安倍首相は、4月28日から30日の予定でロシアを訪問します。目的は北方領土の帰属問題とエネルギー問題です。
経済問題を抱え、制裁とエネルギー価格の下落で窮地に立ってるプーチン・ロシアなのですが、第二次大戦で戦勝国として北方4島をロシア領としたことを歴史の現実として日本に納得させたいロシアなのです。
日本が主張するのは、8月15日で戦闘を中止したところに日ソ不可侵条約を勝手に破棄して攻め込んできたロシアが、北方領土を不法占拠したと言うものです。
これに対しロシア側は、9月2日の降伏文書調印までは戦争状態であり、北方領土は対日戦争によって確保したものだとの見解です。
さらに、「1951年に調印したサンフランシスコ講和条約でクリール諸島(北方領土と千島列島)などを放棄しており、ソ連がこの条約に調印しなかったことは日本の義務に何ら影響はない」などとも主張しております。
これは「アングロサクソン流の手法で、領土をあいまいにして日露の友好を阻止する狙いだった」とも聞き及んでおります。
そういう事情があっても、ロシア側は日本の経済支援が欲しいはずですし、日本側にとっては中共を抑えるためにロシアとの協力関係を作ることは不可欠であることも事実です。
安倍首相は、オバマ大統領に危険なのは中共であってロシアではないことを説得し続けていると思いますが、それでもロシアを敵視する欧米の心情には根深いものがあるようですね。
さらにロシアには反プーチンのグループがあって、2月27日には反プーチン派のボリス・ネムツォフ元第1副首相(当時55歳)がモスクワで暗殺されてから27日で1年になるとしてモスクワ中心部で大規模な追悼集会が開かれております。
さらに、ロシアのショイグ国防相は1月12日にクリール諸島(千島列島と北方領土)に建設中の軍事関連施設について「年内に全て完成させなければならない」などと述べております。
そして、この3月には安倍首相訪露を意識してか、択捉島と国後島を含む「大クリール諸島」での海軍基地の設置を検討するなどとわざわざ述べております。
クリール諸島(北方領土と千島列島)での「対テロ演習」なども行い、日本に北方領土問題を諦めさせるような行動に必死です。
このような中で、4月12日になってラブロフ外相が、「北方領土問題をめぐり、4島全てが交渉対象になる」との見解を発表しました。
ラブロフ外相は、2001年3月の「イルクーツク声明」で北方四島の帰属の問題を解決した上で平和条約を締結することを当時の日露首脳が確認したことを、「拒否しない」と発言したのです。
さらにラブロフ外相は、この声明について「四島の帰属問題を含め、全ての問題を解決するために話し合いを続けるという内容だと理解している」とも述べました。
ただ、その後に「1956年の『日ソ共同宣言』で平和条約締結後に歯舞、色丹の2島を引き渡すとしたものがこの問題において双方が批准した唯一の文書だ」とも指摘し、「日本が第二次大戦後の歴史的事実を認識しなければ、前進することはできない」などと主張したようです。
この表現は「2島返還」ならばロシアは合意すると言っているようにも取れますね。しかし4島返還でなければ納得しない日本国民感情が存在します。
以前に麻生財相が「4島合わせて面積二分の一」などと言ったこともありましたが、日露両方から拒否されたようでした。
さて、もし日本が2島返還と他の2島を何らかの形で和解する案を出し、まとまったとすると日露平和条約が結ばれ日本とロシアが近づくかも知れません。
それは欧州やアメリカにとってはあまり好ましいことではないはずです。といっても、面白くないのはシティでありウォール街で、さらにロシア内の反プーチン勢力などです。
日本がロシアから天然ガスを買うと、それを石油メジャーは指をくわえて見ていなければならないわけです。
また、アジア支配の在り方も変わってしまうでしょう。
そこで日露和解を阻止するにはどうしたらいいか、そういう陰謀も動き出すのではないでしょうか。
4月11日、つまりラブロフ外相が「四島の帰属問題を含め、全ての問題を解決するために話し合いを続ける」と発言したその前日と当日、バルト海の公海上でアメリカ海軍のイージス駆逐艦ドナルド・クックに対してロシア空軍のSU24戦闘機2機が何度も異常接近し、そしてロシア軍のヘリコプターが低空旋回飛行を7回実施したそうです。
アメリカ軍は不測の事態につながる「危険な飛行」だと問題視し「米ロ関係の緊張を不必要に高めかねない」と非難、アーネスト米大統領報道官は「軍事上の規範に外れた行動だ」と批判しました。
日本が防衛をアメリカ軍に頼っていることから、米露の緊張を高めることで安倍首相の訪露を失敗させることを意図したものではないでしょうか?
米露の緊張を高めることで、アメリカ従属の日本政府は北方領土返還を持ち出しにくくなると踏んだのかも知れません。
ロシアも一枚岩ではありません。北方領土の落としどころは、このような思惑が錯綜してなかなか見えてこないのだと思います。
日本が主張するのは、8月15日で戦闘を中止したところに日ソ不可侵条約を勝手に破棄して攻め込んできたロシアが、北方領土を不法占拠したと言うものです。
これに対しロシア側は、9月2日の降伏文書調印までは戦争状態であり、北方領土は対日戦争によって確保したものだとの見解です。
さらに、「1951年に調印したサンフランシスコ講和条約でクリール諸島(北方領土と千島列島)などを放棄しており、ソ連がこの条約に調印しなかったことは日本の義務に何ら影響はない」などとも主張しております。
これは「アングロサクソン流の手法で、領土をあいまいにして日露の友好を阻止する狙いだった」とも聞き及んでおります。
そういう事情があっても、ロシア側は日本の経済支援が欲しいはずですし、日本側にとっては中共を抑えるためにロシアとの協力関係を作ることは不可欠であることも事実です。
安倍首相は、オバマ大統領に危険なのは中共であってロシアではないことを説得し続けていると思いますが、それでもロシアを敵視する欧米の心情には根深いものがあるようですね。
さらにロシアには反プーチンのグループがあって、2月27日には反プーチン派のボリス・ネムツォフ元第1副首相(当時55歳)がモスクワで暗殺されてから27日で1年になるとしてモスクワ中心部で大規模な追悼集会が開かれております。
さらに、ロシアのショイグ国防相は1月12日にクリール諸島(千島列島と北方領土)に建設中の軍事関連施設について「年内に全て完成させなければならない」などと述べております。
そして、この3月には安倍首相訪露を意識してか、択捉島と国後島を含む「大クリール諸島」での海軍基地の設置を検討するなどとわざわざ述べております。
クリール諸島(北方領土と千島列島)での「対テロ演習」なども行い、日本に北方領土問題を諦めさせるような行動に必死です。
このような中で、4月12日になってラブロフ外相が、「北方領土問題をめぐり、4島全てが交渉対象になる」との見解を発表しました。
ラブロフ外相は、2001年3月の「イルクーツク声明」で北方四島の帰属の問題を解決した上で平和条約を締結することを当時の日露首脳が確認したことを、「拒否しない」と発言したのです。
さらにラブロフ外相は、この声明について「四島の帰属問題を含め、全ての問題を解決するために話し合いを続けるという内容だと理解している」とも述べました。
ただ、その後に「1956年の『日ソ共同宣言』で平和条約締結後に歯舞、色丹の2島を引き渡すとしたものがこの問題において双方が批准した唯一の文書だ」とも指摘し、「日本が第二次大戦後の歴史的事実を認識しなければ、前進することはできない」などと主張したようです。
この表現は「2島返還」ならばロシアは合意すると言っているようにも取れますね。しかし4島返還でなければ納得しない日本国民感情が存在します。
以前に麻生財相が「4島合わせて面積二分の一」などと言ったこともありましたが、日露両方から拒否されたようでした。
さて、もし日本が2島返還と他の2島を何らかの形で和解する案を出し、まとまったとすると日露平和条約が結ばれ日本とロシアが近づくかも知れません。
それは欧州やアメリカにとってはあまり好ましいことではないはずです。といっても、面白くないのはシティでありウォール街で、さらにロシア内の反プーチン勢力などです。
日本がロシアから天然ガスを買うと、それを石油メジャーは指をくわえて見ていなければならないわけです。
また、アジア支配の在り方も変わってしまうでしょう。
そこで日露和解を阻止するにはどうしたらいいか、そういう陰謀も動き出すのではないでしょうか。
4月11日、つまりラブロフ外相が「四島の帰属問題を含め、全ての問題を解決するために話し合いを続ける」と発言したその前日と当日、バルト海の公海上でアメリカ海軍のイージス駆逐艦ドナルド・クックに対してロシア空軍のSU24戦闘機2機が何度も異常接近し、そしてロシア軍のヘリコプターが低空旋回飛行を7回実施したそうです。
アメリカ軍は不測の事態につながる「危険な飛行」だと問題視し「米ロ関係の緊張を不必要に高めかねない」と非難、アーネスト米大統領報道官は「軍事上の規範に外れた行動だ」と批判しました。
日本が防衛をアメリカ軍に頼っていることから、米露の緊張を高めることで安倍首相の訪露を失敗させることを意図したものではないでしょうか?
米露の緊張を高めることで、アメリカ従属の日本政府は北方領土返還を持ち出しにくくなると踏んだのかも知れません。
ロシアも一枚岩ではありません。北方領土の落としどころは、このような思惑が錯綜してなかなか見えてこないのだと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿