ソロモン諸島とキリバス共和国が台湾との国交を断絶して中共との国交を結びました。インフラ整備の費用を中共が持つといういつもの手口ですが、すぐに引っかかる弱小国家にも困ったものですね。
アメリカ司法当局は「経済成長やインフラ開発の促進を主に期待して中共との関係を強化する国々は多くの場合、長期的には国情が悪化することになる」と警告を発しています。
この中共の行動が、台湾の蔡英文政権を追い詰め、2020年1月11日の台湾総統選挙で国民党側(=中共寄り)の候補者を当選させようという圧力であることは間違いないでしょうし、同時に第二列島戦の完成に向かって、アメリカ軍とオーストラリア軍の動きを見張ることの出来る軍港を太平洋上に作るつもりでしょう。
これで台湾と国交のある国は、バチカン市国、ニカラグア、ホンジュラス、ハイチ、ベリーズ、グアテマラ、セントクリストファー・ネビス、セントルシア、セントビンセント・グレナディーン、パラグアイ、エスワティニ、ツバル、パラオ、ナウル、マーシャル諸島、の15カ国になりました。(聞いたことの無い国もありますね)
このような情勢の中、アメリカはついに台湾独立につながる法案が検討され始めました。
「Taiwan Allies International Protection and Enhancement Initiative Act.」という法律で、台湾の国家承認や台湾との非政府間交流を各国に促すよう米政府に要求する法案です。
この頭文字をとると「TAIPEI法案」となります。アメリカもなかなかしゃれたことをしますね。
このTAIPEI法案は、昨年9月に共和党のコリー・ガードナー上院議員と、同じく共和党のマルコ・ルビオ上院議員によって提出され、今年の5月に議会に導入されたものですが、この法案の迅速な通過を求める声が大きくなり始めたと言う事です。
香港で始まった「逃亡犯条例」を拒否するデモは今も収まりません。キャリー・ラム行政長官は9月4日にこの条例を完全撤回しました。しかし収まらないのです。
「自由選挙を認めろ」と言うのがデモの究極の要求になってしまったようです。
マルコ・ルビオ上院議員は、「(逃亡犯条例完全撤廃は)歓迎するが、香港市民への当局の暴行の後ではもう不十分だ。中国共産党は香港の自治を守り、暴力の脅しで事態を悪化させるのをやめるべきだ」と演説していますし、テッド・クルーズ上院議員は「重要な勝利だ。自由のために立ち上がる市民の力を証明した」とツイッターで述べ、また民主党のベン・カーディン上院議員は「撤回は正しい判断だが、デモ参加者の要求実現の第一歩にすぎない」と述べています。
つまりアメリカは香港デモでも中共を追い詰めることが、共和・民主とも同じ行動となっているようです。
この香港デモは台湾に影響を与えています。9月17日に郭台銘・鴻海(ホンハイ)精密工業の前会長「郭台銘氏」は総統選への無所属での出馬見送りを表明しました。
「誰かの助言や影響があったわけではなく、自らしっかり考えた。国の指導者選びを考える時、社会が理性的な思考や政策面での議論に立ち戻ってほしい」と出馬見送りについて語りました。
「総統選には出馬しないが、政事への関与を諦めたわけではない。引き続き積極的に自身の政策を進めていく」などと述べております。
これで国民党系の候補者は韓国瑜(かん・こくゆ)高雄市長となり、無所属の柯文哲氏がどうするかが注目されます。
柯文哲氏が立候補すれば、蔡総統と票が分裂する可能性があり、結果的に韓国瑜氏に有利に働くことが予想されるからです。
ここで問題になるのが、台湾の軍隊です。国民党(蒋介石)の軍隊であった中華民国国軍です。しかしこの軍とアメリカ軍はもともと中共と戦ってきた軍隊です。
蒋介石は人民解放軍との戦いで追われて台湾にきた人物。で、アメリカとは妻・宋美齢を介在して共に戦っています。
つまりアメリカ軍とは親和性が高いはずです。
もともと台湾の企業が中共に出ていって、中共で商売をしていることがありますが、それ以外では中共が好きな訳ではないと思います。
中共はドル獲得のために日本を手放すことは出来ません。そのため日本企業の中共撤退に関しては、それほど妨害はないと聞いています。
台湾の企業は中共撤退でさんざんな目にあっているとも聞きます。
ここらへんに台湾独立の布石があるのではないでしょうか。
日本も台湾独立に協力すべき立場なのですが、さて、日本政府はどう動くでしょうか。
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