2014年6月26日木曜日

集団的自衛権、やっと実質合意

自民党と公明党が、6月24日の「安全保障法制整備に関する与党協議会」で、集団的自衛権の行使を可能とする憲法解釈変更の閣議決定を実質的に合意したということです。

これを受けて政府は27日の次回会合で最終案を提示し、7月4日までの閣議決定を目指すということです。
公明党は党内の了承手続きを急いで行うとか。しかし公明党支持者が公明党から離れていくことも考えられます。「ゆいの党」を支持したりして・・・
つまり公明党は党員などの意見よりも政権与党に残ることを選択したわけですね。政権与党に居るからこそ、中共なども創価学会を大切に扱ってくれるわけですから。

しかし、この集団的自衛権行使容認は、あくまでも対中共に焦点を当てた憲法解釈変更ですから、これから関連法案の審議でも公明党とは揉めることになるはずです。

公明党を合意させるために、「武力の行使」に関する事項に修正を加えたとか。
「我が国」や「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、国の存立や国民の権利が根底から覆される明白な危険があれば武力行使ができる」と修正されたそうです。こうして修正案を自公でまとめて政府に提出、それを受けて政府は新たな閣議決定案を提示します。(それにしても7月4日はアメリカの独立記念日です。どうしてその日までに?)

「武力の行使」で憲法が認めるのは、「国際法上、集団的自衛権が根拠となる場合もある」となったとか。つまり公明党の努力で「場合もある」という文言が追加されたと言うのです。これってどんな意味があるのでしょうか?
軍の装備を持って一歩国外に出れば、当然それは日本の正規軍となります。もしそれが日本国家の意志ではない(正規軍ではない)とすれば、反逆かテロリストとして世界の正規軍からすれば排除の対象となるからです。
日本国家の意志で、軍装備を持っていれば当然正規軍です。他の国もそれを日本の正規軍と見なします。例え敵であっても。

敵であり、国家同士が戦争状態にあれば戦闘になりますが、その場合でも国際法に従って戦争行動を取るわけです。戦争状態でない、平和状態でも国際法に準じて正規軍として扱われます。
例えば海賊の一団が自衛隊部隊(つまり日の丸を付けた部隊)を見たとき、それは日本の正規軍と見るはずです。
それだけで抑止効果が出ます。正規軍を襲えば世界中の正規軍を敵に回すことになり、確実にやられるからです。集団的自衛は国際法の常識だと知っているからです。

国際法は慣習法です。どこかの権力が作ったのではなく、過去に出会った経験を踏まえ、人間としての常識を持って積み上げられた法体系であり、「人類の宝」とも言えるものだと思います。(国際政治にゆがめられ不完全であっても・・です)
パール判事が東京裁判に怒りをぶつけたのは、それがまったく国際法を無視したアメリカの復讐劇だったからです。人類の歴史が必死に組み上げてきた国際法を、露骨に踏みにじる行為だったからです。

日本の法体系は憲法も含めて日本国内だけに有効です。日本国内とは、日本の覇権が及ぶ範囲ということです。ですから「日本の憲法は平和主義で、世界中が見習うべきもの」などと護憲派の言うセリフは、日本の覇権が世界に及ぶことを語っていることと捉えられ、いわば日本が世界征服することをイメージさせますから受け入れられないわけですね。

どこの国の覇権も及ばない海域を公海と言います。その公海で唯一通用する法体系が国際法です。平和時であれば、集団的自衛は当然のこととなります。
武装解除されたままアメリカの軍事力に守られてきた日本は、経済力だけを強くすることが出来ましたが、国際社会からは平和維持への貢献も要求されました。きわめて当然のことですね。

ところが、武装解除を前提にした憲法では国際法に準拠出来ません。国際社会の要求に答えるためには憲法の変更が必須となります。
しかし憲法改正には時間がかり、しかも世界には「中共という悪の大国」が急成長してしまいました。(中共がなぜ悪の大国になるかは、6月24日のブログをご覧ください。)
で、間に合わないので解釈変更で当面は対処することになり、その最初が「集団的自衛権行使容認」だったという経緯です。

自衛隊が一歩公海に出れば、そこでは日本国憲法は通用しなくなり、国際法のみが有効となります。これを無視して「日本国憲法を守れ」というサヨクは、やはり世界覇権主義で世界征服をたくらんでいるという捉え方をされても仕方ないですね。

安倍首相が言う「法の支配」とは、公海における国際法の遵守を言います。従って「国際法上の根拠と憲法解釈は区別して理解する」というのは当たり前で、「国際法上は、集団的自衛権が根拠となる」わけです。これに「場合もある」を付けても、その「場合」がほとんどすべてであると考えるべきでしょう。

公明党の支持母体は創価学会です。「平和主義」というプロパガンダで日本の憲法を持って世界に覇権を及ぼす計画なのでしょうか?
だから悪の大国「中共」とツルんでいるのかもしれませんね。

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