2014年6月30日月曜日

「次世代の党」、結成

日本維新の会から「分党」し、石原新党と言われていたグループが、ついに結党して新しい党名が「次世代の党」となりました。
衆議院議員19名、参議院議員3名の21名で始まる保守系新党です。

この党名がどうして決まったのか、そんなことはどうでも良いでしょう。安倍政権が戦後レジームからの脱却を行い、それに引き続いて世代交代を受けて、この「次世代の党」が日本の果たすべき責任をキャッチアップすればいいのです。
石原慎太郎議員は、「貧富の格差が生じ、結婚出来ないなど、人生の選択を狭められている若い人たちが人生に期待を持てるようにするのが私たちの責任だ」と述べ、この党名を披露しました。

今後、8月上旬に新党として届け出て、9月中旬に代表選と結党大会を行う予定だそうです。
7月9日、10日に都内で新党準備会研修会を開催し、党綱領や規約等について議論をする予定ですが、保守系ですから少なくとも中共に利するような雰囲気はありません。安心して見ていられますね。

石原慎太郎議員は、「たちあがれ日本」を作って数人の議員を自民党から引き抜きました。主旨は良かったのですが力がありませんでした。
都知事を辞して国政に戻り、「太陽の党」として保守系議員を結成しようとしましたが、そこに「大阪維新の会」の橋下氏との連携が実り、「日本維新の会」という国政の政党を作ったのでした。

しかし、「みんなの党」の分裂によって出来た「結いの党」と橋下代表との合流話に乗って、日本維新の会と連携しようとしたことから、日本維新の会の分裂が生じ、今回の「次世代の党」結成となったわけです。
決定的な違いは、「次世代の党」になった議員達が「自主憲法制定を目指す」ことに対して、「結いの党」は「憲法の一部修正(憲法改正)」をめざしていたからだと言うことです。

自民党の結党主旨も「自主憲法制定」だったはずですし、安倍首相も自主憲法制定が自民党の党是であることは知っているはずです。
「一部修正」か「自主憲法として全面書き換え」かの議論はこれから激しくなっていくでしょうが、「次世代の党」の議員たちは、一部改正では結局「アメリカが作った憲法の骨子を変えることは出来ない」という主張をしております。

安倍内閣は、先ず「国民投票法案」の参議院での可決成立を目指します。集団的自衛権容認で時間を取られた今国会では衆議院は可決しましたが参議院での採決が出来なかったようですね。
しかし安倍内閣は今後国民投票法を可決させ、憲法改正の突破口を作るはずです。
そうなれば、日本国憲法の問題が現実問題としてクローズアップされてくるでしょう。その時、完全な自主憲法となるのか、一部修正で終わるのかが議論されるでしょう。少なくとも3分の2条項は過半数に修正されるべきで、今後とも憲法改正は継続していくようになるはずです。
そして、憲法改正を自主憲法制定にすること念頭に「次世代の党」が結成されたことは間違いないと思います。

現在やっている集団的自衛権行使容認は、特定の国を対象にしたものではないとの政府見解ですが、明らかに中共を意識していることは間違いないところ。
これだけ尖閣諸島海域への侵略が激しく行われていれば、国民の大多数は賛成のはずです。中共との間に何か特定の既得権のようなものがある政党や議員が反対します。圧力で・・・

安倍内閣は、アメリカの動きを睨みながら巧みに「戦後レジームからの脱却」を画策しています。しかし今アメリカとまずくなることだけは避けたいはずです。
アメリカには国務省と国防省があります。中共の問題を(アメリカの防衛問題として)理解しているのは国防省で、国務省はウォール街との関係で中共に有利に動きます。まだまだ油断は出来ませんね。

その中共は尖閣対応とか南シナ海問題では強く出てきますが、現実の経済はがたがたです。世界はもはや中共の経済を当てにはしておりません。中共の虚妄癖がばれているからです。
そんな状態なのに、尖閣と南シナ海で強く出て来るのは、背景にアメリカの操作があるという噂もあります。つまりこのように中共が日本、フィリピン、ベトナムを脅せば、この地域でアメリカの必要性が高くなるから・・という噂です。

すべて「戦後レジームの維持」を目的とした行動であり、そこにはアメリカの強い意志が見え隠れしています。
軍事だけでなく、石油(エネルギー)を核にした通貨政策、穀物メジャーによる食糧安保、インターネットを核とした世界の情報の完全把握など、アメリカは現実に動いています。
「戦後レジームからの脱却」は、このようなアメリカの動きを睨みながら、自主憲法の制定、日本の再軍備、日本式外交の拡散を行っていくことです。
アメリカの国防省から期待され、国務省から嫌われる安倍政権。

そんな安倍政権を支え、そしてポスト安倍で再びおかしな政権が出来ないように、「次世代の党」には頑張って欲しいものですね。

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