で日本と対峙した中共。アメリカへの支援要請(資金を退かないでくれ)も冷たくあしらわれました。(民間投資に政府が口をだすことは出来ません。一党独裁には判らないかも知れませんけど)

この破綻が世界経済に及ぼす影響はいかなるものでしょうか?そして日本経済に与えるショックと負担はどのくらいのものでしょうか?
それよりも、現在中共に居る邦人の安全が心配です。軍隊なき国家・日本には何もできず、かといって他国の軍隊も何もしてくれません。
環境は次第にあの1931年の「通州事件」の時と似てきます。無政府状態と暴民の群れ・・・日本企業はどこまで社員の安全を図っているのでしょうか?こうなることは判っていたはずです。
中共政府に文句を言っても、「原因を作ったのは日本だ!」で終わりです。

中共経済の時限爆弾は時々刻々と爆発時間に近づいています・・・

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