2014年6月13日金曜日

中台のサービス貿易協定、中断か?

台湾でこの3月に学生が、馬政権が進めた「サービス貿易協定」に反対して立法院を占拠する事件がありましたが、どうもその事件が影響してか、サービス貿易協定の批准が遅れているようです。
そしてサービス貿易協定だけでなく、他の分野でも中台の実務協議が中断しているようです。例えば6月に予定していた直行便の増便に関する協議など複数の実務協議が中止されたり、関税減免に関する「物品貿易協定」の交渉も日程が決まらない状態で放置されているということなどです。

今、私は台湾に来ていますが、どうも米軍が台湾に増兵を始めたようです。そういう噂があるからです。
中共の経済が破綻に瀕していることは判りますが、アメリカはウォール街も含めて中共と喧嘩をやる気になっているのかも知れません。沖縄にもグローバルフォークを2機も駐留させ、情報収集を始めております。
戦費は日本と台湾から受け取ればいいわけですし、アメリカの権益を守るためなら戦闘も辞さないアメリカの国是が動き出したようにも感じます。もちろん中共からの借金は踏み倒す気です。(そうは言わないでしょうけどね)

台湾の馬政権が、議会を無視して「サービス貿易協定」の批准を進めて来たのも、このような流れに対する焦りがあったのかも知れません。
オバマ政権は今のところ戦争に踏み切る気は無いでしょう。しかし政権はあと2年ちょっとです。そしてオバマ政権の後の大統領候補として、ヒラリークリントン氏の出馬が噂され始めています。
今後このようなアメリカ政府の無言の圧力が中共に対して続けられるのではないでしょうか。

台湾では、今年11月に統一地方選挙が行われます。この地方選挙は台湾史上で初めて1万1千人の議員を一気に選出する選挙になります。
直轄市長、直轄市議会議員、県・市長、県・市議会議員、郷・鎮・市長、郷・鎮・市民代表、村・里長を一気に決めるそうです。
2大政党である「国民党」と「民進党」はそれぞれ色分けされ、ブルーとグリーンで表現され、選挙戦が戦われます。

この選挙の見通しですが、高尾市では元高尾県長の国民党・楊秋興氏が現職・民進党の陳菊氏に挑む構えですが、勝ち目は薄いとか。また、台南市では頼清徳氏(民進党)が圧勝の勢いで、台中でも民進党の林佳龍氏が現職の国民党・胡志強氏を追い上げているとか。

新北市や台北市はまだ判りませんが、草の根の運動組織「ひまわり」というのが、立法院を占拠した学生運動から派生していて、その分派である「島国前線」などが活躍し始めているそうです。
10月ごろを目途に国民党・馬政権に対して攻勢をかけるのではないかという噂もあります。
そして民進党が政権を取れば、今度は本省人を外省人と分離する計画もあるような、そんな動きも出てきている台湾です。

台湾の人口構成の中で外省人の占める割合は12%。李登輝総統の時代に民主化されたはずの台湾でなぜ未だに国民党が強いのか・・
いくら歴史の真実を大切にする台湾国民であっても、未だに蒋介石の廟で近衛兵の警備が観光資源になっていることを奇異に感じます。(大陸からの観光客には人気があるようですが)
このような現実があって、前回の総裁選挙で馬英九氏が、人気のあった蔡英文氏を抑えて総統に再選されたのか・・・
そこには大陸が差し出す何らかの影響が強く働いているようですが、11月の統一地方選挙にも大陸の影響が出てくるかどうか、そこが気になるところです。

台湾が日本の生命線であることには変わりありません。
いずれにしても、12%の外省人がのさばる台湾を、本省人の意思が通る台湾にすることが肝要です。

民主化された台湾が、本省人の統治する地となって、大陸とは異なる島国として独立してこそ、戦前から始まる我が国の目的が達成されたことになるはずです。
もちろん、独立となれば大陸との間に戦闘も含む何らかの行動が発生すると思います。しかし事なかれ主義では中共はますます周辺諸国に危険な侵略を拡大していくだけです。ナチスの時と同じように。

集団的自衛権の発動で、日本の自衛隊も何らかの出動をすることでしょう。
「頑張れ台湾」・・このエールを日本から送りたいですね。

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