2014年12月14日日曜日

核戦略の終りか、レーザー兵器システム

SF映画によく出て来るレーザー光線の兵器です。現実には1953年にレーザーなるものが発表されてから世界中で研究が続けられてきました。
しかしなかなか高出力のビームが得られず、兵器使用は実現しませんでした。
それから60年以上の時が経ち、レーザービームはさまざまな分野で応用され始めましたが、兵器だけが残された分野だったわけです。

そのレーザービーム兵器を、ついにアメリカの海軍研究所が開発に成功したようです。2014年12月10日、アメリカ海軍は、ペルシャ湾に展開する輸送揚陸艦「ポンス」にこの新開発のレーザー兵器を搭載し、標的とする艦船、無人機を瞬時に撃破して見せました。
http://gigazine.net/news/20141212-us-navy-laser-weapon-movie/

英国とかイスラエルもレーザー兵器の開発を進めておりますが、アメリカ海軍が実験に成功したことは、今後の世界戦略が大きく変わる可能性を意味し、同時に核ミサイルによる均衡平和が根底から覆る可能性が大きくなってきました。

アメリカのこのレーザーシステムは出力が30キロワットと、他国の物に比べて小さい出力(イスラエルは40キロワット)ですが、アメリカ海軍は実験後、「まだ破壊力が十分ではない。しかし2020年までには改良され本格配備する計画だ」と述べております。
すでに実験によって強風や高温多湿といった悪条件下でも狙いを外さず完璧に稼働することが確認されているアメリカのレーザー兵器です。

これまでは核ミサイルの迎撃は対空ミサイルだけでした。命中精度に不安がある対空ミサイルは、それでも核の先制攻撃に対して唯一の防御手段だったのです。
しかも、この対空ミサイルは価格が1発数十万ドルも致しました。それに比べると、このレーザービーム兵器は1発当たりの試算で約70円だそうです。

海軍研究所のマシュー・L・クランダー局長は、「見た目は望遠鏡のようだが、われわれはこれで強力なパワーを手に入れた。1発1ドルにも満たず、防衛予算が増えないなかでの配備には何の異論もないはずだ」と述べております。

とかく新兵器と言うものは、兵器事態が開発されてからそれをいかに実戦で使うか、その運用方式が難しいものです。
それでも、アメリカ海軍はその運用をおそらく最適な構成で実現するでしょう。
今回の実験は輸送揚陸艦へ搭載して行われましたが、今後は航空機への搭載、衛星への搭載など、地球上のどの地点でも攻撃可能なシステムが作られていくことでしょう。

このレーザー攻撃システムと、地上監視システムによって、中国大陸を監視し続け、ミサイルの発射が感知されたら直ちにレーザービームによって攻撃することが出来るようになれば、事実上中共の核戦略は崩壊します。
もちろん中共だけでなく、他の核保有国も核ミサイルが無意味となるわけです。

感知が遅れて大気圏外に上がってしまっても、衛星システムが追尾撃破することも出来るでしょうし、万が一「標的国」に着弾しようとしても、その国のレーザー防衛網で迎撃可能と言うことです。

このレーザー兵器によってミサイル防衛網が高度化し、核ミサイルを役に立たない旧式兵器にしてしまえば、核保有国は核ミサイルを解体し始めるでしょう。核ミサイルの維持管理は金がかかりますからね。
本物の核軍縮が嫌でも進み、代わりにレーザー兵器(LaWS)が多くの軍事関連システムに搭載されることでしょう。

レーザーの研究は、我が国でも得意分野の一つです。ただ、敗戦国という理由で兵器開発はほとんどなされておりません。
しかし、防衛システムですからアメリカは必ず日本への売り込みを掛けて来るでしょう。
短期間で日本はレーザーによる国防システムを作り上げるかも知れませんね。レーザー技術に長けた日本ですから、メンテナンスは十分に対応可能だと思いますし、すぐに国産化してしまう可能性もあります。もちろんアメリカに対してのライセンスは支払うでしょうけどね。

このレーザー兵器は、出力の調整は可能なのでしょうか。調整が可能ならば、海上保安庁の船にも搭載が可能です。出力を下げて違法操業の漁船の航行機構を破壊し、拿捕が出来るからです。
距離とか、違法船の大きさなどで出力調整が出来ると良いですね。
砲撃ですと、調整は出来ませんから違法船を警告射撃で追い出すか、出ていかない場合は破壊、撃沈するしかなく、拿捕は難しい場合が多かったようですからね。

是非このレーザー兵器システムを国産化して、アジアの民主主義国に配備いたしましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿