2014年3月14日金曜日

どうなるオバマケア、補欠選挙で民主党惜敗

すでにレームダック化しているオバマ大統領です。
日米安全保障条約では日本側から「アメリカは本当に日本を守る気があるのか」などと疑念を持たれ、またTPPでは交渉をまとめることが出来ず、ウクライナのロシア軍事介入を許してしまいました。

最近のホワイトハウスは、国民にオバマケアを訴えることに終始してきましたが、3月11日に行われたフロリダ州の連邦下院議員補欠選挙の、共和党のデビッド・ジョリー氏と民主党のアレックス・シンク氏の戦いでは、共和党のデビッド・ジョリー氏が僅差で民主党アレックス・シンク氏を破り当選しました。
得票率はジョリー氏48・4%、シンク氏46・5%でした。

この選挙の中で、オバマケアは「コスト高だ」などと主張したデビッド・ジョリー氏に対して、アレックス・シンク氏は「民主党員の間でもオバマケアに対する批判が強いことから、現行制度の修正と改善をする」などと応戦に苦慮しております。

このような様子から、アメリカ国民もすでに理想だけではアメリカを指導することは出来ないことを悟り始めたようです。
オバマ政権には強い逆風が吹き始め、共和党穏健路線に追い風が吹いていると言う状態になってきたようです。

共和党穏健派と言うのは、資本原理主義を謳う保守強硬派「ティーパーティー」(茶会)系からは一線を隔したグループのこと。
ですからジョリー氏も、オバマケアに代わる共和党主導の医療保険制度の導入を訴えました。

ティーパーティーというのは、アメリカ独立のために英国と戦ったグループのことで、アメリカ建国の祖などと言われておりますが、ようするに「ティーパーティーに行こう」と呼びかけあって、英国艦船などにテロ行為を働いていたわけです。
英国が「お茶」に掛けた法外な関税が独立運動の動機になっていたわけで、お茶の代わりにコーヒーを茶葉のようにしてテーパーティーを行い、作戦を立てたようですね。
このコーヒーがアメリカンとして残ったことはご承知の通りです。

このティーパーティが、やがてWASPとしてアメリカ共和党の基礎を作り、現在のアメリカと繋がっているそうですが、そこには多くの既得権があるのではないかと憶測します。
そして、行き過ぎた個人主義が自由主義から利己主義へ変質して行き、アメリカ国家そのものを蝕み始めた現在、このティーパーティにも逆風が吹き始めているようです。

そこで共和党は、いままで支援を得てきたティーパーティから一線を隔す動きが出始め、それを共和党穏健派と表現しているようです。

さて、民主党が惜敗したフロリダですが、ここにはマルコ・アントニオ・ルビオ氏というカトリック系の共和党員が居ります。現在上院議員で、次期大統領選を意識する42歳の「亡命キューバ人の息子」です。

マルコ・ルビオ氏を有名にしたのは、2006年に出版した「フロリダ州の未来の為の革新的な100のアイデア」という本でした。
フロリダ州内をタウンホールミーティングで意見を聞きながら旅して、フロリダ州民が考えた社会問題や税制改革、犯罪問題、貿易、経済、エネルギー、ヘルスケア、家族や子供、福祉と貧困、教育などを捕らえ、それをルビオ氏が考えて100に及ぶアイデアを出し、それを編集した本です。

その後このアイデアは、フロリダ州下院議会にて通過し、そのうち57のアイデアが可決され、フロリダ州の州法として署名させる事に成功したと言うのですから、たいしたものですね。

次回の大統領選挙までには時間があります。今度はこの100のアイデアを合衆国全体に広げ、国民の支持を得られれば大統領も夢では無いでしょう。

韓国の朴大統領がマルコ・ルビオ議員を訪問し、日本に対する「告げ口外交」を行ったと言うことですが、その時ルビオ議員は何も答えなかったそうです。

共和党の大統領候補として、頑張って欲しい政治家ですね。

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