2013年4月24日水曜日

中共の監視船との攻防、尖閣周辺海域


頑張れ日本全国行動委員会(会長・田母神俊雄元航空幕僚長)と、保守系の政治家を乗せた日本漁船が、尖閣諸島周辺海域で操業(魚漁)しました。

それを中共の監視船「海監66」が追い掛け回し、そこに海上保安庁の船も加わって戦場さながらの攻防が続いているようです。戦場と言っても、銃弾が飛び交うわけではありませんが、勝手に主権を叫ぶ中共の監視船が漁船などにぶつかれば、漁船はひとたまりも無いでしょう。

2013年4月23日の午前10時頃のことです。
漁は9時ごろから行われていたようですが、それを漁船団の後方から様子をうかがうようにしていた中共の監視船が突然、最後尾の漁船を追いかけ始めたそうです。

事態を察知した海上保安庁の巡視船が、両方の船舶の間に入り監視船を阻止しようとすると、今度は監視船は別の漁船に標的を変更し、その漁船の左舷に近づいていきます。海保の巡視船がそのさらに左舷に付き並走を始め、監視船を漁船から離そうとします。

現場海域はどんよりと曇り、白い波しぶきが国境の攻防の激しさを表出します。20分ほどのバトルが続き、監視船はスピードを落として追尾をやめたと言うことです。

そして午後になって、中共の国家海洋局が「尖閣諸島の海域で多数の日本の船が活動しているのを発見し、監視している」などと発表しました。
さらに「日本による(主権)侵害行為に対し、異なる方向から監視、証拠収集、法執行を展開している」などと日本の主演を認めないという発表がなされました。
世界に向けて、尖閣諸島は中共の領海であることを表明したことになります。

さて、このような中で安倍政権の「領土・主権をめぐる内外発信に関する有識者懇談会」の初会合が開かれました。
首相は「わが国の立場や考え方について正確な理解が国内外に浸透することが重要だ。現在は不十分だ。効果的な内外発信の一翼を担ってほしい」として、尖閣諸島とか竹島が旧来から日本の領土であったことをいかに海外に発信するか、その戦略が練られることになります。
山本一太海洋政策・領土問題担当相が中心になり、座長に西原正平和・安全保障研究所理事長、立命館大の宮家邦彦教授らが参加しております。

もはや猶予のない尖閣諸島への侵略と東シナ海の安全保障です。どのような戦略を立てるのでしょうか?
中共は東シナ海への覇権を強く打ち出しています。覇権とは、その地域がその国の法の下にあることを宣言し、武力によってそれを達成することです。実効支配とは「事実上国民が住んでいる」などの事実があれば良いわけですが、尖閣諸島は現状は無人島です。
沖縄県の漁師たちは、ほとんど漁に来ていません。それで実効支配をいかに説明するのか、厳しい現実もあるわけです。

中共は、「国内事情があるから尖閣であまり刺激をしないでくれ」などと日本の政治家を騙し続けてきました。日本の政府はすっかり騙され、いまだに「中共を刺激しない」などと念仏のように唱えております。
民主党、野田政権もこれを信じ、石原慎太郎知事が尖閣諸島の購入を宣言したのに慌てふためいて「国有化」することで刺激を避けようとしたことが、裏目に出てしまったわけですね。
東京都に購入させ、ともかく人を居住させた方が良かったのに・・・

東シナ海が中共の覇権海域となれば、台湾は動きが取れなくなり、アメリカはグアム島を放棄しなければならなくなるかも知れません。
もちろん放棄したとたんに、ハワイに中共の危機が迫ることは間違いないでしょう。パラオなどの島嶼国家にも危機は及びます。
中共が普通の国家と違うところは、「武力で威圧する方が正義であり、威圧される方は悪」という観念を持っていること。威圧こそが軍備の目的であり、戦うことはバカのすることというわけです。

このような華人の考え方を念頭に「有識者懇談会」が働いてくれることを望みます。

0 件のコメント:

コメントを投稿