2013年4月18日木曜日

インターネット国有化論とは?三木谷氏



楽天の三木谷社長が、安倍首相が議長を務める「産業競争力会議」の中で「インターネットの国有化」を提案して、会議内で波紋が広がっているとか。

平成27年までに全世帯で光回線などのブロードバンド(高速大容量)通信の普及を目指す「光の道」構想が、この産業競争力会議から出されていますが、インターネットを「国有化」するという意見は今回が初めてです。
小泉政権時代から「民営化」を推進し、郵政省を解体して郵便貯金まで民営化し、アメリカの欲張りどもの前にさらけ出し手居る日本。NTTの民営化で進んだインターネット回線を再び国有化しようという三木谷氏の提案は、当然風当たりが強くなります。

三木谷氏の構想はかなり具体的で、「インターネット/ICT(情報通信技術)・アウトバーン構想」から始まり、ドイツの高速道路を引き合いに使いながら「NTT再々編等を含むインフラの国有化も検討」と、再び回線を国有化にすることを述べているそうです。(官庁を中心に「三木谷ペーパー」として注目されているとか)

NTTが民営化されたのは、それまでの電電公社の体質では、日本のデジタル通信技術が世界から遅れてしまうことが問題だった為です。
昭和60年(1985年)に解体され、NTTとして民営化された通信事業。赤字続きでどうしようもなかった国鉄とは違って、ある意味でアメリカからの圧力もあっての通信事業の民営化でした。

しかし、それからデジタル通信は目覚しい発達を遂げ、インターネットが世界に比べても格安で提供されるなど、日本のデジタル通信網は質のよい環境を国民に提示してきました。
その後に携帯電話の異常な発展が始まり、スマートフォンの登場で電話とインターネットは半分ほどが融合するようになりました。
それに伴って衰退し始めたテレビジョンは、収益性の低下と共に劣悪な番組ばかりになり、NHKをも含めて報道の役割を放棄したような番組作りがなされています。

電波法が改正され、通信がほとんどデジタル化されました。そして携帯電話は、これまでの有線通信と無線通信の区別を無くしました。
インターネット技術の双方向性が、一方向性だったテレビ番組を凌駕し、そのためにテレビ視聴者数が激減しております。劣悪な番組の垂れ流しを止めるには、テレビのインターネットの融合しか方法はないはずです。

中共などの謀略にまで使われえtきたテレビ放送です。インターネットとの融合を契機に、謀略排除を考えなければなりません。
インターネット回線の国有化は、低価格なネット環境を国民に提供することになるのなら大賛成ということです。

スマートフォン、及びタブレットパソコンとWiMAXの組み合わせの普及で、光回線の契約数が減ってしまいました。しかしNTTもKDDIも、光回線を値下げしようとはしていません。(一定期間の安売りはやっていますけど)
国有化でこの光回線の価格を低下させ、双方向テレビが普及し、テレビ番組のオンデマンド化を進めることで番組政策の資金、スポンサーの確保などの変革が進み、劣悪な番組の排除が出来ればよいのです。
携帯電話とパソコンとテレビは、同じ情報機器として考えたほうがいいはずです。テレビを見るのも情報へのアクセスであることに変わりはありません。

三木谷社長がこのような構想を打ち出した背景には、アメリカのアマゾン社との競争があります。アマゾンの日本国内の売り上げは約7500億円/年ですが、楽天の売り上げは2858億円/年です。課金の制度が違うとしても、ネット事業であることは同じです。
このままでは、日本のネット市場は間違いなくアメリカ・アマゾンに取られてしまうでしょう。アマゾンだけでなく、さらにさまざまなネット流通企業が日本を狙っていることは間違いないでしょう。
対する日本には楽天しかありません。

テレビとインターネットを同次元で見るのは、電子マネーの構想があるからではないでしょうか。テレビは今は家庭に一台ではなく、個人に一台の時代。流れる番組は通販が多くなり、テレビと金融機関が繋がるのは時間の問題です。
垂れ流し受信を行えば、そこには通販番組ばかりが流れるようになり、意志をもって番組を選択しなければドラマなどの番組は見られなくなる日も、そう遠いことではないでしょう。

お金が電子化すること・・・それを考えれば、インターネット・インフラの国有化は、それほど間違った発想ではないと思います。

もちろん、それをターゲットとして、民営化を進めさせたアメリカ自由資本にとっては、やっとここまで民営化してきたのに、また・・・という思いは強いでしょうけどね。

0 件のコメント:

コメントを投稿