2015年3月13日金曜日

ヘンリーキッシンジャー氏の発言

安倍首相が就任で述べた「戦後レジームからの脱却」が、どうやら国際的にも認知されてきたようです。もっとも中共と韓国、そして恐らく北朝鮮は認めないでしょうけど・・・

日本文化チャンネル・桜が発行している雑誌・「言志Vol3」の記事で、東北大学名誉教授の田中英道氏が書かれた「”敗戦”でも”対米従属”でもなかった戦後日本」という文があります。

この中で、アメリカで戦後レジームを推進させてきた思想的元凶の「ヘンリーキッシンジャー氏(91歳)」が、今年の正月に行われた「戦後70年を語る」という読売新聞社のインタビューで、次のように述べたと言うのです。

「アメリカ(合衆国)はこれまで、他国の政府を自分たちが作り変えられると信じてきた。だが現在そうした時代から脱却しつつある。
我々は、日本とドイツの占領の経験を誤って分析していた。アメリカが日本を作り直したのではない。日本自身が自らの伝統的な価値観の中で、新たな状況、国際秩序に適応したのだ。」

つまり、アメリカが世界を従属させてこられたと思っていたが、そうではなかったことを認識し始めたということです。
キッシンジャー氏は続けて、「日本は、アメリカ中心の連合国軍司令部(GHQ)の権威を利用し、自らの力で国家の現代化を進め、復興を急いだ。こうした新たな環境への適応が、今やアジアの安定と、世界の平和と繁栄の基礎となったと言える」と述べました。

これは、キッシンジャー氏が「戦後のアメリカ支配は錯覚に過ぎず、その錯覚は正すべきだと述べている」と田中教授は言うのです。

戦後のアメリカ外交を支配してきたユダヤ人たちは、政治では「国連中心主義」を取り、経済では「グローバル化」を進め、文化面では「多文化主義」をとってきました。これで世界中を支配できると思っていたのでしょう。しかしそれは幻想だったことを自覚し始めたようです。

田中教授は、「アメリカの名を借りた少数金融ユダヤ人の世界支配の錯覚は、終わりを告げたのだ」と語っておられます。
少数金融ユダヤ人は、世界中の富を集めました。日本からも郵貯のお金や簡保のお金を集めたりしていたのが小泉純一郎政権の時でしたね。
こうして母数だけが大きくなった「少数金融」は、結局金利を付けることが出来なくなっていったのでしょう。それはアメリカの製造業を疲弊させ、日本の製造業を疲弊させました。中共は社会主義国ですから「少数金融」の思うようにはなかなかいきません。
逆に「少数金融」が支えてきたドル体制を脅かしつつあります。

日常的に使う消費財は、人件費の安い途上国に作らせて、利益を大きくして金利(つまり配当)を取り続けた結果、技術的発展が止められてしまい、先進国の疲弊を招き、金融そのものを追い込んでしまったと言う事でしょう。

疲弊した産業立国アメリカは、もはやイスラエルを支えきれなくなってきました。
キッシンジャー氏は、「イスラエルは2022年に消滅する」と述べたそうです。どのようにして消滅するのかは判りませんが、あと7年後のことです。その時、世界金融はどのようになって行くのでしょうか。

この「少数金融ユダヤ人」の失敗要因は、ものづくりのための人間組織とか技術より、金融を上位に持って行ってしまったことでしょう。結果的に金利(配当)がつけられなくなっていったのも、製造業を軽視した結果ではないでしょうか。製造とか開発は、人の情熱で行われるものです。そしてその情熱とは、歴史に根差した民族の文化背景があって初めて生まれるものなのです。日本でもドイツでも英国でも、そしてアメリカでも・・・
金融支配の失敗は、そこを見誤った結果ではないでしょうか。

ユダヤの世界戦略は、金融によるプロフィットの極大化でした。日本の世界戦略は「八紘一宇」でした。八紘一宇は、日本が資本と技術的なサポートを行い、民族の情熱で更なる開発を誘発させようと言うものです。ですから戦前、莫大な投資をアジア・太平洋にしてきました。
台湾やパラオにはまだそれが残っているようですね。だから親日なのでしょう。

考えてみれば、ユダヤが取ってきた「プロフィットの追及」は「ミクロ経済」の手法であり、日本が行ってきた「八紘一宇」は「マクロ経済」の手法と言えるのではないでしょうか。
マクロ経済では、プロフィットの代わりに全体の経済成長が得られるものだからです。

どうやら、労働を「神の罰」と考えて忌避する思想と、太陽のもと、汗して労働することで豊かさを追求する、労働を忌避しないで楽しむ思想があるようです。

それは、チグリス・ユーフラテス川のメソポタミヤ文化や、古代エジプト文化の時から始まっているのかも知れませんね。

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