2014年12月8日月曜日

円安が中韓経済を直撃

産経の田村秀男編集委員によりますと、アベノミクスが始まってから2年で1ドル120円までになりました。
この急激な円安で、中共経済と韓国経済は相当打撃を受けているようです。

中共の経済を見る指数は何といっても現実の貨物輸送がもっともよい指標です。これは現首相の李克強氏が述べたわけですから間違いないでしょう。
政府発表のGDPなどはほとんどが5割(50%)程度高くなっているようですからね。

そしてその鉄道輸送量と円安のグラフを並べて見ると、円安が進むにしたがって中共の鉄道輸送量が減っていることがはっきりと見えるそうです。
輸送量は今年初め以来マイナス基調が続いているようで、円安・人民元高と中共の景気不調は間違いなく共振しているとか。

人民元高は中共の輸出競争力を損なわせ、製造業の新規輸出受注指数はこの11月で前年比2・1%減となっているそうです。
日本企業は賃上げ率が年2ケタの中国に見切りをつけて、日本にUターンする企業が続出しておかしくない情勢だそうで、生産をアジアへ移す動きも活発化しているそうです。

この円安の原因は日銀の「異次元緩和」だそうで、ドルの緩和策が終わっていますから円安ドル高となるのは当然です。
これに対して、中共政府は人民元をドルに対して切り上げなければならない事情があります。外資が出ていく中で、外部からの資本導入をもたらすのは、中共の党官僚、国有企業など特権層だからだそうです。

外国に金を持ち逃げした特権階級は、人民元が切り上げられるとドルから人民元に換えるからですね。それを誘発するために、今中共政府は人民元を小刻みに切り上げていると言うことです。
特権階級は、母国の危機にドルを人民元に換えるのではなく、単に利殖のために換えるわけですから、そこら辺は中共政府も良くご存じなようで、だから人民元高になっていくわけです。

しかし、このことで円安人民元高が進んで、すっかり中共の輸出が減少してしまったようです。さりとて人民元を切り下げれば、こうした投機資金の多くが中共から逃避してしまいますから、それが出来ないというジレンマに陥っていると言うことです。

このアベノミクス第一の矢による「異次元緩和」は、対中経済戦略としては実にいいタイミングいだったようでですね。
もしアベノミクスに対抗して習政権が人民元を切り下げれば、この投機資金が中共から逃げ出し、その結果、不動産や株式相場が暴落する恐れが出て来るために、それが出来ない・・・

ここに賃上げ率年2ケタによって日本企業が出ていけば、高度な技術が失われてしまいますから何とかつなぎ留めたい習政権なのだそうです。
安倍政権との対話再開が必要な習政権ですが、それが出来ないのはご承知の通りです。

ということで、中共に出来ることは安倍政権に対する軍事的圧力と言うことになるのではないでしょうか。小笠原サンゴ密漁も、人民解放軍の脅しも、その一環かも知れませんね。

さて韓国は、朴槿恵大統領がオーストラリアのG20で演説したことが経済の現状をはっきりさせています。すなわち「自国の状況だけを考慮した先進国の経済および通貨政策は新興国にマイナスの波及効果を及ぼす」と言うものです。
「新興国にマイナスの影響」とは韓国もまた新興国という意味なのでしょうか?

円安・ウォン高が進む中、日本と競合関係にある韓国大手輸出企業の競争力が低下してしまいました。当然対抗策としてはウォン安誘導すればいいだけですが、それが出来ないのは、韓国への外国からの証券投資額がGDPの4割以上もあって、ウォン安誘導を行うと外資の韓国売りを誘導してしまう可能性が高いからです。

田村委員によりますと、「日本としては国内需要の拡大を通じて、中共や韓国の経済にも好影響を及ぼす結果を出すよう、粛々とアベノミクスを完遂することが必用」などと述べておりますが、東シナ海問題、従軍慰安婦像の撤去問題などをかかえ、国民感情が最悪の状態にあることを考えると、しばらくは無理ではないでしょうか。

噂では、韓国の外務省と日本の外務省の間で、次官級会議を開くような話もあります。
朝日新聞社が強制性を否定し記事を取り消したことなどから、日本国民の怒りが爆発しています。この状況で次官級会議などはとんでもない・・と言われそうですが、ここで「従軍慰安婦問題を外交から切り離す作業」に入る予定のようです。

その上で、「悪いのは朝日新聞社だった」ということで朝日新聞社を潰して日韓和解を演出し両国国民を鎮静化させるという手もあるように思うのですが・・・

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