2014年8月25日月曜日

日本人拘束、イスラム国に・・

イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に米国人ジャーナリストが殺害されてしまいました。
国務省のハーフ副報道官が、「テロリストには譲歩しない」と述べ、米政府が身代金を支払うことを拒否した結果かもしれません。

イラクとシリアに対するオバマ政権と国務省の失敗が、ついにアメリカ国民を犠牲にしてしまいました。しかし、オバマ大統領はそれでも「(軍事介入が)『終わりが見えない展開』となることは、許さない」として、軍事行動を拡大する場合でも、「有志連合」による作戦にするとか話しているようです。

このオバマ大統領の方針に対して、共和党のマルコ・ルビオ上院議員などは、「(米国人の)殺害は米国への宣戦布告で、大規模な空爆などが必要だ」と話しているそうです。
ヘーゲル国防長官は、「イスラム国は洗練された戦略と、戦術上の軍事能力、莫大(ばくだい)な資金を有し、テロ組織の域を越えている。これまで目にしたことがない組織だ。イラクで継続されている限定的な空爆だけでは、イスラム国は態勢を立て直し新たな攻勢に出る」との認識を示しております。

その上でデンプシー統合参謀本部議長は、「シリア国内のイスラム国の分子に対処せずに組織を打倒できるか、と問われればノーだ。打倒するには(イラクとシリアの)両側で対処しなければならない」と述べました。

この「イスラム国」とは、ISIS(イラク・シリア・イスラム国)というアブ・バクル・バグダディ最高指導者が樹立を宣言した国で、あのオサマ・ビンラディンの過激派アルカイダですら「あんなやつらとは一緒にやれない」と言わせるほどの超過激派だそうです。
国防長官が「これまで目にしたことがない組織だ」と言う意味も解りますね。
イスラム国といっても、そんな国家があるわけではなく、シリアの北方、トルコとの国境付近に居を張るイスラム超過激派のようです。

そのイスラム国に、我が国の男性が一人拘束されました。
「湯川遥菜」さん(46歳)と言う方です。
今年1月、東京都江東区で「国際民間軍事業」「国外警護」などを主事業とする「民間軍事会社」を立ち上げたそうで、事業の失敗に妻の死、自殺未遂などを経て『これが人生のラストチャンスだ』と言って出掛けたとか。
向こうで、事業の展望を開こうと思っていたのではないかとのことです。

「海賊からタンカーを護衛したり、海外法人のサポートをする仕事」をしたかったようですが、その実績作りにイスラム国を選ぶとは、ちょっと・・・・

「ジハード」というイスラム過激派のホームページに犯行声明が書き込まれ、「日本人のスパイのユカワ・ハルナを拘束した」として湯川さんの写真が掲載されていたそうです。
その所持品などから湯川さんを「傭兵であり、日本のスパイ」と判断したとのことですが、まだどのようになるかは判りません。

我が国はシリア政権を支援していないし、反体制派とも関わりはありません。ただ、過激派による身代金目的の外国人拘束は日常茶飯事だそうです。
湯川さんの場合、イスラム国とは敵対関係の組織と行動していたとみられ、それが「傭兵であり、スパイ」という指摘をされた原因でしょう。

18日に行われた産経新聞の電話取材では、「男性はアレッポ北郊でイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」と戦う反体制派部隊に同行し戦闘中にイスラム国に拘束された」と言われ、また「反体制派部隊が)解放交渉を行っている」と述べたそうです。
現在は外務省が交渉に当たっているそうですが、結局は身代金交渉というところでしょう。

それにしても、イスラム国などというテロ組織はどうしてできたのでしょうか。イスラム過激派の資金がどこから来るのでしょうか。
お金がなければ武器は買えません。現地で事業をしているとはとても思えません。
世界中のイスラム教徒から献金が集まっているのでしょうか?

そして現在、お金のほとんどをアメリカは把握できているのではないでしょうか。中共に対してもロシアに対しても銀行などを介して資金の動きはほとんど把握しています。
ではなぜ、イスラム過激派の資金を把握できないのでしょうか。

イスラムの浄財が集まって活動資金になっているならともかく、背後に動くアングロサクソンなどの謀略があって、戦争を止めさせないシステムが動いているような、そんな疑いも感じませんか?

我が国外務省が身代金を出せば、そのお金は再びテログループの資金となって行くことは間違いありません。
しかし、イスラム過激派が元気なのは、どうも身代金だけではないように思えるのですけど・・・

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